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天国と地獄 : 年越し派遣村がSOS [A8. つれづれなるままに…]

天国と地獄

 NPOと連合(日本労働総連合会)が東京日比谷公園で『年越し派遣村』を開いて、炊き出しとテントでの宿泊場所を提供しているが、収容限界の250人を超えた。さらに、人が集まりつつあるので、急遽、厚生労働省へ援助を申し入れるという。もう一部の民間団体だけでは間に合わない。

 大手企業の経営者は派遣切りがどういう事態を引き起こすのかをよく考えて経営政策を見直すべきだ。本来固定費だった人件費は、相次ぐ派遣業法改正で変動費になってしまった。業績が悪化すればすぐにカットできる。しかし、この現実を好く見て欲しい。人件費を変動費と見て、人権感覚を失ってはいけない。利益をあげるために安易な道(リストラ)を選択する経営者に人間として屑の烙印が押される時代が来た。
 2009年度は会社経営にかかわる価値観の転換が起きそうである。これから企業経営者にならんとする若者は、「売り手よし、買い手よし、世間よし」人情味(日本的情緒)を兼ね備えた経営を目指せ。

 連合だけが労働組合ではないだろう。正規労働者は非正規労働者を助ける義務がある。それが人情というものだ。既成宗教団体も寄付集めばかりしていないで、こういうところに浄財を使うべきではないのか。そういう団体があればマスコミがこぞって賞賛し報道すればいい。

 日比谷公園から歩いて20分ほどの距離の銀座のデパートでは、福袋を求める客が行列をなしている。テレビで見る限りでは若い女性客が多い。そうではないだろうが、他人の窮地には関心のない人たちの行列に見えてしまう。

 「年越し派遣村」には全国から食糧が届けられている。自分さえよければいいとは思わない人たち、困っている人たちに無関心ではいられない日本人が広く全国にいることは慶賀すべきことだ。

 同じ銀座周辺に「天国」と「地獄」がある。いいや日比谷公園の「年越し派遣村」こそが人びとが助け合い集いあう天国だ。
 政府はいつまでも民間に任せていていけない。セーフティネットを広げることは、本来は公的機関がやるべき仕事だ。
 国会議員は地元へ帰って年始のあいさつ回りだろうか?「そんなことをしている場合ではないよ」「戻って仕事をしなさい」といさめる後援会が全国に広がればいい。

 2009年1月2日 ebisu-blog#470
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