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福田首相辞任、内閣総辞職 [B2. トピックス]

        福田首相辞任、内閣総辞職

 9月1日21時半から緊急記者会見が始まった。唐突な辞任である。オリンピックの野球監督星野仙一は敗戦は自分の責任であるとし、選手や相手チームのせいにすることはなかった。福田氏は相手チーム(民主党)が強すぎた(重要法案に反対した)とかチームメイト(公明党)とソリ(インド洋上給油問題で意見)が合わなくなったとか、饒舌な言い訳に終始した。

 記者会見での言い訳が安倍元首相のときと同じだった。人心を一新して取り組んだほうがいいから辞任するというのである。さらに、内閣支持率は低下の一途をたどり、打つ手がなくなって立ち往生したところも同じである。福田さんに言わせれば安倍さんは健康上の理由だったが私は健康上の理由ではないから違うということらしい。国民目線で見れば同じことだろう。
 もう一つ共通項がある。二人とも世襲議員である。一回総理大臣をやれば満足で、仕事が難しくなったらさっさと投げ出してしまう。これがたたき上げの鈴木宗男だったら、トコトン粘るだろう。世襲議員のひ弱さが出たともいえる。

 インド洋上給油問題で公明党が三分の2強行採決に反対していたことが原因のひとつだろう。この手を封じられては給油活動ができなくなる。その内実は米国に対する支援活動だったから、これがやれないとなるとアウトだ。これで分かったことは、インド洋上給油問題は総理大臣が首をかけるほどの重要案件であることだ。
 公明党の母体は創価学会である。創価学会には純真な人たちも多い。公明党が平和の党だと宣伝すると、そのまま信じて疑わない純粋な信徒が結構な割合でいる。2度も強行採決に賛成したら、こうした下部学会員から突き上げを食う。もう、抑えきれない動きになっているということだろう。だから、公明党もインド洋上給油問題では退くことができない。
 現在の自公政権は公明党がイニシアチブをとっている。公明党の支援がなければ、自民党はいくつもの小選挙区で議席を失う。とても総選挙は戦えない。
 こうして、給油と選挙という二つの理由で福田首相は内閣総辞職を選んだと勝手に推測する。どちらも手詰まりだ。国会の会期(開始日)についてすらもはや福田首相に決定権がなかった。ほとほと嫌になったというところが本音だろう。
 うがった見方をすれば、洞爺湖サミットで議長国としてホスト役を果たしたし、北京オリンピックでは日本首相として出席できた。この先もうこのような晴れがましいシーンはない。もう辞めよう。

 それにしても、簡単に引き受けて、簡単に投げ出す。安倍・福田と2回同じことが続いた。ガソリンは少し値下がりして今日から170円台になったが、相変わらず高い水準である。公明党の「横槍」で大幅減税が決まっていたが財源が決まらないままだった。与謝野氏が日曜日のテレビで言い訳していた。要するに消費税増税しか手がないというわけだ。与謝野氏は歳出の徹底的な見直しなどするつもりはなさそうである。社保庁の年金問題も遅々として進まない。もうどうにもならん、というのが本音である。
 2度あることは3度ある・・・とならないように祈りたい。

《見識》
 米国大統領は2期やったあとは、議員には残らない。全力投球した後は政治家としても引退するのである。それが見識というものだろう。双六なら大統領も首相も「アガリ」である。
 日本では細川氏が首相をやった後政治家を引退している。さすが熊本細川家の末裔である。それに比べると「キングメーカー」などと称してはしゃいでいる森元総理は不見識が背広を着て議員バッチをつけて歩いているようなものだ。80歳を過ぎて議員であることにこだわった中曽根元首相もそうだ。根室の言葉では「みったくなし」という。橋本龍太郎にいたっては、医師会からの不正資金問題があやふやなままこの世を去った。そうなる前に首相を辞任した時点で政治家を引退するのが見識だろう。
 首相にあるものが政治家をやめなくてよいのは、解散総選挙で国民に信を問うときだけである。信任が得られれば続ければいいし、選挙で信任が得られなければ潔く議員辞職すべきだ。潔いことは日本人の美徳の一つだった。

*8月30日土曜日にあった“夢・街ロード”フェスティバルに出演していたバンドは、根室のアマチュアバンドではなかった。新聞によれば札幌のれっきとしたプロのバンドである。わたしの早とちりだった。レベルが高いとぬか喜びしていたわけだ。記事を読んで、なんとはやとちりなと笑っていた人もいただろう。ごめん。m(_ _)m

 2008年9月2日 ebisu-blog#286
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