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#5012 北の勝大吟醸酒:古里の酒 Jul.11, 2023 [86.酒と肴]

 2021年11月醸造の北の勝「大吟醸酒」をペットボトル3本にあけて、冷蔵庫へ保管した。
 古里である極東の町、唯一の酒造が碓氷勝三郎商店、ブランドは「北の勝」である。

 大吟醸酒は山田錦を40%にまで磨いて(削って)、心白(真ん中の部分)を使っている。雑味がなく品の良い酒に仕上がっている。昨日は36度を超えているが、押し入れの奥にしまっておいたら、ヒネ香はついていなかった。

 山田錦は最高ランクの酒造好適米とされているが、なかなか手に入らない。北の勝はこのお米があまり売れなかったころから、ずっと購入し続けていた。あるとき、割当量を減らすと、番頭さんに生産地から電話が入った。一方的ないいわたしである。驚くとともに、「帳面を調べてもらいたい、ずっと買い続けていて、取引は長期間にわたっている、それでも減らすのですか?」と伝えると、しばらくしてから元の通り出荷するのでよろしくと返事があった由。山田錦が人気が出て、引く手あまたになったときに、より高い価格で買いたいという酒蔵がたくさん現れた。北の勝の番頭さん商売の心得をよくわかっていたようだ。当主である碓氷みな子さんの経営哲学でもある。
「売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よし」
「浮利を追わない」
 この二つの、日本のビジネスの倫理が見事に織り込まれた主張だった。とっさにこういう返事ができる番頭さんがいるというのは頼もしい。高校の同級生だが、昨年3月末で退職し、根室を離れた。新しい番頭さんががんばっている。
 冷えた北の勝大吟醸酒を少しずついただこうと思う。ぐい飲みでいっぱいあれば、いい具合に酔える。そして1時間もしないうちにスッキリ覚める。スキルス胃癌で胃を切除したので、飲んだ途端に小腸に達して消化吸収が始まるので、酔いの回るのも覚めるのもとっても速い。

<余談-1:日本酒の効用>
 昨日ネットで見かけた情報を書いておく。ペトリ皿で癌細胞を増殖しているところへ日本酒を希釈して振りかけたら、癌細胞が死滅したという研究論文があった。濃度を変えてみて、癌が死滅する濃度と、増殖が抑制される濃度が書いてあった。190倍に希釈して抑制効果があると書いてあったような気がする。
 体内のことではないので、人間の体内でどういう効果があるのかは不明である。日本酒は適度に飲めば、血行はよくなるし、健康に良いことは昔から言われている。飲み過ぎると肝臓を破壊し、身体に悪い。
 幸いにして、愚でん愚でんに酔えるほどは飲めない、2006年の発癌と手術に感謝... m(_ _)m

<余談-2:「搾りたて」>
 2023年1月醸造の北の勝「搾りたて」と2022年11月醸造の「大吟醸酒」が押し入れの奥にしまってある。
 どれもある方からいただいたものだが、古里の人々の顔を思い出しながら、しみじみと味わいたい。
 大吟醸はヒロシが退院したら、一緒に飲もうと思っていた。しかし、1月に癌で亡くなった。委細は#5008に書いた。


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