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#4508 スマホ第一世代と家庭学習の躾 Mar. 15, 2021 [58. 家庭のしつけ]

 前回の#4507を書いて思い出したことがあるので書き出してみる。
 小中高と女子バレーボール部で中村先生というよい指導者に恵まれた子たちは、道内の強豪高校校へ進学した者が多かったが、根室に残った生徒たちも全道大会出場を果たしている。卒業後は看護系への進学が多かった。
 彼女たちが中1のとき(2012年)にスマホをもち始めた。だから、スマホ第一世代を呼ぶことにしたい。
 一人がもつとすぐに全員が買ってもらったようだった。あのグループは他の生徒たちよりもスマホをもつのがすこし早かった。同じ部活をしているから一人が買えば、同じものが欲しくなるのはあたりまえだ。
 文武両道を貫いた子もいるし、スマホに時間を取られて、勉強や読書時間を削ってしまった生徒もいた、事情はさまざま。指導していた先生が文武両道をしっかり生徒に伝えてくれていたから、成績に問題のある生徒はとても少なく、成績の良い生徒が多かった。

 文武両道を貫けた子たちは、小学生の時にすでに家庭学習習慣がついていたようだ。家庭学習習慣がしっかり躾けられていたら、根室に限定してのことだが、市街化地域の中学校では成績上位2割以内にだいたい入っている。小学校の時に家庭学習習慣が身につけられなかった子どもたちは、スマホをもつようになればますます勉強も読書もしなくなる。この辺りではっきり道が分かれてしまう。

 中学校になってから成績が悪くて慌てて塾へ来ても、家庭学習習慣がなければ、なかなか成績は上がらない。1週間の生活時間割記入用紙をもたせて、記入させると、中高生になれば、どれほどひどいことになっているのか自覚が生まれる。
 それでも、習慣化した「withスマホ生活」からなかなか抜け出せないケースはある。スマホ依存症とでも言いたくなるようなありさまだ。勉強しているときも、ラインやツイッターが気になる。気もそぞろで3時間勉強しても、中身は30分くらいなものだ。「ながら勉強」が習慣になる、そこが怖い。
 毎日繰り返すことは習慣となる。習慣が数年続けば性格に影響を及ぼす。読書しない、家で勉強しない子に育つ

 小学校の先生に児童の学力差について聞いたことがある、小学校に入学してきたときにすでに大きな学力差がついているという。この差はどうにもならぬと。
 本が読めて、字が書けて、足し算引き算の練習を就学前にちゃんとした子供は、「学校の勉強簡単だよ、だってちゃんと勉強しておいたから」、そう言う。何もしないで小学校へ入学してきた生徒たちはスタートの地点ですでに大きな差を抱えてしまう。学力差が大きければ教える先生たちもたいへんだ。学力の低い生徒はしばらく個別指導しなければならないが、無理だろう。こうして低学力の生徒は家でも学校でもスポイルされる。中学校に入るころには成績下位20%の層に定着してしまって、なかなか抜け出せない。家庭学習習慣の躾からやらなければならないからだ。

 就学前に子供に読み書き計算の基礎をちゃんと教えることはたいていのお母さんにできる。鉛筆の持ち方、箸の持ち方、勉強の姿勢、こういうことも親がちゃんと躾けておきたい。ジジババでもいい。子どもや孫が可愛かったら、就学前と小学校1・2年生の時にちゃんと手をかけてやろう。
 小学校低学年で家庭学習習慣がつけば、後は放っておいても勝手にやるし、塾へ通わずとも成績2割層に居続けられる。

 もうすぐ4月、新学期が始まる。家庭学習習慣の躾について、市教委や学校は保護者に具体的なやりかたを教える講習会を開いた方がいい。やり方を知らない親が根室には多いからだ。
 教育こそが町づくりの礎であるということに異論のある大人はいないだろう。



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