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#3637 中学校統廃合と仕事の手順 Nov. 9,2017 [87.根室の話題]

  今朝(11/9)の北海道新聞根室地域版によれば中学校の統廃合の説明会が16・17・20日7時から予定されている、場所は市総合文化会館。(木・金・月曜日はebisuはこの時間は仕事だから、もちろん仕事優先、これでは参加できません)

  寺脇教育長は根室西高校校舎を移転候補に挙げており、その線で地区ごとに説明会が行われる。

  二つシェーマ(独 Schema:図式、英語ではscheme スキーム)を提示してみたい。
   A: 小学校統廃合 ⇒ 中学校統廃合 ⇒ 高校統廃合
   B: 高校統廃合 ⇒ 中学校統廃合 ⇒ 小学校統廃合

  根室市教委が提示した統廃合はBで手順が逆である。モノの道理はAにある。
  団塊世代が小学生の時は1学年6クラス360人の大規模校だった根室市立花咲小学校の今年度の新入生はわずか19人。6年後には同じ学区の啓雲中学校の新入生が19人に急減する。だから、統廃合の手順はA、中学校の統廃合の前に小学校の統廃合をやるというのが当たり前の仕事のやり方、いい大人が何人も集まってそれができないのはどういうわけ?
  市街化地域の中学校の生徒数を検索してみた。公式ホームページがあるのは光洋と落石のみ。柏陵中学校は公式ホームページはないが、ブログを発信しており、週に一度くらいの頻度で活動状況をアップしている。文科省の方針である「地域に開かれた学校」を体現するよくできたブログである。(釧路市は全中学校ホームページをもっている、地域に開かれた学校にホームページは不可欠だろう)
*ようこそ柏陵中学校ブログへ:http://hakuryoujhs.blogspot.jp/

  市街化地域:光洋中学新入生67人、
  郡部:落石中学新入生5人

  市街化地域の他の2校(柏陵と啓雲)は50人前後だろう。小学校の新入生が減少し、6年後に中学校の新入生が減少する、そして9年後に高校の新入生が減少するのは当たり前の話だから、学校統廃合はA案で検討するのがまともな仕事の手順である。もう一つの問題がある、郡部校の統廃合である。歯舞・海星・落石・厚床の4校ある。これらの統廃合はしないのか?そういう問題を議論もせずに厚床を新築した。

 新聞によれば、西高校校舎を利用するのが一番安いと書いてあった。確かに新しくてきれいだ。だが、小学校も中学校もこの3年くらいで億円単位のお金をかけて耐震改修をし終わっている。あれは何のためだったのか?

 どこに移すにしろ、通学バスの確保が必要になるから、何便どういう経路で無料の通学バスをだすのかも並行して検討しなければならない。部活の時間へ制限もかかる。理解と納得ずくで進めるべきだ。

  費用のことを言えば、最近厚床小学校が10億円かけて建て直されたが、生徒数は何人だろう?落石の2倍いるだろうか?どうして今回はそういう選択肢が排除されたのか説明がない。無料のスクールバスを出すなら、郡部校の統廃合も可能だ。1学年数名しかいない郡部校を維持する意味があるのか?いくらお金がかかっているか計算してみたらいい。生徒一人当たり年間200万円を超えている学校が数校あるだろう。

  ふるさと納税資金は市の借金が300億円近くもあるのだから、その返済のために積み立てておくべきで、いま使うことにわたしは原則反対だが、昨年だけで30億円を超えている。その一部を使うという選択肢もあるし、既存の小中学校のいずれかをリフォームするという手もある。

  要は、これから30年間を見据えて、市内の小中学校の地理的配置をどうするかということ。町のインフラについて具体的ビジョンをもち、それを市民が共有することだ
  中標津町は市民自由参加で街づくりの作業部会を運営している。市教委がつくったものをベースに説明会を開くのではなく、原案作りの作業部会に市民が自由に参加している。

  もう閉鎖的な街づくりはやめるべきではないのか?まっとうなやりかたで時間と手間をかけるべきだとebisuは思う。

  中学校入学前の子どものいるお父さんお母さんたちは説明会で説明を聞くだけでなく、意見を言うべきだ。故郷の未来がかかっている。

(根室教育長の寺脇氏は道教育庁からの転出組だ。数年前に武藤さんという文科省出向の切れ者の道教育次長がいたが、その人の下で働いていたはず。仕事の進め方がまるで違うのはどういうわけか、わたしには理解できない。根室教育長の任期が1期2年なら、西高校がなくなるので跡地を利用しようというイージーな選択しかないのも事実。寺脇氏がちゃんとした手順で仕事をしたい人ならお気の毒としか言いようがありません。前任者の道教育庁からの出向者S山さんがやるべきときに仕事をしなかったということ。『カルク』という計算問題集を制作し市内の中学生全員に配布していますが、使われていません、予算の無駄でした。やるべき大事なことは他にあったのですよ。
  いい街づくりには時間と手間がかかるもの、それを惜しむからいつも後悔することになります。根室管内には根室教育長に就任してもらいたい有能な校長経験者が数名います。仕事のできる教育長を選ぶべきですね)
  
  いままでの検討は全部ご破算にして、市民自由参加の作業部会を設定して、月に二回日曜日に議論したらいかがですか?教育問題は根室の未来を開く鍵です。1年間じっくり議論するくらいの手間を惜しんではならないと思うのです。

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ZAPPER

根室市は小中一貫校を設置?
ニュースでは目にしたことがありませんが、どうやら既定路線みたいですね。小中一貫校にしたならば学力が回復すると、単純にそう考えているのでしょうか?
http://www.city.nemuro.hokkaido.jp/dcitynd.nsf/doc/25DAE48719786549492570C7000CC32E?OpenDocument
by ZAPPER (2017-11-16 09:39) 

ebisu

ZAPPERさん

小中一貫校は郡部だけです。たとえば、歯舞地区は温根元、珸瑤瑁、双沖、華岬の4小学校が統合されて歯舞小中学校になりました。統合後ですら1学年20人前後です。
厚床は10億円かけて最近新校舎ができました。小中一貫というよりも、小中統合校と名付けたほうが実態を表しています。あまりにも規模が小さいので、校長をそれぞれ置く必要なしだからです。
海星小中学校も、生徒数減少のために一貫校になりました。中学生は一学年に一人というのもありです。
なぜ、市街化地域へ統合しないの不思議です。

もう、市内全域で小学校一つ、中学校一つでいのです。1学年180人~220人くらいの規模になります。

世の中で言われている「小中一貫校」と根室市教委の言う『小中一貫校』は、残念ですが成立事情も内容もまったく異なっています。背に腹は代えられぬ(規模があまりに小さい)という事情があるのです。(笑)


by ebisu (2017-11-16 22:22) 

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