SSブログ

#3631 久々の大きな秋刀魚 Oct. 28, 2017 [87.根室の話題]

<更新情報> 
10/29 朝 追記

今年の秋刀魚は型が小さくて脂も乗っていない。100-120gのものを食べ続けたら、それにすっかり慣れてしまった。数日前に高校の同級生から秋刀魚を6尾もらった。大きいので計量してみると140-160gあった。こんなに大きい秋刀魚は鮮魚店の店頭には並んでいない。秋刀魚水揚げ日本一の根室に住んでいてもこんなに大きい秋刀魚を店頭で目にする機会がめったになくなった、数が少ないのである。値段をつけたら500円/尾するだろうから、もはや大衆魚ではない。
  焼いて食べる前に眺めた。型が大きいだけでなく太って脂がのっているのが一目でわかる。開いてみるとハラスに半透明の脂肪がついている。大根おろしで食べた。久々に秋刀魚本来の味を思い出した。これがかつての根室の秋刀魚だ。

 3年前は150g前後のものを食べていた。シーズン最盛期に入ると値段も100円/尾かそれ以下だった。5年前は180gが普通だった。そうしてみると、この5年間の根室で水揚げされるの秋刀魚型が急速に小型化しているのが良く分かる。
 五年間でこれだけ変化したから、これからの五年間は想像したくない。中国・台湾・韓国との秋刀魚量規制交渉はうまくいっていない。資源が消滅寸前になるまで乱獲が続くのだろう。4か国が協調して規制できなければ、秋刀魚は幻の魚になる。すでに180gの秋刀魚は店先から消えた、150gのものだってめったにお目にかかれぬ。秋刀魚水揚げ日本一、ベトナム秋刀魚輸出と喜んでいる間に、乱獲で資源量が激減したのである。このようにピントを外し、先を見て動けない市政と水産業界の根室は後手後手に回りにっちもさっちもいかなくなっている。「オール根室」というごく少数の者たちが小さな村社会をつくって右往左往している。先を読み適切な手が打てないような企業はじり貧となり消えていく。若い人たちが出てきて旧弊とこの閉塞状況を打破したら?三人の同志を集められたらできますよ。

  後手でもいいから、根室市長と根室市議会は秋刀魚の漁獲規制について何らかの声明発表や決議や具体的提案ができたらすばらしい。「オール根室」はこの旧弊を自分の手で壊したっていいのだよ。故郷のためだ、やってみな。気持ちのよい汗をかこうじゃないか。

    世のため、人のため、自分の子どもたち孫たちのため
    売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よし

  そういう企業経営者は根室には一人もいないのか?

  今朝もこれから焼き秋刀魚をいただく、昨夜は刺身だった。ebisuは秋刀魚大好き人間、シーズン中は毎日でも飽きない。つみれ汁もおいしい。旬の魚はおいしいに決まっている。


<余談>
  10年前までさかのぼると、親戚知人に魚関係で働いている人がいれば、20-30尾はいった箱で秋刀魚をもらって食べられた。
「秋刀魚食うか?」
「食うよ!」
「ほら、これもってけ」
 こんな具合で、発泡スチロールにびっしり入った秋刀魚をもらうことがあった。昭和30年代はタラバガニの大きいのもふんだんに食べられた。最大の企業であった根室合同缶詰株式会社では安いカニを大量に買い付けて、残業でも処理しきれなければ持ち帰ることを黙認していた。だから、この企業に勤務している者が親戚にいれば、茹でたてのカニを秋にたくさん食べられたのである。一部は海に捨てていた。長年続いた習慣だからこういう「風」が根室人の気質の一つとなった。大量に獲れたら親戚・知人に分けてやる、だから貧乏でも秋にはカニや秋刀魚をふんだんに食べられた。これが普通のことだった。カニは四十年以上前に、秋刀魚は昨年も今年もそういう光景が根室から消滅している。そしておそらくは来年もだ。

<余談-2>
 飯寿司には紅鮭を使う。ベニを使わないといい味が出ないからだ。ところがそのベニが値が倍に高騰してしまった。ロシア海域での鮭流し網漁が、資源保護のために禁止になったからだ。だから根室では飯寿司を漬ける家が激減している。
  同級生のところは奥さんが飯寿司の名人だ。正月恒例の飲み会の時はベニの飯寿司を御馳走になるが、来年はどうだろう?飯寿司の文化が伝承されるには、値段が下がらないと無理だ。ベニはすでに高級魚だ。焼いて食べても、飯寿司にしても絶品だ。根室の子どもたちが、根室の魚の味を知らずに育つ時代が来る。


               70%       20%      
 
日本経済 人気ブログランキング IN順 - 経済ブログ村教育ブログランキング - 教育ブログ村

nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。