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#2104 光洋湯煙突交換工事 :経営努力  Oct.23, 2012 [87.根室の話題]

 今日は風が強かったが、昨日は日章旗がだらりと下がり日の丸が見えないような風のない日だった。クレーン車が来てぐんぐん空に腕を伸ばしたと思ったら、風呂屋の煙突をつかんだ。しばらくかかって旧い煙突を降ろし、あたらしい真っ白な煙突が据えつけられた。陽に輝いて美しい。
 今日の風だったら、危なくてクレーン操作はできなかったかも知れぬ。光洋湯は夏になるとライダーたちがたくさん入浴に来る。ライダーハウスがトモシリよりの海岸べりの「光洋町4丁目」にあるからだろうか、利用が多いように感じる。ネットで調べてくるのかな?

 それにしてもいま煙突を取り替えるということはこれから数十年間営業を続けるということだろう。その心意気は立派だ。
 その一方で光洋町の公営住宅は5階の建物にどんどん建て替えられてお風呂付になっている。客は減っているだろうから、必要な範囲で更新投資をやって商売を続けていくというのはなかなかたいへんだろう。

 緑町はシャッター街化している。街のあちこちに更新投資するのをあきらめた建物が目立つ。
 数日前の北海道新聞に寄れば、西浜町にできるショッピングセンターは11月にホーマックの開業を皮切りに順次お店が開店していくという。
 ヒシサンホーマは三週間ほど前に売り場面積を広げる改装をして迎え撃つ準備完了。イーオンはあまり替わり映えがしなかったが、食料品売り場に手を入れた。他2店はそのまま。

 ショッピングセンターができるのが15年ほど遅かったのではないかと思う。適度な競争のなかったことが地元企業の経営を脆弱なものにした。6年もすれば人口は2.5万人となり最盛期だった昭和43年頃の5万人弱の半分となる。
 ジリ貧となって赤字を増やす前に商売をやめるか、更新投資をして打って出るか、迷っている経営者もいるだろう。こういうときは逐次投資が一番いけない。ジリ貧になると陥りがちな選択肢である。
 経営で難しいのは撤退作戦だろう。できるだけ迷惑をかけずに、自分のケガも小さくして消えていくというのも大人の選択肢である。

 食料品については、イーオン、サッポロコープ、マルシェ、それに西浜町に出店してくる店と競争が激化するのに加えて、人口減による商圏縮小の影響で、数年で勝負がついて一つは消えることになるのだろう。
 電気店もよほど智慧を絞って、お客様を囲い込まないとジリ貧となる。SCができなくても人口減によって商圏は縮小していくから、程度の差はあれ、似たようなことになる。
 地元経営者の力量が試されている。

 お蕎麦屋さんが数年前に開店して、売上確保のためにメニューを増やしたが、結局店を閉めたことがあった。売上が少ないのにメニューを増やすと棄てる原材料が増える、リスクが大きいのである。よほど美味しくなければメニューを増やしたぐらいでは客は増えない。主力商品に一心に打ち込むことも考えなければいけないのだろう。泥縄式の安易な道はえてして結果が悪いもの。
 何人かの根室の経営者たちは初めて競争を経験するのではないだろうか。競争や試練は経営者を鍛える。天に聳えて真っ白に輝く風呂屋の煙突のように、雄々しく戦ってほしい。


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