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#2065 魚の放射能汚染:Cesium-laden fish may point to ocean hot spot Aug. 26, 2012 [74.高校・大学生のためのJT記事]

 セシウムを25,800Bq/kgも含んだアイナメが見つかった。福島第1原発から20km、太田川沖合い1kmの地点、水深15mで8月1日に2匹捕獲された。4月から適用になっている食品安全基準値100Bq/kgの258倍の濃度である。とてつもない高濃度の汚染であり、海底にセシウムのホットスポットがあることが推測されるが、さらに調査が必要である。
 ホットスポットがあれば、そこで棲息している魚介類は放射線濃度が高くなっているはず。回遊魚がホットスポットをいくつも通過したときに影響はどれほどあるのだろう、わからないことだらけだ。
 どういうわけか原発周辺の汚染データは東京電力がサンプリングしたものだ。新聞報道を読んでも検査を担当した機関名も不明だ。どうして原子力保安院などの第三者機関がサンプリングしないのだろう?これではいくらでも汚染実態をごまかせる。発表のタイミングも唐突だし、急に周辺のアイナメのセシウム濃度が高くなったわけではないので、小出しにしか事実を公表しないという露骨な情報操作を感じる。いつまでこういう好い加減なこと、茶番を続けるのだろう。放射能汚染実態を知られるのはよほど不都合なようだ。

 ところで、3月下旬に改定された放射性セシウム汚染の食品安全基準にはいくつか問題がある。
 たとえばチェルノブイリ原発のあるウクライナよりも日本のほうが基準値がゆるい、飲料水では日本のほうが5倍ゆるいことが知られている。2Bq/kgがウクライナ、日本は10Bq/kgである。3月までの食品安全暫定基準では日本は200Bqであった。これは放射性廃棄物を100Bq/kgと定めた法律に違反していた。
*消費者庁 「食品安全基準」
http://www.caa.go.jp/jisin/pdf/120315_1.pdf

 基準をゆるくしないと福島県産の農産物や水産物は一切出荷できなくなるので、大半が基準内になるような基準値を設定したのだろうか。福島県産の米の全数検査をはじめたが、検査に引っかかるものはほどんどない。国内基準を甘くすれば、きびしい検査基準の国には食品の輸出ができなくなる。
 何より心配なのは新基準をクリアしたということで国のお墨付きが与えられ、放射能で汚染された食品が全国に出回ることだ。10Bq/kgなのか99Bq/kgなのは表示のないまま放射能汚染米が全国にでまわる。大部分が販売可能なように基準値が設定されたら東京電力の損害賠償額が減少するが、その一方で多くの国民が放射性セシウム米を食べて内部被曝し、癌や奇形などの異常が確率的に増えることになる。だれのための基準値なのだろう?
 kg当たり何ベクレルか、食品ごとに表示しなければ消費者の信頼をえられない時期が来るのではないか。次の選挙で民主党は政権の座から引き降ろされることになるが、そのあと政権を握る政党はどういう判断をするのだろう。

 反原発の立場を貫く専門家の意見を書いておきたい。
 放射線はどんなに微量でも危険なのだから、科学的な安全基準地はないというのが小出裕章氏の見解。どれだけその害を我慢するかという社会的な問題であり、科学的にはどんなに微量でも放射線は人体には危険である。人口10万人あたり何人死ぬかという問題。
 100Bq/kgというのは食品に関する基準ではなく、福島第一原発事故が起きる前の放射性廃棄物の基準である。驚いたことに日本政府は国民に放射性廃棄物(管理が必要な放射性物質を含むゴミ)を食べさせようと新基準を定めたのである。次の選挙で選挙民の意思を表すために、自分たちの選挙区域から選出されている民主党議員の名前をしっかり確認しておこう。
*「7月12日 食品安全委員会が決めた基準値の科学的な客観性について小出裕章(MBS)
 
http://hiroakikoide.wordpress.com/2011/07/13/tanemaki-jul-12/

 食べてはいけない、安全だというなら、東京電力の社員食堂や国会議員の食堂、農水省の食堂でそういう食材を使えばいい。

  8月23日ジャパンタイムズ紙1面の記事を紹介する。いつどこで何をサンプルに測定し、結果はいくつだったのか、高校生や大学生は事実関係を自分の目で確認してほしい。
http://www.japantimes.co.jp/text/nn20120823a2.html
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Thursday, Aug. 23, 2012

Cesium-laden fish may point to ocean hot spots

By MIZUHO AOKI

Staff writer

A record-high 25,800 becquerels per kilogram of radioactive cesium has been detected in fish caught within 20 km of the Fukushima No. 1 nuclear plant, according to Tokyo Electric Power Co., indicating there may be hot spots under the sea that need further investigation.

That level is 258 times the government limit for safe consumption. The cesium was found in two "ainame" (greenlings) caught Aug. 1 at a depth of 15 meters, Tepco said Tuesday. It was the most cesium found among seafood samples so far.

A person could get a dose of 0.08 millisieverts by eating 200 grams of the greenlings, Tepco said. A cumulative dose of 100 millisieverts increases the risk of dying from cancer by 0.5 percent.

Greenling are bottom fish that live around rock reefs in coastal waters.

Tepco said it will check further for contamination of greenling and sea creatures that bottom fish feed on, including crabs and prawns.

The utility will also examine soil from the nearby seabed to try to ascertain the reason behind the extremely high contamination level, spokesman Junichi Matsumoto said, adding, "One possible reason is that there is some kind of hot spot (on the sea floor and the contamination in the fish) got this high by eating crabs and prawns that live there."

・・・・・以下省略 ⇒URLをクリックして全文ダウンロードして読もう。

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*ドイツの食品安全基準
http://peacephilosophy.blogspot.jp/2011/04/blog-post.html

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