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#1863 根室市長の施政方針演説と隣のマチ市議会の教育論議  Mar. 3, 2012 [64. 教育問題]

 わが町の定例市議会がはじまった。今日(3日)付けの北海道新聞根室地域版が市長の施政方針演説と教育長の教育行政方針演説を載せている。

 市長は全国最低レベルの根室の小中学生の「学力向上へ強い決意を表明」したのはいいのだが、問題はそのナカミだ。対策として「歯舞地区4小学校を統廃合する新校舎の建築、教員住宅や学校給食共同調理場の改修などハード整備を重点的に進める方針を説明」、柴山教育長は「従来は冒頭で述べている学校教育に先立って、社会教育や生涯学習の充実を揚げた」という。

 驚いた感覚だね。放課後補習をやれば簡単に子どもたちの学力を上げることができるが、そういう努力をせずに「ハード事業」だって、市長は建築屋さんに職換えでもしたのだろうか。
 教育長も2代前に先祖がえりしたかのようなピントの外れた発言だ。全国最低レベルの学力=学校教育、ここに問題があるのに、それを無視して生涯教育や社会教育だって。道庁から天下りして1期か2期やり、前前任者と同様に*退職後は根室には住まない人だから根室の教育がどうなっても構わぬと言ってる風に聞こえる。根室で働いているのだから、根室のために仕事をしてもらいたいものだが、数年いるだけだからムリなのだろうか?責任感のある人ならたった2年間でもこんな好い加減な仕事はするまい。PDCAサイクルは民間企業では常識で、Planは具体的な数値目標を設定しなければならぬが、学校別・科目別の全国学力テストデータを公開しなければ数値目標の設定がやれるはずがない。仕事のやり方を知らぬようで、こういう肝心なことには市長も教育長も一切触れていない。
 おまけに市議会が市政チェック機能を果たさないから、間の抜けた施政方針演説が毎年繰り返され、根室の子どもたちの学力が低下し続けている。

 いつもどおりに具体例を挙げておく。
 根室高校普通科の上位15%のところが全国模試の3科目(国数英)平均点である。3クラスあるからクラス5番が全国レベルでは平均的な成績の生徒にすぎぬ、それほどレベルが低いということ。先日なされた学年末試験では2年生が積分の章にはいれずにテスト範囲から除外されていた。こんなことは初めてである。根室高校普通科の生徒の学力レベルが下がって予定の章を全部消化できなくなっている。
 中学生の学力が低下してしまって根室高校普通科定員3クラス体制というのがすでにムリなのである。来年再来年ともっと悪化することは中学生の学力テストの点数分布を見ていればわかる。5科目400点は特にできる生徒たちではなかったが、市街化地域の3校で8年前には各学年に50人前後いたのがいまでは10人を超えることがなくなった。昨年は4人ということがあった。

 学校別科目別のテストデータを秘密にしたままではPDCAサイクルはまわせないから、公開すべきだ。誰のための学校教育かを考えればよくわかる。その地域の子どもたちのためであり、町の発展のためだ。先生たちや教育行政のためではない。
 小中学校は言うに及ばず、高校もそれほどひどい状況なのだが、市議会には学力低下に対する危機感がまるでない。市議たちがこんな間の抜けた施政方針をきちんと批判していれば根室はよくなるのだが・・・

 こういう市長とこういう教育長(そして市議会)の組合せだから、根室の子どもたちの学力がこの数年間ひどく低下したのも肯ける。教育行政のピントがずれている。釧路市議会の質疑と比べてもらいたい、ふるさとを思う真剣さがまるで違うように感じる。

 釧路市議会の議論を月田市議や釧路の教育を考える会の副会長のブログから紹介する。根室の市議たちは教育問題でこういう具体的な質問をするのだろうか?質問も答弁も具体的でなければ意味がない。

ブログ"情熱空間"より
http://blog.livedoor.jp/jounetsu_kuukan/archives/5262405.html
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2012年03月03日

続・基礎学力問題が議論の中心!(釧路市議会)

昨日の釧路市議会の模様です。
一昨日の自民クラブ・市民連合議員団に引き続き、公明党議員団・共産党議員団(省略)の代表質問より。

残念ながら、今朝の北海道新聞、釧路新聞では記事になっていませんでしたが、すでにフィットネスセンター廃止問題以上の議題になりつつあると言えそうです。

●月田光明ブログ くしろよろしく
第2072回 基礎学力問題の議論 Ⅱ
http://blog.livedoor.jp/gekko946/archives/51650637.html

《引用開始》
 各派代表質問の2日目。
 午前の本会議には、わが公明党議員団の松橋尚文議員が登壇。

 果敢に蝦名市長、千葉教育長との論戦に挑みました。
 ということで^^、やっぱり今日も学力問題の質疑を紹介します。

 ①全国学力・学習状況調査(小6・中3対象)の結果公表について、これまでの星印式ではなく数値を用いた公表ができないか

 ②標準学力テスト(小3~5・中1~2対象)については、学校名を伏せても構わないので学校別の平均正答率を公表すべきだ

 ③「釧路市教育推進計画」で設定するとしている目標は、相対的なものか絶対的なものか、その基本的な考え方を聞きたい

 ④「基礎学力検証改善委員会」を設置し標準学力テストの結果分析及び学校改善プランの策定に当たるとのこと。何より肝心なのは「目標の設定」「客観的な現状の把握」「結果の分析・検証」そして「改善のための対策」というPDCAサイクルが機能するかどうかである。
 同委員会の設置目的とPDCAサイクル化について、その見解を聞きたい

 ⑤同委員会の委員構成が極めて重要である。
  公募による一般市民枠を設けられないか。また、教育推進計画の委員に加わる教育大、公立大、高専関係者に兼務していただくことも必要ではないか

 ⑥新年度から取組む「放課後学習サポート」。どうして全校一斉スタートではなかったのか。市内在住の校長OB、教頭OBにも力を借りてもいいのではないか。
 新年度中に全校実施に踏み出して欲しい

 ⑦小学校高学年における一部教科担任制を検討すべきと思う。中学校との連携、習熟度別授業の発展形などその形態には拘らずとも、実質的な教科担任制の拡大を進めて欲しい

 ⑧教育長が教育行政方針の中で述べた「最大の教育環境である教職員の使命感や指導の専門性など、資質・能力の向上に努めていく」。
 実際に、授業力の向上や教え方のイロハを学べる専門的な公的機関はあるのか

 ⑨地元の教育大との間で、教職員の能力向上について協議する考え方はあるか

 ⑩道教委が「学力や体力の向上、生活習慣改善など総合的・集中的に取り組むモデル校の指定」を発表した。指定の基準、選考方法、開始時期について聞きたい 


 以上、10項目について質問。
 千葉教育長の答弁は、取り敢えず次の2点のみ書いておきます。

 ◎学力向上についての目標値の設定は、標準学力テストでの到達度や補習の実施率など数値化が可能なものや、子どもの学習に向かう姿勢や教職員の研修講座の充実など数値化が難しいものもあるため、それぞれの施策に合わせた目標値を設定したい

 ◎標準学力テストの実施は、結果の公表が目的ではない。個々の習得度を計り、個々の実態に即した指導を進めるために行うものである。公表については、その方法も含めて改善委員会で協議してもらう
 (絶対に公表しない、とは言っておりません)


 午後に登壇した共産党議員団の代表質問においても学力問題が取り上げられました。
 ウチと立ち位置が全く違いますので、なかなか紹介し辛いわけで・・^^

 そこで参考までに、詳しく紹介した「ZAPPERさんブログ」のリンクを貼り付けておきますので、是非ご参照ください。

 連続体と捉えること
   http://blog.livedoor.jp/jounetsu_kuukan/archives/5259679.html

 ボク自身も、彼の質問を聞いていて、思うことがたくさんありました。
 ただ別の意味で、委員会質疑で予定している論点を整理する上で参考にはなります。

 やはり議論を深めるには、反対意見もなくてはなりません。
 来週の総務文教常任委員会が楽しみです。
《引用終了》

釧路市教育委員会に言いたいこと。
色々ありますが、今回は「基礎学力検証改善委員会」について。

はっきり言うよ。
いわゆる学者センセーと教育関係者をメインにするつもりなんだろうけれど、そういった安易かつ凝り固まった発想は、もうやめなよ。
「学識経験者の知見」を活用するはずの(教育行政方針の)「点検と評価」ってさ、今まで何の役にも立たなかったでしょ?
身内による身内への評価だもん、そうなるわな。
見ている方がこっ恥ずかしくなるよ、あれは。

学者センセーと教育関係者が8割で、申し訳程度に民間から2割を選出。
ウチの会のメンバー構成を見てごらん、真逆だよ真逆!
今の釧路の、この問題の盛り上がりをみてごらん。
「忙しい」「だからできない」の身内視点を排除したからこそ、今があるんだよ。
ごく普通の市民感覚からの逆算が、今の状況を生んだんだよ。
この意味、分かりますか?
レイマン・コントロールの意味をお忘れか?

民間が8割、学者センセーと教育関係者が2割。
これが本来あるべき姿だよ。
コミュニティ・スクールの導入も視野に入れているのならば、なおさらだね。
もう、同じ轍を踏むことのないようにしましょうよ。


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*#1608 読んであきれてしまった元教育長の教育論 (北海道新聞より)July 31, 2011 
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-07-31-1

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ZAPPER

そちらの教育長は、「たかが民間の連中ごときに、言われてやらされてなるものか…」と徹底して意固地になっていて、加えて学力向上よりも組織率の高い北教組が怖くてたまらないので、そちらとの折り合いを優先なさっているのでしょうね。

ここに明言しておきますね。
北海道教育委員会の厳命によって、支局もろとも「やらされる」ことになりますよ。
残念ですが、主体性を発揮することは叶わない。
もう手遅れですね。
by ZAPPER (2012-03-05 00:39) 

ebisu

ZAPPERさんへ

道庁から横滑りしてきたたかが木っ端役人にそんなに目くじらを立てなくてもいいでしょう(笑い)

市長に気を使い、道教委へ気を使い、胃潰瘍にならないくらい神経が太いことを祈ります。

わたしは高校を卒業して35年ぶりに根室に戻り、病院建て替え問題を通して市政のデタラメさに腹が立ち、スキルスと巨大胃癌を併発、全摘しました。

根室の地で働いていることに感謝し、正直に誠実に職務をまっとうしてもらいたいと思います。まったく期待はしませんが…
公務員の感覚では任地が根室では左遷されたくらいにしか思っていないでしょう。
by ebisu (2012-03-05 10:15) 

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