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#1351 Government budget woes grow worse Jan. 24, 2011 [74.高校・大学生のためのJT記事]

  経済学部を受験する高校生のために選んだジャパンタイムズの記事である。

 2020年のPB(プライマリー・バランス(基礎的財政収支))の赤字幅が昨年6月の見通しよりもさらに1.5兆円増え23.2兆円に。
 小泉純一郎が総理大臣のときに2011年にPBの赤字をなくするというのがあの郵政改革などの規制緩和政策だったが、自公政権の崩壊と共に"お約束"は消滅した。もっとも、そのまま続けていても実現できるはずのないものだった。あのときの主役は竹中平蔵と木村剛であったがしばらくしてメッキが剥げ落ちた。後者はいま刑事被告人である。
 今回の内閣府の公表数値は信用できるだろうか?論より証拠というではないか、民主党政権になってから基礎的収支赤字が縮小するどころか拡大を続け40兆円を超えている。

 菅総理はPB赤字ゼロのためには消費税を14%に上げなければならないと言いたいようだ。そう、増税のためにPB赤字解消という"お題目"を持ち出してきたのだ。
 けれどもよ~く考えてみて欲しい。本来は収入の範囲に支出をカットするのが当たり前で、財政法でも財政の赤字を補填するための借金を禁じているのである。ところが1994年から毎年「公債特例法」をつくって赤字特例債発行を行っている。国債の日銀直接買い入れにまで道を開き、財政赤字がどれほど膨らんでも新規国債を増発することで凌げるようになったのである。歳出カットの努力がなされないようになってしまった。
 自公政権も民主党政権もイージーな赤字国債増発を続けてきた。民主党政権になってから税収を上回る新規国債発行が続いている。上積みされる新規国債はすべて次世代以降の借金となる。公約した歳出削減すらせずに安易に増税を持ち出すこの政権をあなたは信用できるだろうか?
 2020年になったら、「PB赤字の解消は2030年にできる」と別の政党が政権を握って声高に叫ぶのかも知れない。
 しかし、日本経済にそれほどの時間的余裕があるとは私には思えない。経済学者も財政学者も5年後にはどうなっているのか予測ができない。

 大学入試の時期だから高校生はジャパンタイムズの標記の記事を読んで長文読解のトレーニングをしてほしい。内容に君たちの将来が懸かっている。

(著作権の関係上、冒頭部分だけしか貼り付けられないので、URLを書いておくので本文をダウンロードして印刷することをお薦めする。大学生になったらたまにはお世話になったジャパンタイムズを思い出して買うべし)

Saturday, Jan. 22, 2011

Government budget woes grow worse

Primary balance deficit for 2020 is projected to jump ¥1.5 trillion


Staff writer

An official prediction released Friday points to harder fiscal challenges ahead, with the combined primary budget balance deficit of the central and local governments predicted to grow to ¥23.2 trillion in fiscal 2020, ¥1.5 trillion more than was estimated in June.
・・・

*ジャパンタイムズ記事のURL
http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20110122a3.html

和訳の確認のためにヤフーニュースに載った記事を紹介しておく
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110120-00000027-reu-bus_all

#1348 「消費税引き上げと年金受給年齢引き上げ議論に思う」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-01-21-1


*センター試験の英語はこのブログで勉強しよう。
 
「ほぼ日刊「日本一わかるセンター試験の英語」」
http://center-de-english.blog.so-net.ne.jp/


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