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#1343 いま一桁の点数でもあきらめるな!:高校入試まであと一月半ある Jan. 18, 2011 [62. 授業風景]

 高校入試まであと一月半。どんなに成績が悪くてもまだ諦めてはいけない。やるだけのことをやってみよう。短期間で5科目300点満点で30~50点あげる生徒は少なからずいる。
 学力テストの数学で零点を取った生徒が慌てて入塾して、2~3ヶ月で80点前後の点数をとることがたまにある。本気で数ヶ月努力しての結果だから勘違いしないように。
 こういう生徒はたいがい2ヶ月ほどは学校が終わると毎日のように塾に通ってくる(本人のやる気次第でebisu先生はしばらくのあいだ個別補習をする。もちろん「補習」だから授業料はかからない。あえて言えば「君自身がが成績を上げる」。個別補習をしても成績が上がらなければ君のせいではない、先生の教え方が悪いか相性が悪いだけのこと、まあ心配ないよ)。

 ニムオロ塾では中3は10人いる。その中の一人が最近数学の成績を上げている。どれくらいかというと半分を超えて30~40点に域に入りつつある。この生徒は11月の総合Bの数学の点数が5点以下だった。
 昨日は他の生徒に問題の解き方を訊かれてホワイトボードを使って説明していた。面白そうなので見物してみたら、実に分かりやすい教え方である。自分が分からなかったからこそわかりやすい教え方ができる。
 一生懸命な説明に「ニムオロ塾の准教授だな、先生よりも分かりやすいかも」と言ったら、みんなで「そうだねー」と大笑い。基礎的な内容を理解した説明だから説得力がでてきた。

 昨日の芭蕉同窓会で北海道限定発売のジョージア・サントス一箱が当たったのでそこにあるから好きなだけ飲んでいいよ。コーヒーあんまり好きでないと言いながら4人とも飲み始めた。
 7時頃になって、
「先生、今日とってものっている、朝まで勉強するから先生10時で帰っていいよ」
「おいおい、そういうわけには行かない、10時に機械警備が働くから警備会社に連絡しないといけないし、未成年を何人も残していくわけには行かないからダメ、でも意欲は認めるよ」

 今日は中1の日だが、個別指導だから中3が数人まじっても授業に支障はない。各学年10人までの少人数にしているのは、その辺が個別指導の限界だからだ。

 3時半から4時頃に4人が来て、9時になっても誰も帰らない。 
「うそ!もう9時なの、時間たつの速すぎる!」
「おいおい、みんな来てからもう5時間だぞ、好い加減疲れたろう」
「ぜんぜん、楽しい!」
おやおや、テンション上がりっぱなしだ。
「先生、あと10分いいですか?」
「いいとも」

 帰り際に三人が
「明日4時に起きて勉強する」
と言うと、もう一人が
「先生、さっき飲んだカン珈琲もっていっていい?眠気が醒めるんだ、今夜勉強するから」

 もって生まれた素質や性質の差はそれぞれある。一人一人性格が異なるようなものだ。零点や数点の生徒すべてが頭が悪いわけではない。頭の程度は普通なのに「俺は(わたしは)頭が悪い」と決め付けている場合がほとんどである。育ててやらないと芽を出せない生徒もいるから、ちょっとだけ手を貸してやればいい。きっかけをつくってやればあとは勝手に育っていくものだ。
 ほとんどの生徒がゲーム三昧、ブカツ三昧で家庭学習週間がほぼゼロだったにすぎず、能力がフタをされて眠ったままになっているだけだ(こういう生徒が「目覚めて」将来教員になればできない生徒をほったらかさないいい先生になるだろう)。

 高校入試数学問題で30~40点(60点満点)は誰にでもとれる点数である。基本が分かっているだけでとれる得点圏がこの範囲なのだ。零点とか一桁の点数の生徒の多くが「私は頭が悪い」「(点数のよい生徒は)頭がいいから・・・」と勘違いしている。

 そうではないのだ。基本を徹底して理解するだけでわずか3ヶ月で数学の得点が一桁の生徒を20~35点上げることができる。身近にそういう生徒の成長を目撃すると、周りの生徒は「あいつにできたのだからわたしにもできるはず」と思い込む。論より証拠と云うではないか、それが周りにいい効果を生み出す
 わたしがナマ授業にこだわるのは、零点を取るような生徒には「心のケア」が必要と感じているからだ。「どうせわたしは頭が悪い」「あの人は頭がいいからできる」ともって生まれた頭の良し悪しのせいにしてしまう。たしかに頭の良い悪いはあるが、たいていは普通だ。「自分は頭が悪い」という否定的な心を取り除く手伝いをしてやれば基本的なことはほとんどの人が理解できる。そうすれば60点満点の学力テストで30~40点とれるように問題ができている。30点とれた生徒を頭が悪いとは誰も思わないもちろん本人の心の中にも「自分はできない、頭が悪い」という否定的な気持ちが消え、「やればできるんだ」という自信が生まれている教えるテクニックも大切だが、教育で大切なことのひとつに「否定的な心のケア」があることを忘れてはならぬ

 根室の中学生は小学生時代よりも自分の将来に否定的な気持ちを抱く生徒が多くなるのは小学校で放課後補習をせずに分数や小数の計算ができなくなった生徒が、中学校でも放課後補習をやらずに救済しないから希望を失ってしまうという状況を反映しているのではないだろうか。根室市教委の分析でもその辺りは明確だ。ブカツを週に2日自粛し放課後補習を実施することで落ちこぼされた生徒の3人に2人は救えるだろう
「将来の夢や目標をもっているか」については、小学校は8割強、中学校では7割弱となっていて、昨年と比較すると小学校では減っており、中学校では増えている。また、全道と比較すると小学校は同様で、中学校は低くなっており、全国と比較すると小・中学校ともに低い。」*
 中学3年間で生徒総数の十数%が将来へ希望を失っていく現実を、市教委はきちんと指摘している(ebisuは頓珍漢な部分はトンチンカンと、的を得た分析についてはいい分析だと具体例を挙げて評価することにしている)。

*「平成22年度全国学力・学習状況調査の結果」より(根室市教育委員会)
http://www.city.nemuro.hokkaido.jp/dcitynd.nsf/image/25dae48719786549492570c7000cc32e/$FILE/22gakute.pdf
 文書に作成年月日が入っていないのは、文書の基本を外しているので改められたい。

 英語も20点なら短期間で得点アップは可能だ。
 あと一月半、全力で努力してみたらいい。
 基本をしっかり押さえれば、数英が各一桁の生徒は両科目で30~50点上げられる。
 あきらめてはいけない。


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ZAPPER

長時間の勉強でハイになるも、「いや~勉強って、意外に楽しいね♪」「私って(俺って)、ずいぶんと賢くなったよ♪」などと言う子ども達が多くなる時期ですね。ウチも同じであります。そういった経験を、【学校の補習授業】を通じて釧根の多くの子ども達に授けていただきたいと切望する次第です。

子ども達のそういった声を聞くことが、いかに嬉しいことか。多くの小中学校の先生にも味わっていただきたいものです。一度味わったなら病み付きになるものですから…
by ZAPPER (2011-01-19 15:18) 

ebisu

そうですよね。自信がつくと生徒の目の輝きが違ってきます。
勉強が楽しいと言うようになり、普段の授業を聴く態度にも変化がでてきます。
【学校の補習授業】でたくさんの先生たちにそういう体験をして「病み付き」になってほしいと願っています。

by ebisu (2011-01-19 22:12) 

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