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#1285 平均点が赤点~根室の中学校の惨状 Nov. 21, 2010 [64. 教育問題]

 このタイトルは「平均点が赤点~釧路の中学校の惨状~その2」と題する明光義塾愛国教室のブログからいただいた。
 高校の成績評価基準は得点30%以下が赤点、つまり"1"の評価である。
 釧路市内のある中学校では平均点がその赤点以下だというのだ。驚くなかれ、半分の生徒が成績"1"。まさに"惨状"というにふさわしい状況である。
http://blog.livedoor.jp/meiko_aikoku_blog/archives/51618231.html

 それでは根室の状況はどうなのか、ご存じない方が多いだろう。市街化地域の一番成績のよかった中学校の学力テスト総合Bの平均点は17点である。学力テストの結果は総合AもCもたいして変るまい。やはり、半数の生徒が"1"である。客観的みたら17点なら成績は"1"のはずだが、実際には"3"がついているだろう。"インフレ"である。
 団塊世代のころの成績"1"の生徒は相対評価だったから55人のクラスに2~3人程度だっただろう。30%以下の得点の生徒がどのくらいいたのか資料がないが、せいぜい20%だろうと想像する。いまではそれが半数にもなっているのだ。「ゆとり教育」が学力の低下を促進したことは否めない事実のようだ。

 高校なら赤点の生徒は追試であるが、中学校ではそのまま放置され、そうした生徒たちも高校へ進学する。放課後の補習は一切行われていない。これはもう学校教育の責任放棄だろう
 ZAPPER先生は分数や小数の四則計算のできない中学生を集めて、小学校の先生に来てもらい補習させろとまで主張している。きちんと責任をとれということだ。私もそう思う。 

 ZAPPERさんのブログに得点ごとの5段階換算表が乗っているので参考までに貼り付けさせていただく。中学生はこの表で自分の成績を「再評価」してみたらいい。
割合
通知表
100点満点
60点満点
9割以上
90~100
54~60
7割以上9割未満
70~89 
42~53
5割以上7割未満
50~69 
30~41
3割以上5割未満
30~49 
18~29
3割未満
 0~29 
 0~17

 さて、以下はZAPPER先生の主張である。
●釧路教育活性化会議 ~内申に関する提言~
http://www.kitamon.com/cpek/recom/090430.shtml
http://www.kitamon.com/cpek/recom/090513.shtml

相対評価から絶対評価に変わる際に、私は以上のような矛盾が生じることを予言していました。そして、甘すぎる評価基準によってさらなる学力低下を招くことも(こちらは現在進行形です)。理由は簡単です。教育熱が低く、景気が長らく低迷している地域。高校入試の倍率が低く、勉強をしなくても合格できるような環境にあるような地域。そこに「絶対評価」を導入したなら、よりだらけてしまって、確実に急降下への道を歩むからです。予言などではなく、分かりきった必然ってやつなんです。

では、解決方法をば。提言にもあるように「釧路市統一基準」をつくるんですよ。A中学校やB中学校のように、少し高めに基準を設定するんですよ。まずはそこからです。お父さん・お母さんのころ、100点満点の数学の定期試験で得点が20点だったなら、どうでした?そんなもん、確実に《1》でしたよね!ところが今は、《3》というのが相場なんですよ!「何じゃそりゃ?」って思いますよね。

合格先生が指摘する通り、義務教育は
本来、どこの地域の教育を受けても、同等の教育が受けられるシステムということです。しかし、札幌市内の《オール3》の子がC中学校に転校してきたなら、ほぼ確実に《オール4以上》になり、釧路の《オール4》の子が札幌市内の中学校へ転校したならば、ほぼ確実に《オール3》になってしまいます。

まずは、この部分の是正からです。何をもって「普通」とするかの基準を作らなきゃ始まらない!そういうことです。今、きちんと手を打たなければ、状況はもっともっと悪くなります。ほ~ら市教委さん、やるべきことが見えてきたでしょ!(^∀^)


*もう一つ、ユニークな視点からの解説がアップされたので紹介する。
 「基礎学力の低下は人口減少に拍車をかける」

http://blog.livedoor.jp/meiko_aikoku_blog/archives/51618597.html

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コメント 2

ZAPPER

ご紹介ありがとうございます。
札幌・旭川・函館・帯広。そこでの「できない」のレベルは、釧路・根室では「普通」のレベルです。そこでの「箸にも棒にもかからない」というレベルは、釧路・根室では「ややできない~できない」というレベルです。

中学数学は特に悲惨で、市内中学生の約半分は「親の世代の中卒以下のレベル」でしかありません。数学以前の算数が壊滅ですから。それなのに、現場は何もしないばかりか、肝心の教育行政も見て見ぬふり。

釧路市教委は動き始めましたよ。根室市教委さんはどうしますか?「北教組の牙城なので、動きたくても動けない」という事情は分かります。でも、今すぐに手を打たなければ間に合いませんよ。大人は子どもに、行動で示すべきだと思います。
by ZAPPER (2010-11-21 22:47) 

ebisu

百年河清を待つということにならないように情報を発信し続けるのみ。
病院問題も学力問題も、行政にはないを言ってもだめという焦燥感やあきらめが一部の市民にあります。

大半の市民は残念ながら無関心です。
市職労は17日に定期大会を開きましたが、自分たちの職場や給与に直接影響がありそうなのに病院建て替え問題には危機感なしです。

同様に、生徒の学力が全国最低レベルなのに、数学の得点が30%以下が半数を占めているというのに、学校の先生も市教委もまったく危機感なしです。
根室しか知らないというのはかくも感覚を麻痺させるもののようです。

行くところまで行けばいいと思う市民が増えています。そうなったほうがよくなるのが早いのかもしれません。
市財政に関してはそう時間はかからないようです。数年で目を覚まさざるを得ない状況になる。
それでいいのでしょう。
学力問題はその後になる。

今日のある市議の活動報告会で、今の市長ではなんともならないという意見が参加者数人から出ていました。
根室はまだ時間を要します。

この間の市教委のあの報告書と新聞報道(札幌の小中学校の大半が不参加で下がった全道平均値と比べて根室の小中学生の学力が向上したという「珍説」)が公式見解ではお話しになりません。
by ebisu (2010-11-21 23:16) 

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