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テレビ番組批評家よいでよ #872 Jan.20, 2010 [A8. つれづれなるままに…]

  「大寒」らしいが、この1週間で一番暖かかった。最高気温はプラス5度、夜9時を過ぎてもプラス1.9度と暖かい。道路は夜になっても凍結していない。最低気温がマイナス7~8度だったから春が来たような暖かさに感じた。桜はつぼみを固くしたままじっと春を待っている。

 テレビ番組『相棒』を見た。庁内Sを題材にしたシナリオである。この番組のシナリオはいつも周到に練り上げられているように感じる。俳優の演技も平均値よりはだいぶ高い。
 同種の推理番組にはタクシー運転手が主役で、毎回犯人がそのタクシーに乗るという「お約束」ものや「副所長」が出てくるものなどがあるが、シナリオには練り上げられたという感じはない。一山いくらの台本に感じる。

 シナリオとそれを演じる俳優の演技の両方が揃ってはじめて秀逸な推理番組ができるが、もうひとつ揃うといい。それは番組の健全な批評である。「辛らつな批評」と言い換えてもいい。

 シリーズ『相棒』のシナリオは周到に練りあげられたフィクションを、下積みの長かった力のある俳優が右京を演じ、個性的な脇役が異彩を放つ。これなら1時間でも2時間物でも退屈しないで見ていられる。

 映画や演劇には批評家がいる。健全な批判をすることで、劇作家も俳優も育つ。それゆえ、テレビ番組にも批評というジャンルがあっていいのではないだろうか。
 健全なテレビ番組批評が根付いて、シナリオや俳優の演技をまな板に載せてくれないだろうか。
 大人が見て耐えうる番組が育つように、辛らつで容赦のない批評家がいてほしい。

(22時40分、テレビで六本木は12.7度とアナウンスした。根室だけではない、東京も暖かい「大寒」の夜。)
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