SSブログ

根室管内は全道14管内中最低(2)(保護者らショック) [57. 塾長の教育論]

根室管内は全道14管内中最低(2)(保護者らショック)

 学力テスト根室管内結果
  保護者らショック
 教育関係者 競争の少なさ指摘
【根室】道教委が26日まとめた全国学力テストの道内の14管内別傾向で、根室管内は小学生、中学生ともに、、正答率が全道平均を下回った。特に中学生の数学のA問題(基礎)は全道で唯一、「相当低い」とされ、保護者や教育関係者はショックを隠せないでいる。なぜ低いのか、対策はないのか。関係者に聞いた。(幸坂浩)

「大学進学など、管外に出るときのことが不安。子どもがどこかで苦労することになる」。中学生と小学生の娘がいる根室市内の主婦(45)はそう言って顔を曇らせた。
 中標津町の小出伸史教育長は「学校教育をつかさどる者として責任を痛感している」。一方で「これはあくまで学力という尺度で、人間性とか能力が低いということではない」と指摘した。
 管内の正答率が低い背景として複数の教育関係者が指摘するのは、高校入試での競争率の低さ。札幌など競争率が激しい地域では、正答率が高かったためだ。「進学時の競争があまりないため、教育をそれほど意識しない保護者がいる」(学習塾経営者)との見方もある。
 管内では、とくに中学の数学で、全道平均との開きが目立った。根室市内の学習塾「育英塾の岸部雄一塾長は「数学は繰り返しの練習が必要で、学習量の少なさがもっとも影響する教科」と分析する。
 学力向上には何が必要か。根室市の鈴木健二教育長は「どこの地域でも、子どもの持つ力は同じはず。能力を伸ばす環境をつくらなければ」と話す。
 管内は昨年度も、学力テストの結果が全道平均を下回っていたため、根室教育局を中心に、小中学校教諭が3月、プロジェクトチームを発足させた。分析と対策の検討を進めており、「12月中に結論をまとめたい」(同教育局)という。
 学力テストは4月、小学6年生と中学3年生全員を対象に行われた。国語と算数(数学)の2教科で、基礎のA問題と、応用のB問題を解いた。

《コメント》
 11月28日北海道新聞22面根室版の記事を転載した。
 都市部とは教育環境が劣るのは事実だ。私立の進学校もない。しかし教育環境が劣るなどと教育関係者がいうのはおかしい。それは承知の事実だからだ。
 それを言い出したら、根室の学力テストが全道最低レベルなのは仕方のないことになってしまう。教育環境が劣ることを言い訳にしたら、根室の子どもたちの学力の改善はやれない。ほんとうにそうなのだろうか。
 じつは学力テストの平均点をあげることはいくらでもできる。異常に長時間の部活を5時まで・週3回に制限し、毎週4時間程度の補習時間を設けるだけでも平均点は15点は上がるだろう。「相当低い」と「やや高い」の差は10点以上ある。根室市内の小中学校の平均点を全道最高水準に持っていくことは可能だ。期間は1年あれば十分である

 民間企業の社長ならこういうだろう、
「部長、やれない言い訳はをいくらしてもらっても1円にもならない、どうすれば学力を挙げられるか具体策が欲しい。君にできないならそう言ってくれ、他の人を部長にして任せる」。
 環境が悪い、競争がないなどの言い訳は必要ない。そういう環境下で、どのような具体策を実施するのかが問われている。

 もう一つ嘘がある。根室は都市部ではない桧山、後志、留萌、宗谷、空知、日高管内に比べても低いのである。高校入試で競争がないことは事実から見ても言い訳にならない。競争がなくても根室よりも学力レベルが高い地域がいくつもあることが反証である。数学的に正しくない言い訳を教育関係者がしている。論理がルーズだから、たぶん数学の教師ではないだろう。

 東京の生徒と比べてはっきり違うのは、家庭学習時間が極端とも言えるほど短いことである。根室は小学校で家庭学習習慣が身についていない生徒が多い。東京で教えた経験があるから違いがとくに目につく。だいたい塾に予習もしないで来る生徒など東京では一人もいなかった。根室は予習してくる生徒が珍しい。そういう生徒はだいたい学年5番以内に入っている。
 中学生1・2年生で平均週20時間以上勉強している生徒はせいぜい1割程度だろう。都会ではこの数字は平均的なものだ。小学校では半数以上の生徒が家庭学習習慣をもっていない
。東京の親たちが聞いたら、学力が低いのは当然だというだろう。

 教育意識をどうしたら上げられるのか、なぜ教育意識が低いのか。教育意識の高い親に育てられた子どもたちは都会で仕事を見つけてほとんど根室へ戻ってこないことも原因の一つに挙げられる。こうした構造的な要因を抱えながら、それを跳ね返すだけの工夫を教育関係者がしなければならないということだ。 

 数学はセンスで解くものがいる。勉強しなくてもできる者はできるのが数学である。男は脳の重さが20%程度女よりも重い。男の脳のほうが数学にむいている。英語は単語を暗記したり、文章を暗誦したり、文法を覚えたりやたらと時間のかかる事項が多い。だからこつこつやる女子のほうが成績がよい。女の脳は男よりも小さい分、物事をこつこつやるやるのにむいている。普段やっている学力テストの結果から推し量ると、英語も地域格差がひどそうである。
 脳に性差があるにも関わらず、事実は数学も概して女子の平均点のほうが高い。それほど勉強しない男子が多いということだ。「勉強しなくていい、部活だけやっていればいいと小学生のときに両親に言われてそうしてきたが、勉強やって置けば良かった」としみじみ語ったのは数年前に受験も間近に迫った12月に入塾した生徒である。

 繰り返すが、毎日6時頃までやる部活は異常である。やっている当人たちや先生は日常のことだから異常という感覚がなくなっている。学力を上げたいなら週に2日部活を禁止して補習日とし、部活は5時までとすべきだ。補習日には2時間の補習授業をやる。点数が30%以下の生徒には参加を強制すべきだろう。そして簡単な計算問題を中心に宿題を課せばよい。1年やれば全道トップレベルになるだろう。平均点でたった10点上げればいいだけだ。やるかやらないか、それだけのこと。プロジェクトチームを作って検討しなければならないような難しい問題ではない。有効な具体策を実施することが難しいのだ。かならず関係者から反対意見や、やれない言い訳が噴出する。

 わたしは計算能力が著しく劣る生徒を預ったら、学校の授業が終わったらまっすぐに塾に来るように言い渡している。個別に補習している。もちろんたいへん手間がかかるが、引き受けたらやるしかない。部活を言い訳にして来ない生徒もいるが、部活担当の先生を説得して週に1回部活を休んでくる生徒もいる。それぞれ自分の立場で最善を尽くせば根室の子供たちの学力を全道一にすることは可能である。
 高橋珠算塾の高橋尚美先生が根室の珠算を一時期全道トップレベルにしたことがある。珠算塾は「男子一生の仕事」であるという気概をもった先生である。根室市は高橋先生を教育の功労者として表彰していいのではないだろうか。先生自身はそんなことはどうでもよいのだろうけれど・・・
 教育関係者が各々自分たちができることをやれば、根室の子どもたちの学力水準を全道一にすることは、できる、必ずできる

 2008年11月28日 ebisu-blog#420
  総閲覧数:51,780/368 days(11月27日13時10分)
nice!(0)  コメント(5)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 5

つっきー

地元を離れて20年弱
高橋珠算塾、育英塾ともにお世話になったものです。
根室の学力がこんなにも低かったなんて知りませんでした。
なんというか、残念ですね。。。

by つっきー (2009-08-18 13:18) 

クラブナビ(整理が順調)

言い訳ばかりが続くお前に代わる部長はいくらでもいる。
でもお前の親は○○で,親戚にはあの○○がいる。
仮に親も親戚もいなくなっても,お前の苗字が残っている。
1円の足しにもならないが,おまえを部長にしておく必要はある。

根室の会社で実際に経験しました
by クラブナビ(整理が順調) (2009-08-18 18:23) 

ebisu

つっきーさん、はじめまして。
>何と言うか、残念ですね。。。

と私も言いたいですが、8年前に根室に戻って私塾を開いているからには、責任を負わねばならない私も当事者の一人にカウントされるでしょう。私塾のあり方もいままでどおりでは学力が下がるばかりです。

根室市教委が小中学校の教育に関する権限をもっていますから、責任の大半はここにあります。

まず学校別のデータを公表してもらいたい。そうすれば学校別、教科別に対策が見えてきます。

故郷根室の学力が全道1低いのは、ふるさとを離れて久しいあなたをがっかりさせたことでしょうね。
でも、頑張っている現場の先生方もいることを記しておきます。
すこしだけ、希望はあります。

それから、クラブナビさん、どうコメントしていいのか、言葉がありません・・・こういう人たちが根室を活気のない町にしているのでしょう。
by ebisu (2009-08-18 23:48) 

クラブナビ

こーんな感じで貼り付けました!http://www.geocities.jp/crab_navi/nemuro_kotohira2669


デジカメ動画だから音が出ない(汗)
次回はもう少しうまく撮ってきます!

by クラブナビ (2009-08-19 19:20) 

ebisu

まってましたよ。
よく撮れてますね。
さっそく、ブログ記事に採り上げました。事後承諾願います。感想記つきの写真になっているのは意表をついてました。
何十年ぶりかで祭りの様子を見て、涙が抑えきれなくなる人もいるでしょう。
ふるさとは遠きにありて思うもの・・・

帰省して、思いを込めてシャッターを切る。そして感想を書き付け、アップロードする。

根室にいる人も故郷を遠く放れて住む人もともに同じ写真集と感想記を楽しめる。
インターネットっていいな。

クラブナビさん、ほんとうにありがとう。
by ebisu (2009-08-19 23:59) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0