政策の品格が問われる [26. 地域医療・経済・財政]
2,008年3月7日 ebisu-blog#123
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3月6日北海道新聞朝刊根室地域版によれば、根室市役所の企画制作室が全国に市立病院建設資金の寄付を募っているという記事が出ていた。
わたしは奴隷根性が嫌いである。北海道は明治以来東京政府に依存し続けている。独立心がないということは品格がないということでもある。他に依存し自ら立とうとしない、卑しい根性の典型である。
歯舞漁業組合をみてほしい。昆布醤油や「舞い秋刀魚」,雑海草から健康食品を抽出するなど地域がぐるみで新商品を開発して意気盛んである。北方領土が帰ってこないと嘆いているだけではない。積極的に打って出ている。元気印の花まるも札幌に打って出ている。そのうち東京へ進出するかもしれない。
根室市の企画政策室いったい何を血迷っているのか?企画政策室とは具体的な政策を企画提案する部署ではなかったのか?赤字の根源を改める努力をせずして、寄付に頼るとは何たるふがいなさ、根室市民として情けない。2,008年3月5日ebisu-blog#120『新病棟建設の具体論』で紹介したように、10億円のコストダウンは簡単にできた。そして病院赤字額(経常損失)を住民一人当たり1万円の3億円に押さえることができれば、たった2年間で新病院の建築資金が浮いてくる。なぜまっとうな自助努力を放棄し他に頼るのか?
法外な赤字時たれ流しを放置したまま、全国に寄付を募るようだが、この厚かましさに市民として恥ずかしい思いをするのは私一人ではあるまい。
わたしはこのような奴隷根性が嫌いである。寄付条例から筋の悪い①市立根室病院の新築・改築を削除して、20年後の医者不足を解消するために千葉県のように医学部進学者に市立病院への7年間の勤務を義務付けて最高3000万円の奨学金援助条例を入れるべきだ。そうすれば私はこの条例案に賛成できる。
ふるさと根室は問題を先送りしない、困難からも逃げない、そして真っ当な努力をする町でありたい。夢と希望のもてるふるさとであってほしい。
北海道新聞より転載
市、寄付条例制定へ
病院新築や領土など4事業
自主財源確保狙う
【根室】市は特定の政策に対し全国から寄付を募る「根室市ふるさと応援寄付条例」を制定する方針を決めた。市立病院の新築など寄付金の使途を明確にし、新たな自主財源確保を狙う。4月1日施行を目指して5日までに、開会中の定例市議会に条例案を提出した。
寄付条例は、自治体が示した政策メニューから、寄付者が望む事業を使い道に選ぶ仕組み。市民だけでなく、市外在住の出身者やファンら全国に門戸を広げたのも特徴だ。今年1月現在、道内では羅臼町、夕張市、後志管内ニセコ町など十市町村、道外では22市町村が制定している。
根室市が示した政策メニューは①市立根室病院の新築・改築②風連湖・春国岱の保護・保全③北方領土返還運動④根室市人づくり・まちづくり補助事業―の4事業・一口5千円で、寄付金は新たに創設する「市ふるさと応援基金」に積み立てる。寄付者にはホームページや文書で寄付の状況や具体的な事業化について知らせるという。際策メニューは喫緊の重要課題に絞り、市立病院、まちづくりが市内から、風連湖・春国岱、北方領土は全国からの寄付を想定する。
市企画政策室は「地方税とは違った形で自主財源を確保できる。政策を選んで寄付することで、市政に参画するという意識も高まるのでは」と、さまざまな効果に期待している。(仁科裕章)
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