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地域医療の現場から [26. 地域医療・経済・財政]

2,008年2月28日   ebisu-blog#109 総閲覧数: 5321/94 days (2月28日8時20分)

 なかなか「リニューアル」の不具合が改善されそうもないので、見辛いでしょうがブログを書き綴ることにした。

   火曜日に釧路の病院へ行ってきた。半年に一度の定期点検である。
主治医のDr.G、実名を挙げるわけにはいかないからニックネームをつけよう。看護婦さんは可愛いニックネームで呼んでいたが、私は懐かしい劇画の主人公、そうゴルゴ13にちなんで、Dr.G13と呼んでおく。作者の斉藤タカオの一番弟子が同級生の神田猛だから、まんざら縁のない名前ではない。とにかく、Dr.Gからは「なんら異常は認められない」との診察結果を告げられて、ホット一安心である。
 Dr.Gは来月から神奈川県下の病院へ移ってしまう。2月26日が最後の診察になった。一昨年7月に命を救っていただいた。病理検査報告書の写しをいまみてもこうして元気でいられることが不思議である。命を救っていただいたことに感謝している。
 30代中頃だろうか、歳はお聞きしたことがない、いいDr.にあたった。オヤジの手術を担当した釧路市立病院のDr.Mも気合の入った野武士風の人だった。主治医の指導医である副院長のTo先生も評判の名医である。入院患者の評判がすこぶるよい。若手ではDr.G13の評判がよかった。患者同士が話しているのを私は彼らの横にいて黙って聞いていた。命を預ける患者のほうもよく医者を見ているものだと感心することがあった。消化器内科のTa先生は旭川医大に戻られたようだが、彼もいい先生だった。患者をお客様として遇するのは院長のA先生の方針だろうか。転職してきた看護婦さんは、その徹底振りに最初の内は戸惑うに違いない。患者にとってはとてもよい病院である

 釧路医師会病院は1室にベッドが4つ、それぞれ窓がついていて見晴らしがよい。何より助かるのはトイレである。消化器外科病棟は手術をする患者であるから、術後のトイレが各部屋に設置されているのは助かる。もしトイレが廊下の奥のほうに位置していたら、2回はお漏らししただろう。

 Dr.G13は首都圏の病院へ「武者修行」の旅に出るらしい。さらに腕を磨いて、ふるさと(道東のある都市)に戻って地域医療を支えてくれるだろう。「いずれはふるさとに戻ってきます」、この言葉が何より嬉しかった。

 地元から医学部進学者を増やさないといけないと強く思う。Dr.G13とは主治医と患者として1年半のお付き合いだが、地域医療にこういう志を持った医者が必要だ。

 地域ぐるみで医学部進学者を育てないと、地域医療はますます貧困化してゆく。医学部進学者には3000万円まで奨学金を出すという市条例を作りたいものだ。作って公表すれば、やる気になる者が出る。

 優秀でも経済的に医学部進学が無理なものの方が圧倒的に多い。そこを地域が育てなければならない。医者を探すことも大事だが、医者を産み育てることはもっと大切だろう。「オール根室」はこういうところでパワーを発揮してもらいたい。


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