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#4598 中3対象 英語音読トレーニング Aug. 5, 2021 [49.1 英語音読トレーニング]

  今回は#4597の続きである。ニムオロ塾は8/4から1週間夏休みである。その初日に中3の英語音読特訓授業を2時間やった。8月は4回、10月4回、12月4回、1月4回、2月4回、合計20回の予定だ。教科書が終われば、東京都立の長文問題を使って、音読・語順のままの読解トレーニングをやるつもりだ。都立の長文問題は北海道の裁量問題よりもワード数が大きいから、それを使ってトレーニングしたら、入試問題で時間が無くなるなんてことはない。
(奇数月は11月まで高校2年と3年生対象に音読特訓授業をする。)

 教科書を使って音読トレーニングと、英語の文章を英語の語順のまま日本語に落としていくトレーニングである。数日前に生徒から質問のあった冠詞類に焦点を当ててやってみた。でてきた冠詞は予定通りすべて解説したから、少しはわかっただろう。
 長い文を音読するとき、スラッシュを入れさせて読むが、ゆっくり読んでやらないとついて来れない生徒が8人の内2-3人いるようだ。生徒たちはマスクを着けたままで授業を受けているので、口の動きが確認できない、ちょっと不便、新型コロナが早く収まってもらいたい。それでも子音の発音は一通り教えた。音の出し方を教えておかないと、カタカナ発音になってしまうからだ。もちろん1回だけで覚えられるわけがないから、これからも毎回特定の子音や母音を取り上げて発音のトレーニングを重ねることになる。
 同じ文を読むときは最初はゆっくり、そして速度を上げていく。長い文は10回ほども続けて音読した。校則で音読できれば、黙読でも速度は上がる。戻り読みしないくなると、読む速度は3倍ほどにアップする。簡単な文を速く読み、構文のむずかしい箇所は時間を割く、そういう濃淡をつけた読み方を身に着けてもらいたい。

 五文型の解説をしたときに、文の要素の後ろに「場所」と「時間」を表す句が続くが、この英語の語順を学校の授業で習ったことがあるものは手を挙げろを言ったら、誰も挙げない。習ってないようだ。英語は配置の言葉だから、配置の順序=語順に関する規則は知っておかないと英作文に不都合だ。配置の言葉だというのは、一つ例を挙げてみたい。friendは名詞だが動詞の位置に来たら動詞である。
   I will freind you.
 friendが動詞の位置にある。「友達登録する」という意味だ。文意は「君をFB友に登録するよ」ということ。

 音読は最初はヘタでも、2時間授業を10回も消化したら、音読はかなりよくなる。幸いに教科書の各ページにはQRコードがついており、スマホでそれを読み込むと、音声が聞けるから、家でも音読トレーニングが可能だ。どんどんやってもらいたい。

 高校生には英作文問題を毎日3-10問題ほどメールで配信している。その解答と解説もメール配信している。やってみてわからないところがあれば、塾へ来た時に質問したらいい。個別指導だから対応できる。英作文で迷うのが冠詞類である。中3の生徒で希望があれば、配信することに決めた。一人だけ希望のあった生徒には明日の分から配信する。英作文グループメンバーに登録した。
 書き溜めた英作文問題と解説は、今日で861回分、6700題を超えた。昨年1月から大西泰斗先生の「ラジオ英会話」のテキスト本文と解説を利用させてもらっている。わたしが付け加える部分は2-3割程度でそれほど多くない、気が向いたときに問題数と解説を増やしている。

 「読み・書き」の両方やれば「鬼に金棒」である。

*これら音読特訓授業は英語長文の読み方を伝授するためのもので「趣味」でやっているボランティア活動ですから、出席を強制しません、特訓の趣旨を理解してやりたい人だけが出席してくれたらいい。これから入試まで2時間の特訓を20回やることになります。生徒に義務はありませんから、つまらないと思ったら次から来なくてもいいのです。
 いろいろ試してみたいことがあるので、データを記録として残します。英語が苦手な生徒やそこそこできるけど長文読みに何か問題を抱えている生徒たちに、どんな特訓をどれだけの量やれば、どういう結果が生じるのか記録に残したい、とっても愉しみです。高校2年生と3年生にはすでに試して、16回・合計32時間終了したあたりから、参加した生徒たちのほとんどが独力で長文チャレンジできるようになることがわかっています。気がついたら、生徒たちは独力で志望校の過去問の長文問題をやっていました。「先生、読めばだいたい理解できるんだ」、数学は大好きだけど英語が苦手な生徒が多くて最初の内は読むのすらあきらめていましたから、あのときはうれしかった。
 初回は中3の生徒8人全員が参加してくれました、あなたたちの参加があって特訓が成り立ちます。協力に感謝!どうもありがとう  ...m(_ _)m


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#4597 中3生の質問から:冠詞類 Aug. 3, 2021 [49.1 英語音読トレーニング]

 先週入塾してきた中3生が「シリウス21」を広げて格闘している。勉強してきたところで質問がないか訊いてみたら、16頁の「3.名詞・冠詞・代名詞」のところの「冠詞の用法」の説明を読んでもさっぱりわからないという。たった7行で説明してあるだけだから、当然の疑問である。
 冠詞にはa、an、the、無冠詞の4種類があり、これが付く名詞には単数形と複数形があるが、日本語にはない機能なので説明がむずかしい。一般論ではほとんど理解できないので事例に即して解説したほうが理解しやすい。
 冠詞類については1980年代に解説書を探したことがあるが、日本語で解説した専門書はなかった。1991年にAlan S. Brender "Three Little Words a , an, the"(マグロウヒル出版社)を見つけて読み、ようやく納得が行った。この本は解説と問題演習でできているので、学習にはとってもよい。この本はドイツ語をやる場合にも冠詞類の理解に役に立つ。もちろんフランス語やイタリア語を学ぶ場合にも役立つだろう。
 そのご、冠詞類を扱った日本語で書かれた本が2000年代になってから出版され始めた。3冊もっているはずだが、3冊とも受験参考書で受験生ように書かれたものであり、「帯に短したすきに長し」なので、その中の一つだけ紹介する。冠詞類の解説はむずかしいのだろう。
  津守光太著『aとtheの底力』(有限会社プレイス、2008年初版)

 先週水曜日は高3対象のVIVIDⅢを使った「音読とスラッシュリーディング」授業をやった。8月の毎週水曜日は中3生対象の「音読とスラッシュリーディング授業」をやる予定だが、せっかくだから最初の授業は冠詞類について教科書本文にでてくる事例を全部解説してみようと思う。
 音読授業では、英文の解釈は、スラッシュリーディングで英文をその語順通りに理解する。日常使っている平易な日本語にするのは日本語の表現技術に関わるものだから、翻訳技術に属する。それはそれとして大事だが、この特訓の目的ではないので、たまにしかやらない。速度重視の音読・読解スキルを身に着けてもらえばいい。

 読解は、書き手が頭の中に描いたイメージを自分の脳内に再現することだと説明しているので、冠詞類の扱い、解釈は英文を精確に理解する上で決定的に重要なのである。
 さて、明日から8月の水曜日は4回ある、終わった時に彼ら彼女たちに何が起きているのか愉しみだ。音読授業は高校生対象にやった経験からは、2時間×16回ほどで、英文を読むアレルギーがなくなり、英語が嫌いだった生徒たちが長文読解に独力で取り組むように変化することがわかっている。
 座って授業を聞き流していてはダメ、
①見開きで左側のページに、1行おきに本文を移してくること
②ノートの右側のページに板書したことを書き写し、自分なりのメモを入れること
③読めなかったり、読みにくい単語は左の本文のページに仮名をふること(振り方は説明します)

 なお、冠詞類だけではなく、冠詞以外の限定詞についても本文に出てくる都度解説します。
 たとえば、someとany、each・every・allなど。言葉を通して伝わる、著者の脳内のイメージ理解に関わるからです。

 中3生8人相手の2時間ノンストップの夏季補習授業、体力勝負だな。(笑)

<余談:英作文問題及び解説配信>
 高校生対象に英作文問題と解説を毎日3-10題配信している。大西泰斗先生のNHKラジオ講座「英会話」の本文と解説を利用させてもらっている。これを生徒がやってくると、使う冠詞類に迷いが生じるので、冠詞類の指導にはとっても役に立つ。9割は中学英語だから、中3の希望者にも配信してみようかと思っている。
 昨年1月14日以来、書き溜めた英作文と解説はすでに6500題を超えた。

 極東の町根室でアジサイが咲いてます

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#4596 日米株価格差拡大:四年前と今 Aug. 1, 2021 [91.経済]

 7月末の日米株価は次のようになっています。
              日経平均    NYダウ      日経-ダウ
 2017年 19,925.18円 21,891.12$ -1,965.94
 2021年 27,283.59円 34,935.47$ -7,651.88
  差   7,358.41円  13,044.35$   -5,685.94           


       為替レート    
 2017年 (¥110.31/$) 
 2021年 (¥109.66/$) 
                     

 この四年間で日本の株価は7358円値上がりし、米国のそれは13044$アップています。為替レートは動いていませんから、為替レートの変動による見かけ上の格差拡大ではありません。
 日米の株価は正味で5685ポイントも日経平均とNYダウのポイント差が拡大したということです。
 米国の株価を押し上げた主力はGAFAですが、日本には日経平均を牽引するそうした大型の新興勢力が見当たりません。日本の上場企業は新陳代謝が著しく遅くなり老いたということ。日本の上場企業の地盤沈下が日米株価の格差拡大に現れているとみるべきでしょう。
 さらに10年がたったら、日本経済はもっと老いますが、この格差拡大はどうなるのでしょう?

 ところで、日本の株式市場で株価は、年金基金の株式保有と日銀の買い入れに支えられています。年金基金は年金支払いのために株式の売却をし続けなければなりませんが、株価下落を抑えるためには日銀が買い支えるしかありません。その日銀も法律によって保有株式の売却期限が定められていますので、その時が来れば株価は現在の水準を維持するのは困難です。つまり現在の株価水準は政府の低金利政策と年金基金と日銀の株式買い入れによる自作自演が映し出す幻影です。それらが外されたときに本当の姿が現れます。低金利政策と株価の時価評価で日本の大手銀行は統廃合を繰り返し、そして収益源を失って青息吐息です。平成元年統計では、時価総額で世界のトップ10に日本の銀行が5社(日本興業銀行、住友銀行、富士銀行、第一勧業銀行、三菱銀行)もランクインしていますが、平成31年には50位以内に日本の銀行は1社も入っていません。

 株価と並んで、重要な指標は一人当たり国民所得ですが、4/7に更新された「世界の一人当たりの名目GDP(USドル)ランキング」を見ると日本は$40,146で23番目です。英国22位、フランス24位、韓国27位、イタリア$31288で28位となっています。
 日本人の一人当たり国民所得は10年後にどうなっているでしょう?

  1990-2017年の間の「一人当たり国民所得の推移グラフ」をご覧になると、あなたには長期的な変化の方向が見えるかもしれませんね。

 一人当たり国民所得の格差拡大を止める方法があります。
 この格差拡大はグローバリズムに乗っていますから、グローバリズムを終焉させることで、格差拡大システム全体を破壊できます。あいにくと、日本経済もグローバリズムにどっぷりつかっているので、その部分はクラッシュするでしょうね。
 国際的な分業体制を縮小していけばいいのです。地産地消、自国の生産システムで生産できないものだけ輸入します。先進国の生産システムの縮小版を創り、開発途上国へそういうシステムを移植していきます。こうした観点から眺めると、日本にはさまざまな分野の産業、生産システムが揃っていますから、新しい生産モデルそして経済モデルを作成するには、非常に有利な位置にいることがわかります。 
 各国が自国民が消費するもののほとんどを自律的に生産できるシステムがあれば、貿易が減少すると同時にグローバル企業はその存立基盤を失います。
 経済システムを根こそぎ変えるのですから、時間もかかるし、人類の叡智をそこに向かって結集しなかればならならないので、ロシア革命や中国の革命よりも、ずっとスケールの大きい経済社会実験になります。企業経営の理念とかマネジメント力が問題になりますから、そういう経験のなかったレーニンや毛沢東には無理な仕事でした。
 新しい経済モデル建設にチャレンジする、さて、人類はそういう方向へ進むことができるかな?

 新しい経済社会の公理としてわたしは「職人仕事」を提案しています。それを公理とすればまったく新しい経済社会を建設できます。経済学の体系構成すなわち経済モデルについてその根源にかかわる議論が一度もなされていません。世界の経済学はそういうことにいつ気がつくのでしょう?経済学の勉強だけやっていたのでは見えてきません。数学の公理的体系モデルに関する勉強もしなくっちゃね。(笑)
 日本では職人仕事は神聖なもの、神に物をささげることから技術の粋を尽くしたものをつくる、そしてそれは自己実現であり喜びでもあります。ドイツにはマイスター制度があります、ところがマイスターの仕事は経済学に視野には入ってきません。西欧の経済学は労働が苦役であるということがベースになっています。古代の奴隷労働が労働概念の淵源にあります。
 そこが納得できなかったので、業種を変えて5回転職を繰り返して、何が真実なのかそしてマルクスの間違いとはなんだったのか、経済学の公理に何を措定すればよいかがようやく確認できました。業種を5度変えて働きましたが、仕事が苦役だなんて感じたことは一度もありません。

<余談:前のところの続きですがここから雑談です>
 前任者から仕事を引き継いだ途端にそれはクリエイティブなものに変わりました。引き継いだ仕事はその都度全部やり方を変えました。システム化することで消滅した仕事も多い。ルーチンに費やす時間は数分の一になるので、複数の分野に関わるプロジェクト仕事に関わることになります。一番多い時は5つのプロジェクトを抱えていたことがあります。産業用エレクトロニクスの輸入商社へ中途採用されたときのことですが、入社1週間後に社長が6つのプロジェクトの発足を宣言し、その内の5つを任されました。どれも会社の未来を左右する重大なテーマが設定されていました。臨床検査最大手のSRLでも創業社長の藤田さんとその後の社長近藤さんのお二人から直接の指示でプロジェクト仕事を担当しています。どんなプロジェクトでも失敗したことがないのです。だから失敗から学んだことがありません。コンピュータの性能が急速にアップして、それを利用することで複数の専門分野に関わる複雑な問題が解決できたという、いい時代の中で仕事していたからです。10年早かったら不可能でした。
 必要なお金は、経営改善することで調達してましたから、いくらでも使えます。輸入商社時代は社員200名規模の小さな会社でしたが、経営改善で粗利益が5億円ほどアップしたので、システム投資に必要な資金は簡単に調達できました。SRLでは経理担当役員と管理部門担当副社長が1年目から経営改善成果を認めて提案には何でもOKを出してくれていたので、やりやすかった。入社して2か月で経営統合システム開発を任され、半年後には全社予算編成の責任者でした。その間に経理部長から東証2部上場審査をクリアするために問題になっていた案件を片っ端から解決したので、たいがいの要求は通ったのです。検査試薬コストカットを提案して、じゃあプロジェクトを作るからお前がやれと、言われて16億円のカットを2年目にやっています。2か月間のプロジェクトだったのに、それが終わるとそのまま購買課へ異動、卸問屋ではなくメーカーと直接交渉でコストカットをしたから20%ほど下げられたのです。それまでは卸問屋と交渉してました。下がるわけがありません。問屋のマージンは十数パーセントですから。仕事を見ていた親会社の元経理部長だった監査役が「購買なら部長だろう」「いいえ、平です」と伝えると、苦笑してました。経営統合システムの担当部分を8か月で本稼働させた仕事を見ていたからです。普通は購買部門なんかでは使いません。一人で機器と設備を担当したので八王子ラボの隅から隅まで知ることができました。元々機械は大好きでした。エレクトロニクスの輸入商社で、6年間勉強させてもらったので。世界の最先端のさまざまな計測器類や時間周波数標準機の構造や機能を知っていました。検査機器はインターフェイスが遅れていました。マイクロ波計測器ではGPIB、双方向のインターフェイスバスが標準装備でしたが、臨床検査に使う機器にはそれがありませんでしたね。マイクロ波計測器はディテクターとデータ処理部とインタフェイスバスでできているのです。要するに同じ、だから理解が速かった。やれるときには何でも学んでおくものです。予想できないところで役に立ちます。学んで役にたたなかったものはありません。



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