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#4597 中3生の質問から:冠詞類 Aug. 3, 2021 [49.1 英語音読トレーニング]

 先週入塾してきた中3生が「シリウス21」を広げて格闘している。勉強してきたところで質問がないか訊いてみたら、16頁の「3.名詞・冠詞・代名詞」のところの「冠詞の用法」の説明を読んでもさっぱりわからないという。たった7行で説明してあるだけだから、当然の疑問である。
 冠詞にはa、an、the、無冠詞の4種類があり、これが付く名詞には単数形と複数形があるが、日本語にはない機能なので説明がむずかしい。一般論ではほとんど理解できないので事例に即して解説したほうが理解しやすい。
 冠詞類については1980年代に解説書を探したことがあるが、日本語で解説した専門書はなかった。1991年にAlan S. Brender "Three Little Words a , an, the"(マグロウヒル出版社)を見つけて読み、ようやく納得が行った。この本は解説と問題演習でできているので、学習にはとってもよい。この本はドイツ語をやる場合にも冠詞類の理解に役に立つ。もちろんフランス語やイタリア語を学ぶ場合にも役立つだろう。
 そのご、冠詞類を扱った日本語で書かれた本が2000年代になってから出版され始めた。3冊もっているはずだが、3冊とも受験参考書で受験生ように書かれたものであり、「帯に短したすきに長し」なので、その中の一つだけ紹介する。冠詞類の解説はむずかしいのだろう。
  津守光太著『aとtheの底力』(有限会社プレイス、2008年初版)

 先週水曜日は高3対象のVIVIDⅢを使った「音読とスラッシュリーディング」授業をやった。8月の毎週水曜日は中3生対象の「音読とスラッシュリーディング授業」をやる予定だが、せっかくだから最初の授業は冠詞類について教科書本文にでてくる事例を全部解説してみようと思う。
 音読授業では、英文の解釈は、スラッシュリーディングで英文をその語順通りに理解する。日常使っている平易な日本語にするのは日本語の表現技術に関わるものだから、翻訳技術に属する。それはそれとして大事だが、この特訓の目的ではないので、たまにしかやらない。速度重視の音読・読解スキルを身に着けてもらえばいい。

 読解は、書き手が頭の中に描いたイメージを自分の脳内に再現することだと説明しているので、冠詞類の扱い、解釈は英文を精確に理解する上で決定的に重要なのである。
 さて、明日から8月の水曜日は4回ある、終わった時に彼ら彼女たちに何が起きているのか愉しみだ。音読授業は高校生対象にやった経験からは、2時間×16回ほどで、英文を読むアレルギーがなくなり、英語が嫌いだった生徒たちが長文読解に独力で取り組むように変化することがわかっている。
 座って授業を聞き流していてはダメ、
①見開きで左側のページに、1行おきに本文を移してくること
②ノートの右側のページに板書したことを書き写し、自分なりのメモを入れること
③読めなかったり、読みにくい単語は左の本文のページに仮名をふること(振り方は説明します)

 なお、冠詞類だけではなく、冠詞以外の限定詞についても本文に出てくる都度解説します。
 たとえば、someとany、each・every・allなど。言葉を通して伝わる、著者の脳内のイメージ理解に関わるからです。

 中3生8人相手の2時間ノンストップの夏季補習授業、体力勝負だな。(笑)

<余談:英作文問題及び解説配信>
 高校生対象に英作文問題と解説を毎日3-10題配信している。大西泰斗先生のNHKラジオ講座「英会話」の本文と解説を利用させてもらっている。これを生徒がやってくると、使う冠詞類に迷いが生じるので、冠詞類の指導にはとっても役に立つ。9割は中学英語だから、中3の希望者にも配信してみようかと思っている。
 昨年1月14日以来、書き溜めた英作文と解説はすでに6500題を超えた。

 極東の町根室でアジサイが咲いてます

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