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#5026 繰り上げのある加算は筆算よりはソロバンで...:脳の使い方 Jul. 29, 2023 [47.3 そろばん(計算)]

<最新更新情報>●7/30朝8:35 計算操作を「m+n」「m-n」という風に一般式で解説
  ●7/30午後3時半追記
 

 脳の使い方の観点から、加減算の学び方・指導の仕方を比較してみます

 小学校での繰り上げのある計算の指導は次の手順でやります。
 たとえば、「7+8」。

 「7+8=7+(3+5)=10+5=15」
 7があるので、7の補数は3ですから、8を「3+5」に分解します。7に合わせて8を「3+5」に分解するので論理野である左脳の仕事です。
 9なら「3+6」です。4なら「3+1」、5なら「3+2」、6なら「3+3」、7なら「3+4」という処理をしなければなりません。

 珠算の教え方は少し違います。
 「7+8=7+10-2」
 8の補数である2を利用して、「8=10-2」とやります。9なら「10-1」、4なら「10-6」、5なら「10-5」、6なら「10-4」、7なら「10-3」です。10が固定されているので、「7-n」では引く数nの補数を暗記していれば、反射神経で計算できます。「m+n」の計算をするのに、mは考慮しなくていい、nの補数だけを暗記していれば反射神経で計算ができるところが、珠算の加算操作の優れている点です。
 筆算ではmに合わせてmの補数を求め、次いでnを分解しなければいけません。「mの補数+(n-mの補数)」なんて複雑な操作をやっているのですから、加算減算で、ケタの繰り上げ計算、ケタの繰り下げ計算のところで、落ちこぼれが3~5割出るのはあたりまえだわな

 ソロバンではこれを指の操作でやるので「運指」と言います。指の動きですから、脳の運動野の受け持ちです補数は9個しかありませんので暗記してしまいます、あとは反射神経ですから、論理的な思考の時に使う左脳領域を消費しません筆算に比べて操作もシンプルです
 十の位の「一珠」を親指で上げると同時に人差し指で1の位の「一珠」を二つ下ろします。親指と人差し指を同時に動かします。トレーニングで、考えずに手が動くようになります。脳の運動野の仕事です

 引き算はどうでしょう?
 「15-8」は筆算では、「15-(5+3)=15-5-3=10-3=7」
 ソロバンではやはり8の補数の2を利用して、「15-8=15-10+2」=5+2=7」

 ソロバンでは引き算も補数を使います。足し算の時は補数の引き算に、引き算の時は補数の足し算になっていますから、引き算の方が簡単です
 指の動きは、十の位の「一珠」を親指で卸すと同時に人差し指で8の補数は2ですから、一の位の「一珠」を二つ上げます。親指と人差し指が同時に動かします。反射神経の働きです

 ソロバンは「一珠」四つと「五珠」を動かして計算しますので、実際に計算過程を珠の動きとして認知できます。筆算方式は繰り上げ繰り下げ計算が抽象的なので子どもに向いた指導法とは言えません無理な指導法には副作用があります。計算に苦手意識を刷り込んでしまいます。ソロバンによる計算は筆算に比べて、シンプルで美しいのです。だから、理解が容易です。

 3割程度の子どもが小学校1年生で、繰り上げ計算のある加算や、繰り下げ計算のある引き算が苦手になります。筆算方式にこだわるあまり、計算苦手の生徒を作り出しているという側面があります。筆算方式にこだわっていると、3割程度の生徒が算数が苦手になり、そのまま中学生になって数学アレルギーが強くなります。

(小学生の時に計算で躓き、中学生になって軽い数学アレルギーを発症した生徒は、こうこうせいになったらどうなるでしょう?根室高校普通科を例に挙げると、数Bだけでなく、数Ⅱの選択制になって、履修しない生徒が増えています。十年さかのぼると、数Ⅱも数Bも必修だったことがありました。いまや根室高校卒業生の数学能力は、数ⅡBが必修だった時代に比べて、著しく落ちています。仕事で難易度の高い問題は理数の区別がありません。こんなに数学の能力が落ちたら、社会人になってから統計の専門書も読めないような低学力になってしまいます。北海道医療大学臨床心理学科に進学した生徒が、大学で使っている統計学の教科書を見せてくれたことがありました。東大の教養学部で使っているものでした。数Ⅱ・Bをやっていないようでは授業についていけません。わたしは文系志望の生徒も高校では数Ⅲまで履修すべきだと思っています。企業人となったときに、困難な仕事は文系理系の区別がないのです。それらふたつがクロスオーバーしたところで問題が起きます。両方やれなきゃ解決ができないのです。プロジェクト・マネジャーになれば、理系・文系それぞれの専門家と専門用語で対話をする必要が出てきますから。)

 割り算は引き算が混じるので、引き算が苦手だと、計算速度が著しく遅くなるので、隣の生徒と比べて、自信喪失、苦手意識はますます高じます。計算速度でどれくらい差があるのか、中1の生徒5人で競わせたことがあるので後でデータをお見せします。「読み・書き・ソロバン(計算)」では計算スキルが一番格差が大きいのです。小学校の先生も中学校の先生も、生徒を見ればみなさんわかっているはずですが、珠算を1年生から教えて、日本の子どもたちの計算スキルをアップしようという意見はどこからも聞こえてきません。それは、学校の先生たちが計算分野に関しては指導のプロではないからです。珠算の指導法とトレーニングに関しては「素人」です。そして学習指導要領でも小学1年生から珠算を教えるようにはなっていないからやれません。生徒のことを考えたらやってもいいはずですが、珠算指導の専門的なスキルがない。

 極東の町の中学生の学力テストの平均点は3割前後、30点付近です。びっくりするほど数学が不得手の生徒が多いのです。だから、中学生で数学が苦手な生徒(学力テスト30点未満)は約半数です。原因は小学校の計算指導にあります。もちろん家庭での学習指導にも問題があります。ほとんどの親がフォローしていません。高学歴の親が多い首都圏とは事情が違います。やればできるはずですし、やっている親はいますが、ごく少数でした。
 ケタの繰り上げ計算、繰り下げ計算で躓く子供が多いので、困っていましたね。どうしたらいいのかやりかたがわからない。小学低学年は教えていなかったのですが、相談依頼があると指導の仕方を含めて応じていました。

 さて、今度は乗算を、筆算とソロバンで比べてみたいと思います。
 桁が少ないとそれほど違いは出ません。
 
  25
 × 3
    15
      6
      75

 実際には1を小さく書いて、その次に3x2=6とやって、小さく書いた1と足します。
 ソロバンでは、25と置いて、5の隣から3x5=15,次に五珠を人差し指で払い、「3x2=6」と頭の中でやって、2から一つあけて、6を足します。こう書くと面倒なようですが、指の動きは単純です。
 
 3ケタ同士の乗算をやってみます。
 「256x378」
 筆算では小さい字が3段並びます。
 珠算のできる生徒は、エアーで指を動かして計算します。
   256
  ×378
  2048
    1802
    768
    96768


  ソロバン方式では繰上りの小さな字がでてきませんから、計算ミスが少なくなります。そしてそれぞれの段の計算は指を使った暗算ですから、瞬時にできます。
 「256x8=2048」、「256x7=1802」、「256x3=768」
 暗算でいきなり、
   2048
       1802
       768

 格段の数字を暗算で書いていくだけです。桁を一つずつずらせて書き終わったら、縦に暗算で答えを書きます。スッキリしてますから、計算ミスがあっても見つけやすいのです。段ごとに掛け算するときに桁上がりの数値が記入され、次いで三つの数字を縦に加えていくときに再度桁上がりの数字が小さく書き込まれたら、小さい数字があちこちにあってミスが生じやすいことは了解できるでしょう。このように暗算を併用すると、実にスッキリ、余分なものがないので、検算しやすいのです。計算メモを書くときに検算しやすいというのは大事な要件です。暗算がある程度できる生徒は、各段の数字はパッと見ただけで再計算してチェックできます。縦の加算も速い。

 コンピュータ言語でCOBOLというのが昔ありました。事務用の処理言語で数値計算には向いていませんが、プログラムを書くときに、ストラクチャード・コーディングというやり方が導入されました。1980年頃からでしたでしょうか。プログラムを作成する人と、それをメンテナンスする人は開発段階から時間がたっているので、別の人ということになります。そこで他人の書いたプログラムでも読みやすくなるように、ロジックごとにインデントをつけてロジックのカタマリを構造的に見やすくしたのが、ストラクチャード・コーディングでした。いまではどのプログラム言語でもストラクチャード・コーディングされています。書いた人自身がチェックしやすいし、担当者が変わってもメンテナンスするときに、アルゴリズムが読みやすいように工夫されています。
 だから、計算でも、後からチェックしやすい記述というのは、一般原則と言ってよいでしょう。

  そういうわけで、暗算方式併用の筆算では、小文字の繰り上げ計算メモを書き込む必要がありませんから、これだけで、計算速度やチェック速度は標準的な生徒の筆算の2~5倍くらいになり、余計な数字を書かないわけですのでシンプルですから計算精度もアップします。
 暗算併用ではなくて、ソロバンでやると、掛け算をしながら加算していくので、三段の数字を最後に加えるという操作がありません。計算過程がさらに短縮されます。
 3桁同士の掛け算なら、1級なら百題やってもミスはほとんどないでしょう。ソロバン使えば、10分間で、3ケタ×3ケタの乗算なら、40題くらいはできます。ソロバンなしなら、30題前後。
 小4の生徒では、筆算方式でやらせたら、10分間で7~10題くらい、ミス2~3題が標準速度と標準正解率かもしれません。
 後で出てきますが、ソロバンの全国大会で、3ケタ同士の掛け算10問は、種目別優勝者の金本三夢さんが12.69秒で終了しています。100問なら2分半かからない。すさまじいスピードです。動画の10分ちょうどのところあたりを見てください。

 ソロバンを使って計算指導すると、計算が苦手な生徒はほとんどいなくなるでしょうね。珠算塾でトレーニングして3か月で6級レベルに達しない生徒はほとんどいません。
*全珠連6級問題プリント
 全珠連1級問題プリント

 計算指導に関してはソロバンが圧倒的に便利なのです。どうして小学校の先生はソロバン使って教えないか?いいえ、ちゃんと教えています、3年生や4年生で教えているのです。加算減算を教えたずっと後で教えています。学習指導要領通りにやっているのです。時間数が足りていません、数時間やり方を習っただけで、できるようにはなりません。トレーニングが必要です。英語の勉強と似ています。
 もう一つは小学校の先生は、計算指導の専門家ではありませんから、珠算は見取り算だけ教えて、乗除算は教えていません。プリントを作成して乗除算も教える学校もありますが、トレーニングが重要ですから、授業で数回教えただけで効果があるとは思えません。
 剣道だって柔道だって書道だって華道だって茶道だって、1回で教えるのは無理というもの。柔道は受け身の稽古だけでも毎日やって数か月を要します。基本の型が身につかないと怪我をします。日々鍛錬してはじめて基本的な型が身につきます。珠算も同じなのです。

 ソロバンを暗算でやるときは脳内にソロバンの画像が浮かんでいます。画像処理ですから、右脳を使っているということ。そして指の動きと画像が連動しているので、運動野の脳も使っています。使わないのは論理をつかさどる左脳です。筆算は左脳を使ってやっています。だから、文章題をやるときには文字情報を理解するのに左脳を使い、計算にも左脳を使うということになり、左脳に負荷がかかって、文章問題の理解ミスや計算ミスが出やすくなります。
 ソロバンに慣れた生徒は、数学の問題を解くのに、脳で分散処理(左脳で論理処理、右脳で画像処理、運動野で指の動きの処理)していますから、圧倒的に有利です。脳全体が活性化しています
 ソロバンをやると、脳の使い方が違ってくるというところが大事なのです。マルチ処理ができるようになります。意識して使うと飛躍的な学力アップが訪れます。

 脳内で画像処理ができるようになると、図形を描いて、脳内で補助線を引いたり、図解を回転させたり、先生が黒板に書いた文字を脳に再現できるようになります。慣れてくると、黒板に書かれた文字を再現するだけで、1科目数分で復習できます。書いたときの状況、説明が芋づる方式でそのまま再現できます

 難問にぶつかると、問題を数問丸ごと記憶できます。図も含めて記憶できるので、紙と鉛筆があれば、解法が頭に浮かんだ時に、すぐに書きだすことができるようになります。難問を数題頭の中に入れておいて、随時、紙に書いて考えることができます。バスや電車を待つ間に、記憶を再現して解き方を考えることができます。眠る前に記憶しておくと、朝目が覚めたときに解けているなんてことが多くなります。

 脳の使い方という点から、計算指導の在り方を見直したらいかがですか?
 小学1年生は週2時間、珠算を教えたら、日本の子どもたちの数学の能力が底上げできるでしょう。高校数学になっても微分積分や複素平面も数の操作とイメージ(無限小への分割や回転)が基本ですから、珠算で数に関するセンスを養っておくのは大切なことです。数学の分野で断トツ世界一であることは日本の国力を考えると、とても大事なことではないでしょうか。
 それゆえ、「読み書きソロバン」という教育の基本に関する日本の伝統を見直すべきです。
「読み書きソロバン」というくらいですから、伝統的な教育方法を小学校で取り入れたらいいのですが、それには珠算指導の専門家が必要です。学級担任制でいま教えている先生たちにやってもらうのは無理です。具体例を挙げて申し訳ないですが、北海道教育大には珠算という科目もないし、教えられる先生もいないでしょう。どこの学芸大や教育大でも似たようなものかもしれません。日本の教育大や学芸大がなぜ珠算の研究をしないのかとっても不思議です。珠算は計算技術としてはダントツに世界一です。計算オリンピックをやったら、1位から10位まで、日本が独占するでしょう。ソロバンを使っても暗算でも同じことです。それだけ珠算が計算技術として優れているということ。
 江戸時代からコンピュータが普及するまで、計算技術では日本がダントツに世界一でした。それはソロバンの使い方が巧みだったからです。運指法はいまでも進化しているようです。わたしにはできませんが、両手を使った運指法があります。乗算がとてつもなく速い。左手は人差し指だけ使っています。
*珠算十段選手の掛け算(両手弾き)
*そろばん日本一決定戦動画
*15歳以下のそろばん日本一決定戦動画
 一番最後の大会は、15歳以下という制限があります。ソロバンの大会でも、ソロバンを使わず暗算でやっている参加者が多いのです。指で動かすとよりも、頭の中で珠を操作する方が速いのです人類が道具を使わないで計算するやり方で、断然最速です。ソロバンを使った計算トレーニングがいかに優れているかのエビデンスです

<珠算指導教員の確保案>
 全珠連検定試験3段以上の人を、一コマ8000円を支払って雇えばいいと思います。日本にはそういうレベルの人材が十分います。人口1万人当たり、1.6人でいいのですから。

 小学1~3年生まで、週2回指導するとすると、
 80万人÷25人/クラス=32000クラス
 一人、週10コマ持つとすると、必要人数は
 32000×週2回÷10=6400人
 1~3年まで週2回珠算指導すると、必要人員数は
 6400人×3=19200人 
 19,200÷(123,000,000÷10,000)=1.6人/1万人
 実際には全校生徒が十数人の僻地の郡部校があるので、これだけでは折れば、教員は間に合わないでしょう。そういう学校はなるべく統合すべきです。

 参考資料を追加しておきます。総務省の「経済センサスー基礎調査 ソロバン教室ランキング」資料によれば、全国のソロバン教室の数は6753軒です。人口10万人当たり5.31軒です。
 事業所単位のカウントですから、ひとつの事業所で複数の教室をもっていたら、教室数はもっと多いことになります。総理府の事業所の定義をみてもそのあたりが判然としませんので、解釈を保留します。
 参考までにデータを記すと、極東の町で十数年前まで曙町にあった高橋珠算塾では3段以上の段位取得者は、たぶん100人を超えています。昭和43年頃で4段と5段が6人ほどいました、当時小学高学年か中1だったと思います。一人が4段に合格すると、すぐに数人がそれに続きました。5段に一人合格するとやはり同じ現象が起きました。競争は大事です。そのご、十段位もいたと聞いています。高橋珠算塾で最初に日本商工会議所珠算能力検定1級合格者は根室高校初めての東大現役合格者の横田さんでした。十年くらい後に、わたしが2人目。商工会議所検定試験1級の問題を半分の時間で合格点が取れれば、全珠連3段相当です。
 全珠連珠算検定で3段以上の段位認定者はおそらく全国に10万人以上いるでしょう。女性が多いから、主婦で仕事に就いていない人が少なくないと思います。非正規雇用である場合は学校で授業を受け持った方がお得になるくらいの時給を保障すればいいだけ。

<余談:中1年生の計算速度格差>
 同じ学年の中学1年生5人に計算競争させたことがありました。一番遅い生徒と速い生徒では1:30の差がありました。30題やった生徒は偏差値45の根室高校から小樽商科大学へ合格しています。中高とずっとサッカー部でしたから、文武両道の生徒。
 クラス25人とすると、1:30の速度格差は普通でしょうね。五人の中には珠算塾へ通った生徒がいませんでした。珠算塾へ通って熱心にトレーニングした生徒がいれば、1:50くらいの格差が生じます。
 面談したときに、母親で五段の人がいました。暗算がわたしより断然速かった。生徒の中では野球少年の中2の生徒が3段でした。釧路高専へ進学し、いま専攻科で学んでいます。もちろん数学がよくできました。珠算は小学6年生でやめています。

<余談:基本は型の繰り返し>
 ビリヤードの基本トレーニングは素振りです。キューをもってやるときは、重みを感じながら、右ひじが固定されて動かないようにイメージして腕を振ります。毎日素振りをして、身体に感覚を染み込ませます。次第に、肘を意識せずとも肘を視点にぶれない素振りができるようになります。何万回って振るんです。慣れてきたら、キューをもたなくても、手にキューの重みを感じながら、エアーで素振りができるようになります。
 基本メニューのパターンを繰り返し練習して、撞点の位置、ストップショット、ドローショット、フォローショットを意識して右掌に感覚を染み込ませます。プロのコーチに教えてもらったトレーニング基本メニュー図面が50通りくらいあります。
 頭でクッションシステムを計算しても、同じテーブルでも、その日のコンディションが違うので、微調整が必要です。だから、基本トレーニングを怠ると、微調整もできません。
 
 計算も同じことです。繰り返しトレーニングして、考えなくてもできるようにしておきます。反射神経に任せておけるくらいになればベストです。
 なお、指を使わない暗算は運動野だけでは処理できませんので、指を動かした方が楽です。
 わたしは小学生になる前から、ビリヤードをしていました。すぐに脳内でビリヤードができるようになりました。無限に撞けます。基本パターンを緑色のラシャを敷いたテーブルに赤と白のボールをありありと思い浮かべ、手の感触を再現して動かすことができます。中学生の時にその能力が勉強に使えることに気がつきました。黒板に書かれた文字をページをめくるように脳内に再現できるのです。するとその文字を書いたときの先生の説明が芋づる式に思い出せたのです。だから、授業が終わって数分間目をつぶって脳内に板書を再現するだけで、復習を終わらせることができました。家へ帰れば、ビリヤード場で遊んでいてよかった。数学だけは時間をかけて考えました。社会は学校の授業と小4から読んでいた北海道新聞の「卓上四季」「社説」「政治経済欄」が役に立ちました。習っていないことが学力テストで出題されても、新聞で読んで知識があるので正解できました。
 脳の使い方はビリヤードとソロバンでトレーニングできたのです。

<文部科学省へのお願い>
 教育村(文科省と学校の先生たち)内部で議論していたら、いつまでたっても解決できない問題の一つが、日本の伝統的なソロバンを算数教育の基本に据えるということです。いままで議論の俎上にすら上ったことがないのでは?願わくば、小学1年生から学校教育に珠算を取り入れるために、全珠連と話し合ってください
 学習指導要領を変えて、珠算を1年生の時から週2時間確保してください。他の科目の時数を削って確保してください。
 科学技術立国で日本が生きていくためには、理数系の人材を現行の2倍ほしい(大学の理系定員も増やさなければならない)。そのためには、まずは算数が苦手になる筆算による指導法を珠算に変えましょう。いまは計算指導の稚拙さから、小学校で半数の生徒が、理系コースをあきらめざるをえない状況に追い込まれています。そんな現状を根本から変えましょうよ。
 1~3年生で珠算専門の指導人材は、時給8000~10000円で全珠連検定3段以上の有資格者を充てればいい。珠算塾の先生たちは生徒が学校へ行っている間は時間が空いているので、授業を受けもてます。仕事をしていない主婦にも高段位の保持者が多数います。
 小学校の先生たちは算数の指導がずっと楽になりますよ。こんなに優秀な計算(ソロバン)の専門家が多数いるのは世界中で日本だけです。豊富にある最高高品質の教育資源をまったく使っていないというのは、愚かです
 計算指導は珠算の専門職に任せた方がいい。もちろん、小学校の先生で3段以上の有資格者がいたら、そういう先生がやればいい。ほとんどいないでしょうね、調べてください。算数の基本である計算指導に素人を充てているお寒い状況を理解して、現状を変えてください。

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 いままで、脳の使い方という観点から、加算減算の指導法がチェックされたことはなかったでしょう。珠算を小1から計算トレーニングのために導入すべきという主張も、教育村の中では出てきたことがなかった。科学技術を担う若い人たちをたくさん育てるために、珠算を学校教育の柱の一つにすることは日本の未来を根底から変えるかもしれないのです。まずは議論が必要です。「読み・書き・ソロバン(計算)」の指導は、文科省のなかった江戸時代の方がずっと優れていたように感じます。どうしてこんなに後退したのでしょう?
 教育村のみなさん、異論があったら、投稿欄へ書いてください。垣根を超えた対話は実りも大きいものです。。
 

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