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#4927 青色申告決算をなぜEXCELでやるのか Feb. 15, 2023 [84.地域経済と教育のクロスオーバー領域]

 今日所轄の税務署へ青色申告書を提出しましスマホを利用していないので電子申告ができないので、税務署まで午前中にお散歩です。今日の東京郊外は寒い日でした。

 わたしが初めて青色申告をしたのは、古里に戻った2002年の翌々年でした。提出に行くと数十人の人が別室で申告書を書くのに税務署員の指導を仰いでいました。
 簿記3級程度の知識とEXCELが使えたら自分で青色申告用の電子帳票がEXCEL上で作れます。決算帳票が作れたら次は国税庁のホームページにあるソフトe-taxで青色申告書の必要項目をインプットして、申告書をプリントアウトするだけでいいのです。

 市販の会計ソフトが安くなっている(2003年頃で2万円前後でした)ので、そうしたパッケージを買って、パソコンにインストールすれば簡単でいい、でも、自分で作ってみるのも愉しいのですよ。

 わたしは、自分の作った仕組みをオープンする予定でやりはじめました。やってみたいが、やる方法がわからないという人がいたら、極東の町限定でやり方の相談に乗ってあげたいと思ったからです。
 わたしのような一人だけでやっている零細企業は経営状態を数字で把握している必要があります。そのために簿記3級程度の知識があれば自分で維持管理できる簡便な複式簿記の帳票と決算システムをつくって、自分で運用することは意味があります。

 ところで、EXCELにはマクロ命令というのがあって、関数を自分で定義できます。マクロ命令を利用すれば複雑な処理をある程度自動化できます。しかしこれは、メンテナンスができないのです。自分がつくったものでもメンテナンスがたいへんですから、まして他人がつくったものをメンテナンスするなんてとても無理です。プログラミン後言語でいうと、アッセンブリー言語でやるようなものです。

 次に考えられるのはACCESSを利用すること。これはデータベースソフトですから、かなり自在にシステムが組めます。ところが、ACCESSを使えるユーザーは限定されます。だから、EXCELでしかもマクロ命令セットを使わない理由なのです。シートをまたいでデータを飛ばして自動入力する以外は、シートごとに処理が独立しています。どのようなシートで構成されているかは弊ブログ#4921に説明してありますので、興味のある方はご覧ください。簿記3級以上の知識がある方は、ご自分でやれます。
 ACCESSが使える人は、何かプログラミング言語を選んでトライしてみたらいい。

 わたしが、プログラミングをし始めたのは1978年ですから、そのころのパソコンはおもちゃでした。初めて触ったコモドール社製のパソコンは、キーが一つ壊れていて、叩くと戻ってこない。(笑) マイクロ波計測器の制御用に使われていたGPIB装備の社のパソコンはその当時200万円してました。4色カラープロッターも同じくらいの価格でした。1978年にインテルの8086という16ビットのマイクロプロセッサーが発売になっています。そのあたりから、仕事でつかえるようになってきました。8ビットでは漢字の処理ができませんでした。使えるような性能のパソコンは1986年頃からだったでしょう。
 だから、最初(1978年)はHP社のHP-67とプリンター付きのHP-97で数値計算プログラミングを覚えました。同じ年に会社にあるオフコンを使ってCOOLというダイレクトアドレッシング、12ケタの数字のプログラミング言語のプログラミングを習得しました。先頭3ケタがオペコード、あと3ケタのオペランドが3個の構成でした。3日間の講習で十分でした。そのオフコンは2000万円ほどしてましたね。その2年後にはPRGRESSⅡ というプログラミング言語。これはコンパイラーが必要でした。そのあとはもっぱら外部設計や実務設計をするだけで、プログラミングはやってません。そういう仕事は外注でいいのです。ただ、プログラミングできなけりゃ仕様書が書けませんので、SEとして仕事するには知識としてはプログラムできなきゃいけないわけです。
 
 小さい企業を大きくしようと思ったら、数字で経営状況や財務状態をちゃんと把握しておかなければいけません。そういう仕組みを、原始的なものでも、自分でシンプルに創り上げて運用していたら、売上規模が数十億円になってもやれるのです。市販のソフトを導入しても原理は同じですからね。個人経営から会社経営への切り替えがうまくいかずに、売上が数十億円になったところで資金ショートで経営破綻する企業は案外多いのです。
 規模が小さいうちから、計数管理に慣れておきましょう。

 今回が最後の青色申告です。

 古里の極東の町で20年間過ごし、EXCELでの複式簿記での記帳や決算ができることを弊ブログ「ニムオロ塾」で発信してきましたが、やり方を聴きに来た人はゼロでした。2月の申告時期の税務署の相談コーナーの混雑ぶりからニーズはあると思ったのですが、ありませんでした。小規模事業者のなかに、計数管理をしっかりやって中企業や大企業へのし上がっていこうという意欲のある若い人がいなかったのかもしれません。そうだとすると、30年先にあの町の地元企業がどうなっているか心配になります。

 

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