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#4122 学力テスト総合B学校別比較データ:釧路管内8校と根室管内6校  Nov. 13, 2019 [71.データに基づく教育論議]

<最終更新情報>
11/16朝9時 根室管内2校データ追加(中春別と計根別)

 根室管内の教育関係者のみなさん、このような学力テストの比較データを公表しているところはありませんので、しっかりご覧ください。
 10月に実施された学力テスト総合Bのデータを、釧路管内と根室管内に分けて公開します。学力テスト総合Bは18校でしたが、今回入手できたのは14校です。釧路管内の上位四校(阿寒中・白糠中・遠矢中・鳥取中)が抜けているので、平均点が影響を受けています(=低くなっている)。
 残念なことに釧路根室管内で、根室の柏陵中が下から3番目、啓雲中がビリです。総合Aでは柏陵中が18校中ビリ、啓雲中が下から2番目でした。中標津中が前回よりも10.7点下がったためです。
 なお、根室市立光洋中学校はデータが入手できませんでした。

<釧路管内> 合計 国語 社会 数学 理科 英語 前回
幣舞中 148.8 34.4 32.9 23.7 31.1 26.7 153.8
景雲中 137.0 31.6 29.6 19.3 30.5 26.0  
美原中 134.4 32.2 31.3 18.4 29.6 22.9 134.2
大楽毛中 132.4 33.0 28.3 19.5 27.7 23.9 136.7
鳥取西中 129.6 33.5 25.9 19.5 26.7 24.0 135.1
富原中 127.9 32.6 27.4 15.5 24.9 27.5  
青陵中 125.6 31.6 27.5 16.6 26.6 23.3  
共栄中 123.9 31.8 26.6 17.7 24.1 23.7 124.8
平均値 132.5 32.6 28.7 18.8 27.7 24.8  


<根室管内> 合計 国語 社会 数学 理科 英語 前回
別海中央 127.2 30.9 34.3 17.2 23.1 21.7 142.6
広陵中 118.9 29.8 26.9 16.4 24.4 21.4 120.8
標津中 112.6 28.8 28.5 13.5 21.7 20.1 118.5
柏陵中 109.0 31.1 24.9 13.3 18.9 20.8 108.8
中標津中 107.1 32.2 23.5 14.5 20.4 16.5 117.8
啓雲中 106.6 27.9 24.4 14.4 20.9 19.0 111.5
平均値 113.6 30.1 27.1 14.9 21.6 19.9  


 五科目合計平均点を比べると、差は18.9点(釧路管内-根室管内)である。とくに数学(18.8-14.9=3.9)と英語(24.8-19.9=4.9)と理科(27.7-21.6=6.1)の点差が大きい。数学の根室管内の平均点が14.9点、百点満点に換算すると25点だということ。この平均点は異常値に見える、どういう教育の結果なのか小学校にさかのぼってしっかり分析すべきだ。

 これら3科目が釧路と根室でなぜこんなに点差が開いているのか、根室管内のそれぞれの教育委員会はしっかり分析する必要があるだろう。数値分析なしに、有効な学力向上を目的として教育政策は立案できないし、政策の効果の検証もできぬ。

 全国学力調査結果では、根室管内の中学生が全道最低であった。総合Aデータのある学校だけの五科目合計点の増減をみると、釧路管内は総合Aに比べて3.1点ダウン、根室管内は6.4点ダウンしている。
 根室の市街化地域の2校が下位グループである。中標津中学が柏陵中と啓雲中の間に割り込んできた。標津中と柏陵中と中標津中と啓雲中は団子状態で、釧路・根室管内の最下位グループを形成している。120点で切ってみると、別海中央中を除いた根室管内5校のみ。データを収集できた釧路管内の公立中学校で120点を切ったところはない。

 何がどのように問題なのかは、以下の二つの弊ブログ記事の詳述したので、そちらをご覧いただきたい。教育は、地域経済の未来を左右する。子どもたちの学力の低下は、時間をおいて地域経済の衰退を招く。大半の子どもたちは根室高校を卒業してから、都会へ進学しそこで職を得て戻ってこないのだが、1割程度の学力上位の子どもたちを除いて、就職でとっても苦労することになる。多くが非正規雇用で都会の底辺で生きていくしかなくなる。かわいそうではないか。
 学力低下を放置してきた市教委、歴代根室市教育長、根室市長は、これまでの教育政策のどこが間違っていたのか、この10年間市街化地域の中学校3校で実施されてきた全道標準学力テストデータを分析して、有効な教育政策を作成すべきではないのかね。市街化地域の3校には過去10年分のデータならたぶんあるよ。貴重なデータを先生たちが捨てるわけがない。データに基づかぬいい加減な教育政策はもう卒業してください。

 学力が北海道で一番低いというのは根室管内共通の問題だから、点数が一番高かった別海町も含めて、1市4町の首長は「1市4町学力向上チーム」を組織して、毎月データ分析と具体策の検討をして、検討過程をそれぞれの自治体のホームページ上で公表したら如何?
 教育関係機関だけで閉鎖的にやっても効果のないことはこの十年間の子どもたちの学力低下を見たらわかる。オープンな議論が必要です。

 根室管内の中3の数学の平均点が異常値だと書いたが、具体的に何が起きているのか根室の事例を次回紹介する。中学生の数学能力の劣化は根室高校の数学授業編成にまで影響を及ぼしている。日本語語彙力低下と車の両輪をなしているから知能の発達にすら影響があるのではないかとわたしは疑っている。脳には著しく発達する旬の時期があるが、それを逃している生徒が多いように見える。一生、未発達なまま暮らすことになればその暮らしぶりは想像がつく。
 この地の学校教育が脳の健全な発達を阻害していると仮定すると、残念ながらこの地の学校教育(を含めた教育体制全体、それゆえ、家庭教育や私塾も含めて)に脳の発達に対する阻害罪が成立しそうである。もちろんそういう法律はないから、関係者は一人も罰せられることはなく、子どもたちの三人に一人は深刻なダメージを受けたまま、根室の外でそして社会の底辺で暮らすことになる。かわいそうではないか。
 
*#4099 学力テスト総合A18校科目別データ Oct. 11, 2019
https://nimuorojyuku.blog.ss-blog.jp/2019-10-11


 #4113 学力崩壊の実態:学力テスト総合B途中集計 Oct. 25, 2019
https://nimuorojyuku.blog.ss-blog.jp/2019-10-25


 #4119 全国学力調査の現実:根室は14支庁管内最低 Nov. 9, 2019
https://nimuorojyuku.blog.ss-blog.jp/2019-11-07-1




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<11/16根室管内2校追加>
<根室管内> 合計A 国語 社会 数学 理科 英語 前回
中春別中 137.2 37.9 27.6 22.0 26.8 22.9 146.1
計根別中 130.5 34.5 28.9 16.8 27 23.3 131.9
別海中央 127.2 30.9 34.3 17.2 23.1 21.7 142.6
広陵中 118.9 29.8 26.9 16.4 24.4 21.4 120.8
標津中 112.6 28.8 28.5 13.5 21.7 20.1 118.5
柏陵中 109.0 31.1 24.9 13.3 18.9 20.8 108.8
中標津中 107.1 32.2 23.5 14.5 20.4 16.5 117.8
啓雲中 106.6 27.9 24.4 14.4 20.9 19.0 111.5
平均値 118.6 31.6 27.4 16.0 22.9 20.7  


中標津町立計根別学園中3生徒数は13人
*https://kenebetu-gakuen.blogspot.com/p/blog-page_15.html

中春別中は32人

 中標津中122人、中標津広陵中111人、別海中央が79人、根室市立柏陵中73人…。
 生徒数30人に上の学校に絞るか、加重平均値で計算したほうがよさそうであるが、私の手元には根室市の2校以外に受験者数データがない。


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