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#2755 「2040年根室の空家5,000軒?」 Aug. 1, 2014 [25. 根室市長選挙]

 全国の空家比率が13.5%になったというニュースが流れた。10年先30年先を読み適切な手を打っておけば、発生する問題を限りなく小さくできる。
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*7/29ヤフーニュース
http://news.yahoo.co.jp/pickup/6124956
総務省が29日発表した2013年10月1日現在の住宅・土地統計調査結果(速報)によると、住宅の全国総数6063万戸のうち820万戸が空き家で、空き家の割合は13.5%と、08年の前回調査と比べ0.4ポイント上昇し過去最高を更新した。総住宅数は305万戸、空き家数は63万戸それぞれ増え過去最多。(時事通信)
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  7軒に1軒が空家、根室はそれより少し多いのだろう。散歩していると空き家が散見される、取り壊したところもすくなくない。
 820万戸も空家なのに被災地では数年で壊す仮設住宅をせっせと建てている。空いている家がたくさんあるのに不思議な国だ。住宅をどんどん新築すれば借金とGDPは増える。

 根室市の2040年の人口は社会保障・人口問題研究所の地域別推計によれば約1.8万人である。
 この数字を利用して2040年の根室の空家数を試算してみたい。
        年       世帯数          人口    平均
196912,04847,6964.0
197012,73845,1723.5
198013,36143,4493.3
199013,08837,8562.9
200013,23933,8592.6
201013,07629,5962.3
201313,10328,5492.2


 元データは根室市の住民基本台帳。
http://www.city.nemuro.hokkaido.jp/dcitynd.nsf/image/7e15ad6c92e702a549257ca9001a4808/$FILE/第2編P5-14.pdf

 1969年よりも人口は19,147人減っているのに世帯数は1000増え、1世帯当たり人数は4.0から2.2人に減少している。子どもが高校卒業して都会へ進学してそのまま就職してもどってこない、二人暮らしの老人が増えているからだろう。地元に就職があり残る人数が長期的に減少し続けている。地元中小企業の経営力が弱体化して雇用力が小さくなっている。
 世帯平均人数の減少はそろそろ限界だ、二人を割るというのは独居老人が半数近くになることを意味する。これからは人口減少割合を世帯数減少割合が上回るのだろう。
 仮に人口に比例して世帯数が減るとしたらどうなる?

 18,000/29,596*13,076=7952
  13,076-7952=5124  (39.2%)

  10軒に4軒が空き家になる。わたしの住んでいる周辺をみると、子どもがいま一緒に住んでいるのは10軒に2軒ぐらいの割合であるから、やはり比例計算での空家家屋計算は前提が甘いのかも知れぬ。

 全国の地方都市と町村でこういうことが起きるから、住宅の不動産価値は急激に下落する。銀行は貸し出す先がなくて個人住宅ローンを増やそうとせっせと営業活動しているが、大丈夫か?担保価値がこれから26年間下落し続けたら、担保不動産が不良債権化して銀行は経営破綻を起こしかねない、案外大きな問題なのである。

 空き家になった家屋を取り壊すと、材料別に分別しなけらばならないから、150~200万円くらいかかるだろう。取り壊すと固定資産税の軽減税率適用が外れて税額は6倍になるから取り壊す人は少ないだろう。するとどうなるか、自然崩壊することになる。風が吹けば屋根のとたんが飛ぶ、壊れた壁が散乱する、危険極まりないから条例をつくって市側で何らかの対策をするしかない。
 たとえば、土地を提供してもらう替わりに家屋の取り壊し費用は市が負担する。
 
 5,000*200万円=100億円

 これが最大値だ。
 とっくに積み立てをはじめていなくてはいけないから、放漫財政をやっている暇などないのである。根室市議会と根室市長は空家問題への具体策を市民に説明しなければならない。お金の積み立て(廃屋取り壊し積立金)問題があるから時間の余裕はない。放漫財政で膨張させたしまった165億円という予算規模を140億円以下にしないと積み立てる余裕などでてこない。
 ふるさと根室がガタガタにならないように、先を読みすぐに具体的な手を打とう


<余談>
 地域別・年齢別推計データから1学年当たりの児童・生徒総数を計算すると、
  2010年  252.5人
  2040年  108.3人 (57.1%減少)

 26年後、現在の中学3年生が40歳になるころに、小学校も中学校も市内にそれぞれ1校になっている。厚床の小学生と中学生、そして歯舞の小学生と中学生が市街化地域の小学校と中学校で一緒に勉強している。問題は学力である。

 気がついた人がいるだろう。26年後の2040年に小中学校の1学年が平均108人、こんなことがあるはずがない。外部から10人として地元に残る女性が1学年平均70人はいないとこの出生数を確保できない。いまだってこんなにいるだろうか。2040年の根室の人口は若い人が社会保障人口問題研究所の地域別(根室市)推計値よりももっと減りそうだ。


*社会保障人口問題研究所地域別人口推計⇒2040年の根室市の人口は17,892人
http://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson13/3kekka/Municipalities/01.xls

*#2272 根室 「57年間の人口推移+27年間の推計一覧表」 Apr. 23, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-04-23-1


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