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#2178 根室教育長と市教委がやるべきこと Jan. 17, 2013 [64. 教育問題]

 前回ブログ「#2177 根室の教育行政の現状認識:他人事に聞こえる世迷言」で根室の教育長の発言を取り上げた。

 そもそも根室教育長や根室市教委の役割とはなんなのかということを、民間企業の常識という物差しを当てて眺めてみよう。

 北海道の教育に関しては北海道教育長の高橋教一氏がトップだ、民間企業にたとえるなら社長である。そのトップは2011年6月の道議会で次のようにその基本方針を具体的に宣言している。
 「2014年度の全国調査までに学力を全国平均以上にする」
*http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hokkaido/feature/hokkaido1313974237970_02/news/20110822-OYT8T00251.htm

 あれから1年半が経過した。トップ基本方針を具体的に示したら、課長職である根室教育長がただちにやらなければならない仕事がある
 全道14支庁管内最低レベルの学力しかない根室市の小中学生の学力を2014年度までにどのように上げるのか、自分の課(根室市教委と根室市の小中学校)の具体的課題とスケジュールを示さなければならない。そしてその課題に対して上がってきた各小・中学校の年間課題設定シートをチェックし、必要な指示を出すことになる。1年半もたっているのだから、結果についても詳細な分析がなされているのは当然のことだろう。
 ところが14日に行われた市教育委員と社会教育委員の合同会議では次のようにまるで他人事のような発言をしている。

 「学力向上 市全体で」(釧路新聞)、「地域一体で学力向上を」(北海道新聞)

 まさか、これから6回実施する文化会館での補習企画で根室の子ども達の学力テストの点数を全国平均以上にできると勘違いしたわけではないだろう?
 根室教育長は評論家ではないから、根室の小中学生の学力向上を図るために具体的な権限をもっているし、それゆえに結果に対する責任も負っている
 やるべきことははっきりしている。前回ブログに書いたことを再掲する。(一部加筆)

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 小学校教育に大きな問題があること、学校側がやるべきことは山ほどあります。まずはそれぞれがやるべきことをやりましょうよ。
 全部の先生たちがとは言いませんが、大多数の小学校の先生たちが学校行事に浮かれてふだんの授業を手抜き、ブカツに熱心で放課後補習もやらない。とくに国語と算数の手抜きがひどい。
 学習指導要領に書かれていないことはやらなくていいとばかりに、その尻拭いを(一部の熱心な先生を除いて)中学校もほとんどやってこなかった。
 家庭学習習慣のない生徒が多いのは、基礎学力がないために自力で家庭学習ができない生徒(小学校に問題あり)と、過度なブカツで家庭学習週間を築き損なっているのが主要な原因。
 ブカツの制限や放課後補習の常態化など学校側がやるべきことは中学校にも山積みです
 根室西高校の先生たちが小学校や中学校の先生たちが教え切れなかったところをカバーしているのが現状です。英語はアルファベットから、数学は小数や分数の四則計算からやり直してくれています。国語が一番問題が大きいかもしれません
 この会議に出席した関係者は、4月になったら根室西高校の授業を何度も見学して、自分の目で確かめてから、会議をしたらいい

 仕事は世のため人のため、ひたすら正直に誠実に

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  さあ、年の初めだから2014年度の学力調査で根室の小中学校の生徒達が全国平均値を上回るように、具体的な段取りを根室市内の各小中学校に指示したらいい。
 トップは3年間で北海道の子ども達の学力テストの平均点を全国平均以上にすると1年半前に宣言した。約束の期間は半分過ぎた、あなた達は何をしている。トップの約束が実現できないなら全員辞表を出す覚悟で仕事をされよ
 この仕事ができないのなら、根室市の教育長を続ける意味はない、はっきり言って迷惑だ。渡辺⇒鈴木⇒柴山と学力向上に関心のない教育長が続いたために、根室市内の子ども達の学力は昨年度も下がり続けている。
 やる気も能力もない者は、仕事で結果がだせないからそもそも権限をもつ資格がない。根室の教育行政関係者は根室市内の子ども達の全国学力調査の平均点が2014年度全国平均を超えなかったら、全員辞表を出す覚悟で仕事に取り組んでもらいたい。

 民間企業なら、トップが具体的な方針を出したら、事業部長や部長はトップの方針を期限内に実現するために、自部門が何をどのようなスケジュールでなすべきか、さらに具体的な案をつくり実行しなければならない。それができない者はそもそも管理職足り得ない。民間企業ならすぐにラインの管理職を外されることになる
 この1年半の間に何をしてどのような成果が上がったか、根室市民に対しても説明責任がある。オープンな説明会を総合文化会館で日曜日に繰り返し開くべきだ。市立病院建て替えでもそうだったが、市民参加を排除した形で仕事を進めるととんでもないことになる。
 市民説明会を含めて、北海道教育長の高橋教一氏に職務上報告義務があるだろう。それがあなた達の仕事なのだからやったらいい。
 正直に誠実に、高い志をもって渾身の力で仕事をしてくれたら、市民は拍手大喝采をあなた達に送るだろう

 『徒然草』には「春の雪仏」という一節があった。
「第166段:人間の、営み合へるわざを見るに、春の日に雪仏を作りて、そのために金銀・珠玉の飾りを営み、堂を建てんとするに似たり。その構へを待ちて、よく安置してんや。人の命ありと見るほども、下より消ゆること雪の如くなるうちに、営み待つこと甚だ多し。 」

  

 ところで、その高橋教一北海道教育長が根室に来て講演会を開く
 日時:2月6日(水)6時30分から
 場所:総合文化会館

 トップの北海道教育長高橋教一氏がどれくらい本気なのか、教育に関心のある人は残らず講演会でその謦咳に接してみたらいい。根室教育長や市教委とはまるでちがった話が聞けるだろう。
[1月19日追記]
 高橋教育長の都合がつかなくなったので、この講演会は中止になった。



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【参考資料】
 北海道教育委員会「教育行政執行方針」より抜粋
*http://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/ksk/seisaku/hoshin24.htm
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II 教育行政に臨む基本姿勢

  こうした認識の下、確かな学力、豊かな心、健やかな体のバランスの取れた育成に向けた基本姿勢について申し上げます。

  過去数年間における国の調査からは、本道の子どもたちの学力・体力は、いずれも全国平均を大きく下回り、特に学力は上位県と比べても大幅に低いという極めて深刻な状況にあります。

 義務教育において、育った場所で学力に著しい差があるということは本来あってはならないことであり、こうした差を埋める努力をすることは、教育に携わる者の責務と考えます。

  このため、学力については、平成26年度の全国調査までに「全国平均以上」にすることを大きな目標として掲げたところであり、学校現場では一層の取組が進められているところです

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 北海道教育委員会及び北海道教育庁の本気度がわかるから、北海道教育庁義務教育課作成の全国学力調査データ分析資料もぜひご覧になっていただきたい。根室管内版があります。これから先の学校別データは根室市教委が公表を自分達の責任で決めて実施すべき。すでに公表に踏み切った市町村がいくつも出てきています。
全国学力・学習状況調査 北海道版 結果報告書
http://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/gky/gakuryoku.htm

同 根室管内版
http://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/gky/gks/h2411/14h2411nemuro.pdf

 「根室管内版」の分析は弊ブログでやっています。ぜひご覧ください。
*#2163 全国学力テスト 根室市教委の見解は大丈夫かいな?(北海道新聞より) Dec. 27, 2012 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-12-27

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*#2180 積み残し&すっ飛ばし Jan. 19, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-01-19

 #2178 根室教育長と市教委がやるべきこと Jan. 17, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-01-17

 #2177 根室の教育行政の現状認識:他人事に聞こえる世迷言  Jan. 15, 2012 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-01-15-1




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ZAPPER

高橋教育長は本気の全力モードです。
私も、同日はそちらに泊りがけで応援に馳せ参じ申しあげたいと思っております。
柴山さん、全力でやろうよ!
「超我の奉仕」だよ。(^o^)
by ZAPPER (2013-01-17 12:31) 

ebisu

2014年度の全国学力テストで全国平均を超えると宣言した高橋教一教育長とそこにはまるで関心がない根室教育長、お役所の権限は会社のそれと同列に論ずるわけにはいかないようです。何しろ人事権がない。

しかし、同じ方向を向かないととても全道平均が全国平均を超えられません。
根室は全道14支庁管内で学力が最低レベルですから、これを底上げすることは全道平均アップに寄与するところが大きいと思われます。

道教委と根室市教委は同じ方向を向いて子ども達の学力向上に努力してほしいものです。

根室市民が教育に関心を強めればいい。強い世論のバックアップが必要です。
「2014年度の全国調査までに学力を全国平均以上にする」

うれしいことを仰る。ふるさと根室のこの数年間の学力低下に驚いているわたしは北海道教育長を応援します。
by ebisu (2013-01-17 22:46) 

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