#1897 おいしそうなホタテバーガー、丹頂鶴が目の前を飛んでいく・・・ここは根室 Apr. 8, 2012

　ワイフを中標津空港まで迎えに行った。
　途中、別海町のパン屋さん"オーク"でカンパニューとフランスパンを買って、チョコレートの入った子豚パンを食べながら珈琲を飲んだ。この店のパンは道産小麦と天然酵母のしっかりしたもの、重量感がある。わたしはふわふわしたパンよりもドイツパンのような重量感のあるパンが好きで、根室にはないからついでがあるときにオークや釧路の北大通りのパン屋さんでカンパニューを買う。根室にも天然酵母パンを作る店があってほしい。

　オークには別海町名物のホタテバーガーがある。大きなホタテフライを丸ごとはさんだもので中ジョッキの牛乳がつく。1リットルは入っていそうで、もちろん、別海町で絞られた中身の濃い牛乳である。この値段の市販の牛乳では別海牛乳が日本で一番美味しいかもしれない。ホタテバーガーはセットで900円ほど。活きのよいホタテを厳選しフライに揚げ、手作りマヨネーズをトッピングしてパンにはさんだらうまいに決まっている。
　ホタテバーガーを食べたくて先週東京からもどってくる途中オークに立ち寄り、食べきれないので持ち帰りでもいいかと聞いたら断られた。「大丈夫、食べられますよ」と言ってくれたが、「胃がないので半分しか食べられそうもないもので持ち帰りたい」と言ったがダメだとの返事。食品衛生上の配慮だろう、あきらめた。

　そのホタテバーガーを隣の初老の夫婦が食べている。分厚いホタテのフライにキャベツが挟んでありマヨネーズがたっぷりかかっている。あのマヨネーズは手作りだろうかと想像しながら後ろから眺めてよだれを飲み込んだ。別海牛乳はガラスの中ジョッキになみなみとあり、それを傾けてごくごく呑んでいる。
　ごちそうさま、美味しいドリップ珈琲を飲みながら目でたっぷり楽しませてもらいましたよ。
　ここの珈琲はオーダーする都度豆を挽いてドリップしてくれる。少量注いで豆を膨らませた後、一気にお湯を注ぐ。調理カウンタースペースが広いから客が込んでも可能なのだろう。並べて一気にドリップできる。別海町の水道は地下水だから水もいい。この店ではオリジナルブレンドの珈琲豆も販売している。

　空港近くのラトレでアイスクリームや軽い食事をすることが多いのだが、今日はパス。空港について車の中でしばらく本を読んでいた。1時45分の到着時刻が近づいたので六花亭のバターサンドを買ってエレベータで屋上へ出た。飛行機は左側の空から定刻5分過ぎに下りてきた。

　ワイフと二人で東武サウスヒルズの回転寿司ハナマルで食事。地元産のカレイのアラ汁がうまい。天然生ホタテ、ツブ、ボタンエビ、好きなものだけ少し食べればわたしは十分だ。大好きな生の本マグロがなかったので解凍したものでがまん。
　東武サウスヒルズで青森の桃川の純米吟醸生原酒を見つけ買った。大学時代の友人に落研のメンバーがいたがお母さんの実家がこのメーカだと言っていたような気がするが、なにぶん古いことなので記憶は怪しい。東京で数年働いてから古里の一関に戻って家業を継いだはず。厳美渓へ行ったときに寄りたかったが時間が取れなかった。大学とお菓子の専門学校を掛け持ちしていた九州のお菓子屋さんの長男もいた。住んでいたアパートには鹿児島の焼酎メーカーの長男坊がいた。友人に長男が多かったのはどうしてか。わたしはずいぶん遅れて35年ぶりに古里に戻っている。

　別海町でツガイの丹頂鶴が目の前の道路を低く飛びながら横断していく。羽を大きく広げ長い首を伸ばして飛ぶ姿はじつに美しい。ラムサール条約の風連湖や温根沼付近の浅瀬で餌をついばむツガイの丹頂鶴はよく見ることがあるが、間近で飛ぶ姿を見ることはほとんどない。

　いい日曜日だ。



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コメント 2

ほたてバーガー　さぞかし美味しゅう　御座いましょう

by Hirosuke (2012-04-09 05:55) 

おはようございます。

隣の席の人はだんなさんのほうが私に背を向けていたので、ときおりホタテフライの挟まったハンバーガーの断面が視界にはいりました。薄茶色のホタテフライと緑色のキャベツとマヨネーズの黄色の彩もよかった。
あんまり見ちゃ悪いので、視界にときどき納めては窓の外を眺めていました。
食べたいけど、やっぱり半分も食べられないだろう、それに牛乳も十分の一も飲めないだろうと食べたときのことを想像していました。あ～ぁ、です。

じつはワイフに一度叱られたことがあるんです。食べたいと言ったら、
「喉つまりを起こして途中で食べられなくなるでしょう。わたしは気が気でなくて食べた気がしないから、わがまま言わないの」
仰るとおりですと、シュンとしてしまいます。そういうときは借りてきた猫状態ですね。


by ebisu (2012-04-09 12:01)