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#1648 基礎学力問題:釧路市議会の取り組み紹介(2) Sep. 15, 2011 [64. 教育問題]

 釧路市議会で市議と教育長が基礎学力問題で火花を散らしている、なかなか存在感のある市議会だ。
 全道14支庁管内最低の学力水準であるにも関わらず、子どもたちの学力向上にとんと関心がないようにみえる根室の市議たちや教育長や市長を思い浮かべ、比較しながらお読みいただきたい。
 ブログ情熱空間からの転載記事である。
(ブログ記事の転載については三木さんからも月田市議からも了解をいただいている)

http://blog.livedoor.jp/jounetsu_kuukan/archives/4495628.html

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2011年09月15日

きた!きた!きたーっ!

感動しました。

それ以外に言葉が見つかりません。
今まさに、釧路の教育行政が大きく変わろうとしています。
釧路市議会基礎学力問題研究議員連盟・代表、月田議員のブログ記事をじっくりとお読みください。

●くしろよろしく 第1919回 全国平均以上をめざす
http://blog.livedoor.jp/gekko946/archives/51623196.html

《引用開始》
 今日午前10時から開かれた総務文教常任委員会の市長総括質疑。
 蝦名市長及び千葉教育長に対し、釧路の学力問題について提案を交えながら質問をいたしました。(「スポーツ合宿誘致にかかわる基盤整備問題」も取り上げたのですが、これはまたいずれかの機会に報告します)

 まずは、全国学力・学習状況調査の目標について。
 今年6月、道教育長は『教育行政執行方針』において「平成26年度の全国調査までに学力を全国平均以上にすることを大きな目標」とすることを明示。
 北海道がめざす教育レベルの指標を明らかにしました。

 そこで、釧路市も道と問題意識を共有して明確に目標を定める必要があるのではないか、と。
 千葉教育長は「釧路は道内でも下位にある。まずは、全道平均を上回ることを目標に取り組んでいきたい」と答弁。

 すかさず「道は平成26年に全国平均以上と言っている。つまり、同年には全道平均=全国平均ということになる。つまり、教育長が言う全道平均は全国平均のことと理解していいか?」と念を押す。
 ウッと一瞬詰まった千葉教育長。
 しかし、論理的に返す言葉があるはずもなく「全道平均、全国平均以上になるように努力してまいりたい」と。

 さらに、攻勢をかけます。
 「今の答弁は、『全国平均以上』を行政目標として位置付けると受け止めていいか。道と同じように教育行政方針で発表することも含めて考え方を聞きたい」

 千葉さんは「教育長として、まずは教育委員にも伝えなくてはならない。また、釧路市においては教育推進計画の策定がまだこれからである。同計画の中に具体的な目標を掲げるということも考えなくてはならない。そうしたことを踏まえて、教育行政方針の中で目標として明らかにすることを検討したい」

 正直なところ、少なからず感動しました。
 よくぞ言ってくれた、教育長。
 見直しました。


 次は、学校ごとの結果公表の問題です。
 これは、目標の設定以上に抵抗が強い課題だと言えます。

 市教委の教育指導参事は「文科省の方針として公表してはならないことになっている」に固執した答弁に終始(3日前の委員会質疑)。
 確かに、平成20年の文科省通知では「市町村教育委員会は、域内の学校の状況について個々の学校名を明らかにした公表を行わないこと」としています。

 しかし、同通知の別項目で「保護者や地域住民に対して説明責任を果たすため、当該市町村における公立学校全体の結果を公表することについては、それぞれの判断にゆだねる」と一定の裁量権を認めているのです。 
 つまり、00小学校・△△小学校じゃダメだけど、A小学校・B小学校だったらいいよということ。

 そしてもう一つ。
 「学校が、自校の結果を公表することについては、それぞれの判断にゆだねる」とも。
 この項目を根拠に、東京都墨田区や栃木県宇都宮市などでは、各学校のホームページで自校の平均正答率を自治体平均、全国平均と比較できるように分かり易く公表しています。
 ということは、各学校の公表値を集計すれば(教育委員会は集計しても公表はできない?)誰でもまち全体の状況がつかめるということです。

 全国的には、情報公開請求対応型であれ首長による自主的判断型であれ、公開する動きは着実に広がっています

 自主的公開型の先駆は秋田県。
 寺田知事(当時)は「わたしは、市町村教育委員会の多くの反対を押し切って、秋田県内の市町村別結果を公表した。それが県民のためになると思ったからだ。そして、全県トップが町村部の学校であることが明らかにされた。その結果はどうか。
 過度の競争を招くどころか、学校ごとに、あるいは市町村ごとに様々な工夫がなされ、地域住民も参加し真剣に教育について考えるようになった。(中略)競争して自分たちの学力を正しく把握できるからこそ、学力向上に向けて教育現場が具体的な行動を起こすことができるのだ」と述べていました。

 さて、蝦名市長はどう答えたか?
 20年通知の意図を読み解き、市長の道議時代の発言を引用しつつ問いかけ、市長の答弁を待ちました。
 
 ちなみに蝦名市長は、平成14年道議会第1回定例会の一般質問において次のように述べています。
 学校は基礎・基本が子ども達一人一人に確実に身についているかどうかを的確に把握する義務がある。あわせて、その結果について保護者にも責任を持って伝えることが必要だ。各学校では、子ども達の学力をどのように把握し、その結果をどのように保護者に伝えようとしているのか。また、基礎・基本が十分身についていない子ども達に対しては学校としてどのような対応をしていくのか」

 期待して、固唾を飲んで待ちました。

 蝦名市長の答弁は次の通り。
 「地域にとって人材が最大の財産であり、また子ども達の可能性を高めるのが大人の務めだと強く思っている。全国学力・学習調査が行われるまで、学校教育という分野に数値的な評価基準がなかったこと自体が問題ではなかったか。
 公表については、ルール上学校名を明らかにすることはできないが、学校、地域、家庭の意識を高めていくような効果的な公表の仕方を考えていかなくてはならない。教育委員会、学校現場とも相談して実態を踏まえながら公表の仕方を工夫していきたい」

 もっと明快に言って欲しかったです、贅沢を言えば。
 がしかし、ここまで前向きな姿勢を表明してくれたので、まずは良しとします。

 質問の趣旨は、
 ①市教委は、A校・B校でもいいから学校ごとの結果を具体的数値で公表する
 ②各学校は自校の成績を「学校改善プラン」において明らかにした上で、その後の改善に向けた方策を明示する
 を確約させることでしたが・・。

 まだ、機会はあります。
 焦らないで着実にいきます。
 次のヤマは『考える会』による提言書の提出でしょうか。
《引用終了》

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 学校別・科目別学力テストデータの公表が学力向上にどうしても必要である。根室市教委に一度要求したことがあるが、お役人の作文の見本のようなそっけない拒否回答があった。
 学力テストデータを公表している市町村もある。ようは学力向上に本気で取り組む気があるかないかだろう。市議と市長がその気になればやれることなのである。
 できない言訳ばかり並べられても学力は上がらぬ、できる算段を考えるのが教育行政の仕事だろう。

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つー

長文の引用、恐縮に存じます。

23日の全体会議は欠席なのですね。
残念です。

いよいよ決定稿に近づいてきました。
そして、提出後の戦略についても、徐々に練り上げているところです。

今後ともご指導下さい
by つー (2011-09-16 11:24) 

ebisu

月田さんへ

子どもたちの学力向上のため、市議会でも熱い論戦。
ブログ記事を読ませてもらって、意を強くしています。

いつか根室の市議たちも動き出してくれることを期待して転載させていただきました。
感謝!
by ebisu (2011-09-16 12:24) 

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