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#1150 ロシア、穀物輸出禁止措置を発表 Aug. 6, 2010 [A4. 経済学ノート]

 記録的な酷暑でロシア国内は旱魃に見舞われている。小麦の収量が半分になりそうだという。シカゴの小麦相場はうなぎのぼりだ。

 こういうときは投機筋が先物取引でぼろもうけするチャンスである。とことん浮利を追うヘッジファンドにとってロシアの輸出禁止措置は好餌だ。ヘッジファンドの行動原理はあくなき利潤極大化である。こういう状況下では、思考停止して餌に飛びつき、むさぼり喰らうのが彼らの流儀である。

 「売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よし」という原理で動くなら、相場を押し上げるような投機は禁じ手である。職人主義経済は、浮利を追うことを戒める。穀物相場が暴騰すると被害は最終消費者に及び、「世間よし」とはならないからだ。欧米流資本主義、中国共産主義とは対極の経済原理が職人主義経済を動かす。

 以下、記事の要点を箇条書きにして見ました。
①ロシア産小麦の世界輸出シェアは10%
②シカゴ商品取引所は5日、ストップ高
③輸出禁止措置は小麦、ライ麦、大麦、トウモロコシなど
④ロシア政府は中南部の穀倉地帯を中心に旱魃が広がり、非常事態を宣言
⑤主要輸出先はエジプトなどの中近東諸国

 仙石官房長官は「ただちに影響は出ない」と談話を発表。箇条書きと見比べてほしい。いったいどういう根拠があるのだろう?「ただちに=今日明日中に」と読めばいいのだろうか?だとしたら意味のないコメントである。
 35度を超える猛暑で頭が朦朧としてうわごとを口走ったのだろう。

*「ロシア、穀物輸出を一時禁止 米市場で小麦価格上昇」 日経新聞
http://www.nikkei.com/news/headline/related-article/g=96958A9C9C8197E09B9C99E2E78DE2E7E2EAE0E2E3E2E2E2E2E2E2E2;bm=96958A9C9381959FE2E4E2E3E38DE2E4E2EAE0E2E3E2E2E2E2E2E2E2
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