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#1067 誠実・正直な仕事:初動体制の誤りに学ぶ:市長選挙は2回続けて無投票当選か? Jun.12, 2010 [32. 市立根室病院建て替え]

【口蹄疫対策における初動ミスとそれに続く県と国の判断ミス】
 宮崎県で口蹄疫拡散が収まらない。①4月の初動体制に第一の問題があった。次いで②5月連休明けに、東国原知事が埋設処分に躊躇して第2の誤りを生じた。③9連休外遊の赤松農相は連休明け、5月10日になって現地入りした。

 農業大学校敷地への埋設処分を急ぐべきだと5月20日#1035で書いた。先に自費で埋設処分した農家との「平等性」という屁理屈を主張して農業大学校敷地への埋設処分を取りやめた東国原知事の判断ミスは大きい。

 1000頭で抑え込めるものが20万頭、200倍も被害が拡大してしまいそうだ。すでに16万頭を超える豚や牛が殺処分された。初動体制のミスは甚大な被害を及ぼすことを学ぶべきだ。

【市立病院建て替えにおける初動ミスとは何か】
 市立根室病院建て替え問題も似たようなパターンと経過をたどっている。
 2004年にニホロ移転案の市民説明会が商工会館であったが、ニホロと駒場町の候補地の土地の単価に関して市側はその場で虚偽説明をした。水道や道路をを引くのにかかるお金を上乗せしていないのも恣意的だったが、土地の買収費用がニホロのほうが安いという説明を当時の助役がした。上下水道を引くお金と道路を引くお金を加えたらどうなるというわたしの質問にも言を左右にして答えなかった。まことに不誠実な対応であった。
 どういうわけか市側は当時90億円もの総事業費でニホロに市立病院を移転しい事情があったようだ。一説には畜産振興事業団の施設をニホロに作ると道へ約束があったが、それがダメになったので、替わりに病院をもっていきたかった、そういう穿った話も巷には流布されていた。
 話しを戻すと、土地の値段については、その後、北海道新聞がスクープした。駒場町の方が安かったのである。市民説明会で虚偽説明をしたのは当時の助役、現市長である長谷川俊輔氏である。彼はそれ以来一度も市民に病院建て替えについて説明したことがない。
 そもそも交通の便の悪い市街地の西の外れの大外れ、近隣に住宅すらないニホロ移転案というのが初動ミスのさいたるものだろう。

【初動ミスによる被害拡大:お金と時間のロス】
 初期対応を誤った市立病院建設はその後迷走することになる。ニホロ案から6年たって、病院コンサルタントが提言した総事業費30億円での建て替え案を無視して、62億円の巨費を投じて建設しようとしている。初動体制を誤ると被害は甚大になる。6年間もの時間のロスと、この6年間で市立病院は累計60億円の実質赤字を出し、市は一般会計から60億円の赤字補填を行った。
 実質赤字の決算を一般会計から赤字補填したあとの決算を公表することで、赤字ではないと主張し、経営改善の手を打たない不正直・不誠実な病院経営をこれ以上続け、建て替えをしてしまえば、今度は病院が倒れるだけでなく、市財政が破綻しかねない。
 何もむずかしいことはない、仕事は正直に誠実にやるのが一番いい

【またしても無風の市長選挙:市民に選択肢なし】
 根室市長選挙が3ヶ月後に迫っているが、現市長が出馬表明しただけで対立候補がいない。ふるさと根室を愛する民主党はこれほど市民無視の市長を支持するという愚は犯さないだろう。

 前回選挙では対立候補なしで無投票当選。今回もまたそうなりそうだと北海道新聞の朝刊が伝えている。人材が枯渇しているという意味でも根室の疲弊ははなはだしいものがある。

【民主党根室支部の役割と責務】
 民主党は、対立候補を擁立するくらいのことはやってもいいのではないだろうか?国政だけでなく地元根室も人材不足でなければぜひそうしてもらいたい。
 道内の市長選挙で2期連続無投票当選という例はないのではないか。このままでは活力のない根室市として全道に恥をさらすことになる。民主党根室支部は対立候補を擁立し、その責任をまっとうしてもらいたい。
 根室の町をよくしようと思えばよくできる。余計なことを考えずに、正直に愚直にやればいい

*#1035 口蹄疫対策で宮崎県知事がパニック May 20, 2010 
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-05-20-1

#1041 「今日は暑かったですね」(全国ニュース)いいえ根室は4度です May 25, 2010 
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-05-25


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コメント 8

サリー

塾長が病院再建問題でこれほどまでに熱心に説明してるにもかかわらず、根室市は「財政問題なし」と言い切る理由はどこにあると、お考えですか?
市や関係者からは 「所詮自分の金ではないから・・・」といった声がきこえてきそうです。
「絶対赤字にしない、財政破綻しない!」と言い切る市長や副市長の責任はどこまでなのか疑問です。
ご本人たちの年金が減らされるくらいの覚悟なんでしょうかね?


by サリー (2010-06-12 15:15) 

ebisu

理由は大きく分けて三つ考えられます。

ひとつは補助金です。補助金が交付される分は根室市の負担になりません。だから、コンサルタント提言の2倍の62億円という事業費を投じようということかもしれません。交付金でまかなわれた分は、償却負担も生じません。

ふたつめは損益見通しです。最近5年間の予算では赤字補填に5~8億円の一般会計繰入金ですが、それでは足りないので決算でさらに4~6億円積み増しています。「経営改善基本計画」どおりに予算作成しないと建て替えが出来なくなるので、12億円の赤字を見込みであっても、7億とか8億円の予算しか組まないのです。
そういうゴマカシ・データで建て替え後の損益見通しをつくるので、最大11億円の赤字補填で計画がつくられてしまいます。だから、「財政上の問題なし」となるのです。計画通り行けばの話ですが、過去5年間一度も計画通り行ったことはありません。それは予算を作成している病院事務局も、チェックしている財政課も承知のことです。
再来年度から2年間で4人の派遣常勤医が引き揚げになりますが、これが補充できなければわたしの推計では単年度最大20億円の赤字が出ます。それを補填する積立金はないのです。起債も制限されていますから、支払い不能の事態が生じる可能性アリです。危ない橋を渡ることになります。本田議員もそのことを心配して14日、15日の定例会で質問をするようです。
市長と副市長は現実離れしたインチキ計画を言い続けなければ建て替えが許可にならない、だから「財政上の問題はない」と言い続ける。立場上仕方がないのでしょうね。経営改善をやる能力も持ち合わせていないようですから、ごまかすしか方法がなかったのかもしれません。
現市長は2004年のニホロ移転案の市民説明会以来病院建て替え問題に関しては嘘を言い続けたので、正直とか誠実にとかそういう言葉はとっくにお忘れになったのかもしれません。

もうひとつ見えない理由が考えられます。2倍の総事業費を投じなければならない理由が市長か市長の応援団体にあるのかもしれません。
コンサルタントの提言を無視してコストカットをせずに62億円の
総事業費で建て替えを急ぐ理由とはいったいなんなのか、わたしにはわかりません。
民間会社ならかならず総事業費のカットをします。それをあえてしないのはどういう理由からなのかを追求するのは、市議会の役割です。

しかし、インチキ22年度病院事業予算案に反対したのは本田市議一人のみです。共産党が政党としての方針で22年度予算に反対したかもしれません。
市議会は市政チェック機能を失っています。

最後に、14日からの市議会第2回定例会でなされる質問項目が市のホームページにありますが、病院問題に関心をもっているのは本田市議一人のようです。
この問題は市議の関心が薄いようです。

このまま走り続ければ、根室は10年を待たずして夕張市のような惨状を呈することになるでしょう。国の財政も2015年以降破綻リスクが非常に大きくなるので、根室市に関しては最短6年の可能性ありと申し上げておきましょう。
3ヵ月後の市長選挙に対立候補すらみつからないようでは、残念ですがどうしようもありません。

それでも根室がなくなるわけではなく、財政破綻を良い方向に舵を切るきっかけにすることはできるかもしれません。
一般に、早く破綻したほうが傷は浅くて済みます。ゴマカシが長引けば長引くほど市民が受ける被害は大きくなります。
by ebisu (2010-06-13 00:29) 

サリー

なるほど、よく、わかりました。

「オレラ根室」と市長と病院の関係、あまりにもくっつきすぎて滑稽なくらいですね。
もちろん、誰にどのくらい優遇してお金を稼がせるのか、公表はできないことでしょう。

「“とりあえす”、病院は建てる。」
ごもっともでしょう。
わたしも、、釧路まで行かなくとも、きれいで清潔でまともな医療サービスを受けられる病院なら、すぐにでも建ててほしいです。
すでにあるべきでしたが。

「根室市長? ばかばかしくて、やってられない。」
それが今のわたしたちのまちなのでしょうか。

市議会議員すらも ばかかばしくてやってられない のでしょうか?
数名の議員以外は、報酬ドロボーと指をさされてもおかしくないレベルだと聞いてます。
だから、定数削減署名運動があったのでしょう。

署名した人々は、できる限り 自分が投票した議員の弁を聞きにいくべきではないでしょうかね??

市自体もとより 自分が支払ってる税金の行方の興味もないような、なにすら疑問も持たない住民に情けない以上に がっかりです。




by サリー (2010-06-13 02:53) 

km

根室に民主党の支部なんてあるのかな??民主党の市議がJCなんておかしな組織だ。今までは若手経営者がJCで会社以外の運動に関わって、JCのOBが市議になってたのが、社会経験のない若者を組合の力で市議にして、民主党の大衆運動をするのでなくてJCですから??順番が逆なうえにやることが違う。  でも、いいです。 人それぞれですから。 期待も批判もしないようにしよう。

by km (2010-06-13 15:30) 

アンチJC

根室JCのレベルは、二十数名の会員の顔をよくよく見ればわかります。会費集めに必死です。批判するのもばかばかしいぐらいに、もうおわりですね。
by アンチJC (2010-06-13 16:06) 

ebisu

根室に民主党支部はありますよ。
数年前に、たまたま通っていた手打ちのお蕎麦屋さんのご主人が、民主党根室支部の代表ではなかったかと記憶しています。2年ほど前にお店を閉めてしまいました。仕事の出来にばらつきはありましたが、蕎麦好きのわたしにとっては、なくなってほしくないお店でした。

根室のJCについては、一度ブログで採り上げました。ここも人材が枯渇しているようです。地元に残って「根室経済の要職」につく可能性のある人こそ、もっともっと勉強してほしいと思います。失礼ながら、親の七光りでもない限り、係長にもできないレベルでした、残念です。
良くなってほしいから理由は具体的に書いておきました。理事長はすでに別の方に交代されたようです。

*2009年1月13日 ebisu-blog#486『ある「年頭の挨拶」から』
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2009-01-13
by ebisu (2010-06-13 22:30) 

km

人それぞれ自分なりに努力しているとは思うし、少々大人げないことを書いたと思いました。不愉快な思いをした人がいたらごめんなさい。
by km (2010-06-14 16:56) 

ebisu

書き言葉は時に過激になりやすい。
わたしは書いたあとでしょっちゅうなおしています。

大丈夫です。たぶんだれも不愉快な思いはしていませんよ。
自分の意見を述べて聞いてもらい、そして人の意見も謙虚に聞く、それでいいのではないでしょうか。

「しまったな」、そう思ってもなかなかそうは言えないものです。久々に「ごめんなさい」という言葉を聞きました。
by ebisu (2010-06-14 22:17) 

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