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09年異常低温の7月と93年米騒動の記憶 [91.経済]

09年異常低温の7月と93年米騒動の記憶

 93年あの時はひどかった。国内産米が冷害で凶作となり、粘りのない外米がたくさん輸入され店先に溢れた。まずいコメだったが、国内産米は暴騰したのでしようがなかったのだろう。自宅で食べる分は何とか国内米を確保できた。この頃から、農家から消費者がグループで直接購入するような事例が増えた。「生活クラブ」でグループ購入した記憶がある。お陰でしばらく美味しいお米が食べられた。でも、グループ購入を維持するのはけっこう骨が折れるし、エネルギーが要る。

 国内産米が暴騰したので、やむなく料金を据え置くためにレストランで外米を使うところが広がった。カレーは粘りのない外米のほうが合うだろうと思っていたが、実際に外米を使ったカレーを食べたらひどくまずかった。米が違うだけでまるで別物に化ける。日本のお米が実に美味い食べ物であることを実感した。「え、ここも外米になったの?ま、まずい」、あんなことは生きているうちはもう2度とないだろうと思っていたが、雲行きが怪しい。

 7月下旬になって、九州や山口県で豪雨被害がたくさんあった。1時間当たり100㍉を超える雨が降っている。局地的な集中豪雨だ。群馬だったかスーパーセルとかいう積乱雲が出来て、竜巻が発生し6㌔も移動し大きな被害をもたらした。屋根が飛んだだけではない、軽4がひっくり返っている。乗用車に親子3人乗っていて車が浮き上がったという。

 テレビのニュースによれば海水温が3度ほど低いという。黒潮が沿岸から離れた沖合いを流れているので太平洋岸は水温が低く、一部の海岸では海水浴客が唇を紫色にしている。

 昔、オホーツク海側の海水温が14度を越えると水泳が解禁となった。海から上がると唇は紫色。日が当たり温まっている石に体を押し付け暖を取る。それでも足りないときは木を燃やして温まり、また泳ぎに行く。懐かしい根室の夏。今年に限っては、それが本州の太平洋沿岸の現実だ。地球温暖化はどこへ行ったのだろう?それとも温暖化により異常気象が発生すると予測されているので、太平洋沿岸の異常低温は温暖化現象の表れなのだろうか。なんだかややこしいな。

 根釧原野の牧場では牧草の育ちが悪い。7月の降水量は平年の3倍以上になるだろう。始終曇っているから気温も上がらない。夜10時の気温は12度だった。
 牧草の育ちが悪いと、牛に食べさせる餌の栄養分が少なくなる。乳量に影響するのだそうだ。ジャガイモや玉葱などの野菜も育ちが悪く、市場の値段は昨年同期の1.5倍から2倍に値上がりしている。この傾向は当分続くと市場関係者。入荷量が減少して品薄なのだろう。
 問題は野菜ですむかということだ。この不景気に主食のコメが冷害で品薄になったらどうなる?嫌な予測はしたくない。

 初夏は日が照り、暖かいのが好い。これから晴天が続いて作物の実りが多くなることを期待したい。


 *「農水省 平成21年の日照不足、低温及び大雨など異常気象に対応するための技術指導へ」
 http://www.eic.or.jp/news/?act=view&word=&category=&serial=21290

 *「夏恋し 梅雨いつまで・・・ 海水浴場ガラガラ コメ・野菜も心配」
 http://www.sankei-kansai.com/2009/07/30/20090730-012888.php

 

長梅雨の影響で夏休みにもかかわらず閑散としている須磨海水浴場=神戸市須磨区(彦野公太朗撮影) 8月が目前というのに、近畿地方などで梅雨が明けない。気象庁によると、週末も天気はすっきりせず、近畿の梅雨明けは、最も遅い「8月1日ごろ」(平成15年)よりずれ込む可能性も出てきた。梅雨末期の集中豪雨で九州北部や山口県などで犠牲者が相次ぐ一方、8月は冷夏が予想されている。深刻な冷害に見舞われ、戦後最悪の凶作となった平成5年を思い、東日本を中心に早くも農作物への影響を心配する声もある。夏休みを迎えた海水浴場も閑散とした状態で、関係者の表情は「快晴」にはほど遠い。(小畑三秋)

 エルニーニョか

 大阪管区気象台などによると、今回の長梅雨は世界各地に異常気象をもたらすとされるエルニーニョ現象が一因という。この現象はペルー沖の太平洋赤道域の海水温が上昇する一方、インドネシア周辺の海水温が低くなるため、日本列島に暑さをもたらす太平洋高気圧の勢力が弱くなる。昭和57年に死者行方不明者299人を出した長崎大水害の時も発生していた。

 今回も太平洋高気圧の張り出しが弱い上に移動しないため、梅雨前線もほぼ同じ位置に停滞。九州北部など同じ場所で長時間にわたって大雨が降ったという。梅雨前線は少なくとも来月1日ごろまで停滞すると予想されている。

 近畿で「梅雨明け特定できず」となったのは平成5年。8月になっても雨が続いたためだ。気象台の担当者は「今年は未定」としながら「梅雨明けは夏本番をイメージするだけに、立秋(8月7日)を過ぎると梅雨明けも発表しにくい」と苦笑い。一方梅雨明けが発表された関東甲信地方でも天気はぐずつき気味だ。

 「須磨」伸び悩み

 「スカッと晴れてくれないかなあ」。神戸市須磨区の須磨海水浴場では、関係者がやきもきしながら空を見上げる日が多くなった。

 例年、80万人以上が訪れる須磨海水浴場は今年、7月9日の海開き直後こそ人出が好調だったが、中旬以降は天気がぐずついて伸び悩み、28日までに計17万人。昨年同時期の約20万人を大きく下回った。

 特に25日は夏休みの土曜にかかわらず、雨模様だったため約千人。海水浴場を管理運営する神戸市みなと振興部担当者は「砂浜も人影がパラパラだった」となげく。

 米騒動

 「平成の米騒動」。農業関係者の間で今も語り継がれるのが平成5年大凶作だ。小売店からコメが消え、農協の倉庫などからのコメ泥棒も続発。タイ米の緊急輸入などに追い込まれた。

 この年も九州から東北まで各地で「梅雨明け特定できず」となった。8月上旬は穂が出始める時期だが、5年は7~8月の最高気温が平年より最大5度低く、穂が十分実らなかったという。農水省によると、99~101を平年並みとする稲作の作況指数は全国平均が74。青森が28、岩手が30など東北地方は軒並み50を割った。被害が少なかった西日本でも、滋賀で89の「著しい不良」だった。

 農水省は今夏、気象庁の冷夏予想を受けて各農政局を通じて日照不足や低温に対する技術指導の通達を出した。コメだけでなく、夏野菜も日照不足による不作が懸念されるという。JA全農(東京)の担当者は「7月までの生育は順調だったので5年のようなことはないだろうが、コメにとって大事な時期。早く梅雨が明けて気温が上がってほしい」と気をもんでいる。

【写真説明】長梅雨の影響で夏休みにもかかわらず閑散としている須磨海水浴場=神戸市須磨区(彦野公太朗撮影)


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