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「1,000円乗り放題」差額は高速道路公団に満額支払するのだろうか? [26. 地域医療・経済・財政]

「1,000円乗り放題」差額は高速道路公団に満額支払するのだろうか?

  連休で高速道路の大渋滞が報じられている。ETC車を「1,000円乗り放題」にしたためである。しかしこれはタダではない。各高速道路公団に税金から支払が行われる。おそらく満額の支払だろう。
 30%くらいは交通量が増え、高速道路公団は売り上げ増にほくそ笑んでいるだろう。民間の商売をベースに考えれば、値引き交渉があってしかるべきである。特に今回の場合は前年の売上を超える部分はすべて値引きするのが当然だろう。「売り手よし、買い手よし、世間よし」という日本の伝統的な商道徳からみても満額支払はありえない。買い手も世間もよしとはいかない。

  ちょっと想像力を働かせよう。根室の住んでいる人の多くは連休中に釧路や中標津、あるいはその周辺に出かけたろう。しかし、私たちの周辺に地域に高速道路はない。高速道路周辺に住んでいる人で、ETC車載器を取り付けた人のみが「1000円乗り放題」の恩恵を独占し、高速道路へのアクセスのない地域の住民もひとしくそのツケを消費税増税によって支払うことになるのである。
 根室管内の住民はもっともっと怒っていい。健全な怒りがないと、政治家はバランスを欠き、そして将来ビジョンを欠いた、勝手気儘なことし日本を財政破綻へと誘う。

 政府は14兆円の大型補正予算を組み、衆院で可決成立させた。それがこのような無駄遣いととれる満額での高速道路料金支払などに使われている。税金を使った特殊法人への売上助成である。
 赤字国債が増える。次の世代に残す国債残高をできるだけ減らすべきだと考えている人々から見たら正気の沙汰とは思えない。これ以上国債残高を積み上げてどうする。14兆円の補正を組むなら10兆円は原稿予算の見直しをすべきではないのか?経費節減の努力のないバラマキなどやっている余裕はないはずだ。今年度の予算は88兆円の史上最高額の大型予算だった。それにさらに14兆円の追加だが、中身は「1,000円のり放題」にみられるようにただのバラマキである。それも後から消費税増税によって購われる。ふざけるなと怒っている国民がどれだけいるかは次の選挙で明らかになる。
 国家財政破綻を容認するか否かを選挙の争点にしてほしいものだ。

 *ゴールデンウィークの大渋滞をテレビで見てブログを書き終わり、昨日来た新聞(5月3日付のジャパンタイムズ)を見たら、社説に似たような論が載っていた。次のブログで紹介しよう。
 "Consider the budget deficits"(赤字予算に具体的な将来ビジョンがあるのか)

 2009年5月5日 ebisu-blog#570
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