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#4098 英語短期特訓授業 8th:Lessen 4 Oct.2, 2019 [78-1Vivid 3短期特訓補習]

<最終更新情報>
10/10朝9時 編集&EPROM追記

  今日は10回の短期特訓の8回目、コンゴ自然保護区内でも希少鉱物コルタン違法採掘と自然破壊がテーマである。全文、全節を五文型に分解して解説したが、ひとつやっかいな文に遭遇してしまった。まあ、見ていただこう。

(1)  This chaotic situation shows the miner business there is really unhealty.

 問題は文の構造理解である。意味さえ分かれば十分だと片付けてもいいが、面白そうだ。生徒の意見を聴きながら取り組んでみた。

  高校生は、"Show me the way to the station"(駅への行き方を教えてください)というような文例や「show+人+もの」のような授与動詞としての用法が頭に浮かぶのではないだろうか。showのあとに人が来ていないので、授与動詞ではないことはすぐに了解できるだろう。しかし、その次に’the miner business’ がshowの目的語だと思い込んだら厄介なことになる。もっと普通の文なのだ。showの目的語が節になっているが、thatが挟まれていないので勘違いしやすくなっているだけ。では、節の中、とくにthereの由来に注目して見てみよう。

① the miner business in protected parks in Congo is really unhealthy.
②   the miner business there is really unhealthy. 

  自然保護区内でのコルタン違法採掘ビジネスは不健全であるという①の文の「the miner business in protected parks in Congo」、場所を示すアンダーライン部分が②の文で場所を示す代名詞「there」に置き換わっただけ。文脈が論理的に読めていれば気がつく。当該文だけでなく、前のセンテンスとのつながりを見たら、thereの由来がはっきりする。そういう読み方に慣れてもらいたい。そして「the miner business」に定冠詞がついていることを見落としてはならない。これは単なる採掘ビジネスではなくて、前段に出てきている「違法採掘ビジネス」なのだ。そうするとthereもそれが行われている「コンゴの保護区」だとわかる。

 以上の説明から文(1)はⅢ文型である。showの目的語が節構造をなしているもっとも基本的な用例にすぎない。

<訳>
(この混沌たる状況をみれば、そこ(コンゴの自然保護区内)で行われている違法採掘ビジネスが本当に不健全であることは明らか)


 コルタンの違法採掘のために保護地区深く侵入し、森林に生息する低地ゴリラを殺して食糧にしたり、得た資金で武器を購入して内戦が激化してしまうという「混沌たる状況」がコンゴにはある。コルタンの市場価格は10/6現在14500/kgである。違法採掘によってコルタン1t手に入れたら、市場価格で1450万円である。半値で売っても大金が手に入る。100tも違法採掘したら、半値で売却しても70億円が手に入る。違法採掘がなくならないわけだ。精製してしまえばどこで採掘したコルタンなのか区別がつかないから、世界のどの市場で売ってもわからない。原産国証明のないコルタンは国際市場から締め出せばいい。コルタンはスマホの中に使われている、キャパシターの高性能原料である。電気を取り込んだり貯めたり、放出したりできる装置、基盤に組み込まれる小さな電子部品の一つである。古いパソコン、あるいは安いラジオなど、外側を外して基盤を観察してみたらいい。昔(40年ほど前)は、基盤を覗くと、丸いガラスで回路が透けて見えるROMがあった。ガラス越しに紫外線を当てたらROMに書き込まれた情報を消去できるから、新しいプログラムを再書き込み可能だ。回路が透けて見えるのである。虫眼鏡やルーペで拡大してみたらいい。あれば顕微鏡で回路パターンを見れたらもっと楽しい。
 好奇心は何かしらの発見を促すものだ、しかも連鎖反応を起こし、視野を広げてくれる。ネットで検索したら今でも手に入るし、使われてもいるようだ。思い出した、EPROMという。Eraserble Proguramable Read Only Memory
 ウィキペディアのほうには写真も載っている。
*http://e-words.jp/w/EPROM.html
**https://ja.wikipedia.org/wiki/EPROM


<和訳の小技>
 和訳するにあたって、無生物主語の場合は、主語を副詞句に訳すと、訳文が滑らかな日本語になるケースが多い。やりにくい時は、その方向で検討したらいい。2文そういうのが出てきた。

<迷いの原因:具体例>
 [there is ~]を存在を示す文だと勘違いしたら、しばらく彷徨(さまよ)うことになる。実際に彷徨った。主語がないことに気がつけば、迷路から脱出できる。では、主語は「the miner business」ではないかと補ってみるとおかしな文となってしまう。「there is the business really unhealthy」としたのでは、文の前半部との整合性が失われるだけでなく、「the miner business is really unhealthy」と書けばいいだけ。蛇足。
 簡単な文も、焦点が「there is ~」構文にあってしまうといけません。中高の英文法では「存在を表す構文」として何度も顔を出します。thereの使い方で最も基本的なのは場所を表す代名詞としてのthere、機能としては副詞句です。そこに気がつけなくなります。中高の英文法病、よく勉強した人ほど陥ります、いや罹(かか)ります。(笑)

<辞書を引くタイミング>
 今回は受動態の文が多かった。受動態の文の文型識別にはだいぶ慣れただろう。実際の文例を使って辞書を引くタイミングを教えた。たとえば、runやinvite、「走る」や「招待する」で訳文の意味が通じないときは辞書を引いて適語を探すこと。知っている単語ほど危うい。トレーニング用に具体例を3つ挙げておく。主語との関連で、意味が連想できる。連想してから確認用に辞書を引くのがベスト。

(2) The cell phone recycling program at the zoo is run by Eco-Cell, a company that designs a program of cncourageing organizations to collect old electronic products. 

(3) Eco-Cell invites sets up a collection point at the front gates of the zoos, and invites people to bring their old cellphones.
 
(4) The Congo has 80% of the world's known coltan supply.

  最後のsupplyの的確な訳語は高2の五人の生徒たちがもっている電子辞書には載っていなかった。文脈からいって「埋蔵量」である。英英辞典を引いたらあった。

supply: an amount or quantity of something that is available to use
  'Macmillian English Dictionary for advanced learners'

  一番最初に、ピッタリのものが載っている。

(4)訳:(コンゴには世界中で確認されているコルタン埋蔵量の80%がある)






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