SSブログ

#3931 高校1年生「1月進研模試」数学の結果 Feb. 15, 2019 [71.データに基づく教育論議]

 1月進研模試の結果が今日公表されました。ニムオロ塾の高校1年生男子は4人だけです。4人全員が学年10番以内でした。よくがんばっています。3人は5番以内。1・3・4番でした。高校生になってから入塾した生徒だけが9番、最近はよく勉強するようになりましたので今後の伸びに期待しています。本人の希望があるので、学年末テストが終わったら英語の特訓をします。4番だった生徒も英語は惨憺たる得点でしたから、英語の勉強はじめると言ってました。
 成績が上がってきたときがチャンスです。男子は英語が嫌いな生徒が多く、いやいややらせても効果が小さいし、勉強の楽しさがどんどん遠のいてしまうので、機が熟すまで待ちます。数学の点数が上がり、勉強の面白さを体感し始めたときがチャンスです。そういう機をとらえて、「英語を偏差値60以上にもっていく方法があるが、やるか?」「やりきったら3科目合計点で全国偏差値55-60、学内5番以内に入れるだろうよ」、そう告げます。結構しんどいトレーニングなので、苦手の英語の勉強を始めるには強い動機が必要なんです。

 鉄は熱いうちに打て! 

 「鳴かぬなら鳴くまで待とう時鳥」、勉強は基本的に自主的にやるものであり、自主的にやるときに楽しさが見えてくると思えます。苦手だからと、無理やりやらされたのでは、ますますいやになりそうだから。

 1位の生徒は前回と同じ得点で95点(全国偏差値86.5)でした。この生徒には進研模試の問題は難易度が低すぎるようです。代ゼミか駿台模試受験を薦めています。2位の生徒と30点以上離れています。
 4位以下は50点未満ですから、普通科の生徒たちの数学の平均的な学力はたいへん低いのです。全国平均値を上回ったのはたった3人ですから、120人中117人が全国平均以下です。
 これが高校統廃合後の根室高校生の数学の学力の実態です。学力テストデータや進研模試のテストデータすらみないで、能天気な高校統廃合をした結果です。高校の教頭と中学校の校長が検討委員会に加わってました。一般市民参加は拒否、閉鎖的な委員会方式はいつも問題を大きくしてしまいます。

<根室高校から国公立大医学部への進学は可能か?>
 国数英の3科目合計点では234点(全国偏差値77.7)が最高です。札医大が合格圏内となったようですが、進研模試の上の方の偏差値は当てにならないのです。首都圏の私立の進学校、つまり成績上位層が受験してません。駿台模試や医学部志望者がたくさん受験してますし問題の難易度も高いので偏差値と進学先の判定に信頼がもてます。学内2位は211点です。三科目合計点は順位の上位の生徒だけ根室高校で公表されます。

 全国のお医者さん、根室へ子どもを連れて赴任してきても子どもの教育は大丈夫ですよ。根室高校での成績上位層数人は国公立医学部へ進学可能です。

 首都圏の子どもたちのように小4からスタートさせたら、医学部受験が可能な生徒は毎年3人くらいいます。もちろん、医学部でなくて他の学部でもいいのですが… 1位の生徒は小5の1月から塾で個別指導していますから、首都圏の標準コースよりも1年9か月スタートが遅れました。そういうハンディがあっても本人の努力次第で追いつける場合もあります。4年スタートだと毎年3人はそういう生徒を育てられます。

 極東の町根室は首都圏からはるか遠くの田舎です。市長も教育長も教育委員会もなぜか生徒の学力に関心が薄い、一生懸命に勉強した経験がないから、学力向上へ共感がもてないのかもしれません。そして年がら年中「市立根室病院へ常勤医が足りない」と右往左往しています。
 人材はいるのですよ、育てそこなっているだけ、もったいない話です。看護学校へ進学する生徒に毎月10万円奨学金を出すようになってから、市立根室病院の正看護師不足は解消しました。戦略をもって10年単位で努力すればできることはたくさんあります。戦略なしだからじり貧になる。北方領土返還もそうした問題の一つです。
 たとえば、根室で医院を開業するのにⅠ億円、補助金を交付してやったらいい。市役所のホームページで公示して5年くらい様子を見たらいいのです。そういう情報を求めているドクターはいますよ。「親が開業医でないので、医院を開設する資金がが足りない、どっかだしてくれないかな?」ってね。道内のある町で開業資金を5000万円出した例を知っています。医療機器は高いので、自分の専門に合わせて必要な最小限の機器を揃えるだけでもたいへんなのです。この町には循環器のクリニックがないので、循環器専門医へ呼びかければいい。市役所の掲示板へ表示するだけですからお金はかかりません。道新と全国紙の記者に記事にしてもらえばいい。全国初事例となるのでニュースの価値はあります。市役所で広報を担当している人は、道新記者だけでなく、全国紙の記者さんたちとも普段からお付き合いしておくべきですね。全員大卒ですから、お付き合いいただくにはそれなりの知識や教養が必要です。中身の薄い奴と思われたら、長続きしません。(笑)



<余談:甘ったれの構造>
 中学校の数学授業の進捗管理の悪いクラスの数学の平均点は下がります。中2で来週から「確率の章」に入る学校が私の知る限りで2校あります。2月からは年間の総復習をしなければならない時期です。この2校の2年生は総復習なんて出来っこありません。1校は3年生のほうの進捗管理はみごとにやってました。なかなかむずかしいのですね。ひょっとして担当の先生が違うのかも。
 確率は高校の範囲まで踏み込んで教えてもらいたい。そうでないと理解できません。nPrやnCr,そしてn!などは教えてやってください。成績上位層の生徒はすんなり吸収します。
 じつは定期テストの直前に「単元テスト」をやり、定期テストで準拠問題集の問題丸写しで出題する例が多いのですこれでは生徒たちに学力がつくわけがありません答えを覚えているだけで点数をとれるので、定期テストと学力テストには平均点の差が15点もあるのがあたりまえになっていますそういう仕組みが生徒の学力を低下させています。甘やかされたように生徒は育っています。先生自身が自分を甘やかしているのだろうと思います。

 今回の模試で数学の偏差値が50を超えたのは、高校生になっても塾に通っている生徒だけでした。とっても残念です。中学校と高校の数学のふだんの授業のレベルを上げてもらいたい、お願いですから手を抜かないでほしい。
 こんなことをしていたら、子どもの教育に熱心な人は家族を連れて根室へ赴任するのを嫌がります。移住促進なんて夢の夢です。


https://www.msn.com/ja-jp/news/national/言ってはいけない%ef%bc%81「日本人の3分の1は日本語が読めない」/ar-BBTESsV#page=2

 同じ記事に注目してURLとその内容を箇条書にまとめて尾渡さんが投稿してくれましたので、本欄へ張り付けます。2月17日朝8:23
----------------------------------------------
言ってはいけない!「日本人の3分の1は日本語が読めない」
「国際成人力調査」の結果概要
(1)日本人のおよそ3分の1は日本語が読めない。

(2)日本人の3分の1以上が小学校3~4年生以下の数的思考力しかない。

(3)パソコンを使った基本的な仕事ができる日本人は1割以下しかいない。

(4)65歳以下の日本の労働力人口のうち、3人に1人がそもそもパソコンを使えない。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190216-00010714-bunshun-soci&p=1


by 尾渡 (2019-02-17 00:51)
----------------------------------------------



にほんブログ村

nice!(0)  コメント(4) 

nice! 0

コメント 4

尾渡

言ってはいけない!「日本人の3分の1は日本語が読めない」
「国際成人力調査」の結果概要
(1)日本人のおよそ3分の1は日本語が読めない。

(2)日本人の3分の1以上が小学校3~4年生以下の数的思考力しかない。

(3)パソコンを使った基本的な仕事ができる日本人は1割以下しかいない。

(4)65歳以下の日本の労働力人口のうち、3人に1人がそもそもパソコンを使えない。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190216-00010714-bunshun-soci&p=1


by 尾渡 (2019-02-17 00:51) 

ebisu

尾渡さん

おはようございます。
ご指摘の記事のURLはすでに貼り付けてありますが、内容紹介したほうがいいですね。
あなたの投稿を本欄へそのまま貼り付けます。
1と2は教育に携わるものとして、実感と一致しています。
ご協力ありがとう。
by ebisu (2019-02-17 08:21) 

麒麟

進研模試で234点、数学が95点であれば現時点では国公立医学部は十分射程圏内で北大医学部を目標にしても良いと思います。
医学部はセンター9割前後の確保と数学Ⅲ、理科の標準的問題を高い精度で解答出来ることが必要です。これらの問題は高3で履修することが多く、かつ難易度も高く習得に時間がかかるため現役生は対策が手薄になりがちですが重要な得点源となるので早期に取り掛かれるように学習を進めていくと良いです。模試のつど同学年の中での実力や偏差値を確認することも大事ですが、こと東大や医学部クラスの難関校になると相手は中学時代から先取り学習を進めて高2終了段階で高校の全範囲を終了している有名進学校の生徒や、浪人生が強力なライバルとなるため本番の合格ラインから逆算して早めに学習計画を立てることも重要となります。
by 麒麟 (2019-02-17 18:30) 

ebisu

麒麟さんへ

こんばんは、情報ありがとうございます。
首都圏の生徒のように小4からスタートで切ればよかったのですが、5年の1月からですから1年9か月スタートが遅れています。
その分足を引っ張っているのは事実ですが、その代わり、いきなり難易度の高い問題集で独力でやらせてきたので、首都圏の生徒よりも強い。
11月から数Ⅱを、1月からベクトルをやっています。難易度が高く分厚い問題集なので、これ一冊でセンター試験はおつりが来ます。数ⅡBで先取り学習の貯金がなくなるでしょう。数Ⅲもいきなり難易度の高い問題集から始めることになります。おそらく、もうそういうやり方にこの生徒は慣れてしまっています。
英語は目先の得点を追わずに、2次試験で圧倒的な差がつくような指導をしています。受験のころには大学院入試の英語はクリアできるくらいの力がつくでしょう。

わたしは東京渋谷駅前の進学教室で3年間だけ指導経験があります。あまり変わっていないようですが、麒麟さんの情報ありがたいです。生徒にそのまま伝えます。

by ebisu (2019-02-17 20:56) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。