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#3854 教育改革試案:根室高校商業科に特設コース新設しよう Nov. 12, 2018 [71.データに基づく教育論議]

 根室高校普通科定員は、現在4クラス160人だが、40人で十分である。
 2005年3月の入試では普通科が定員オーバーしたが、Fランク・五科目合計点150点で3人が落ちて事務情報科へ回されている。
 今年の根室高校普通科の1年生は、300点満点150点以下の得点層が合格者の2/3を占めているから、合格最低点を150点にすれば、合格できるのは40人以下だろう。180点以上取れないような学力では標準的な普通科の授業についていけるはずもない。高校側は生徒の学力低下に応じて、授業のレベルを下げざるを得ない。じっさいにそうなっている。最近、家庭学習ノートの提出を義務付け、チェックまでしている。まるで小学生ではないか、高校生が幼児化するわけだ。まともに勉強してきてノートを提出する生徒は少数だろう。家庭学習とは言えないようなノートが多くなるだけ。ここまで学力が下がってしまえば、生徒は必要であっても、すっかり嫌いになってしまった勉強はやれない。ほうっておいても自分でちゃんと家庭学習している生徒が、内容のしっかりしたノートを提出しているだけ。そういう生徒には宿題を出す意味がない。開始1か月でそういう状態になっている。学校の対応だけでは解決しない問題がここにある。
 どうしてそういうことになってしまうのかについては稿を改めて思うところを記すつもりだ。家庭教育の在り方、幼児期の親の接し方にも大いに問題がある。無意識に子どもの脳に物理的な損傷を与えている親が多いのが、根室の地域的な特性の一つかもしれない。根室高校を卒業して35年間東京暮らし、そして故郷に戻ってきてなんどかそういうシーンを目撃した。たとえば、コンビニで「てめえ、なにやっているんだ」と母親が子どもを大声で怒鳴るシーンである。あれにはびっくりしたが最近は見かけなくなった。でも、家庭でやはり子どもを怒鳴る母親や父親がいたら、あるいは子どもの前で夫婦げんかをよくしている家庭だったら、最近の学説を稿を改めて紹介するのでお読みいただきたい。子育ては一大事業でほんとうに大変なのである。(笑)
*親の暴言、夫婦げんかが子どもの脳を激しく傷つける
https://www.chichi.co.jp/web/20181105tomoda/?fbclid=IwAR0DNNBfKFXBOE9SLs6WoydnuGzJkb9TkknQj3cGx7MM2RvHnxwB6WSR9GE
*子どもを傷つけるマルトリートメントってなに?
https://meotalk.jp/life/14117?fbclid=IwAR1XjGvmKVfEhz0kJ_o-V306LAImlYhmMv7JxX65iu9xO5PdbTLDX0PDbYQ

 学力別授業編成の数学は、最上位クラスが1月21日からプリントで数Ⅱの授業をしていたが、もう何年も前から年度いっぱい数ⅠAをやるようになった。(最上位の)ガンマクラスですら学力が大幅に低下し10年前のように授業速度でやれない。データは正直で、進研模試の数学の平均点も下がっている。七月に新入生対象の全国模試(進研模試)があるが、今年の学年平均点は20点ぎりぎりである、もちろん百点満点。数年のうちに20点を割るだろう。同じ全国模試で釧路湖陵が60点を超えていると数年前に聞いた。
 普通科は定員80人(現在160人)でも多すぎるくらいだから、とりあえず1学級減らせばいい。
 あとで述べるが、「商業科教育特区申請」がすんで準備ができたら、もう1学級普通科を減らし、2学級にすればいい。最終系では、普通科2学級、商業科(特設コース、レギュラーコース)という4クラス・定員160名編成になる。

 ところで生徒たちはなぜ商業科や事務情報科へ行きたがらず、普通科へ行きたがるのだろう?

 世の中の就職試験は国語・数学・英語でなされるものがほとんどだから、国語と数学と英語の授業時間数が普通科の半分では、就職試験で圧倒的に不利になるという事情が介在していると思う。もちろん、大学入学試験も国語と数学と英語の比重が大きいから、圧倒的に不利だ。

 でも、それらは解決可能な問題だ。根室高校商業科に「特設コース」を設け、授業時間数を7時間、土曜日は4時間とし、増える12時間をそれぞれ国語・数学・英語に4時間ずつ充当、この3教科は教科書も普通科と同じものを使えばいい。教育特区申請しなければ同じ商業化で、2種類の教科書を採用することができないから、教育特区申請は教育改革に不可欠である。

 そんなことは校長の判断ではできないから、教育の地域格差や学力の地域格差を埋める手段として、市議会文教厚生常任委員会と市教委が市議会へ提案して、それを受ける形で根室市長が「職業高校教育特区申請」すればいい。
 北海道庁との交渉もでてくる。日商簿記一級に合格してその上プログラマーやネットワーク技術をもったマルチな人材を育てるには、それぞれの分野の優秀な人材をリクルートする必要があるので、通常の給与のほかに根室市が補填する必要がある。枠を3人として、年収1000万円をだせば必要な能力をもった人材を集められる。
 こういうシステムで人材を鍛えたら、大学進学も有利になるし、一部上場企業の経理・財務部門や経営管理部門、システム部門への就職ができる。民間企業はマルチ能力をもった人材を求めているが、世の中にはそういう人材が稀にしかいないというのが実情で、圧倒的に売り手市場である。

 町の未来は子どもたちの教育とその成果にかかっている。3期12年間の長谷川市政の教育無策で低下し続けた根室の子どもたちの学力を反転させるためには、それなりの具体的な教育政策が必要なことは論を俟(ま)たない。

 市議会文教厚生常任委員会や市教委、市長は具体的な検討をされたら如何?

 全道各地から、優秀な生徒たちが根室高校商業科「特設コース」に集まってくる。偏差値60くらいになれば面白い。力のある先生がそろえば全国区で戦えるようなとんでもない実績をたたき出せる。
 全商検定五科目1級ホルダー生徒数全道一の実績を誇る帯広南商業(偏差値55)を抜き、日商簿記検定1級合格全国一の岐阜商業に迫る、いいね、があって。

 根室高校は戦前は「根室商業高校」で、根室の町の人材の源泉だった。同級生のお父さんである歯科医のT先生は国後島の出身で根室商業を卒業して歯科大学へ進学した方だし、地元に戻って印刷会社を創業し考古学者で文学博士という二足の草鞋を履き続けたK先生も根室商業のご出身である。お二人は根室商業の「同期の桜」。このあたりに、根室の町の活性化のカギがあるような気がする。

<12年間急降下し続けている根室の中学生の学力>
 柏陵中学校の3年生の学力テストの五科目平均点は十数年前には140-160点だったが、10月に行われた学力テスト総合Bでは90.7点、啓雲中学校が99点、光洋中学校が120点台である。釧路の14公立中学校の最低が110点台である。別海中央中136.4点、中春別中145.7。つまり、釧路・根室両管内で根室市の市街化地域の3校が根室管内最低レベルだということ。これが根室の教育の現状である。

*#3850 全国学力テスト結果公表:根室の子どもたちの学力低下の惨状 Nov.8, 2018
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-11-08


#3846 高校1年生進研模試実施日11/3&中学生の学力の現状 Nov. 3, 2018
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-11-03



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