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#3433 授業のレベル低下が先か、生徒の学力低下が先か? Oct. 10, 2016 [71.データに基づく教育論議]

〈 更新情報 〉
 10/10 朝7時50分 日本人のこころの中心にあるものは「情緒」・・・岡潔

 フリー授業参観で3校7回みた数学の授業は同じ箇所をやっていると、ほとんど同じ展開で、研修でもして教え方を統一しているのではないかという気がしたくらいに、規格化されていました。
 共通するのは、教科書の範囲を一歩も出ないこと。文科省は学習指導要領は最低基準を示したもので、発展学習を薦めていますが、3中学校では従来どおりの授業、学習指導要領にないことはやらぬどころか、教科書にない発展学習が数学の授業でなされたのを見たことがありません。この次はぜひ見てみたいものです。

 定期テストは教科書準拠問題集から基本問題の「A問題」のみ出題されていることも、3校中2校の試験問題で確認しました。学力テストの平均点のおおよそ2倍が定期テスト(期末テストと中間テスト)の平均点です。学力テストには「A問題」よりは難易度の高い「B問題」や複合問題が出題されています。そのことは#3431で昨年の学力テスト総合Bの具体例を取り上げて検証済みです。
 極端な例を挙げると、学力テスト総合Aで40%未満の得点の生徒が、中間テストで90点台後半の点数をたたき出しています。それほど学力テストと定期テストの難易度には大きな差があります。定期テストの90点代後半の得点ではなにもわかりません、学力テストで40%未満なら全国レベルでは五段階評価で「3の下」の評価ですが、定期テストの結果から「5」がつきます。それで生徒も親も「5」の学力があるのだと勘違いを起こします。
 成績上位生から眺めると、定期テスト問題は「A問題」のみで、ケアレスミスがあるかないかだけがチェックしているつまらない出題です。チャレンジのし甲斐がありません。「ばかにしてんのか」、憤る生徒も出てきます。

 教科書に限定した授業&定期テストの難易度低下 ⇔ 生徒の学力低下&成績上位生の枯渇現象の進行

 こういう定式が成り立っているようですが、どちらが原因でどちらが結果なのかはわたしには判断できません。
 ここに教育にとって大事なことがひとつあります。心根の問題です。データを分析して、現在の状況をいったん構造的に捉える、そしてどうするかは、その人の心根のありようにかかってきます。心の中心にあるものは「情緒」です、そう大数学者の岡潔先生が著書の中で何度も繰り返し述べておられます。
 いま挙げた定式をこういう風に変えたいとは思いませんか?

 教科書からはみ出す授業&定期テストにB問題を50%混ぜる ⇔ 生徒の学力上昇&成績上位生の増加

 ふだんの授業のレベルを上げるには、半数以上の低学力の生徒たちに基礎計算技能をアップするために、3ヶ月間の継続的な補習が必要になります。土曜日の部活を禁止して、学力テストの数学の得点が40%以下の生徒を強制的に参加させたら可能です。成績下位層の生徒の半数の計算技能がアップすれば十分です。
 市教委で基礎計算問題集『カルク』だけ配っても、学力向上にはまったく効果のないことが数年の実践で結論が出たと思います。どなたの発案だったのですか?教育の現場を知らない机上論でした。縁もゆかりも情熱のどれも持ち合わせない方がとつぜん根室教育長として来られても、何もしないかあるいはこういう頓珍漢なことをやるだけです。もう名前も忘れましたので、誰かを書けません。(笑)
 最近十数年間で教育長をやられた方はみなさん任期が終わると根室の町を出て行きました。

 今年の学力テストの正答率がまだ市教委から公表されていませんが、昨年よりもかなり落ちたことは慥かなようです。今年の全国学力テストは全国平均をかなり下回ると弊ブログで何度か書いてあったと思います。1年生のときの文協学力テスト結果から、全国学力調査の結果が推計できるんですよ、年に何度も行われている文協学力テストは市教委はデータすら見ていません。
 今年度からモニターされたらいかが?
 全学年で年に何度もやられている文協学力テストのデータ分析して、現場に出かけて授業内容と生徒をつぶさに観察して、有効な教育政策を立案することをお薦めします。


〈 余談:転勤族 〉
 根室の子どもたちの学力が全国平均よりも圧倒的に高ければ、転勤族は不安なく奥さんと子どもをつれて根室に赴任してきます。人口増にも幾分かは寄与するでしょう。学力疎開による人口減対策にもなります。


*なるほど、そういうことか!(教科書「だけ」しかやらない) ブログ「情熱空間」
http://blog.livedoor.jp/jounetsu_kuukan/archives/8616135.html

 

*#3431 検証:基本問題のみの授業と学力テストのレベルの差 Oct. 9, 2016 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-10-08

 #3429 第2回フリー授業参観:C中学校  Oct. 6, 2016
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-10-06

 #3421 数学:低学力のメカニズムとその破壊 Sep. 24, 2016
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-09-24-1

*#3276 四月学力テストデータ分析: C中学校2年生  Apr. 24, 2016
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-04-24

 #2870 根室の中学生の学力の現状(2):C中学校  Nov. 16, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-11-16-1


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最初と最後に挙げた本は二度読みました、そして心が震えました。1970年代に読むべきでした。わたしにとって必要な遠回りであったのだろうと思います。若い人たちがむさぼり読むことを期待して紹介します。

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