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#3140 釧路市の教育改革の現状(2):改善が必要な「釧路市標準学力検査」 Sep. 21, 2015 [67. H27年度釧路の学テ・データ分析]

 釧路市は独自な「釧路市標準学力検査」を実施しており、すでに4回を数えるが、効果がみられないのはなぜなのか。
 市教委が公開している「平成27年度くしろし標準学力検査の結果について」をまな板に載せてみます。
*http://www.city.kushiro.lg.jp/kyouiku/kyouiku/kyouikuiinkai/k_shisaku/0001.html


<「釧路市標準学力検査」目標値の見直し>
(1) 基礎学力保障条例は釧路の児童・生徒にあまねく基礎学力を保障するという趣旨もの。
 そういう視点から、「目標値」をみると、100%であらねばならない項目がいくつも出てきます。算数・数学のみピックアップしてみます。

1:3年⇒
(設問1-1 「6+7」)
(設問1-2 「56-4」)
(設問1-3 「7+68」)
(設問1-4 「48+74」)
(設問1-5 「92-56」)
(設問1-6 「106-39」)
(設問1-7 「1000-600」)
(設問1-8 「3×5」)
(設問1-9 「8×6」)
(設問1-10 「9×7」)
2:4年⇒
(設問1-1 「47+56」)
(設問1-2 「729+4593」)
(設問1-3 「6034-3576」)
(設問1-4 「9×6」)
(設問1-5 「68×7」)
(設問1-6 「84×65」)
(設問1-7 「54÷6」(余りなし))
(設問1-8 「64÷7(余りあり)」)
(設問1-9 「6-3.8」)
(設問1-10 「3/8+4/8」)
3:5年⇒
()省略
4:中1⇒
()省略
5:中2⇒
()省略

①「基礎計算=基礎学力」と定義してレビューしてみます。
②目標値の見直しの他に、学年ごとの問題量の多寡の調整をして、全体デザインを見直しましょう。
③基礎計算に入れるべき問題はこれだけかということ、足りないのではないか。

 国語が問題ごとにどの程度基礎学力の項目を定義できるか、議論がありそうで面白い。いずれにせよ、こういう具体的な問題レベルで基礎学力を定義する必要が出ている。
「読み・書き・そろばん(計算)」が基礎学力の柱をなしているが、その範囲を学年ごとに定義するのは、学習指導要領をベースに考えたらよいのだろう。


 「釧路市標準学力検査」は信頼性に欠ける>
平成27年度の結果報告書2ページ目を見ていただきたい年前のデータは黄色の網掛けになっています。たとえば昨年度の4年生は今年の5年生です。
 国語のデータは昨年「やや下回る」でしたが、今年「3階級特進」になっています。1年間でこんなに国語の学力が上がるものでしょうか?
 同じ学年で算数は昨年「ほぼ同様(下位=マイナス)」ですが、今年は「目標値を下回る-5p未満」で1
階級下げ、最下層となっています。
 比較可能な学年は今年の小5しかありません。どうやら、この学力検査テストでは、児童・生徒の学力の経年変化を追えないと判断してよさそうです。
速断は危険だから、もう一方向からデータを検討して見たい。平成27年度の小学4年生の国語は設問数38題で目標合計値2785だから、平均目標値は73.3であるのに対して、5年生の国語は設問数29題で目標合計1935で平均目標値66.7である。4年生よりも年生の問題数が9題少なく、平均目標値も6.6も低いのでは、5年生の目標達成率が高く出るのは当たり前だ。何を意図してこんなに問題数に差をつけたのだろう?デザイン・ミスとしか言いようがない。5年生のほうが問題数が多いならわかるが、逆になっている。検証委員会はこういうことをちゃんと指摘したのだろうか?
生徒の学力に変化がなかったと仮定すると、この標準学力テストは学年別の難易度あるいは目標値設定そして設問数にばらつきが大きすぎて、推移を見ても学力が上がっているのか下がっているのか判断がつかない。
このように重要なデザイン・ミスがあり、経過観察が不可能なほど精度の低い学力検査を実施してどれほどの意味があるのか、この検査を選び導入した釧路市教委に訊いてみたい。


<「釧路市標準学力検査の結果について」:結果データの総評>
「2 目標値と市平均正答率」表は目標値を上回ったのは、小5の国語のみで、残り全部が目標値を下回ったことをあらわしています。小5の国語は問題数が少なく、目標値の設定も低かったから、このデータは除外すべきでしょう。
 数字だけを見ると、釧路市が設定した目標(小3・小4・小5・中1・中2、それぞれ国語と算数、合計10科目)に対して、実績値は19敗の惨憺たるものであったと総括できる。しかし、試験のデザイン全体を考慮すると、010敗というべきです
 「基礎学力保障条例」違反と思えるレベルの低い目標値が多数混ざっていることを考慮すると、基礎学力の現状は憂うべきレベルです。子どもたちの未来と地域経済の未来を考えるときに、教育改革は急務です。
 全国学力テストでも全道平均を上回るという市教委の約束は果たされていません。何年やっても現在の体制(検証委員会)では無理のようにも感じられます。
 4度目ですから、お粗末な仕事しかできなかったメンバーは責任をとって全員辞職、入れ替えが必要です。教育村の出身者は半分以下にすべきです。
 市民代表として「
釧路の教育を考える会」から12名参加をさせるのがいいのではないでしょうか。データ分析は組織対応で動くことが可能で、市民組織で教育に関してこれだけのパワーのある任意団体は他にはありません。「教育村の常識は世間の非常識」を絵に描いたような検証委員会でしたから、市民団体と協働して謙虚に学ぶべきです。


*ブログ「情熱空間」が論評していますので、こちらもお読みください。
 「条例違反である!(上)」
http://blog.livedoor.jp/jounetsu_kuukan/archives/8151282.html

 「条例違反である!(下)」
http://blog.livedoor.jp/jounetsu_kuukan/archives/8151310.html




*#2119 釧路市議会学テ公表を求める:基礎学力保障条例 Nov. 7, 2012
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-11-07

 #3131 基礎学力保障:釧路市議会の質疑 Sep. 11, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-09-11-2

 #3137 基礎学力問題:釧路市議会議長のブログから Sep. 17, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-09-17

 #3139 釧路市の教育改革の現状(1):資料紹介と目指すべき方向 Sep. 21, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-09-20-1


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コメント 2

ZAPPER

1.釧路市教育委員長を学校関係者(元職含む。可能ならば教育委員には学校関係者0か1人が望ましい)以外の人にする。
2.基礎学力検証改善委員会を解散、若しくは民間主導(民間に業務委託が望ましい)に改変する。
3.釧路市教育委員会のお抱えオブザーバー、北海道教育大学釧路校の三文教授陣の迷惑な助言とやらを丁重に辞退する。
4.進度進捗管理を徹底し、リアルタイムで公開する。
5.定期試験の難易度の妥当性を常に監視する。
6.黒板とノートを用いた授業を奨励し、プリント授業は禁止とする。

それを1年貫いたなら全道平均を軽々クリアし、2年貫いたなら全国平均を軽くクリアできますね。
by ZAPPER (2015-09-21 21:37) 

ebisu

1~6、どれも基礎学力向上に効果が高い。
どうやって実現するか智慧を絞れということなのでしょう。

具体案ができる前に、実行に必要な人材がそろっています。
by ebisu (2015-09-21 23:44) 

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