SSブログ

#3124 こうやって生徒の学力を上げた:C中学校の実例 Sep. 5, 2015 [55. さまざまな視点から教育を考える]

 8月27日に実施された学力テストの「得点通知表」(C中学校)をみた。

科目    国語    社会  数学  理科  英語  五科目合計点
平均点 52.3   48.8  35.4  63.8  52.8    253.1

 四月の「お迎えテスト」よりも五科目合計点が50点ほど上がったのではないだろうか。五科目合計の平均点は50.6である。理科だけが飛びぬけて高い。理科だけ難易度が低かったわけではない、理科の先生の授業のやり方が鍵だ。
 じつは学力テストの結果がどう出るか待っていた。理科の先生は小テストを頻繁に繰り返して記憶の定着を図っていた、それが功を奏した。
 B中学校でも昔、理科担当のS井先生が小テストを頻繁に繰り返して、学力テストの平均点で他の市街化地域の2校に15~20点差をつけていた。

 小テストの繰り返しは社会科でも数学でも英語でも国語でも効果がある。所定の授業内容をこなして小テストをやる時間を作り出し、単元ごとに確認小テスト問題をつくるのはなかなか手間だろう。でも1年間やれば、小テスト問題は翌年はそれを若干手直しするだけですむ。最初の1年間が大変なだけ。

 現場の先生の手間隙を惜しまぬ努力と、授業中の雑談やお説教の回数を半分にすることで、生徒の学力はあげることができる。普段やっている学力テストで全道の公立中学校が1科目15点上げられたら、五科目で75点アップできる。それがやれたら全国学力テストで北海道は47都道府県でトップクラスへランクインするだろう。

 いいことばかりではない、数学の平均点が低い。これは教え方と生徒の両方に問題があることを示している。
 内訳を見ると、30点以下が24人(/52)人、46.2%いる。10点以下は10人 19.2%。試験範囲は1年で既習のことがらと2年生でやった「式の計算」と「連立方程式」だけである。
 このテスト範囲で20点以下の生徒に「1次関数」の授業をしても理解できない。たとえば直線の交点座標は2直線の連立方程式の解なのだから、連立方程式が解けなければ、その上に展開される1次関数は理解不能なものになる。
 30点以下の生徒は部活を2週間停止して、毎日放課後補習をすべきだ。急がないと間に合わぬ。

 この学年だけでなく1年にも共通するが、授業中に立って歩く、大きな声で私語をする生徒が数人いるだけで、先生の説明のところどころが聞こえなくなる。そうすると話の脈絡が理解できないから、授業全体の理解度が著しく落ちて、著しい学力低下を招いてしまう。
 現実には教室を抜け出すものまで出ている。

 学校だけでは限界がある、家で親の言うことを聞かないこどもは学校に行っても先生の指示に従わない。学齢期の前にしっかりしつけないと、学校へ行ってからクラス全体の学力を下げてしまうような問題児を育てることになる。
 先月のことだが、金刀比羅神社で行われた五色百人一首大会を見学した。TOSSの先生たちは大会の進行のわずか2時間余の間に、子どもたちをしっかり躾けていた。あれは見事な技だ。ああいう大会に小学生のうちに子どもを出して躾の要諦を学べばいい。
 家庭の躾も学力を上げるエンジンの一つだ。

*#3117 五色百人一首大会(TOSS根室支部主催) Aug. 29, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-08-29


      70%       20%       10%
 日本経済 人気ブログランキング IN順 - 経済ブログ村教育ブログランキング - 教育ブログ村根室情報 - 地域生活(街) 北海道ブログ村


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0