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#3093 東野圭吾『禁断の魔術』を読む:安保法制と軍需産業と成長路線は一体のもの  July 25, 2015 [44. 本を読む]

<更新情報>
7/26 朝8時20分 自走式レールガン等追記、米海軍のレールガン実験記事を移動。
            <余談-2:登場人物の図解>を追記

 土曜日の授業は第1と第3のみ3時間連続授業なのだが、間違えて来る生徒がいる。今日も近所に住む中2と高2の生徒が来たので、授業をした。生徒には夏休みの宿題が出ているが、自力で分からないところがある。たいした手間ではないから、家にいるときは対応する。所用があって外出していたら勘弁してもらいたい。
 中学校は3日間程度の補習授業をするようだ。ニムオロ塾は夏休み期間中は4時から7時までの時間帯は、好きなだけ来ていいことにしてある。いつものように個別の質問にはしっかり応えるつもりだ。

 ところで、東野圭吾『禁断の魔術』(2012年)を生徒が貸してくれたのでさっそく読んだ、これで東野圭吾は3冊目。天才物理学者湯川学が主人公、ガリレオシリーズの一冊である。たいへん面白いが、娯楽小説だから、高校生がこういうレベルの本をいくら読んでも読解力は上がらないし、語彙力も強化できない。高校2年でこの程度の本に夢中になっているようでは、国語の偏差値はせいぜい50止まり。中学生が好奇心に任せて濫読するならいい。娯楽小説としての完成度は高いが、語彙レベルは良質の漫画の本とそう変わらぬから、漫画を読むがごとくに片っ端から読めばいい。不思議なもので濫読すると、レベルを上げた本が読みたくなるものだ。知らぬ間に顎(あご)の力が強くなって、いままで食べていたものでは噛み応えを感じなくなり、もっと硬い食べ物がほしくなる。

 帝都大准教授の湯川は、部員が一人になってしまい存亡の危機にあった母校物理研究会の古芝伸吾に頼まれて、高校の新入生勧誘イベントの実験を企画し指導してあげた。古芝はその後帝都大工学部機械工学科に入学してくるが、10歳ほど年上の新聞記者のお姉さんがホテルのスィートルームで不審死を遂げると、大学を3ヶ月ほどで中退、クラサカ工機へ入社する。伸吾は大学入試を滑ったので就職先を探したと社長の倉坂達也には説明している。物覚えがよく、一生懸命に仕事をする古芝に社長の倉坂は目をかける。
 古芝伸吾は姉の復讐をするために、物理学研究会で湯川に教えてもらったレールガンを発展させて、姉を見殺しにした大物国会議員の大賀仁策を狙う。おもちゃのような実験用レールガンを、金属加工企業に勤務することで技術を身につけ、持ち前の頭の良さと物理専門知識を利用して、レールガンを1km離れたところから狙撃できるような高出力・高性能なものに仕上げる。

 最後のシーンはよく考えられていて、結末までデザインした上で、作品が書かれているらしいことはこれまでの彼の小説と同じ、見事な職人仕事で小説としてはよくできている。著者が脳髄を絞って考え抜いた結末は書かないのが礼儀だろう。結末は本を読んでもらいたい。
 作品を読めば気がつくだろうが、重要な登場人物二人を紹介していない。作品の構想全体やストーリーの面白さに関わる役回りの人物なので、わざと言及を避けた。

 東野は大阪府立大学工学部電気工学科で学んだ後、大手自動車部品メーカのデンソーに勤務する。小説は書いているが出身は理系。学校で学んだ専門知識や、就職してから企業で学んだことなどが、小説に色こく反映するのは当然のことだろう。『マスカレードホテル』では企業内部のシニア管理職と優秀な社員の仕事の関係とか、職位による責任の範囲の違いや思考の仕方の違いについて、大企業勤務経験を物に言わせてきびきびと描いていたし、『卒業』では高校剣道部や茶道部、そして大学剣道部が舞台となっていた。ここでも金属材料の研究室が重要な役割を担っていたが、府立大工学部時代に見聞きしたことがベースになっていたのだろう。いずれも、小説の内容に東野の学歴や職歴が深く関わって、現実感のあるものになっていた。
 強いて弱点を言うと、高校時代に古典文学への興味が足りなかったようにみえる。理系科目の勉強にのめりこんだのだろう。大学も工学部電気工学科だから、おそらく古典文学や明治期の文豪の著作を濫読していない。そういう背景があるから使われている語彙の範囲が狭いのだろう。もっとも、語彙の範囲が3倍くらいになっていたら、東野作品が大好きな読者の大半は辟易して逃げ出すに違いない。売れっ子になるには娯楽作品でいいのである。著者はそういうことを十分知って書いており、小説の中で使用語彙レベルを上げるようなことは今後もないだろう。
 すでに巨匠の一人である東野圭吾は直木賞選考委員でもある。
(2014年現在の選考委員は、浅田次郎伊集院静北方謙三桐野夏生高村薫林真理子東野圭吾宮城谷昌光宮部みゆきの9名、このうち東野を含めた6名はebisuが好きな作家である)

 レールガンについて、小説の中で天才物理学者湯川が説明するが、解説は極めて簡素なものだ。その原理は電磁誘導力(ローレンツ力)によって、弾体の伝導体を加速して発射するというものである。砲身(密閉)タイプにすると、町工場の設備では加工が無理、必要な治具がない。だからオープンの2本のレールの間に挟んだ弾(伝導体)を加速するのだが、語られているのは弾の材料の工夫とレールの高精度加工くらいだ。一度発射実験をやると、そのレールは弾が通った摩擦熱で熔けて使い物にならない。次の実験をするためにはレールの高精度加工をしなければならない。威力を増すためには「砲身」であるレールの長さを大きくすることと、大電力を供給する必要があるが、さすがに専門家である東野は大電力を供給する具体的な方法が見つからなかったようで、小説の中での言及はない。密閉型の砲身のほうが威力も照準精度も格段に増すように思えるが、金属加工に特別の治具を要することになるし、砲身の中にレールガンの仕組みを入れないといけないとか、絶縁体で砲身を作る必要があるとか、材料によって強度の問題があるとか、どう考えても町工場の設備や治具や技術では間に合わないので、東野はオープン型のレールガンを伸吾に作らせている。こういうところは飛躍があっていいのだろう。『ソードアートオンライン』でもフルダイブ型のヘルメット様のナーヴギアの仕様にかなり飛躍があった。ナーヴギアはわたしには百年後でもまったく不可能に思えるが、仕事で使えないと1979年に判断したパソコンが13年後には業務で使われ始め、15年たった1994年には汎用大型機にとって変わったのを経験しているから、「不可能」ではなく「飛躍がある」と書くべきなのだろう。
 レールガンについて作者にはもっともっと書き込んでもらいたかったが、東野は府立大工学部電気工学科の出身だから、書き込みすぎると無理が露呈するのでやめたのかもしれぬ。小型の超強力な電源が必要だが、そんなものはいまどこにもないし、開発費に膨大なコストが掛かる、天才物理学者の湯川准教授にもいまは無理。

 それでも、このレールガンは架空の兵器ではなく、いま実験開発中の有力兵器なのである。レールガンに使用する弾は、火薬を使った弾丸に比べてはるかに小さいものですむし、初速が比べ物にならないほど大きい。厚さ1cmほどの鉄板なら6枚貫通できるほどの威力だから、既存の装甲車両や戦車で撃ち抜けないものはない。厚さ1mのコンクリートだって遮蔽できない。対戦車砲としては劣化ウラン弾よりもずっと威力が大きいし、戦場を放射能で汚染することもないから、味方への放射能被害もない。
 米軍は昨年(2014年)実験砲を公開している。レールガンは電磁加速砲という訳語がよさそうだ。まだ車両に搭載できるほど小型化はされていない。船に搭載するか、陸上基地にミサイルや航空機迎撃用に設置することになる。なにしろ大電力の供給が不可欠だから、電磁加速砲本体よりも電源装置が大きくなってしまう。
*「砲弾を音速の約7倍の速さで撃ち出すレールガンの世界初艦上実験の実施アメリカ海軍が発表」
http://gigazine.net/news/20140409-electromagnetic-railgun/


 初速が大きいので射程距離200km超に開発目標を設定しているようだ。これが実戦配備されたら、火薬を使う「砲」は一気に旧式兵器となってしまう。射程距離は短距離ミサイル(800km)よりは短いが、砲弾は短距離ミサイルの1/20程度のコストで製造できる。音速の5~10倍の速度だから、地対地、地対空や艦対空に使える。赤外線追尾装置やレーダ補足、ドローンによる攻撃対象補足システムと組み合わせたら、ミサイル迎撃にも遠距離からの暗殺にも使える。電源がコンパクトにできれば、リモートコントロールによる自走式の対戦車砲もありえる。百年後なら人工知能を搭載して、自動索敵・攻撃型のロボット砲が戦場を動き回るだろう。戦場で人工知能とレールガンを搭載した車両が人間を殺戮しまくる不気味な光景はみたくない。
 まもなく実戦配備されるが、戦車はレールガンの格好の餌食となるから、戦場に投入できなくなりそうだ。ドローンを前線に飛ばして偵察させてGPSで攻撃対象の位置補足をして200km先の固定基地からレールガンを発射できる。標高の高いところを移動しながら自動攻撃すればレールガン1台で百台の戦車部隊を100~200km先から殲滅できる。戦車程度の装甲ならレールガンの弾が間単に貫通してしまう。レールガン基地を攻撃しようにも、巡航ミサイルも戦闘機もレーダで確認後、基地の周りに張り巡らした赤外線感知装置で正確無比に撃ち落されてしまう。

 開発しているのは米国だけではない、EUも開発中である。ロシアや中国についての情報はないが、おそらくしのぎを削っている。日本ではどのメーカがやるのだろう。やれそうなのは三菱重工だけではない。
 いまからなら、日本のメーカ数社が開発競争に参入する余地がありそうだ。とくに小型で超強力な電源装置の開発や複雑な砲身加工技術、連動システム開発は日本人向きの技術開発分野だろう。それらに対して絶縁体でつくる砲身材料は苦手の分野。材料開発は基礎物理の分野で、こういう方面の地道な材料開発が日本企業ではほとんどなされていない。大学も独立行政法人になってしまっているから、基礎研究分野への人材と資金投資ができなくなるのではないだろうか。国家戦略上、基礎研究分野は予算を別枠で手当てすべきだ。
 安保法制の中には武器の輸出は入っていないが、「従来の政府見解」がすでに変更されて、外務省のホームページに載っている。「武器輸出三原則」は「武器移転三原則」に書き換えられた。
 日本製のコンパクトで高性能な電磁誘導砲が開発できたら、世界の武器市場を席巻できるドル箱製品となる。日本の軍需産業から強いプッシュがあったことは想像に難くない。法律ではなく、一片の政府見解変更だけで武器輸出を緩和できる仕組みになっている。このように重大な政策転換なのに法律ではないから、国会の埒外であり、国会のチェック機能が働かない。
 巨大市場だから、武器製造が可能な企業の経営者たちは売上と利益を大幅に増やすチャンスと捉えている。
 政府財政破綻のリスクを小さくするためには、経済成長が不可欠だが、日本企業の未開拓市場で最大のものは武器製造・輸出だ。日本はお金のために選んではいけない道へ分け入ろうとしている。まったく新しいタイプの高性能武器の開発費は巨額だから、日本市場だけではとても引き合わない。政府は日本企業の国際武器市場への参入が成長路線のキーの一つだと考えている。

 しかし、日本は別の道を選択すべきだし、選択できる。職人主義経済学に基づく強い管理貿易の下に、輸入を制限し、国内に正規雇用を確保する自立型経済を確立すればいい。そしてその生産システムそのものを輸出すればいい。後進国に生産技術と生産システム、教育システムを提供できる。その経済学の公理系は弊ブログ・カテゴリー「資本論と21世紀の経済学」で明らかにした。

 
<余談:武器輸出三原則と武器移転三原則>
 武器輸出については従来は武器輸出三原則が守られていたが、安保法制で武器移転三原則に変わる。

 武器輸出三原則は次の三つの条件に当てはまるときは、輸出を禁止するというもの。

(1)共産圏諸国向けの場合
(2)国連決議により武器等の輸出が禁止されている国向けの場合
(3)国際紛争の当事国又はそのおそれのある国向けの場合

 これらは法律ではなく、政府答弁である。武器移転三原則はこれらを緩和しているようにみえる。ようするに、国連がOKしている国であればどこへでも輸出できるという主旨だ。内容が長いので、外務省のホームページの「外交政策」⇒「日本の安全保障」に載っているのでそちらをごらんいただきたい。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/page22_000407.html


<余談-2:登場人物の図解>
 A4の用紙に、主要な登場人物名を円で囲み、その下に肩書きや経歴を書き込んで、関係の強い他の人物と線で結んで、図解しながら楽しく読んだ。A4の用紙だと小さいと感じる人はB4でもA3でも好きなサイズの用紙を選べばよい。
 書き込まれたのは18人の登場人物である。たくさんの登場人物がでてくると、はてこの人物の経歴・職業・性格・人間関係はどうなっていたか混乱することがあるから、暇なら登場人物とその属性を明らかにする作図は本を読む楽しみを倍加してくれる。林望『謹訳源氏物語』は登場人物が多いし10冊もある長編だから、A3版の用紙数枚に書き込むといい。


*#3052 東野圭吾『マスカレード・ホテル』を読む  May 31, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-05-31-1

 #3075 東野圭吾『卒業』を読む  July 10. 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-07-09

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*#2935 『資本論』と経済学(1):「目次」 Jan. 25, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-25

 #2936 『資本論』と経済学(2):「1.経済現象と日本の国益」 Jan. 26, 2015 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-26

 #2937 『資本論』と経済学(3):「円安はいいことか?80⇒120円/$の威力」 Jan. 27, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-27

 #2938 『資本論』と経済学(4) : 「経済学の定義」 Jan. 27, 2015 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-27-1

 #2939 『資本論』と経済学(5) : 「『資本論』の章別編成」 Jan. 27, 2015  
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-27-2

 #2941 『資本論』と経済学(6) : 「マルクス著作の出版年表」 Jan. 29, 2015   
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-28-1

 #2942 『資本論』と経済学(7) : 「デカルト/科学の方法四つの規則とユークリッド『原論』」 Jan. 29, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-28-2

 #2943 『資本論』と経済学(8) : 「学の体系構成法の視点から見たユークリッド『原論」 Jan. 29, 2015   
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-29

 #2944 『資本論』と経済学(9) : 「何をやりつつあったかを読み解く」 Jan. 29, 2015    
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-29-1

 #2945 『資本論』と経済学(10) : 「資本論体系の特異性とプルードン「系列の弁証法」 Jan. 29, 2015    
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-29-2

 #2947 『資本論』と経済学(11) : 「労働観と仕事観:過去⇒現在⇒未来」 Jan. 29, 2015     
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-29-4

  #2948 『資本論』と経済学(12) : 「公理書き換えによる21世紀の経済学の創造」 Jan. 29, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-30

 #2950 『資本論』と経済学(13) : 「経済学体系構成原理は四つ」 Jan. 31, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-31-1

 #2951 『資本論』と経済学(14) : 「第1の公理を巡って:マルクスの労働観と日本人の仕事観」 Jan. 31, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-31-2

 #2952 『資本論』と経済学(15) : 「対極にあるもの:ヨーロッパ労働観⇔と日本の仕事観」 Feb.1, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-31-3

 #2953 『資本論』と経済学(16):「日本人の仕事観:仕事は楽しい!」 Feb.1, 2015 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-01

 #2955 『資本論』と経済学(17):「要領の悪いものほど忙しいとぼやく」 Feb.3, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-03

 #2958 『資本論』と経済学(18):「教育の職人」 Feb. 5, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-04-2

 #2960 『資本論』と経済学(19):「日本経済の未来」 Feb. 6, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-05-1

 #2961 『資本論』と経済学(20):「経済成長の天井 山田久氏の論」 Feb. 7, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-07

 #2964 『資本論』と経済学(21):「過剰富裕化論」 Feb. 8, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-07-3

 #2966 『資本論』と経済学(22):「相対的貧困率上昇と富裕層増大」 Feb. 9, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-08-1

 #2967 『資本論』と経済学(23):「ピケティの空想的所得再分配論」 Feb. 10, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-09

 #2968 『資本論』と経済学(24):「浜矩子 予算案と公共性について」 Feb. 11, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-10

 #2971 『資本論』と経済学(25):「村落共同体と税:自由民と農奴について」 Feb. 12, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-12

 #2972 『資本論』と経済学(26):「文部科学大臣下村博文「教育再生案」について」 Feb. 13, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-12-1

 #2973 『資本論』と経済学(27):「注-1~5」 Feb. 13, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-13

 #2974 『資本論』と経済学(28):「注ー6」と主要文献リスト Feb. 14, 2015  http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-13-1

 #3015 『資本論と経済学』(29)人工知能の開発が人類滅亡をもたらす:ホーキング博士(資本論と経済学-補遺1) Apr. 2, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-04-02

 #3082 『資本論』と経済学(30):利便性の追求の果てには何があるのか July 15, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-07-15

  #3087 『資本論』と経済学(31):外国人持ち株比率3割の意味するもの(金子勝慶応大教授) July 21, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-07-20

 #3093 『資本論と経済学(32):』安保法制と軍需産業と成長路線は一体のもの:東野圭吾『禁断の魔術』を読む  July 25, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-07-25-1



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コメント 8

tsuguo-kodera

 また若い人に流行っている本を読んだ気になりました。ありがとうございます。私はと言えば小学校の時、探偵小説は怪人二十面相全集に始まって、中学校の時にアガサクリスティシリーズで終わり、50年間読んだことはありませんでした。余談ですがシリーズものが好きな奴だと改めて感じました。
 今はテレビも見ませんので、人気番組も新聞のテレビ欄の範囲の名前や役者さんの知識しかありません。おまけに機械工学も過去の話ですので、主題の兵器の話もそんな研究がされていると言う程度でした。全く新しい話でした。
 でも、この技術の利便性は、世界の政府、軍隊、軍需産業、研究者にとって美味しいことは良く分かります。時代の変化は管理人さんの記事でとても良く勉強できます。本当に助かります。
 またもや余談ですが、他の管理人様のブログは過去の実践を学ぶにとても勉強になっていますが、未来を読む術を磨くには私の知る範囲では、管理人さんが最高のブロガーだと感服しています。本当にもったいないですね。これだけは過去の仕事から良く分かります。
 大電力が問題なのですね。最大の問題がここにあるとすれば、良い可能性のある手段は私でもいくつか思いつきます。だから大電力の問題は数年しないうちに解決するだろうと思えました。
 大電力の課題が解決して、また新しい課題が見えてくるか、それで実用化できるかは定かではありませんが、何となく実用化されそうだと今日の記事から感じました。
 だからと言って管理人さんのように代替案の、全く新しい経済の課題を発想できるわけはなく、今日もこれから小中学生とバドミントンで遊んであげて、彼ら彼女らの創造性と生きる力の開発に貢献したいと考えています。
 何のお力にもなれなくて申し訳ありません。残念ですが、またもや南無阿弥陀仏だけです。
by tsuguo-kodera (2015-07-26 04:29) 

ebisu

怪人二重面相は独特の文体で、推理怪奇小説の古典です。アガサクリスティの作品は英語版は文章が凝っていてわたしには読みづらい。アガサ作品は小説というよりは「文学作品」でしょう。使われている語彙の範囲からそう思います。

レールガンは面白いですね、これは中高生の男子にとっては興味がわきやすい武器です。すでに米海軍が艦載型実験機を開発して、実験を公表していますから、関連記事のURLを貼り付けてあります。
EUも開発中ですから、ロシアや中国も開発に取り掛かっているはず。

小型の自走式のレールガン(電磁誘導砲)が開発されたら、戦争の仕方が変わってしまいます。ドローンによる索敵と組み合わせたシステムで100~200km先の標高の高いところからの攻撃が可能になります。短距離ミサイルに比べてコストが1/20と安い。

ご指摘のように、小型超強力電源の開発ができれば装甲車両に積めるように小型化できます。日本企業が得意な分野でしょう。絶縁材料による複雑な砲身製造技術もおそらく日本企業の得意分野。軍需産業にとってはのどから手が出るほど進出したい分野でしょう。世界市場が相手でないと、膨大な開発費をカバーできませんから、武器輸出の自由化が絶対要件です。
これが一片の政府見解変更ですでに可能になっています。
10年先には日本製の高性能レールガンが世界中の軍隊で装備されて、たくさんの人々を殺しているかもしれません。
企業は儲かるでしょうが、日本人が育ててきた伝統的な商道徳と真っ向から衝突します。
「売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よし」

日本人は守り育ててきた商道徳を踏み外してはなりません。そのために、西洋経済学の公理系を書き換えた「21世紀の経済学」の骨格を明らかにしました。これが高校2年生以来、暖め続けてきたライフワークでした。

すでにプロトタイプは書き上げ、弊ブログで公表済みですが、さらに2年くらいかけてブラッシュアップするつもりです。生きているうちに、仕事のできるうちにもうすこしやっておかなければなりません。

>またもや余談ですが、他の管理人様のブログは過去の実践を学ぶにとても勉強になっていますが、未来を読む術を磨くには私の知る範囲では、管理人さんが最高のブロガーだと感服しています。本当にもったいないですね。これだけは過去の仕事から良く分かります。

お褒めの言葉として素直に受け取ります、ありがとうございます。
by ebisu (2015-07-26 09:04) 

tsuguo-kodera

 時代遅れの高齢者である私をまたよう理解できました。何と教えて頂いた9名の選考委員の作品は読んだことはありません。今の選考委員はこういう方々だったのかと思えました。
 週刊誌を読む機会は病院などの待合室であり、作者名は見たことがありそうですが、私は国語も小説も仕方なしに勉強し読んだだけなのです。
 一方、超電磁砲とレーザー砲の方はとても良く分かります。見ただけで問題が分かりました。だから明日からでもこの研究チームなら下働きもできそうです。もし私が20歳代ならやらされたかも。知らないうちに。
 結局ソフトアプリ力になりますね。私と師匠が得意な領域です。実は初めての話をしますが、私の師匠はロケットのソフトを本当に自力開発したのです。皆さんお世話になりました。天気予報にもロケットは必要なのです。
 あの糸川教授も恐れ入って勉強に見に来たと言っていました。バグは全く発生せず信じられないと言ったそうです。普通の技術者も師匠が指導するとそんなシステムを開発できたのです。
 中村師匠が私を使って開発したら3年で世界一かもしれな独自ソフトを開発できる可能性は高いでしょう。でも、師匠も私も体調故に支障ありです。
 日本は大丈夫でしょうか。またもや南無阿弥陀仏です。
by tsuguo-kodera (2015-07-27 04:33) 

とんとろ

雇用は根室にとって、ますます難問になるでしょうか。今日別海町でワクワクまちづくりシンポジウムというのがあるそうです。別海町HP⇒お知らせより。コンピューターを使っての雇用が確保されていけばいいなと思っています。
by とんとろ (2015-07-27 07:49) 

ebisu

ロケットに関わるソフトの開発をしていたことがあるのですか。
すごいですね、バドの少年たちが聞いたら目を輝かせるでしょう。

大まかに分けると、ロケットソフトは発射までの機能チェックソフトと発射されてからのロケット誘導ソフトに分かれるのでしょうね。
部品点数が数十万か百万を超えるのか、わかりませんが、各デバイスの機能が正常に作動していないといけません。
ロケット発射と目的地到達までの成否の半分くらいはソフトの品質にかかっているのでしょう。

先行する世代から受け継ぎ、磨いた(わたしたちの世代がもっている)知識や技術を次の世代にバトンタッチできたのかどうか、なんだかよくわかりません。
でも、ケセラセラ。
いや、南無阿弥陀仏でしたね。(笑)

by ebisu (2015-07-27 09:59) 

ebisu

とんとろさん

おはようございます。
別海町でまちづくりシンポジウムがあるのですか、市民を排除する閉鎖的な根室市と違ってオープンですね。
今日3時から8時半までですね、私はまもなく仕事ですからいけませんが、行ける方はみてきてコメント欄に情報を書いていただけたら幸いです。

「別海町ワクワクまちづくりシンポジウム」開催のお知らせ」
http://betsukai.jp/blog/0001/index.php?ID=4184

-------------------------------------------
場所にとらわれない働き方“テレワーク”。
最新のICTとテレワークをご紹介し、新しい働き方・生き方について考えるイベントを開催します。
 この機会に、ワクワク・イキイキできる別海町の未来について考えてみませんか?


1 日時
  7月27日(月)
  【1部 15時00分~17時00分】
  【2部 18時30分~20時30分】

2 場所
  別海町マルチメディア館(別海町別海旭町47番地の1)

3 参加料
  無料
-------------------------------------------

by ebisu (2015-07-27 10:06) 

ebisu

>雇用は根室にとって、ますます難問になるでしょうか。

智慧次第ですね。市長や市役所幹部職員、そして地元企業経営者に智慧がなければおっしゃるとおり解決不可能な難問です。

若者が高校を卒業して毎年根室から出て行って戻ってこない。その一方で中国人やベトナム人の雇用がある。ヘンです。
従業員を大事にする企業が多ければこんな現象はありえません。
北の公海上に台湾や中国の1000tクラスの大型漁船が操業を始めて、巨大ビジネスに成長しつつあります。
サケ・マスもサンマもホッケもそう遠くない未来に、資源が激減するのは目に見えています。
沿岸で養殖型の漁業に舵を切り、高い技術を要する加工を手がけないと生き残れません。
幸いなことにネット時代ですから、販路はやり方次第で開拓できます。

あと50年しないうちに世界の人口は百億人を超えます。そのときには国家間で深刻な食糧争奪が起きます。食料品の国際価格は暴騰します。
根室はじつに有利な位置にいます。時間はあるから、思いっきり舵を切ればいい。

■従業員を家族同然に考え、大事に扱う
■業務規程や経理規程を整備して会社を私物化しない
■予算・決算情報を従業員に公開する
■長期戦略を社員とともに立案してその実現にまい進する
■自ら未来の仕事に必要な知識と技術をを習得し、従業員にも必要な知識と技術を明らかにして、その習得を助ける

根室はいくらでもよくなります。

根室市長殿へ
ベトナムサンマ輸出なんて馬鹿な企画で懲りたでしょうから、反省とともに、今夏、市民の自由参加で「まちづくりドキドキワクワクハラハラ・シンポジウム」を開いたらいかがでしょう。

根室市がやらないなら根室振興局地域政策課で開催してもらえませんか?
by ebisu (2015-07-27 10:25) 

とんとろ

別海町のまちづくりシンポジウムでは、テレワークまたはまちづくりで成功された方がユーモアを交えてお話をされていました。日本マイクロソフト新社長さんのお話の中での情熱・パッションの言葉が印象に残りましたね。ebisuさんご回答ありがとうございました!情熱はebisuさんのブログでのやりとりからも感じています
by とんとろ (2015-07-28 00:49) 

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