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#3071 釧路=根室 鉄道運営企業NPO方式は可能か?(1) Jul. 5, 2015  [27. 花咲線廃線問題]

<更新情報>
7/5 朝9時半追記 わかりやすさのために3箇所追記した


 さて、前回(#3070)とりあげた根室花咲線廃線問題、根室にとっては由々しき大問題である。泣きっ面に蜂で、毎年17から20億円もの赤字を出し続けている市立根室病院事業があり、数日前に来年度からのロシア200カイリ内サケ・マス流し網漁全面禁止が決まった、そしていまJR北海道再生会議で花咲線が廃線検討の俎上に載ってしまった、もうすぐ三重苦が根室を襲う。
 市役所発行の「広報根室7月号」の裏表紙の人口統計には前年同月(6/1現在)比で456人人口が減少したと書いてある。10年前には年間400人未満だったから人口減少は加速している。ロシア200カイリ内サケ・マス流し網漁の全面禁止で、来年は人口減少が700人を超えるかもしれない。経済的な事情が暗転して進学できるかどうか不安を抱える高校生が増えている。
 2040年には社会保障・人口問題研究所の地域別推計値の1.8万人を超えて、1.5万人程度まで人口減少が進みそうだ。町の人口が小さくなっても、いろいろな機能を維持していけるように、自分たちでできることはどんどんやっていこう。「鋳型」を創っておけばあとは次の世代が受け継いでくれる。団塊世代の役割はそういう「良い鋳型」をふるさとに残すことだ。

 自分たちの町は自分たちで守るとしたら、どういう手がありうるのか、シミュレーションしてみたい。前回の資料から、根室=釧路間はおおよそ年間4億円弱の旅客売上しかない。それを前提で、維持可能な運営方法を考えてみたい。

 不測の費用支出に備えて利益を積み立てることを考えると、税金が免除されるNPO法人が運営企業として望ましい形態である。
 運営に当たる人員を常勤換算で百人と前提してみる。線路の保守に50人、運転要員10人(安全を考えて2人体制をとる、運転席のスペースを拡張して待機席を作る必要あり。1日8往復、週3日・2日・2日で班編成すると実人員は70人、運転は楽しいだろうな、全国から希望者殺到だろう)、根室、厚床、厚岸の駅要員に20名、予備20名とする。
 人員は全員60歳以上のボランティアとする。ボランティアではあるが小遣い程度の報酬を支払いたい。週に3日働く者と2日働く者×2で一週間をカバーする。報酬は週3日働くものに4週間で3万円とする。常勤換算だと4週で7万円という計算になる。根室には現状で老人が8000人いるから十分調達可能な人数だろう。

 素人だけでは困るから、JR北海道のOBたちに「業務指導員」として同じ条件でボランティアに参加してもらう。線路保守や端末操作など技術指導がなければこなせない業務がある。
 100人を業務ごとに班編成して業務に関する勉強会を毎月開き、すぐに業務体験してみる。

 常勤換算で百人体制を、週3日、2日、2日働くグループで班編成すると運営に必要な実人数は300人になる。企業としては中規模の組織になるので、業務規程、経理規程、人事規程、各個別業務マニュアルをきちんと作成して運用する。
 月次部門損益計算制度を導入し、予算実績対比を月次で行い、全面バーに周知徹底する。もちろん年次予算や決算情報も公開する。

 人件費は年52週だから、
   52週÷4日×100人×10000円=1300万円

 人件費を除く、保守点検費用の目安を年間1億円、車両運行費を1億円、合計2億円くらいで運営できるのではないだろうか。

 現行「釧路⇔根室」間の運賃2490円は1800円くらいに値下げできるのではないだろうか。

 旅客売上 4億円×70%=2.8億円
 人件費            0.13
 線路保守費         1.0
 列車運行費(燃料代等)  1.0
 予備費            0.3
 費用合計           2.43億円
  差し引き          0.37億円

 さて、これでやれるかどうか、現状かかっているコスト明細をJR北海道に提供してもらえばいい。それを元にして、JR北海道OBを数名入れてケース・スタディをしてみたい。もっと現実的なラインが見えるだろう。

 クリアすべきハードルがいくつかある。JR北海道から線路や駅舎の資産無償譲渡が可能かどうかということや、それが不可能なら、無償でそれらをNPO法人が借り受け可能かどうかという問題がある。これはJR北海道との交渉ごとになる。無償借受でいいと思う。

 線路の保守作業などで、力仕事で老人たちの手に余るような仕事があれば、土日を利用して若い人たちのボランティアを募ることもできるだろう。

 NPO法人で、しかも60歳以上の老人だけで廃線になった区間の鉄道を従来どおり運営できたら、全国の廃線対象路線に希望の光となる。そういう仕事を根室の老人たちが成し遂げたらすばらしいことだ。子どもや孫に誇れる。自分たちの町の鉄道は自分たちで守ろう。

<余談-1>
 後志のおじさんが#3070の投稿欄にネット上での「ブレイン・ストーミング」を提案してくれています。なるほど線路の保守には信号もはいりますね。具体的な仕事とコストをリストアップしていかねばなりません。一番確かなのはJR北海道に現状のコストに関する資料提供をしてもらうことです。独占事業の公共交通機関ですから、廃線の前にそうしたデータの公開は企業の社会的責任においてやるべきでしょう。
 利用の便を考えて、EXCELファイルでデータを公開してもらいたい。JR北海道さん、検討してください。

<余談-2>
 会計ソフトは数万円のものでも何とかなりますが、場所が離れているので、それぞれ会計データを現場入力できるほうがいい。クラウドコンピューティングで安価なシステムがあればいいですが、なければ本支店会計の仕組みで厚床と厚岸は処理できます。伝票枚数はそんなに多くないでしょうね。
会計システム投資は200万円以内とする。人事給与システムは老人のボランティアだから必要がない。シンプルでいいですね。
 この辺りの実務設計やシステムに関しては、ebisuがお手伝いできます。月次損益管理制度や、内部監査業務、そして内部牽制制度の構築も協力できます。年間3億円前後のお金を扱うことになるので内部統制制度は重要です。根室漁船保険組合や落石漁業協同組合で使い込みが起きていますが、内部統制制度と監査人はいても実質的な監査業務がなされていなかったことが犯罪を引き起こす原因となっています。内部牽制と監査をきちんとやれば、こうしたことは防げます。
 300人が働くことになると中規模の企業ですから、しっかりした組織や規程に支えられた内部管理制度が必要です。
 目安は3年間動かすこと、そこをクリアできたら10年は心配要りません。団塊世代中心で10年間は支えられます。10年間あれば、仕組みを洗練しながら、次の世代に引き継げるでしょう。きっとよいものができます。首都圏へ出た高学力で専門スキルの高い者たちも、数人でいいからふるさとへ戻りこのプロジェクトに協力したらいい。
 老人パワーの面白いプロジェクトになりますよ、わいわいがやがやお祭りでいい。


*#3067 ロシア200カイリ内サケ・マス流し網漁:先手必勝 Jun. 25, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-06-25

 #3069 根室-釧路 鉄路廃線が俎上に載っている:弱り目に祟り目  July 2, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-07-02

 #3070 釧路-根室 廃線 コメント欄よりアップ  July 3, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-07-03


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 マルクス『資本論』を超える21世紀の経済学がここにある。四百字詰め原稿用紙300枚、ebisuのライフワーク。中部大学の武田邦彦教授もブログでebisuと同じ労働観を主張し始めた。西洋労働観に日本の仕事観を対置している。弊ブログ#2951と#2952の二つと読み比べてほしい。
*武田邦彦ブログ「人生を知る(3)日本の勤労観とヨーロッパの悪しき考え」
http://takedanet.com/archives/1031718315.html


*#2935 『資本論』と経済学(1):「目次」 Jan. 25, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-25

 #2936 『資本論』と経済学(2):「1.経済現象と日本の国益」 Jan. 26, 2015 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-26

 #2937 『資本論』と経済学(3):「円安はいいことか?80⇒120円/$の威力」 Jan. 27, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-27

 #2938 『資本論』と経済学(4) : 「経済学とは?」 Jan. 27, 2015 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-27-1

 #2939 『資本論』と経済学(5) : 「『資本論』の章別編成」 Jan. 27, 2015  
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-27-2

 #2941 『資本論』と経済学(6) : 「マルクス著作の出版年表」 Jan. 29, 2015   
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 #2942 『資本論』と経済学(7) : 「デカルト/科学の方法四つの規則」 Jan. 29, 2015
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 #2943 『資本論』と経済学(8) : 「ユークリッド『原論」 Jan. 29, 2015   
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 #2944 『資本論』と経済学(9) : 「何をやりつつあったかは残された文献に聞け」 Jan. 29, 2015    
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 #2945 『資本論』と経済学(10) : 「プルードン「系列の弁証法」 Jan. 29, 2015    
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 #2947 『資本論』と経済学(11) : 「労働観を時間座標系においてみる」 Jan. 29, 2015     
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 #2953 『資本論』と経済学(16):「仕事がキツイ!に潜む心(仕事観)の問題」 Feb.1, 2015 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-01

 #2955 『資本論』と経済学(17):「要領の悪いものほど忙しいとぼやく」 Feb.3, 2015
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 #2958 『資本論』と経済学(18):「教育の職人」 Feb. 5, 2015
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 #2960 『資本論』と経済学(19):「日本経済の未来」 Feb. 6, 2015
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 #2961 『資本論』と経済学(20):「経済成長の天井 山田久氏の論」 Feb. 7, 2015
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 #2964 『資本論』と経済学(21):「過剰富裕化論」 Feb. 8, 2015 
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 #2966 『資本論』と経済学(22):「相対的貧困率上昇と富裕層増大」 Feb. 9, 2015
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 #2967 『資本論』と経済学(23):「ピケティの空想的所得再分配論」 Feb. 10, 2015
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 #2968 『資本論』と経済学(24):「浜矩子 予算案と公共性について」 Feb. 11, 2015
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 #2971 『資本論』と経済学(25):「村落共同体と税:自由民と農奴について」 Feb. 12, 2015
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 #2972 『資本論』と経済学(26):「文部科学大臣下村博文「教育再生案」について」 Feb. 13, 2015
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 #2973 『資本論』と経済学(27):「注-1~5」 Feb. 13, 2015
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 #2974 『資本論』と経済学(28):「注ー6」と主要文献リスト Feb. 14, 2015  http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-13-1

 #3015 人工知能の開発が人類滅亡をもたらすホーキング博士(資本論と経済学-補遺1) Apr. 2, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-04-02


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とんとろ

いつも勉強になっています。8月に振興局で地域を語る会あるみたいですね。ゆめ、未来が広がっていけるように、自分なりに活動していきたいと思っています。
by とんとろ (2015-07-05 05:04) 

ebisu

とんとろさん、おはようございます

弊ブログにコメントありがとうございます。
どこかでお見かけしたようなハンドルネームですが、たぶん気のせいですね。

振興局で「地域を語る会」があるのですか。ぜひ一般市民のオープンな参加の下に開催していただきたいですね。
差し支えなければ、開催日時と場所を書き込みください。

>ゆめ、未来が広がっていけるように、自分なりに活動していきたいと思っています。

うれしいですね、それぞれが自分にできる範囲で無理せず何かをやることが根室の町を帰る原動力になるのだと思います。

どうぞ、投稿欄の「常連」のお一人になってください。
by ebisu (2015-07-05 08:16) 

tsuguo-kodera

 鉄道マニアの会員制にして、東京圏の好きな年寄りや趣味の人を会員にして、講習会をして運転手や車掌や駅長を募ればいいのかも。
 すでに千葉や茨城の第三セクターの鉄道がやっているように、お金を払って運転手の仕事をしたい人は結構います。運転手の賃金は払う必要はなくなり、収入の部に移せるでしょう。
 ゲームソフトで練習し、講習の効果を高めるのもできます。特にメンテナンスの基本など、ゲームで作ることも可能でしょう。
 きちんとブレーンストーミングすればたくさんのアイデアが出てくるでしょう。何でも良いから危険の少ない事業から始めて、儲かるにしたがって領域を増やせば良いでしょう。
 牧場の経営も修学旅行の一環で課題にできるし、管理人様が朝または夜に受験指導するのも良いかも。要するに労働と教育のバターです。成果が出たら継続できる施策になるでしょう。
 このコメントは単なる思い付きですが、シュミレーションで成功確率は高められます。市の支援など不要になるはずです。住民が線路を守り、社会を守るのは趣味の延長線にあるでしょう。その成功を大成功に帰る施策がゲームかも。
 要するに国や市の支援はゼロと考えて計画を立て、無料貸与でなくても良いのかも。連続的に今から未来へ延長するなら、今始めるのがベストです。早いに越したことがありません。
 その上でもし、JRの支援があったらもっと加速する方策が良いと思います。JRの枠組みの中でも、JRのトップを口説けば可能になるのかも。
 やってみないと分からない、戯言ですみません。
by tsuguo-kodera (2015-07-05 13:28) 

ebisu

諸般の事情から、わたしも着手も移管も早いほうがいいと判断します。

>JRのトップを口説けば可能になるのかも。

JR北海道のトップを口説くのが最善手でしょうね。JR北海道も廃線ではなく、事業の継続が可能な形での営業移管の雛形ができるなら大歓迎のはず。

>すでに千葉や茨城の第三セクターの鉄道がやっているように、お金を払って運転手の仕事をしたい人は結構います。運転手の賃金は払う必要はなくなり、収入の部に移せるでしょう。

こうした現象は首都圏あるいはその辺縁だからこそで、極東の町の根室では事情がだいぶ違います。移住が必要になります、それが足かせ。
でも、こうしていろいろなアイデアを次々に俎板にあげてみることがブレイン・ストーミングの面白さ。
なにか別の発想を付け加えることで可能になるかもしれません。

退職して完全にフリーの方、どなたか名乗りを挙げませんか、わたしはやっている私塾に影響しない範囲で協力できます。

もう一つ言い添える点があります。
>要するに国や市の支援はゼロと考えて計画を立て、無料貸与でなくても良いのかも。

耐用年数を超過していない償却資産はほとんどないでしょう。だからそれは無償譲渡でいい。土地や線路は事業を引き継ぐNPO法人に買い取れるはずがないので、もともと鉄道事業用に国が払い下げたものでしょうから、元々の用途どおりに使うのですから、無償貸与の交渉をJR北海道としてよいのではないでしょうか。

さて次の段階では、根室市民の中にそういう受け皿を作るために名乗りを挙げる人がいるかどうかが問われます。世のため人のため、ふるさとのためです。

こんな面白い企画に協力しようという経済団体は根室にはひとつもないのでしょうか?
市議の会派にも協力しようというところが現れていい。
by ebisu (2015-07-05 14:56) 

ペトロナス

営業距離が135kmあるので、売り上げ約2億8千万円の中で線路の保守、信号の保守、自動列車停止装置の保守、管理、車両の検査費等を賄うのは困難のように思います。

第三セクターの鉄道会社で営業距離が100kmを超える企業があるのか分かりませんが、難しい問題ですね。




by ペトロナス (2015-07-05 23:13) 

ebisu

ペトロナスさん

ありがとうございます。
それではおおよそいくらの売上があれば線路の保守点検費用がまかなえますか?
4億円必要なら、運賃の値下げはできないということになります。NPOとボランティア方式で節約できるのは人件費です。それ以外は、いまJR北海道が負担している金額がそのまま移管法人へかかってきます。

ところで、花咲線の踏み切りの数がどれだけあるのかすらわたしには分かっておりません。都会と違って踏み切りはとても少ないことだけは承知しています。

JR北海道から資料を公開してもらわなければ具体的な数字が出てきません。ですから、おおよその枠を決めて、その範囲内でどうやればできるのかを考えたいと思います。

往復で言うと、一日当たり8便です。旅客の数が少ないので、線路の保守点検費用がカバーできないのではないかというのはわかります。
どれくらいはみ出すのかも知りたい。

保守点検費用のうち、線路の保守の材料費や道具にいくらかかるのか、踏み切りの保守点検にいくらかかるのか、踏み切りはいくつあるのか、そうしたデータが必要です。

具体的なシミュレーションをするために、JR北海道の協力が必要ということのようですね。

ああ、旧国鉄が不採算ラインとしたところから逆算が可能かもしれません。全国平均値でしょうから、根室花咲線の現実と大きく乖離しているかもしれません。簡単な試算ですから、後でやって見ます。
by ebisu (2015-07-05 23:41) 

ebisu

旧国鉄の試算した不採算ラインは、一日の利用客が500人です。

500人×2490円×365日=4.5億円

一人当たり人件費がおおよそ1/10ですから、その分だけで1億円強のコストが浮く計算になります。
だから、3.5億円の売上があれば、「釧路⇔根室」の運営はできるという結論になりそうです。
コストカットしないでも4.5億円あれば何とかやれるということのようです。

人員数については常勤換算でおおよそ百人としましたが、それもJRの資料をみないと実際の業務の各々に何人必要かがわかりません。

「根室花咲線運営NPO法人立ち上げ準備委員会」のようなものでもできれば、JR北海道と必要な情報公開の交渉ができます。
どなたか、名乗りをあげてくれませんか?
必要な情報を入手し、それに基づいてシミュレーションして運営できるかどうか判断すればいいのではないでしょうか。

簡単ではないと思います、JR北海道の再生会議が不採算だから切り捨てるべしと、俎板に載せたのですからね。でも花咲線は不採算ラインの下限、500人に対して436人ですから、そんなに極端に大赤字ではなさそうにみえます。
だからボランティア方式で運営ができるかもしれない。自分たちの町の鉄道は、自分たちが手弁当で守る、それくらいの覚悟は住民の30%くらいはもっているのではないでしょうか。
そこに期待しています。
by ebisu (2015-07-06 00:07) 

とんとろ

ユーモアと心強いお言葉ありがとうございます
「地域と未来を語る会」
開催日時 平成27年8月6日(木)13:30~15:00
会場    根室振興局3階大会議室
会議で意見参加される方と傍聴のみとあるようですので、詳しくは根室振興局HP新着情報を見ていただきたいと思います。^_^;
どちらも先着順と書いてあったのが注意事項です。 
by とんとろ (2015-07-06 07:36) 

後志のおじさん

特定地方交通線(4,000人)
第一次廃止対象が
距離によって、2,000人と500人という数値を使って廃止対象への当てはめが行われ、まず廃止された。

第一次があれば、当然二次、三次と続くわけで
後に2,000人以下も軒並み廃止されています。

500人という数値は、50km 以下の路線は

第一次にはしないという数値でした。

採算ラインではありません。


by 後志のおじさん (2015-07-06 07:40) 

ebisu

とんとろさん

「地域と未来を語る会」の日時と場所のとうこうありがとうございます。
関心のある方が多数申し込まれることを期待します。

木曜日の午後が指定されていますが、これでは仕事を持っている普通の方は参加できません。市役所主催のこういう会議もにたような時間設定がなされます。
ほんとうは、あまり参加して欲しくない?
わたしが担当者なら、土曜日か日曜日、参加者を限定せずにオープンにやります。場所はとりあえず、市の総合文化会館の広い部屋。
by ebisu (2015-07-06 08:42) 

ebisu

後志のおじさん、おはようございます。

利用者500人という指標は採算ラインではありませんか。
2000人でも廃線になっているところがあるのですね。
廃線の単なる目安。

一日当たり始点⇔終点間の利用者2000人でも採算にあわないのだとしたら、ペトロナスさんの指摘するとおり絶望的です。

どのような採算になっているのかJR北海道側からの資料提供がなければ議論できないことがハッキリしてきました。

自分たちの町の鉄道を自分たちで守るためには、JR花咲線を守る会を立ち上げて、NPO法人での運営が可能かどうか、具体的な資料に基づいて検討しなければいけないようです。

こうした受け皿がないと、JR北海道は花咲線の採算の内訳資料はださないでしょう。いや、そうした区間別の採算資料そのものが制度的に作られていない可能性もあります。本線別くらいのセグメントかもしれません。
区分されていなければ、さらにその基資料の閲覧の許可をいただかないと花咲線だけの採算がみえません。花咲線の原価計算をやるというかなりやっかいな仕事になります。
基礎学力の高さと専門知識の有無がこういうふるさとに重大な影響のあるプロジェクトにも必要なのです。どういうことかぐらいはわたしにもなんとか説明できそうですから、書きます。

道内の大学に原価計算と原価計算のコンピュータ・システムに精通している学者はおそらくいないでしょうね。全国レベルで見ても、原価計算の学者で、現実の原価計算システムを研究している人はいないかもしれません。
JR北海道で本線別原価計算が月次決算ベースでなされていたとしても、コンピュータ・システムですから、花咲線の原価計算をするには、原価計算システム全体の理解が前提条件になります。
必要なデータをEXCELファイルでもらい、加工しなければなりません。ACCESSで加工する必要があるかも。

面白そうな仕事ですが、手間も大きいかもしれません。一人システム屋の協力が必要です。資料の閲覧を許可していただき、実際の本線別原価計算システムがどういう仕組みになっているのか大雑把な説明をしていただいて、実際にやってみないとできるかできないか判断がつきませんね。

昨夕の根室の町は南風が太平洋側で発生した海霧を運んで、あっというまに根室の町が霧に包まれていきました。5時過ぎのことです。幻想的で美しい。
花咲線の採算にも霧がかかってきたようです。
こちらは強い北風で霧を晴らしたい。
by ebisu (2015-07-06 09:12) 

ebisu

振興局の「地域の未来を語る会」を利用して、JR北海道にJR花咲線のコスト計算に必要な資料提供を依頼するという手があります。振興局は道庁ですから、オフィシャルなルートでJR北海道にこうした依頼がしやすい。

どなたか、会に出席する方、ご提案いただけないでしょうか。
資料の提供がなされるなら、その後の分析や加工のお手伝いはebisuにもできます。システム屋の協力が一人必要ですと伝えてください。

根室に住んでいる皆さん、花咲線存続という神輿を一緒に担ぎましょう。自分たちの町の鉄道は自分たちで守る、そういう気概をもちましょう。
by ebisu (2015-07-06 09:23) 

ebisu

「地域の未来を語る会」が開かれる8/6はebisuは夏休みです!

調整中のFM釧路の収録がぶつからなければ、参加申し込みできそうです。
収録予定日が決定しなければ申し込みできません。さて、どうなるか、スタジオの空きと、対談相手のZAPPERさんの都合次第ということ。

申し込みできない場合や「抽選漏れ」の場合はどなたか出席される方が提案してください。 m(_ _)m

by ebisu (2015-07-06 09:30) 

後志のおじさん

鉄道事業会計規則

という、会計基準があります。


ご覧になって下さい。

2015年現在100km を超える第三セクターは東北新幹線新青森開業(2002年)に移管された青い森鉄道だけです。
両端に青森市と八戸市という中規模の都市部があり、途中にも野辺地、三沢というそれなりの規模の町もあります。


by 後志のおじさん (2015-07-06 10:46) 

ebisu

鉄道事業会計規則を閲覧しました。
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S62/S62F03901000007.html

民間企業の企業会計原則と違いはありません。鉄道事業特有のものが分類整理されています。これを眺めただけでもずいぶん役に立ちそうです。

たとえば、ペトロナスさんが挙げてくれた、信号機や列車自動停止装置はどちらも「固定資産の構築物」に分類されています。
花咲線は電化されていないので変電設備が構築物に含まれないので、ちょっと安心。

一般的な会計規則なので、原価計算精度についての言及はありません。内部管理用資料なので、JR北海道へ公的ルートで確認するしかありません。そのために振興局主催の「地域の未来を語る会」が重要です。

ちなみにSRLでは原価計算資料は取締役にマル秘の印を押して配布されていました。役員以外は担当部門しか見ることができません。公的ルートからその必要性を書いた文書を提出し、守秘義務契約書にサインするという手続きが必要になります。
JR北海道側でも、稟議書を回して社長決済が必要でしょうね。他の路線の廃止もあるので、スムーズに進めるためにもJR北海道側には今回の提案はメリットが大きいはずです。

後志のおじさん、ポイントを適確に突いてきますね、30年前に一緒に仕事したら面白かったでしょうね。F通ユーザでしたから会社と会社の接点はあった。(笑)
by ebisu (2015-07-06 11:11) 

ebisu

>2015年現在100km を超える第三セクターは東北新幹線新青森開業(2002年)に移管された青い森鉄道だけです。

そうすると、広い北海道で135kmの営業区間のNPO化というのは途方もない社会実験のように聞こえますね。
日本発、NPO法人がボランティアを集めて根室花咲線を営業運転できたらなかなかのものです。
これからますます加速する高齢化社会にひとつの事業モデルを提供することになります。

根室振興局の「地域の未来を語る会」のテーマの一つにとりあげてもらいたい。根室振興局の役割もあります。
8月6日 13時30分から15時まで。場所は振興局3階大会議室。
公開で行われますから、傍聴できます。

申し込みは、このURLへどうぞ。根室振興局地域政策課です。
http://www.nemuro.pref.hokkaido.lg.jp/ts/tss/tiikito_mirai.htm

リストアップされているメールアドレスをクリックすると、メールソフトが起動します。
by ebisu (2015-07-06 17:42) 

ペトロナス

岩手県を走っている第3セクターの三陸鉄道の営業距離が北リアス線、南リアス線合わせて107.6kmで、北リアス線が1日12往復、南リアス線が1日10往復運行されています。

営業収入が年間約4億5000万円、営業費のうち運送費(燃料費、線路などの保守費用)が約5億2500万円、一般管理費(人件費、間接部門の事務所の光熱費、賃料など)が約5400万円で其の他宣伝費等などで合計で約6億円、1億5000万円の赤字です。

H26年度三陸鉄道決算公告
http://www.sanrikutetsudou.com/wp-content/themes/responsive/date/koukoku34.pdf

花咲線の営業距離を考えると、旅客収入で最低年間6億円台を割らないようにお客さんに乗ってもらうかのアイデア勝負だと思います。


by ペトロナス (2015-07-06 22:17) 

後志のおじさん

おっと~

路線長だけ見ていて、「三鉄」の南北を足し忘れていました。

三鉄は、条件が良かった三セクです。1978年に、新線建設にストップがかかった時に90%以上工事が完了していた線だけを引き取った会社で、さらには国鉄民営化の飴玉の「車両新造補助金率」ほぼ100%。

火をふくJR北海道の特急車両も、同時期の新車です。


くさすのではありません。三鉄の営業努力、経費削減努力、とりわけ社員の意識改革は目を見張るものがありました。国鉄のロートル社員で発足したのですから、なおさらです。
第三セクター鉄道の教科書とも言うべき会社です。

2002年に、青い森鉄道と同時に発足した、
岩手県出資の二つ目の第三セクター、IGR岩手銀河鉄道の社員教育に三鉄から指導員が派遣され、JR東日本から移籍の社員も目から鱗の思いだった、との新聞記事の記憶があります。


新線ですから、線路やトンネル、橋梁の更新費用はまだ発生しません。

これは、強みです。


北海道にも100Km超の三セクはありました。北見、池田間の「ふるさと銀河線」ですが、15年位の延命でした。


花咲線を鉄道として延命させるのは、非常に困難だろうと思います。が、人が、それぞれ思いを口にすることで、自分を振り返り、

いろいろなニーズが、明らかになる。

では、何が可能なのか?をアイデアを出し会う。

そこに、自己責任をわきまえた、自律した解決策が生まれてくるのだと。(我を通すことは目的ではない。自分の発言に責任を持つ、「大人」の対話。という意味です。)


ebisuさんの、
30年前にいっしょに仕事を………

との言葉、最大の褒め言葉ですね。

なにやら「角田会長」がzapper さんをたらしてしまった言葉みたいですが、正直なところebisuさんがどんな会社員をやっていたか、薄々イメージしていますので、言い争いはしょっちゅうやるけど本筋は外さないいい上司だろうなぁ、と、思っておりました。

嬉しい一言です。




by 後志のおじさん (2015-07-07 00:06) 

もやしさんま

今日の道新朝刊では根室本線廃止検討は滝川ー新得とありました。花咲線までって早合点ではないですか。北海道の東端に線路が届かないんじゃあ格好がつきませんから。すでに北海道の輪郭は失われています。骨組みまでは抜けないと思います。大量輸送手段としてはバスではなかなか代用できないと思います。
by もやしさんま (2015-07-07 00:07) 

ebisu

ペトロナスさん

ありがとう、じつに参考になる資料です。
運行距離が107.6km、これが北と南に2分されているのですね。片方が12往復、もう片方が10往復。
距離は「根室⇔釧路」135kmよりもちょっとだけ短い、そして便は根室の8往復よりも多い。

決算広告のデータを見ましたが、ずいぶん潤沢な現預金があります。現預金だけみていたら、じつに財務体質が堅固な会社に見えます。
経常損失が1億円出ていますが、沿線市町村からの補助金で穴埋めされています。
市立根室病院の年間赤字補填額17億円に比べたら、じつに小さい、沿線市町村の負担は微々たるもの。

運送費5.2億円の中には人件費が含まれているはずです、たとえば運転士の給料。内訳明細がほしいです。
一般管理費0.52億円も内訳明細がありません。間接部門の人件費がどれくらいなのか知りたいですね。

信号や列車自動停止装置は固定資産勘定の構築物に該当すると鉄道事業会計規則には載っていましたが、貸借対照表にはたったの92万円しか載っていません。そんなはずはないので、どこかが負担しているのかもしれません、確認する必要がありますね。

いずれにしろ、NPO法人&ボランティア方式なら人件費はJRの1/8ほどですむので、数千万円費用が浮いてきますから、沿線市町村の負担は全部でせいぜい5千万円をでないでしょう。
このような微々たる金額なら、釧路市、厚岸町、浜中町、根室市の2市2町での負担に異論は出ないでしょう。

売上を増やす努力も大事ですが、日本はすでに人口減少と高齢化そして経済縮小が同時進行していますから、そうした現状を踏まえて、老人のボランティア活動による低コストでの運営に力を注ぐべきでしょう。

発掘していただいた決算資料で、おおよそのところは分かりました。重ねて感謝申し上げます。

(ところで、本日根室振興局地域政策課主催の「地域の未来を語る会」に参加申請し受け付けていただきました。先着順ですので、参加は確定、楽しみです。)
by ebisu (2015-07-07 00:56) 

sdp

JR東には、只見線という鉄道ファンに有名な路線があります。数年前に水害で一部区間が不通となっています。
JR北でいえば、日高線と同じような状況です。
JR東は復旧させずに廃止したいとの意向のようで、以下のリンクにあるような資料を公開しています。
只見線沿線は日本でも有数の豪雪地帯を走っているので、
経費の中には莫大な除雪費が含まれているものと推察されます。比較的雪の少ない花咲線とは事情が異なると思われますが、JRグループが公開している数少ない資料なので、よろしければ、ご参照くださいませ。

なお、輸送人員が500人未満という点では、滝川新得間も釧路根室間も同じです。滝川新得間の廃止が議題に上がるのであれば、釧路根室間も議題に上がるのは自然だと思います。地元の方々はギリシア人のように楽観的に物事を考えずに、もっと危機感を持った方がよいと思います。


https://www.jreast.co.jp/railway/pdf/20140819_tadami.pdf
by sdp (2015-07-07 01:04) 

ebisu

後志のおじさん

三陸鉄道は90%完成していた線路を引き取ったのですか。線路や橋梁などの更新費用がないのが損益計算書を見かけ上良くしているところは要注意ですね。

固定資産は4400万円しかありませんから、線路や橋梁は三陸鉄道の所有資産にはなっていないのではないでしょうか。家を2件建てたくらいの固定資産しか貸借対照表には載っていません。
これもなぜなのか調べる必要があります。

地域エゴを押し通すことが目的ではありません、自分たちで運営したら、どれくらいのコストがかかるのか、沿線自治体がどれくらいの負担をすれば根室花咲線が存続可能なのかをちゃんと議論することが目的です。

>いろいろなニーズが、明らかになる。
>では、何が可能なのか?をアイデアを出し会う。
>そこに、自己責任をわきまえた、自律した解決策が生まれてくるのだと。

仕事は困難があり、スリリングでなければ楽しくない、そう思います。
by ebisu (2015-07-07 01:12) 

ebisu

もやしさんまさん

根室⇔釧路の区間の廃線リストは次のURLに載っています。
表になっているので、そちらを見てください。

*道新ニュース 電子版
「JR廃線拡大の可能性 第三者委、7路線8区間を例示」
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0151312.html


by ebisu (2015-07-07 01:16) 

ebisu

sdpさん

資料の所在URLの通知ありがとうございます。

>地元の方々はギリシア人のように楽観的に物事を考えずに、もっと危機感を持った方がよいと思います。

面白いたとえですね。地元民の私はすでに廃線になるという前提で考えています。EU離脱後の自立策を考えているようなものです。
民営化とは採算の悪いところをどんどん切り捨て、採算のよい路線だけ残す、能力のない経営者が必ず選ぶ選択肢です。不採算路線の「切り離し方」には選択肢がもっとたくさんあります。

只見線はH23年の豪雨で橋梁被害がでたのですね。奥只見には花泉というおいしいお酒があります。雪解け水が地下水となって美味しい水があるので、おいしい酒ができます。わたしは一度行ったことがあります。ダムも見ました。

幸いなことに根室花咲線には大きな川は釧路川だけです。湿原を蛇行して流れる川ですから、穏やかです。

線路の復旧についての只見線の試算資料や被害状況の資料が4つあります。明日、資料は全部に目を通したいと思います。

by ebisu (2015-07-07 01:39) 

もやしさんま

ちょっと待ってください。見てみると1キロ当たりの平均乗客数になっています。これって採算とイコールですか?花咲線は通勤時間帯以外は1両編成ですから経費は少ないんじゃないですか?まあ確かに距離が長いと燃料を食うけれど、複数車両で花咲線より多くても採算の悪いところもあるんじゃないですか?
by もやしさんま (2015-07-07 22:44) 

ebisu

1km当たりの1日平均乗客数が500人以下のところは切り捨て対象ということで、採算ラインではありません。
500人以下の区間を切り捨てた後は、1000人以下の路線が廃止対象になりかねません。
廃止対象の区間の採算がどうなっているのか、資料を公開すべきですね。採算を秘密にしたまままで公共交通機関を廃止するなんて乱暴すぎます。

採算ラインは公表されていません。区間別の損益計算をしているかどうかも公表されていません。

そこで、似たような規模の第三セクターが運営する鉄道の損益計算書と貸借対照表をメルクマールにしたら、採算ラインに近いところが見えるのではないかということです。三陸鉄道が参考になりました。
同じ方式でNOP法人がボランティアで運営すれば、採算ラインは三陸鉄道よりも人件費だけで5000万円以上下がるでしょう。
便数の少ないこともプラスに働きそうです。

>花咲線は通勤時間帯以外は1両編成ですから経費は少ないんじゃないですか?

1両でも2両でも運転士の数は同じですから、燃料費だけですね。

それもこれも、JR北海道側から区間別の損益資料と貸借対照表を公開してもらわないと確かめようがないのです。
花咲線は三陸鉄道とはそれほど大きく違わないでしょうというのがわたしの見立てです。

さて問題はJR北海道に、区間別損益計算書と貸借対照表をどうやって公開してもらうかですね。実務はなかなかたいへんです。乗り越えなければならない問題が山積みです、いや山が連なって山脈になっている。縦走しなければいけません。ああ、しんど。まあ、少しずつ歩きましょう。
by ebisu (2015-07-08 01:14) 

ebisu

根室花咲線の未来はどうなるのか、あきらめるのはやるべきことをやりつくしたあとでいい。
採算ラインすら見えないうちに、何の説明もなしに利用者からとても遠いいところで廃線が俎板に載せられてしまっているというのは異常なことです。
異常なことは異常であると声を上げなければ、それが当たり前のこととして大手を振ってまかり通ってしまいます。
異論を挙げ続けることも体力を要します。

わたしは団塊世代の一人としてまだやり残していることがあるような気がしているのです。私塾を営んでふるさとの未来を担う人材を何人か育てるだけでは責任を果たした気になれません。
体力の範囲内でもうすこしなにかをやらなければならない。
2006年にスキルス胃癌と巨大胃癌の手術をしてから、情けないことに体力にはほとんど余裕がありません。
ほとんど助からない病状のわたしを、診断した消火器内科医の先生が、そして消火器外科医の先生が、術場の看護師さんたちが、力の限りをつくして助けてくれた、天のありがたい采配です。
助けてもらった、ほとんど絶望的だった状況から救ってくれた人たちと天の采配に感謝せざるを得ません。なんのためにわたしを生かしてくれたのか、感謝しながら日々その意味を問わざるをえないのです。
by ebisu (2015-07-08 08:51) 

もやしさんま

昔の国鉄で赤字路線の公表では100円の売上のためにいくら掛かるかで1000円以上の路線が80年代に入るといきなり10路線くらい廃線にされ、そのうち9か8が北海道だったというのが私の記憶です。
by もやしさんま (2015-07-08 22:15) 

ebisu

100円の売上に1000円以上かかるのでは大赤字です。そのような数字は採算ラインの指標としては意味がほとんどないでしょう。100円の売上を買う保するために1円でもオーバすればそこは赤字路線です。そういう基準で区間ごとの採算を公表した資料はないのでしょう。
何度も繰り返し書きますが、JR北海道が今度の廃止対象に選んだ8区間の採算資料を公表しない限り、採算ラインはつかまえようがないのです。したがって、花咲線存続のために沿線2市2町で総額いくら拠出すれば支えきれるのかということも不明です。JRは廃止対象路線の採算計算をして公表すべきです。

当時は「根室本線」で花咲線は存在しませんから、根室本線自体は収入の10倍の費用がかかる路線ではなかった。「釧路⇔根室」区間もそうした極端な赤字路線ではなかったと推察できます。(国鉄民営化は1987年、そのときの根室の人口は3.9万人、いまよりも1.2万人多かった)
標津線がそのときに廃止になったのかな?
*#2272 根室 「57年間の人口推移+27年間の推計一覧表」 Apr. 23, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-04-23-1

そうしてみると、根室本線の起点である根室を、根室本線から外したのは用意周到。花咲線として独立の区間にすれば廃線対象となる、そういう深謀遠慮だったのかもしれませんね。
なぜか「花咲線」という呼称にずっとなじめませんでした。根室人が歴史的な根室本線という呼称になぜこだわらなかったのか理解ができませんでした。英国なら住民から大反対の運動が起きたでしょう。

人口がピークの約5万人から2.7万人に減少し、道路が整備されて車の保有台数が増えたのですから、「釧路⇔根室」区間の利用客は激減、そのままではやって活けなくなるのは当然です。

さて、鉄道運営事業を目的とするNPO法人をボランティア主体でやるとしたら、どれくらい足りないのか知りたいものです。
廃線にするかしないかは、その数字を見てからでしょう。
要求すべきものは要求するのが大人の対応です。
資料を分析してどういう選択肢があるのか、利用者である沿線住民に諮って結論を出すということも大人の対応です。

わけもわからず、廃線になるのを見送るなら、それは子どもの対応ではないでしょうか。JR北海道はいま子どもの手をひねるような所業をしようとしています。
根室の住民が子どもなのかそれとも立派な大人なのかは、根室に住む私たちのこれからの対応次第だと私は思います。
by ebisu (2015-07-08 23:36) 

後志のおじさん

鉄道の廃線と、「閉校」と、似ているように思います。


国鉄は、昭和53年に赤字路線廃線を試みたのですが、その頃は「収支係数」(100円稼ぐのためにいくらかかるか?)が用いられていました。美幸線(宗谷本線の美深起点の盲腸線でした)が、「全国一の赤字路線」となり、町長が東京駅前で入場券販売をやったりして「全国一」の座を九州の「漆生線」にわたした逸話があります。

その後、「輸送密度」という尺度が現れて、人×キロ(人数×Km)と、トンキロ(輸送トン数×Km)で4,000以下を、「特定地方交通線」として、割増運賃を適用することにしたのが昭和60年代。

こんな歴史があります。


事業者側は、重荷だから廃止したい。
国鉄時代は、自分の票のことしか考えられない国会議員に、廃線案が軒並み潰された。

こんな経緯も、問題を分かりにくいものにしている一因でしょう。


花咲線の500未満という数値も、元鉄道マニアも人Kmと誤解していました。

が、1Km平均10円で計算すると、ほぼ合います。1Km当たりの「実乗車平均」だと思われます。

根室のみなさんには、寝耳に水で、まだ何も知らない方も多いと思います。

数値の根拠を明らかに「させて」、事業者の「意図」を口にさせて、

交通体系を実現するにはまだまだ先がありますが、このステップが踏める方はebisu さんくらいでしょう。

(私、勤め人時代はコンセンサス形成に動くのが得意でした。)

応援するふりをして、考慮すべきファクターをいろいろ提示します。まだまだ引退もできませんよ。(あ~、手伝いに行きたい!)


不謹慎ですが、英語の話より内心よほど高ぶっています。


by 後志のおじさん (2015-07-08 23:45) 

ebisu

なぜ路線廃止が具体的な損益データも提示されずになされてきたのかがようやくわかりました。いままでの経緯が実にデタラメだったからです。国鉄がJR北海道になってもやり方はまったく同じです。区間別損益すら公表せずに廃線しようとしています。

>事業者側は、重荷だから廃止したい。
>国鉄時代は、自分の票のことしか考えられない国会議員に、廃線案が軒並み潰された。
>こんな経緯も、問題を分かりにくいものにしている一因でしょう。

最長10万年にわたる放射性廃棄物の処理費用の積立金を損益計算にいれずに、嘘の採算を公表している原発問題とどこか似ています。利用者を愚弄しているところが似ているのです。

資料を公表させて、それを利用者である私たち自身が分析を加えて、真実に近いものへと作り上げ、その上で利用者である私たち自身がどうするか判断すべきです。

>数値の根拠を明らかに「させて」、事業者の「意図」を口にさせて、
>交通体系を実現するにはまだまだ先がありますが、このステップが踏める方はebisu さんくらいでしょう。

さて、できるかどうかはわかりませんが、事前にできるかできないか不明の仕事に関しては、できなかった記憶がありません。どういうわけかなんとかなるのです、だから本件も悲観していません。ふるさとの未来をまもるために戦うのみ。

ところで学校の統廃合問題のように、地域エゴを持ち出すつもりはありません。学校統廃合になぞらえると誤解をする人がいるかもしれませんので、念のため。
冷静に採算ラインを算出して、受け皿のありようも提示(NPO法人+ボランティア)するので、資料を見て沿線2市2町の住民が判断・決定すればいい。
JR北海道が棄てる花咲線を拾い上げて、自分たちで運営するのですから、最終判断は各市町村が関与するのが当然です。もちろん、運営責任も伴います。退職老人たちにほとんどタダ同然で働いてもらうということも了解してもらわねばなりません。

30年前にはお互いに勤務していた会社同士は数年間にわたって大きな取引があったのに一緒に仕事ができませんでしたが、いまはネットを媒介として、コラボレーションできます。なんと楽しいことよ。ドキドキワクワク。

-------------
8日 23時36分のわたしの投稿に変換ミスがあるので、訂正します。

3行目:
「100円の売上を買う保するために」⇒「100円の売上を確保するために」

4ブロック目:
「やって活けなくなるのは当然です」⇒「やっていけなくなるのは当然です」
by ebisu (2015-07-09 09:25) 

ebisu

原発の例を出したので、低めの試算を例示しておきます。

チェルノブイリでは事故後の原発の厳密な放射線被爆管理の下にに3000人が働いています。
たった1箇所の原発事故ですら廃炉にはこれほどの人員が要求されます。
この人員数を使って一箇所の原発の廃炉にかかる人件費のみを計算してみましょう。

条件は次の三つ。
①プルトニウムの半減期が2.3万年ですから、11万年で放射能はおおよそ1/32、ここまで原発をやっている会社が責任をもつ。
②人員数は3000人、公務員給与年600万円に危険手当300万円を加算します。
③原発の耐用年数を40年とします。

3000人×900万円×11万年÷40年
=3×9×11×10^13÷40
=7.425×10^13 /年

保管人件費コストだけで2970兆円です。積立金は耐用年数の年度に積み立てなければなりませんので、年間74兆円の廃炉準備金の積み立てが必要になります。
東電の売上は年間6兆円でしたかね。電力料金を10倍にしても追いつかないほど原発は高コストなのです。

11万年にわたってかかる人件費のみの計算です。管理棟建物をはじめ管理するためにさまざまな測定器やロボットのような道具が必要になるので、おおよそ2倍のコストがかかると判断すべきでしょう。

原発が亡国の発電システムであることが、小学生にもよくわかるでしょう。

自分でおおまかな計算をして確かめなければ、簡単にだまされるのです。日本はすでに欧米のようにだまされるほうが悪いという弱肉強食の社会になってしまっているようです。
国民の学力低下はまことに都合が良い。だれも採算計算の確認計算などできない状態が望ましいのです。
それで莫大に儲けている会社、それで食べている機関や人たちがたくさんいます。大きな利権なのです。

ふるさとの子どもたちの学力を上げる、それは低学力層の子どもたちの基礎学力をしっかりしたものにするだけでなく、学力上位層の子どもたちの志を鍛え、ふるさとと日本の未来に判断を誤らないような広い教養と複数の分野の高度な専門知識をもつように指導・教育しておかなければなりません。

by ebisu (2015-07-09 09:56) 

ebisu

日本人が受け継いできた遺伝子群を「遺伝子プール」になぞらえると、原発事故や廃炉による放射能汚染の拡散は日本人の遺伝子プールを10万年にわたって傷害していくことになります。
遺伝子レベルで見ると日本人が日本人ではなくなるということです。縄文以来1万2千年にわたって代を継いできた貴重な遺伝子プールが2011年の福島第一原発事故を起点として、劣化し続け、別のものになってしまうということ。いままで受け継いできた文化や伝統的な価値観も維持できなくなるということです。
劣化した国民が現在の国際的地位を維持できるはずもないですから、国力は最低の部類になる。

原発を「亡国の発電システム」とebisuが呼ぶのはそういう理由からです。

by ebisu (2015-07-09 10:13) 

もやしさんま

もしも採算を基準にするなら、今や一家に1台どころか大人一人に1台に近づいた北海道の自動車状況では赤字路線は廃線が合理的だし、新幹線すら無駄に思えます。結局すべては土建業界に仕事を回すための口実に過ぎません。本当はそちらの業界も政官業の連携に頼らずに仕事が減ったら多角化して色々な事業に転換することが必要なのだと思います。しかし誰でもリスクの少ない仕事をしたいでしょうから仕方がないと思います。
by もやしさんま (2015-07-09 10:14) 

ebisu

もやしさんまさん

おはようございます。
経済合理性だけで動くとすれば赤字路線の廃線は当然の結論です。
でも、経済合理性だけで判断してはいけない分野があります。公共交通機関もその中の一つではないでしょうか。

過疎地から公共交通機関が奪われたら、人が住めなくなります。若いうちはいい、歳をとって運転免許を返上した後のことも考えなければならない。

鉄道に固執する必要はないのかもしれません。バスで代替できるならそれでもよい。
そのためにはバスで運行した場合と鉄路の場合と採算を比較しなければなりません。
利便性もです。
鉄路がなくなれば、根室を通過する観光客は半分以下になるでしょう。東根室駅ホームで乗降する観光客はけっこう多いのです。

廃線が合理的だとしても、ワンクッションおいて考える余裕が欲しい。なくしてしまった後から、こういう場合が困る、ああいう場合が困るというのでは取り返しがつきません。

>もしも採算を基準にするなら、今や一家に1台どころか大人一人に1台に近づいた北海道の自動車状況では赤字路線は廃線が合理的だし、新幹線すら無駄に思えます。

おっしゃるとおりです。議論はその前提条件が重要です。いみじくも、「もしも採算を基準にするなら」と言及しています。
採算が合わなくても、沿線住民が運営に必要な仕事や経費を負担できる範囲内なら、存続という選択肢があります。
こどもたちに、湿原を横切ったり、森林地帯に入ったりするのどかな列車の旅を残しておいてあげたいというのも、議論の大事な前提条件の一つではないでしょうか。これではいけませんか?(笑)
by ebisu (2015-07-09 10:39) 

お名前(必須)

いけないなんてことは全くありません。私の思うのは新幹線を作るのも赤字路線を廃線にするのも土建業界に仕事を作るためのことのような気がするからです。
by お名前(必須) (2015-07-09 15:09) 

ebisu

戦後のある時期まではインフラの整備は必要だった。だが、同じパターンが手を変え品を変えて70年も続くと、いけません。

もやしさんまさんがおっしゃるように、北海道新幹線は不要だと私も思います。いまさら、生活路線の在来線犠牲にしてまで、新幹線を引く必要はありません。時間が惜しいなら飛行機でくればいい。

借金を重ねてやるのがいけない。どうしても必要だとだというなら、借金(国債発行)はしないで必要だと思う人々がお金を出し合ってやればいい。
負担なしで新幹線を引っ張ってこれるようなことを考えているのがおかしい。そういう根性だから、政府の借金が1000兆円を超えてしまったのでしょう。
負担は後年時に先送りする、これがいけません。当代の問題は当代が解決すべきです。次の世代に問題を先送りしてはいけない。これは大原則です。
亡くなった経済学者の馬場宏治先生がそういうことを遺稿に書いていました。
by ebisu (2015-07-09 15:49) 

後志のおじさん

収益ですが、これも結構複雑です。

販売手数料と、乗車距離鞍分部分と、フリー切符類の営業距離鞍分の3つからなると思ってください。


おおまかには

定期券、乗車券は

販売手数料+乗車距離鞍分

ですから、釧路駅で精算した場合や釧路駅で根室までの乗車券を買った場合、

販売手数料部分が、花咲線に配分されていないケースも考えられます。


逆に、フリー切符類は、実乗車がなくても線の収益に計算上は配分されます。極端な例ですが、鹿児島駅で「青春18切符」が売れたら、駅の販売手数料を差し引いた残額からいくばくかが、花咲線にも配分されているはずです。

JRの出している数値では、このへんがどうなっているのか不明ですから、収益の見通しがたちません。突っ込むべきポイントの1つです。

by 後志のおじさん (2015-07-09 19:54) 

ebisu

売上勘定が、おおまかにいうと3勘定に分類されており、さらにそれが細目に分かれている可能性がありそうですね。
決算書には載りませんが、会計システムは細目別データを集合勘定の「売上」に集計しているでしょうから、もともとの細目分類の元資料を見せていただいたら様子が分かるのでしょう。
それぞれの細目勘定がどのように按分計算されるのかは、おのおのについてレクチャーが必要です。

とにかく資料を見ないとさっぱりわかりません。地域間の主要な公共交通機関である鉄道路線や区間の廃線を検討するには、これらの区間の損益計算資料の公表が不可欠です。
根室花咲線でJR北海道からの区間切り離しの雛形をつくればいいのです。後の地域は金太郎飴方式でよい。

根室花咲線以外で手を上げるところがあれば、そちらでもかまわない。その事例を参考にさせてもらえばいいだけのことになりますから。
by ebisu (2015-07-09 22:37) 

もやしさんま

内地で廃線になったあとでそこがバイパス道路になった事例があります。道東道路が白糠まで開通して釧路までもうひといき。高規格道路も進みだしました。そろそろ次なる道路工事を考えているのかもしれません。作ったところで別当賀落石線程度の交通量だと思います。線路際に大鷲が何十羽もたむろをしているところがあります。今なら目の前を通り過ぎるだけですけどそうなったらねぐらチェンジですね。引っ越しがめんどくさいのは人間だけではないんですけどね。
by もやしさんま (2015-07-10 15:28) 

ebisu

標津線は道路にはなりませんでした。元々交通量が少ないから線路を道路に作り直すニーズがない。
根室も北洋サケ・マス禁漁で、人口減少が加速するので、線路を道路に作り直すニーズはありません。

さびた鉄路の脇に大鷲が我が物顔で数十羽戯れる、写真にしたらなかなかよさげです。

湿原やミズナラや白樺の林の中をゆっくり走る車窓から大鷲や鹿が眺められる鉄路は維持して次の世代へ引き継ぎたい。根室に住む私たちの大事な大事な共有財産です。
by ebisu (2015-07-10 16:22) 

後志のおじさん

第三者委員会から、廃線候補にあがったいきさつですが、

そもそもJR北海道の事故多発の原因を究明するのか目的の委員会です。

国から1200億の資金投入を受け、どのような安全施設を構築していくか?を検討する過程で、廃線があがってきたのでしょう。

車両も耐久年数をすぎ、トンネルも古く、線路もつき固めた道床にバラスと木製枕木の線路ばかりです。

線路と車両の全面更新をするには1200億では手が回らない。

この結果の、廃線案だと思われます。

第三セクター化するならば、
今の設備で、実現可能な安全運行の限界も提示してもらう必要があります。

by 後志のおじさん (2015-07-10 20:05) 

ebisu

ああそういえば、都会の線路はすべてコンクリート製の枕木でした。木の枕木なんて見たことありませんね。
(京王新宿線は広軌ですから、初めて乗った昭和42年のころからすでにコンクリート製の枕木でした。)

根室花咲線は木の枕木です。たしかに事業継承した場合に何年くらいもつのか確認の必要がありますね。
コンクリート製の枕木に変える場合の見積もりもJRは実際の資料があって試算できるでしょうから、それも明細ベースで提出してもらわなければいけません。
「コンクリート製枕木更新準備積立金」を毎年積み立てる必要があります。こういう投資は国からの補助金があって当然ですから、実績でとれくらいあるのかも確認すべきですね。

三陸鉄道では信号や列車自動停止装置が含まれるはずの固定資産・構築物に90万円ほどしか記載がありませんでした。その理由も知りたいですね。
オフィシャルな場で、社外秘の資料を公開してもらって確認しなければいけないことがたくさんあります。
by ebisu (2015-07-10 22:00) 

後志のおじさん

すさまじく変な例えですが、

路床(バラスの下の基礎の部分)中学英語。

バラスと枕木と線路が、高校英語。

どんな列車を、走らせるか?が実用英語かな?とも思っています。


今の日本の理想の線路は、

コンクリートスラブに、PC(コンクリート)枕木
+スプリング固定の60kgのシームレス。

極力線形が、直線。でしょうね。
新幹線の240Km走行の条件です。


マニアックになってすみません。
新幹線の規格から、引算でイメージして頂こうと思いますので。

Continued





by 後志のおじさん (2015-07-10 23:14) 

ebisu

ハードルが上がりましたね。

コンクリートの床スラブには鉄筋も入っているのでしょう。コンクリート製の道路を作って、その上にコンクリート製の枕木を固定し、レールを載せる。
理想型ですね。

3mほどの幅で、既存の線路に併走する形で線路の路床を新設しなければなりませんね。

逆に、巡航速度を60km/時とするなら、どの程度の仕様の床と枕木、そして線路で可能なのかを訊いてみたい。
90km/時なら途中駅の停車時間を入れても1時間45分くらいで釧路にいけますが、現行の60km/時で十分です、のんびり脱線しない程度に横揺れして走るローカル線の旅でいい。

女房殿が昨日最終列車で帰ってきましたが、列車の窓が両端の突起を親指で押し下げながら持ち上げる昔のまんまだった。蒸気機関車の頃の匂いがしたと笑ってました。
ずいぶん古い車両を使っています。耐用年数を4倍は超えているのでは?
古くて燃費もずいぶん悪いのでしょう。

それにしても、メンテナンスの方法には何種類かの選択肢がありそうです。だから方式ごとのコストについての試算が必要になりますね。
そういう形で事業継承をして、何を選択するかでそれぞれどのくらいの維持費がかかるのかが明らかにできたらいい。費用の負担は沿線住民である私たち自身ですから、理解と納得ずくで運営できたらいいですね。

道庁のほうは、JRとの話し合いの場にわたしたち市民の参加を募るかどうかこれから検討するようです。
北海道総合開発計画委員会のような組織だと、議論の前提を議論せずに、それぞれのご専門ごとに都合のいい意見の寄せ集めになってしまいます。ピントが最初から外れていますから、結果はろくなことになるはずがありません。
実際に具体論レベルで検討能力のある人材だけを集めて、パイロットスタディをやるのがいい。
肩書きや意欲だけでできるような種類の仕事ではありません。

by ebisu (2015-07-11 00:10) 

ebisu

コメントの数が50を超えたようなので、数日中に2回に分けて本欄へアップします。

わたしたちは勝手にさまざまな角度から議論するので、道庁がJRと廃線問題を議論する際にはぜひ参考にしてもらいたいと思います。

道庁とJR北海道と沿線住民のクラウド・コンピューティング、生産的な議論の場がネット上に実現できたらすばらしい。
by ebisu (2015-07-11 00:29) 

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