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#2705 武器輸出・原発輸出・カジノ: あきれた成長戦略のナカミ June 18, 2014 [91.経済]

 掛け声ばかりで成長戦略の具体案がさっぱりなかったが、でてきたと思ったら「掟破り」のあきれたものばかり。
①日本製の武器輸出
②日本製の原発輸出
③カジノを全国各地につくる


 ①⇒パリで武器の見本市が開かれており、日本から12社が出品している。日本は技術水準が高いから、民生用の製品の中に軍事転用できる技術がいくらでもある。輸出された高性能武器は敵対するA国とB国に渡り、戦争に使われる。民政技術の転用なら安く生産可能だから、高性能で品質の安定した日本製武器はたくさん売れ、たくさんの人が死ぬことになる。そういう現実を生み出しながら武器を生産する日本企業はたくさん儲けることになる。
 ②⇒最終処分場など地球上のどこにもないから、原発から排出される使用済み核燃料はいずれ人類に刃を向ける。輸出された原発が事故を起こしたときに、安倍総理や原発を製造した企業が責任をとれるのだろうか?福島第一原発事故は3年たっても収拾がついていないし、いつ収拾つくのかすらもわからない。百年後、それとも五百年後?安全と宣伝して販売する企業や国は事故が起きたときの責任をとれるわけがない。いまフクシマでは除染すらできていない。3年間で除染に使ったお金はたったの167億円だ。全部やったら500兆円とも言われているから、ほとんどやる気がない。やっても放射線量が半分程度に下がるだけで住むには適さない。除染しても他の場所に放射性物質を集積するだけで1ベクレルも減らすことができないという現実がある。最終処分場どころか中間貯蔵施設の場所選定すら決められない。
 原発プラントが輸出された国々に最終処分場がないのにたくさんの使用済み核燃料が山と積まれるから、原発輸出は人類の未来に不幸の種をまくようなもの。永遠に続く人類の不幸という未来に必ず起きる大きな犠牲の上に、いま原発を製造する日本企業がたくさん儲かる、じつにあくどい商売である。
 ③⇒カジノができたら、入り浸る人が必ずたくさんでてしまう。ギャンブルは癖になる。ありていに言うと中毒になる。自己破産する者が続出する。たくさんの人の生活破綻の山の上に、カジノを経営する企業がごっそり儲ける。
 お父さんやお母さんがギャンブル中毒になって、財産をなくしてしまったら、子どもの未来はどうするの?学校だってやめなきゃならない。生活保護世帯も増える。このような生贄が必要な経済成長ならわたしはいらない。

 縄文時代以来日本列島がはじめて迎える人口減少時代に経済成長路線はふさわしくない、わたしたちは経済縮小のさなかに生きている。人口が急激に増大した時代の経済成長を「人口減少と高齢化と少子化の同時進行」の中で実現しようとすること自体に無理がある。無理はやめて経済縮小を受け入れよう。人口が半分に減ったら、完全雇用が実現し、食糧自給はできる。鎖国(強い管理貿易)と週休3日制を導入し、金・土・日は菜園づくりや釣りをして楽しもう。電力需要は激減し原発も要らなくなり、日本の国土は昔の美しさを取り戻し、私たちの子どもや孫がもっともっと穏やかに暮らすことができるから、経済縮小(マイナス成長)を恐れることはない

 他人の不幸の上に自分達の経済成長を実現しようと思うような、せこくてずるくて意地汚い日本国民はそんなに多くはないと信じたい。
 安倍総理、あなたは「美しい国日本」って言ってませんでしたか?
 自民党の他のメンバーのみなさん、ほんとうにこんなに意地汚い成長戦略でいいのですか?

 
三つとも前回衆議院選挙公約にはなかった項目のようだ。それどころか原発はなくしていく方向だと約束したはず。武器輸出解禁なんておくびにも出さなかった。

 正直・誠実・勤勉であることが美しい日本のこころ
 パトリオット*わたしは健全な保守主義を次の世代に伝えたい世界中で日本だけは儲かれば何をしてもいいというビジネス感覚の国にはなってほしくない他人の不幸の上に築かれる経済成長と日本は無縁であってほしい
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*#1030 nationalism とpatriotism :遠藤利國訳・幸徳秋水『帝国主義』May 17, 2010 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-05-17

 #1029 『現代語訳 帝国主義』幸徳秋水著・遠藤利國訳 May 16, 2010
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-05-16

 秋水はナショナリズムとパトリオティズム(郷土愛)を区別せずに愛国心をすべからく偏狭で排他的なものであると定義しているが、わたしは郷土愛とナショナリズムは区別したい。その点の説明は藤原正彦著『国家の品格』に譲る。

 <以下、#1030より抜粋>

 数学者藤原正彦のナショナリズムとパトリオティズムの二つの用語の使い分けについて『国家の品格』から該当箇所を引用して補足しておく。

「愛国心」ではなく「祖国愛」を
 私はいつぞや、アメリカ人の外交官に「お前はナショナリストか」と訊いたことがあります。そうしたら、「オー・ノー」と否定されました。そこまではよかった。
 ところが「パトリオットか」と訊いてしまった。そしたら「もちろんだ」といって今度は怒り始めた。自分が生まれ育った祖国の文化、伝統、自然、情緒をこよなく愛することは、当たり前中の当たり前である。外交官でありながら、そんな質問をされたことを侮辱ととったのです。明治になってから作られたであろう愛国心という言葉には、初めから「ナショナリズム」(国益主義)と「パトリオティズム」(祖国愛)の両方が流れ込んでいました。明治以降、この二つのもの、美と醜とをないまぜにした「愛国心」が、国を混乱に導いてしまったような気がします。言語イコール思考なのです。
 この二つを峻別しなかったため、戦後はGHQの旗振りのもと、戦争の元凶としてもろとも捨てられてしまいました。わが国が現在、直面する苦境の多くは、祖国愛の欠如に起因するといっても過言ではありません。・・・ 私は愛国心という言葉は、意識的に使いません。手垢にまみれているからです。そのかわりに「祖国愛」という言葉を使い、それを広めようと思っています。言葉なくして情緒はないのです。(藤原正彦著『国家の品格』114ページ)

  『国家の品格』が260万部も売れているのは単なる流行だけではなく、しっかりした論が展開されているからだろう。 

 手元にある辞書2冊をみると定義は次のようになっている
Nationalism: 2 a great or too great love of your own country
Patriotism: When you love your own country and are proud of it
     (Cambridge Advanced Learners Dictionary)

Nationalism: 2 the belief that your nation is better than other nations
Patriotism: strong feelings of love, respect, and duty towards your country
     (Macmillan English Dictionary)

 ナショナリズムはtoo great love of your own country(度を越した祖国愛)だったり、他国を省みない排他的なニュアンスがあるが、パトリオティズムにはそういう負のイメージはなく、生まれ育ったホームタウンへの素朴な郷愁や誇りにすぎないしかしそれも程度問題で、容易に排他的愛国主義(ジンゴイズム)へと転化しかねない危うさももっている。
 Patriotism can turn into jingoism and intolerance very quickly. 

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 日本は白人の植民地支配からアジアを解放するために、開国後の苦しい国家財政のなかで四分の一もの規模で韓国や台湾独立を維持するために財政支出をし続けたことがある。意地汚い国ではなかったことを思い出したもらいたい。

 こんな愚劣な成長戦略しか考えつかないのなら余計なことはしてくれるな、さっさと退場してもらいたい。日本人と日本企業はまともな商売で堅実にやればいい。
 美しい国日本には、何百年も前から世界に誇れる商道徳を守り育ててきた。美しい日本人のこころが育んできた商道徳を忘れてはいけない

   売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よし

 輸出すべきは、武器ではないし原発でもない、世界に誇る商道徳だ。
 広めるべきはカジノではない、日本の伝統的な商道徳だ

 美しい日本、世界に誇れる日本人の心(=情緒)がここに凝縮している、道を踏み外してはいけない。


* #2702 残業代をゼロにする"ホワイトカラーエグゼンプション"③:公務員は別扱い June 10, 2014   
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-06-10

 #2701 残業代をゼロにする"ホワイトカラーエグゼンプション"② June 9, 2014  
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-06-08

 #2699 残業代をゼロにする"ホワイトカラーエグゼンプション"① June 6, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-06-06

 #2669  成長戦略:規制緩和を考える May 7, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-05

 #2660 庶民の物価感覚 : 消費は落ち込む Apr. 27, 2014 
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 #2561 物価上昇なんて経済政策はありえない話だ:経済アナリスト藤原直哉 Jan. 10, 2014 
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 #2554 「日本の経常収支と円を考える」 東洋大教授・中北徹の論 Jan. 3, 2014 
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 #2549 アベノミクス批判 (2):内橋克人 Dec.31, 2013 
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 #2543 インフレと自己責任:リスク増大へ対処の方法はあるか? Dec. 27, 2013 
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 #2540 アベノミクス批判(1):『世界8月号』伊藤光晴論文 Dec. 23, 2013 
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*#2523 アベノミクスの行く末: 日本総研調査部長の論点 Dec. 9, 2013 
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 #2502 アベノミクスと企業経営 Nov. 18, 2013 
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 #2430 手詰まりの安倍首相 ついに消費税引き上げ決意表明 Oct. 2, 2013 
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  #2309 Nikkei dives 7%, ends below 14,500 : May 25, 2013
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  #2298 アベノミクスの罪:日経平均15,096.03円 May 16, 2013 
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  #2270 人口減少の衝撃: 2040年の日本の人口は1億727万人:"Japan's depopulation time bomb" : Apr. 21, 2013
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-04-22

  #2256 マネタリーベース270兆円へ拡大:亡国の決断 Apr. 6, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-04-06

  #2245  円安はそんなにいいことか? Mar. 17, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-03-17

  #2185 各論(3):'Abenomics' Jan. 24, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-01-24

 #2170 各論(2):貿易収支赤字転落⇒? Jan. 3, 2013 
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-01-04

  #2169 各論(1):国債暴落の可能性とその影響 Jan.2, 2012 
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-01-02

 2168 歴史認識を欠いた安倍新政権の歴史的役割(2):蔵相高橋是清暗殺 Dec. 31, 2012 
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-12-31-1

 #2164 歴史認識を欠いた安倍新政権の歴史的役割は何? 
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-12-28

 #2158 自民党圧勝294されど第2の危機民主党惨敗  Dec.17, 2012 
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-12-18

 #2144 成長路線と金融緩和の罠 : 衆院選挙でナイトメアがはじまる 
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-11-30

 #1828 ゼロ金利の罠: Fed targets and transparency Feb. 3, 2012
 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-02-03

 #829 国家財政破綻の瀬戸際  Dec.12, 2009
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 #346 これから10年間の日本経済のシナリオ
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2008-10-10 

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