#2290 地域医療対話(1) May 10, 2013 [30. 地域医療問題]
気温3.1度、昨夜も寒かった。NHKラジオニュースによれば中標津空港では朝の気温がマイナス2.9度だった。1.0度、2.0度、3.1度とこの三日間少しずつ上がってきてはいるが、連休が明けたというのにこの寒さはなんだろう、いくら根室でも寒すぎる。
コメント欄にドクターと思しき方お二人から根室の地域医療について具体的なコメントをいただいた。お聞きしているうちに根室の地域医療を通して北海道の地域医療にかかわる構造的な問題が浮かび上がってきた。
地域医療のは私たち市民の健康と生活にかかわる重大事であるから知らないではすまない。どういう地域医療環境を創りたいのか、提供される診療レベルと負担の問題のバランスを議論しながら結論を出さなければならないのだろう。
そうした議論に具体的な材料を提供できれば幸いである。物議を醸しそうな話題も含まれているが、これが現実だから知った上でどうすればいいのか一緒にお考え戴きたい。
3回くらいに分割したほうがいいだろう。(3回のつもりが5回になってしまった 5/13追記)
premium malts, guinness stout, Löwenbräu, ebisu ???
#2283への投稿から
============================
診療報酬
入院の診療報酬は出来高算定とDPC算定で異なります。
出来高算定もDPC算定も基本料に、
A類(処方、注射)
B類(画像診断)
C類(検査)
D類(処置、手術、リハビリ、放射線治療、精神科専門療法)
が追加されます。
簡略して説明します。
出来高算定は医師の基本である診断がなくても、基本料があり、治療、検査、処置、手術をすれば全て診療報酬が追加されていきます。1回の入院で病名はいくらで追加できます。
例えばなんだかわからなくても内科に入院、そして検査をしてなんか感染症があり、抗生剤を使用して治りました。さらに入院中に狭心症が見つかり、循環器内科に転科して狭心症の手術をしました。さらに白内障の手術もついでにしてくれと言われ、眼科に転科して白内障の検査、手術もしました。
病名
感染症?
狭心症
白内障
上記診断に係った検査も手術もすべて診療報酬に追加されます。
DPC算定では診断をして、その病名の定額報酬が決まっており、それにあった治療、検査、処置、手術をしていくものです。1回の入院で1つの病名です。
上記の例で取り上げると
主病名は一番定額報酬が高い狭心症または急性冠動脈症候群
副病名で感染症?、白内障となります。
感染症を診断して肺炎としますが、診断のための検査と治療と、白内障の診断の検査は定額報酬に含まれています。
ただし、白内障の手術診療報酬は追加されます。
出来高算定でもDPC算定でも肺炎で入院をしたら、肺炎治癒したら終了です。
狭心症が緊急を要するものでない場合は内科を退院して、循環器内科外来で検査して予定循環器内科入院となります。入院時の説明では肺炎で入院です、狭心症の疑いもあります、肺炎の治療が終わったら外来で検査して狭心症の治療方針を決めましょう、となります。
緊急の場合で急性冠動脈症候群であれば病名は急性冠動脈症候群で肺炎は追加病名です。入院時の説明では急性冠動脈症候群で循環器内科に入院して治療します、肺炎を併発しています、となります。
白内障の手術は社会的な理由がないかぎり、退院して眼科受診して手術予定をたて、別入院で手術となります。
診療単価
産婦人科60,000円前後、小児科50,000円前後、外科70,000円前後、整形外科45,000円前後、循環器内科50,000円前後、消化器内科50,000円前後、眼科80,000円前後となり、診療単価が高い科です。ただしこれは本当にD類(処置、手術、リハビリ、放射線治療、精神科専門療法)ができる専門医師がいる場合です。
一般内科は32,000円前後です。
透析は入院ではなく外来治療ですから入院診療単価とはなりません。週3回透析すると1年間で150回透析しています。透析自体はほとんどスタッフが行っていますから、医師がでるところはほとんどありません。
疾患の罹患率も違うので売り上げの多い科はまた変わってきます。
循環器内科、消化器内科、外科、産婦人科等が売り上げ上位の診療科になります。最近は整形外科も売り上げ上位になってきています。
昔は医師一人当たり入院診療報酬が1億円と言われていました。循環器内科のみが2億円と言われていました。
なぜ診療単価がこれだけ違うかというと
D類(処置、手術、リハビリ、放射線治療、精神科専門療法)です。
D類(処置、手術、リハビリ、放射線治療、精神科専門療法)が出来なければ一般内科と同じで診療単価も32,000円前後です。ただDPCでは基本料が疾患毎に違いますので専門性の高い疾患は高くなります。
いかにD類を増やすかが診療単価を押し上げます。
入院診療単価がさがるということは専門的な医療が行われなくなっていることを示唆します。
外来診療単価は一般内科が8,500円前後
産婦人科、小児科、外科、消化器内科等が10,000円以上です。
整形外科、眼科は外来診療単価は低く、6,000から7,000円前後です。
>正反対のことを書いておく。きっちりやるなら、基本的な経営管理の仕組みのあることが前提になる。市立根室病院では診療科別・病棟別の部門別損益計算がなされていないのではないか?経営管理は部門別損益計算書による予算・実績管理が基本である。それがなけれ誰にも確かな分析などできはしない。管理部門にこうしたことをやれる人材がいままで一人もいなかったのではないか。
本田俊治Blogをみさせてもらいました。
平成21年から右肩下がりに業績悪化していますね。
こういうグラフをみたら前年と比較するといいのではないでしょうか?
医師引き上げの平成19年と引き上げ後の平成20年、
そして現管理職体制の平成21年以降の違いをみれば答えはでると考えます。
============================
Premium maltsさん、診療報酬の解説ありがとうございます。
DPC算定対象とは包括請求のことですね。市立根室病院は出来高算定?かな。
だから、診療報酬の請求形態には変化がないと思います。
どなたか知っている方がコメント欄へ書き込んでくれたらありがたい。
>平成21年から右肩下がりに業績悪化していますね。
派遣医にかかわる人件費負担増で採算が悪化したことは派遣にかかわる大学との契約とその運用実態からハッキリしていますが、そういう資料は本田さんもおもちでない。もちろん、病院も公表していません。常勤医が不足する中で、診療科をある程度そろえて維持するためには、採算を度外視した派遣契約を結ばないと診療体制を維持できないのでしょう。
市民へ隠す必要はない。
根室の地域医療を維持するために、どれくらいのお金がかかるのははっきり表に出すべきです。
>こういうグラフをみたら前年と比較するといいのではないでしょうか?
業績の悪化グラフを前にして、前年の実績と比較するとは、どの項目を比較するといいのでしょう?
通常の経営管理方法は部門別予算実績対比損益計算書で管理します。だから、全体が悪化したときは、どの部門の採算が悪化しているのかすぐにブレイクダウンできます。
予算実績差異が大きい項目(売上と費用明細項目)については部門責任者が理由をコメントして、予算管理部門へ上げます。
こういう仕組みが整備されたら、予算管理は何も難しいことはありません。
じつは、人口が減少するのに、病院の売上計画が若干増えるような計画になっています。
しかも、そのベースになっているのは平成14年度の診療科がそろい、常勤医指数が20名体制の頃のデータです。
市立根室病院の経営管理問題は二つに集約できます。
一つは部門別予算管理制度がないこと。
もう一つは、予算作成の前提条件が著しくデタラメなこと。
こんなに無理な『改革プラン』を北海道庁に提出しても、何が何でも2倍もの予算を投じて病院建て替えをやりたかったのでしょう。
辻褄を合わせるために次々と無理なことをしています。
============================
============================
************************************
************************************
【投稿文再読】
プレミアムモルツさん、鋭い指摘ですね。
太字の部分の一覧表を作成してながめれば、経営悪化の原因がわかるというのです。
ebisuはプレミアムモルツさんの文の意図するところを読み取りそこなっています。「前年と比較する」という文言にとらわれて、その次の文で「平成19年と引き揚げ後の平成20年」、「そして現管理職体制の平成21年以降の違いをみれば答えはでる」とはっきり指摘しているのに。ちょっと恥ずかしいですが、私のコメントもそのまま転載しておきます。
>本田俊治Blogをみさせてもらいました。
>平成21年から右肩下がりに業績悪化していますね。
>こういうグラフをみたら前年と比較するといいのではないでしょうか?
>医師引き上げの平成19年と引き上げ後の平成20年、
>そして現管理職体制の平成21年以降の違いをみれば答えはでると考えます。
この間に何があったかは根室市民の記憶にまだあるでしょう。
旭川医大の撤退、その後常勤医が一時期6名に激減、残ったドクター達は地域医療の維持にたいへんな苦労があったはずです。足りない常勤医をカバーするために、非常勤医を増やさざるを得なかった深刻な状況が生まれました。
旭川医大が撤退したあと、院長も交代しました。北大出身のA先生です。たいへんなときに根室に居続けて地域医療崩壊を食い止めてくれたのはA先生たちでした。そしてなぜか平成22年1月1日付けで札医大出身の現院長H先生に替っています。
こうした大きな流れの中で何が起きて市立根室病院の経営が悪化したのかはこの後の投稿が徐々に明らかにしてくれます。
------------------------------------------------
*#2322 地域医療対話(7):医師招聘の実態 Jun. 5, 2013
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-06-05
#2307 地域医療対話(6):医師招聘の実際
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-24
#2297 地域医療対話(5): 旧弊の再生産とは?
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-14
#2296 地域医療対話(4): 経営の問題点がよくわかる一覧表
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-12-3
#2295 地域医療対話(3):非常勤医が増える仕組み
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-12-2
#2291 地域医療対話(2)
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-10-1
#2290 地域医療対話(1)
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-10
#2287 「いまいる常勤医を大切にせよ」:市立根室病院の経営改善
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-07-2
#2287 「いまいる常勤医を大切にせよ」:市立根室病院の経営改善
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-07-2
*#2286 市立根室病院『改革プラン(改訂版)』と実績対比
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-07-1
#2285 市立根室病院『改革プラン(当初計画)』と実績対比
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-06
#2283 市立根室病院損益推計:7年後は年額22億円に赤字拡大か?
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-04
#2269 衝撃!根室市の人口推計値 :とまらぬ人口減少
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-04-21
#2272 根室 「57年間の人口推移+27年間の推計一覧表」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-04-23-1
#2247 根室市予算案をチェックする(6): 補助9億円「高すぎる」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-03-19
#043初夢でみた医師不足解消
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2008-01-08
#37市立病院はほんとうに黒字か?…(2)
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2007-12-29
#33わが町の医療の現状と展望(1)
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2007-12-27
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コメント欄にドクターと思しき方お二人から根室の地域医療について具体的なコメントをいただいた。お聞きしているうちに根室の地域医療を通して北海道の地域医療にかかわる構造的な問題が浮かび上がってきた。
地域医療のは私たち市民の健康と生活にかかわる重大事であるから知らないではすまない。どういう地域医療環境を創りたいのか、提供される診療レベルと負担の問題のバランスを議論しながら結論を出さなければならないのだろう。
そうした議論に具体的な材料を提供できれば幸いである。物議を醸しそうな話題も含まれているが、これが現実だから知った上でどうすればいいのか一緒にお考え戴きたい。
3回くらいに分割したほうがいいだろう。(3回のつもりが5回になってしまった 5/13追記)
premium malts, guinness stout, Löwenbräu, ebisu ???
#2283への投稿から
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診療報酬
入院の診療報酬は出来高算定とDPC算定で異なります。
出来高算定もDPC算定も基本料に、
A類(処方、注射)
B類(画像診断)
C類(検査)
D類(処置、手術、リハビリ、放射線治療、精神科専門療法)
が追加されます。
簡略して説明します。
出来高算定は医師の基本である診断がなくても、基本料があり、治療、検査、処置、手術をすれば全て診療報酬が追加されていきます。1回の入院で病名はいくらで追加できます。
例えばなんだかわからなくても内科に入院、そして検査をしてなんか感染症があり、抗生剤を使用して治りました。さらに入院中に狭心症が見つかり、循環器内科に転科して狭心症の手術をしました。さらに白内障の手術もついでにしてくれと言われ、眼科に転科して白内障の検査、手術もしました。
病名
感染症?
狭心症
白内障
上記診断に係った検査も手術もすべて診療報酬に追加されます。
DPC算定では診断をして、その病名の定額報酬が決まっており、それにあった治療、検査、処置、手術をしていくものです。1回の入院で1つの病名です。
上記の例で取り上げると
主病名は一番定額報酬が高い狭心症または急性冠動脈症候群
副病名で感染症?、白内障となります。
感染症を診断して肺炎としますが、診断のための検査と治療と、白内障の診断の検査は定額報酬に含まれています。
ただし、白内障の手術診療報酬は追加されます。
出来高算定でもDPC算定でも肺炎で入院をしたら、肺炎治癒したら終了です。
狭心症が緊急を要するものでない場合は内科を退院して、循環器内科外来で検査して予定循環器内科入院となります。入院時の説明では肺炎で入院です、狭心症の疑いもあります、肺炎の治療が終わったら外来で検査して狭心症の治療方針を決めましょう、となります。
緊急の場合で急性冠動脈症候群であれば病名は急性冠動脈症候群で肺炎は追加病名です。入院時の説明では急性冠動脈症候群で循環器内科に入院して治療します、肺炎を併発しています、となります。
白内障の手術は社会的な理由がないかぎり、退院して眼科受診して手術予定をたて、別入院で手術となります。
診療単価
産婦人科60,000円前後、小児科50,000円前後、外科70,000円前後、整形外科45,000円前後、循環器内科50,000円前後、消化器内科50,000円前後、眼科80,000円前後となり、診療単価が高い科です。ただしこれは本当にD類(処置、手術、リハビリ、放射線治療、精神科専門療法)ができる専門医師がいる場合です。
一般内科は32,000円前後です。
透析は入院ではなく外来治療ですから入院診療単価とはなりません。週3回透析すると1年間で150回透析しています。透析自体はほとんどスタッフが行っていますから、医師がでるところはほとんどありません。
疾患の罹患率も違うので売り上げの多い科はまた変わってきます。
循環器内科、消化器内科、外科、産婦人科等が売り上げ上位の診療科になります。最近は整形外科も売り上げ上位になってきています。
昔は医師一人当たり入院診療報酬が1億円と言われていました。循環器内科のみが2億円と言われていました。
なぜ診療単価がこれだけ違うかというと
D類(処置、手術、リハビリ、放射線治療、精神科専門療法)です。
D類(処置、手術、リハビリ、放射線治療、精神科専門療法)が出来なければ一般内科と同じで診療単価も32,000円前後です。ただDPCでは基本料が疾患毎に違いますので専門性の高い疾患は高くなります。
いかにD類を増やすかが診療単価を押し上げます。
入院診療単価がさがるということは専門的な医療が行われなくなっていることを示唆します。
外来診療単価は一般内科が8,500円前後
産婦人科、小児科、外科、消化器内科等が10,000円以上です。
整形外科、眼科は外来診療単価は低く、6,000から7,000円前後です。
>正反対のことを書いておく。きっちりやるなら、基本的な経営管理の仕組みのあることが前提になる。市立根室病院では診療科別・病棟別の部門別損益計算がなされていないのではないか?経営管理は部門別損益計算書による予算・実績管理が基本である。それがなけれ誰にも確かな分析などできはしない。管理部門にこうしたことをやれる人材がいままで一人もいなかったのではないか。
本田俊治Blogをみさせてもらいました。
平成21年から右肩下がりに業績悪化していますね。
こういうグラフをみたら前年と比較するといいのではないでしょうか?
医師引き上げの平成19年と引き上げ後の平成20年、
そして現管理職体制の平成21年以降の違いをみれば答えはでると考えます。
============================
Premium maltsさん、診療報酬の解説ありがとうございます。
DPC算定対象とは包括請求のことですね。市立根室病院は出来高算定?かな。
だから、診療報酬の請求形態には変化がないと思います。
どなたか知っている方がコメント欄へ書き込んでくれたらありがたい。
>平成21年から右肩下がりに業績悪化していますね。
派遣医にかかわる人件費負担増で採算が悪化したことは派遣にかかわる大学との契約とその運用実態からハッキリしていますが、そういう資料は本田さんもおもちでない。もちろん、病院も公表していません。常勤医が不足する中で、診療科をある程度そろえて維持するためには、採算を度外視した派遣契約を結ばないと診療体制を維持できないのでしょう。
市民へ隠す必要はない。
根室の地域医療を維持するために、どれくらいのお金がかかるのははっきり表に出すべきです。
>こういうグラフをみたら前年と比較するといいのではないでしょうか?
業績の悪化グラフを前にして、前年の実績と比較するとは、どの項目を比較するといいのでしょう?
通常の経営管理方法は部門別予算実績対比損益計算書で管理します。だから、全体が悪化したときは、どの部門の採算が悪化しているのかすぐにブレイクダウンできます。
予算実績差異が大きい項目(売上と費用明細項目)については部門責任者が理由をコメントして、予算管理部門へ上げます。
こういう仕組みが整備されたら、予算管理は何も難しいことはありません。
じつは、人口が減少するのに、病院の売上計画が若干増えるような計画になっています。
しかも、そのベースになっているのは平成14年度の診療科がそろい、常勤医指数が20名体制の頃のデータです。
市立根室病院の経営管理問題は二つに集約できます。
一つは部門別予算管理制度がないこと。
もう一つは、予算作成の前提条件が著しくデタラメなこと。
こんなに無理な『改革プラン』を北海道庁に提出しても、何が何でも2倍もの予算を投じて病院建て替えをやりたかったのでしょう。
辻褄を合わせるために次々と無理なことをしています。
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【投稿文再読】
プレミアムモルツさん、鋭い指摘ですね。
太字の部分の一覧表を作成してながめれば、経営悪化の原因がわかるというのです。
ebisuはプレミアムモルツさんの文の意図するところを読み取りそこなっています。「前年と比較する」という文言にとらわれて、その次の文で「平成19年と引き揚げ後の平成20年」、「そして現管理職体制の平成21年以降の違いをみれば答えはでる」とはっきり指摘しているのに。ちょっと恥ずかしいですが、私のコメントもそのまま転載しておきます。
>本田俊治Blogをみさせてもらいました。
>平成21年から右肩下がりに業績悪化していますね。
>こういうグラフをみたら前年と比較するといいのではないでしょうか?
>医師引き上げの平成19年と引き上げ後の平成20年、
>そして現管理職体制の平成21年以降の違いをみれば答えはでると考えます。
この間に何があったかは根室市民の記憶にまだあるでしょう。
旭川医大の撤退、その後常勤医が一時期6名に激減、残ったドクター達は地域医療の維持にたいへんな苦労があったはずです。足りない常勤医をカバーするために、非常勤医を増やさざるを得なかった深刻な状況が生まれました。
旭川医大が撤退したあと、院長も交代しました。北大出身のA先生です。たいへんなときに根室に居続けて地域医療崩壊を食い止めてくれたのはA先生たちでした。そしてなぜか平成22年1月1日付けで札医大出身の現院長H先生に替っています。
こうした大きな流れの中で何が起きて市立根室病院の経営が悪化したのかはこの後の投稿が徐々に明らかにしてくれます。
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*#2322 地域医療対話(7):医師招聘の実態 Jun. 5, 2013
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-06-05
#2307 地域医療対話(6):医師招聘の実際
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-24
#2297 地域医療対話(5): 旧弊の再生産とは?
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-14
#2296 地域医療対話(4): 経営の問題点がよくわかる一覧表
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-12-3
#2295 地域医療対話(3):非常勤医が増える仕組み
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-12-2
#2291 地域医療対話(2)
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-10-1
#2290 地域医療対話(1)
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-10
#2287 「いまいる常勤医を大切にせよ」:市立根室病院の経営改善
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-07-2
#2287 「いまいる常勤医を大切にせよ」:市立根室病院の経営改善
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-07-2
*#2286 市立根室病院『改革プラン(改訂版)』と実績対比
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-07-1
#2285 市立根室病院『改革プラン(当初計画)』と実績対比
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-06
#2283 市立根室病院損益推計:7年後は年額22億円に赤字拡大か?
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-04
#2269 衝撃!根室市の人口推計値 :とまらぬ人口減少
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-04-21
#2272 根室 「57年間の人口推移+27年間の推計一覧表」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-04-23-1
#2247 根室市予算案をチェックする(6): 補助9億円「高すぎる」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-03-19
#043初夢でみた医師不足解消
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2008-01-08
#37市立病院はほんとうに黒字か?…(2)
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2007-12-29
#33わが町の医療の現状と展望(1)
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2013-05-10 00:38
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表にしてみました
市長 院長 事務長 常勤医師 赤字 参事
H17度 Hu Ha 17人
H18度 Ha Ha Tel 11人
H19度 Ha A Tel 9人
H20度 Ha A Sa 14人
H21度 Ha Hi Sa 11.8億
H22度 Ha Hi Sa 16人 11.7億
H23度 Ha Hi Sa 13人 13億
H24度 Ha Hi I 13人 17億 Sa
H25度 Ha Hi I 15人 Sa
時々愚者への提言さんがコメントする三人がよく出ますね
誰が主謀者で誰がミイラ取りがミイラになるでしょうか?
by Calvados (2013-05-10 05:51)
カルヴァドスさん おはようございます
Telというのが意味深でおかしみがありますね。
少し手を入れてみます。
市長 院長 事務長 常勤医師 赤字 参事
H17度 Hu Ha 17人
H18度 Ha Ha Tel 11人
H19度 Ha A Tel 9人
H20度 Ha A Sa 14人
H21度 Ha Hi Sa 11.8億
H22度 Ha Hi Sa 16人 11.7億
H23度 Ha Hi Sa 13人 13億
H24度 Ha Hi I 13人 17億 Sa
H25度 Ha Hi I 15人 Sa
三人?
HaさんとHiさんそしてSaさんですか。
なるほどと腑に落ちる面白い表です。
premium maltsさん慧眼ですね。
この流れの中では元院長A先生が毛色が違います。
この先生が外されることで、大きな流れができてしまったようにみえます。
赤字の急拡大にかかわった人脈がはっきりと見えます。
ところで、事務長はSiさんという人がいませんでしたか?
ビールと原料は異なりますがCalvadosというハンドルネームは楽しそうです。度数が強くて酔っ払いそうです。(笑)
表作成ありがとうございます。
by ebisu (2013-05-10 11:22)
若干の訂正です。
H17度 Fu Ha 17人
H18度 Ha Ha Si1 11人
H19度 Ha A Tel→Si2 9人
H20度 Ha A Si2 14人
H21度 Ha A→Hi Si2 11.8億
H22度 Ha Hi Sa 16人 11.7億
H23度 Ha Hi Sa 13人 13億
H24度 Ha Hi I 13人 17億 Sa
H25度 Ha Hi I 15人 Sa
Si1氏はその後亡くなっています。
現体制は、実質 Ha Hi S のトリオです。
by 事情通 (2013-05-10 12:57)
訂正ありがとうございます。
亡くなったSi1さんは友人の奥さんが同級生だったとかいうので、耳にしたような気がしていました。
わたしはあまり知らないのです。
表にするのに、スペースを入れて体裁を整えても、アップするとスペースが一部カットされてしまいますね。
本欄にアップするときに調整しておきます。
by ebisu (2013-05-10 13:15)
根室まちとくらしネットワークフォーラム7月
例会用 説明資料
http://nimuoro.typepad.jp/pdf-file/20110711.pdf
市立根室病院 - 総務省
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/c-zaisei/hospital/pdf/hokkaido_h21/hokkaido090525_33.pdf
このような資料もあります。
本田俊治氏の資料がよくまとまってますね。
by あるある大辞典 (2013-05-11 06:12)
上記から抜粋
医業収益 医業費用 不良債務 繰出金額 単位百万円
H13 3,479.2 /4,144.6 /981.4 /876.5
H14 3,217.1 /3,781.3 /874.1 /870.8
H15 3,448.5 /3,953.2 /701.0 /736.3
H16 3,366.9 /3,906.4 /560.8 /767.5
H17 3,421.6 /3,775.5 /420.6 /584.1
H18 2,527.6 /3,326.3 /280.4 /1063.4
H19 2,090.1 /3,177.3 /1,047.9 /481.4
2011年度当初見込み
H20 2,442.8 /3,353.4 /0.0 /1148.9
H21 2,818.8 /3,595.3 /0.0 /1173.5
H22 2,593.8 /3,407.7 /0.0 /1175.8
H23 2,873.8 /3,548.2 /0.0 /1123.3
入院患者 外来患者
132 737
132 730
143 758
140 783
145 723
104 608
70 514
見込み
80 556
97 574
92 525
105 556
by あるある大辞典 (2013-05-11 06:26)
「あるある大辞典」さんへ
面白いハンドルネームです。
ありましたか、じつはわたしも使っています。内緒にしておいてください。(笑)
これは本田市議がねむろまちとくらしネットワークフォーラムに頼まれて講演会をしたときに準備した資料ですね。私ももっています、今回も使っています。
「「広報ねむろ」に病院事業は黒字になっているのに、ブログ「ニムオロ塾」では十億円を超える赤字と声高に叫んでいる、いったい何が本当なんだ」
という、素朴な疑問に本田さんが依頼されて答えたものでしょう。あの会の中には税理士さんがいるのでその人に確認しただけでebisuの言っていることが本当で、「広報ねむろ」の黒字だというのはインチキだということは分かったはず。
そんなことも市議に講演して解説してもらわなければ理解できないほどおろかなメンバーばかりなのでしょうか?地元企業の中小企業経営者が集まっていますが、財務資料すら読めないようではお話になりません、どうやって自分の企業を経営しているのでしょう。かわいそうに社員に夢を語れませんね。
税理士さんがいるくらいだから、実際には会の中で充分確認できます。税理士さんは専門家ですから。
それすらやれないようだから、会のメンバー間の意思疎通に問題があるのでしょう。会の創立にかかわった一部の人がミスリードしているようです。そんなことをメンバーの税理士さんにすら聞けないようでは情けない。
会をつくり人を引っ張るなら、もっとしっかりしましょう。財務資料の読み方ぐらいは勉強してください。
メンバーの税理士さんでも間に合わなければebisuがボランティアで企業経営に関する基本の講演会の講師をやってあげます。
本田市議の資料はよくまとまっているので、たくさんの市民に読んでもらいたいと思います。
総務省の資料は平成21年に作成したものですね。21年以降の一般会計繰出金は推計値ですが大ハズレ、1.5倍から2倍も離れています。好い加減な資料をつくり国へも提出していた。恥ずかしいですね。根室の恥です。
by ebisu (2013-05-11 08:59)