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#2242 市議会の質疑:市立根室病院経営赤字問題 Mar. 13, 2013 [26. 地域医療・経済・財政]

 市議会定例会が始まった。笠原記者がリポートしてくれているから、まずはお読みいただきたい。

3月13日北海道新聞根室地域版より
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 市立根室病院
  3科で午後外来診療
    新年度 内科に禁煙外来も

【根室】市議会定例会は12日、各会派の代表質問を行い、4氏が登壇した。長谷川俊輔市長は新年度の市立根室病院の診療体制について、内科、外科、整形外科の3科で、新たに午後の外来診療を行うほか、内科に禁煙外来を解説することなどを報告した。
 千葉智人氏(市政クラブ)への質問に答えた。これまで内科の予約診療を除き、午後の外来診療を行っていなかった。4月からは外来診療を午後にも拡充する。
 脳外科では脳ドッグを始めるほか、1週間当たりの健康診断の受診可能人数もこれまでより24人多い42人に拡大。市民のニーズに対応する。長谷川市長は「新たな取り組みを行って、患者数の増加を図りたい」と述べた。
 一方定年退職などで不足が懸念される看護師が本年度末、昨年より2人少ない94人となることが報告された。看護師の確保対策として、看護学生が市立根室病院を受験する差異の旅費助成制度を新設。定着を図るため、深夜手当ての増額や院内保育所の利用時間拡大などにも取り組む。
 新病院の仮開院から1ヵ月がたち、2月の入院患者数が3122人(前年同月比728人増)、外来患者数が9851人(同708人増)と大幅に増加していることを明らかにした。千葉氏と橋本竜一氏(日本共産党)への答弁。長谷川市長は「患者数は順調に推移しているので、この状況を継続し、診療体制の充実に努める」と強調した。(笠原悠里)

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 午後の外来診療は経営努力にカウントしていい。

 入院患者数は対前年同月比では30.4%アップとなっている。なぜこんなに急激にアップしたのか何か理由があるはずだ。常勤の麻酔科医が赴任したわけではないから、手術数が増えたわけでもなく、どういう種類の入院患者が増えたのだろう、不思議。建物が新しくなったから見学ついでの入院してみようなんて話はないからね。

 外来患者数は前年同月比で見ると7.7%アップだから、インフルエンザやノロウィルス等の感染症の影響かも知れぬ。土日と祭日を除くと19日だから、一日当たり518人。「大幅アップ」ではない。

 年間を通してみたら、外来は前年患者数を維持できるかどうかまだはっきりしない。4月以降3ヶ月のデータを見ればはっきりするだろう。入院患者数は3割アップの内訳が明らかにされていないのでこれも年間通してみたときにどうなるかはわからぬ。
 かりに、入院患者数がこのまま3割アップが続いても月間1000万円程度の増収だろうから、年額で1.2億円の収益増にすぎぬ。
 新築建物の減価償却費や新規購入した機器のリース料支払などで年額2億円前後の経費増が見込まれているから、焼け石に水。
 旧建物の除却が2億円強あるから、それもあわせて年間赤字額は20億円前後になるだろう。

 看護師の人数だが、問題なのは4月1日の人数だろう。定年退職者は3月末日は在籍者にカウントされているから、4月1日に前年比何人減になるのかを答えるべきで、こういう小ズルイ答弁はまことにみったくない。仕事は正直に誠実を旨としたい。

 この程度の答弁ではぐらかされるのでは心もとない。
 他に二人、病院経営について質問したようだが、どこまで迫ったのだろう、笠原記者の続報があるだろうか?

*#2287 「いまいる常勤医を大切にせよ」:市立根室病院の経営改善
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-07-2

  #2286 市立根室病院『改革プラン(改訂版)』と実績対比
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-07-1

  #2285 市立根室病院『改革プラン(当初計画)』と実績対比
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-06

 #2283 市立根室病院損益推計:7年後は年額22億円に赤字拡大か?
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-04

 #2269 衝撃!根室市の人口推計値 :とまらぬ人口減少
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-04-21

 #2272 根室 「57年間の人口推移+27年間の推計一覧表」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-04-23-1


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千宗室

批判については、いっさい弁解しません。非があるから黙っているのではなく、そう思い込んでいる人にはなにを言っても無駄ですから。


by 千宗室 (2013-03-13 16:36) 

トマス・ペイン

中傷は奇妙な掟をもつところの悪徳である。それを殺そうとすれば生きるが、放っておけば自然死する。


by トマス・ペイン (2013-03-13 16:39) 

Premium malts

>新病院の仮開院から1ヵ月がたち、2月の入院患者数が3122人(前年同月比728人増)、外来患者数が9851人(同708人増)と大幅に増加していることを明らかにした。千葉氏と橋本竜一氏(日本共産党)への答弁。長谷川市長は「患者数は順調に推移しているので、この状況を継続し、診療体制の充実に努める」と強調した。(笠原悠里)

>前年同月比

前年のこの時期整形外科、循環器内科、麻酔科、消化器外科の退職が決まっていた頃ですよね。

3月も前年同月比でみれば大幅な増加になるでしょう。

2013年度の9月まで同様のことが起きれば本当に増加しているのでしょう。
by Premium malts (2013-03-13 18:34) 

Premium malts

トマス・ペインも千宗室もまだ生きていたのですか?

ebisuさんもそんなことはわかっていますよ。

人を批判するとき、その相手について何かを言っているわけではない。その人を批判したいという自分の気持ちを伝えているだけだ。それどころではない。批判したところで問題はひとつも解決されないばかりか、世の中に怒りと不信を撒き散らす。いいことはひとつもない。


究明することは必要だと考えます。
なぜ増加しているのか?なぜ?

答えを知っているとつまらないですがね。
by Premium malts (2013-03-13 19:00) 

もやしさんま

たしかに前年2月整形外科は常勤が誰もいなくて週に2回釧路から交替で出張医が来ていました。
しかし新しい病院はいいですねえ。特にトイレは綺麗になりました。イト奇にして麗しいです。早く正面玄関から入りたいですね。時計が少ないですね。時間を気にして携帯電話を恐る恐る見ます。今って急患対応どうなっているんですかね?救急車は来なかったけれども。




by もやしさんま (2013-03-13 19:11) 

もやしさんま

西浜町の新商業エリアもオープンの去年11月は大賑わいでした。根室人の新しい物好きもありますが、地域の期待をしょっている病院は良くなると思います。なんと言ってもわざわざ往復5時間かけて隣町に行っても根室より絶対いい治療を受けられるのでなければ行くでしょうか。
というのが私の希望的観測です
by もやしさんま (2013-03-13 19:19) 

ebisu

千宗室さん

裏千家の創始者だそうですが、お茶の作法の批判をしたつもりはありません。
何があなたへの批判なのでしょう。
具体的にお書きください。
by ebisu (2013-03-13 22:54) 

ebisu

トマス・ペインさんへ

なにをもって「中傷」と言われるのでしょう。
具体的にお書きください。
by ebisu (2013-03-13 22:56) 

ebisu

Premium maltsさん、こんばんわ。

この製品は私の口にあうビールのひとつです。(笑)

>前年のこの時期整形外科、循環器内科、麻酔科、消化器外科の退職が決まっていた頃ですよね。

麻酔科医は3月末退職でしたから、2月はいたのではないかと思います。だとすると、今年の2月は手術数が減少して入院患者数が前年比で減少するのではないですか?

やはり1日当たり24名の入院患者の増加理由が私には分かりません。これが一年間続くようなら、増額分の費用の半分がカバーできるのです。

理由が分からなければ、数ヶ月間推移を眺めるしかありません。
こういう情報は病院ホームページがあるのですから、「経営改善重要情報」とでも題して、市民へオープンすべきです。隠す必要がありません。
by ebisu (2013-03-13 23:02) 

ebisu

もやしさんまさん、こんばんわ。

西浜町のショッピングセンターも最近は落ち着いていますね。根室人は確かに新物好きで飽きっぽい。

入院患者さんは古い建物に比べて居住性がよくて満足しているでしょうね。

>なんと言ってもわざわざ往復5時間かけて隣町に行っても根室より絶対いい治療を受けられるのでなければ行くでしょうか。

そりゃそうです、品質が同じなら地元がいいに決まっています。
でも地元に専門医がいなければ隣町へ行くしかありません。わたしがスキルス胃癌を患った6年前には市立根室病院には消化器外科がいませんでした。
医療療養型病棟もありませんから、そういう患者さんは根室の外へ行かざるを得ません。そういうお年寄りが増えている。

実際にはしっかり使い分けている市民が多いのではないでしょうか。たしかに釧路は遠いし不便です。

今日の書き込みを見ていると、市立根室病院の経営問題にあまり関心のない方が多いように感じます。今年度の赤字額はは結局17億円を超えてしまった。藤原前市長時代の2倍を超えています。毎年記録更新です。そろそろ減少へ転じてほしいものです。
この規模の赤字(15億円)を続けると市財政がもたないと昨年財政課が市議会で答弁しています。
困ったことにならないでほしいものです。
by ebisu (2013-03-13 23:18) 

ある市民

そう言えば、以前新病院に関するスレの中に「訴訟問題に院長が関わっている病院云々」と言う内部告発的な書き込みがありましたね。#の何番だったかな。
by ある市民 (2013-03-14 00:44) 

Premium malts

ebisuさん おはようございます。

>麻酔科医は3月末退職でしたから、2月はいたのではないかと思います。だとすると、今年の2月は手術数が減少して入院患者数が前年比で減少するのではないですか?

退職する医師は不満があるからやめることが多々あります。そのため大量辞職ということが度々報道されてます。

医局派遣の医師は辞めるのではなく交代です。

医局派遣の医師ではない医師は辞めると次の交代医師がいません。

交代する医師がいないという理由で、辞職する医師たちは入院患者を減らしてきます。自分がいなくなるころには担当患者がいなくなるようにします。

そのため辞職する前の2から3ヶ月前くらいから入院患者、手術患者、外来患者を制限しているはずです。

医師の正当な理由に見えますが、大体辞職する医師たちのささやか抵抗です。おそらく辞めることの出来ない医局派遣の医師のなかにも同調した医師もいただろうと想像できます。

医師の出入りの激しい、医師が定着しない病院の12月、1月、2月、3月、特に1月、2月、3月の統計は当てにならないのです。

第1四半期、第2四半期も同様に増加していれば軌道にのっているのだと考えます。
by Premium malts (2013-03-14 07:10) 

ebisu

ある市民さんへ

わたしも見たような気はするんですが、内容を覚えていません。
検索ボックスへキーワードを入力して検索してみましたがヒットしませんでした。
投稿欄は対象外なのかもしれませんね。

だけど、市長の議会答弁の中に答えがありますね。「組織上の問題」と答弁しているので、手術をしたドクターではなく、文字通り「組織上の問題」だとしたら、そう読めばいいのでしょう。市町は個人名を挙げずに婉曲に表現したのだろうと思います。だから全面的に争うはずだった裁判を全面的に非を認めて和解へもっていったのでしょう。
ここだけは長谷川市長は正直者だったようです。



by ebisu (2013-03-14 08:47) 

ebisu

Premium malts さんへ

おはようございます。
さわやかな蛍雪ありがとうございます。
そうですか、数ヶ月前から自分の患者には迷惑がなるべくかからぬような措置をしておくものですか。
そうですよね、いきなりドクターが「今日があなたを診る最後です」なんて切り出したら患者との信頼関係がなくなりますし、後味の悪い思いをすることになる。

1月~3月のデータは1年間の傾向を占うには使えないということですね。
こういうことは解説していただかないと部外者にはなかなか気づけません。
丁寧な解説ありがとうございます。

>第1四半期、第2四半期も同様に増加していれば軌道にのっているのだと考えます。

by ebisu (2013-03-14 08:52) 

プレモルが好きな月光仮面

よく御存じですね。医局派遣の医師ならば後任が引き継ぐ(交代)ので自分が担当していた患者さんはそのまま後任者に任せます。つまりカルテにsummaryを書いて申し送る程度で済みます。しかしフリーで就職していた医師が辞める場合には事情は多少複雑化します。先ず「辞める」と言う意思表示を何時するか。これには明確な答えが有りません。法律的には「辞めるのは何時でもOK」のようですが、しかし実際には職場が後任探しに費やす期間も考えて、出来れば辞める日から3か月程度以前には職場に通告して置くのが社会人としての大人のマナー(社会通念)と考えられているようです。この3か月は結構長い期間ですが、他業種に比べ医師の場合はなかなか職場も後任を探せないので妥当な期間かも知れません。しかし一方ではあまり早く通告すると、それ以降実際に職場を去るまでが場合によっては針の筵の場合もあります。実際かって羅臼国保診療所(当時は病院だったかな)の医師が辞意を表明したら「内科医が不在に成る」と言うような新聞記事の見出しの横に、病院の受付の所に掲示されている名札板にその医師の名札が掛かっていて誰が辞めるのかが新聞でも見え見え。勿論そうでなくても狭い町ですからその医師の辞める噂は既に広まっていたようです。それ以後以前からきつかった医師を見る住民の目付きが更に悪くなったと聞いています。その医師の場合は病院に口を出す首長に怒って辞める事に成ったとか。
勿論その気拙さは病院側との間以外に患者さんとの間にも生まれます。「先生、俺たちを見捨てて居なくなるのか」と言われるとそれまで幾多の人を手術し時に癌などで亡くなる患者さんと付き合って来た医師にとっても辛いものです。しかし職業人としては敢えてその感情を振り払い淡々と”患者さんの次の病院に紹介する”と言う事務的な処理に時間を費やすことに成ります。
では自分の患者さんに自分が去る事を何時頃告げるのが妥当か。これは医師の都合や病院側の都合も有り様々でしょう。小生が感じるのは、一般的に担当医師が患者さんに伝えても尚病院側は患者さんに知らせてはいないようです。その大きな理由の一つは、これはあくまでも小生の推測ですが、”万が一後任者が見付かれば辞めて行く医師が診ていた患者さんを他の病院に移さなくて済む(つまり失わない)ので、無理を承知で後任者探しに奔走している段階で事を決めて欲しくない”のでしょう。つまり辞めて行く医師には「今度も良い先生が来るから心配しないで良いですよ」と言って置いて欲しいわけです。しかし辞める医師にはそれが空しい希望だと言う事は重々承知です。癌は早期発見してさっさと摘出すべきです。また傷を付ける時には「痛いだろうな」と恐る恐るやっていたのでは痛みが長引くだけです。嫌な事は済ますのが早ければ早い程betterです。
以上のような環境が、ただ単に辞めて行く医師と病院側との間の気拙さに更に拍車を掛けます。
「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」とは良く言ったものです。「去る鳥 後を濁さず」はあくまでも理想でしょう。現実の人間社会はドロドロです。
プレモルさんが仰るように、医局人事ではない医師が辞める場合の理由は様々有るでしょうが、概してそこの自治体(特に首長)と上手く行かないケースが多いようです。その場合、辞めて行く医師に病院側への怒りや恨みが患者さんを他院に渡すと言う行為に込められている可能性はあるでしょう。一方病院側は「病院としては一生懸命後任を探したが残念ながら見付からなかった。しかしそんな事分かっていて辞めるんだからねえ」と、如何にも辞めて行く医師が悪いと言わんばかりの患者さんへの印象付け。
まあ医師が病院を辞めるのも夫婦の離婚に似ています。医師が父親なら母親は病院でしょう。問題は子供(患者さん)をどちらが連れて行くかでしょう。子供たちは引き取る親が違えば時に人生もがらりと変わります。父親が去った後、母親が新しい男性と再婚すれば、子供たちは新しい父親の下で育たねばなりません。時にはグレるかも知れません。それらを全て飲み込んだ上で父親は家を去るわけです。言わば”苦渋の決断”ですね。そうなってしまった原因を考える事は”前車の轍を踏まない”ために必要ですが、反面いつまでもグジグジ考えないで離婚するなら外科医のように”一刀両断”が大切かも知れません。
前に何方かがお書きに成っていましたが、医師は-1+1=0では有りません。どうも病院側(事務サイド)はこの数式で考えたがるようです。如何にも事務屋らしい。しかしお互い人間同士の絡み合いがこの様な単純な数式に全て含まれるとは思えません。いや、”思いたくない”と言うのが本音かも知れません・・・。
by プレモルが好きな月光仮面 (2013-03-14 10:02) 

NO NAME

愚痴話 その5 当直

”応召義務”にも関連する問題に”当直”が有ります。これが何故問題なのか、一般の方には分かりにくいかも知れませんので、ウイキベディアに載っている「当直医」を参考にしてください。言いたい事は大体この中に集約されていると思います。

当直医(とうちょくい)とは、病院や診療所において、通常の診療時間外(主として夜間や休祝日等)に勤務する医師のことである。業務内容としては、入院患者と外来患者のいずれか、もしくは両方の診療に責任を負う。

当直医のうち、夜間勤務する者を「宿直医」、休祝日等の日中に勤務する者を「日直医」と呼び分けたり、またこれらのひと括りから「宿日直医」「日当直医」などという呼称が使われることもある。日本の労働基準法では当直医の業務を「宿日直業務」としているが、多くの実態はその定義に合致せず、事実上の同法違反状態が放置されることとなっている。

背景

日本の医療法制では、入院設備を持つ病院では医師が必ず宿直しなければならないという規定がある(医療法第16条)。各病院においては、この法律の規定などに基づき、医師が交代で宿直医・日直医として勤務し、入院患者の急変への対応や外来・救急患者の診察などの業務を行っている。

勤務の実態

夜間・休日の医師の勤務形態としては、交代制勤務や、昼間に勤務した医師が夜まで残って当直業務を行う勤務形態が考えられる。医療関係者によると、入院施設を持つ病院の中で医師の交代制を敷く病院の数は少なく、多くの病院では日勤勤務医師が当直を行い、次の日勤勤務までを継続して行うという勤務形態が常態化している。 日勤で勤務し、そのまま夜間の当直勤務(ほぼ不眠)を行い、その翌日も普段どおりの勤務を行い(昼で終了できる場合もあるが多くはそのまま夕方以降まで)、さらにその日の夜に患者の容態が悪化すればまた病院へ出向く必要がある日もある。病院を利用する一般の人間がこの事情をどこまで理解しているのかは定かではない。

厚生労働省の通達

厚生労働省労働基準局は2002年3月、「医療機関における休日及び夜間勤務の適正化について」[1]という通達を出した。これによると、
労働基準法における宿日直勤務は、夜間休日において、電話対応、火災予防などのための巡視、非常事態が発生した時の連絡などにあたることをさす。
医療機関において、労働基準法における宿日直勤務として許可される業務は、常態としてほとんど労働する必要がない業務のみであり、病室の定時巡回や少数の要注意患者の検脈、検温等の軽度または短時間の業務に限る。
夜間に十分な睡眠時間が確保されなければならない。
宿直勤務は、週1回、日直勤務は月1回を限度とすること。
宿日直勤務中に通常の労働が頻繁に行われる場合は、宿日直勤務で対応することはできず、交代制を導入するなど体制を見直す必要がある。

と通知されている。

当直医業務に関する問題点

前述のように、日本の病院での勤務実態は、多くが日勤勤務医師が夜間にも続けて勤務する形態である。これは救急指定病院においても例外でなく、地域によっても異なるが、夜間に来院する患者の多い病院では夜中に医師が一睡もできずに次の日勤帯の勤務に入るという事例もよくみられる(これは前項の、労働基準法に定められた宿日直業務の範囲を超えたものである)。これが医師の過重労働、また過労死、医療事故の一因ともなっている。

救急指定を受けていない病院でも、入院患者の急変の可能性はあり、また、たとえ診察時間外であっても来院した救急患者を拒むことは応召義務によりできないと解釈されている。

長時間連続勤務を防ぐため、交代制勤務の導入が望まれているが、病院開設者の立場からは、医療費抑制政策の影響や医師不足の顕在化もあり、交代制勤務が可能となるほどの医師の確保は難しい。そのため、夜間・休日の医師業務は医師の献身的努力に依存しているのが現状である。

これをご覧になられて「ええーっ?」「あれっ?」と思われる方は案外多いのでは。多分「病院はコンビニと同じサービス業だから夜中も開いて当たり前だ」と思っている方に、「いかにあなた方の考えが全く間違っていたか反省しなさい」と言わんばかりの内容です。この内容、当事者の医師には極当たり前ですが、では何故一般の方には新鮮に映るのでしょう。

それは建前をそのまま実行すると医師不足の日本ではどこの病院でも夜間救急診療が成りたたくなるので厚労省が知っていながら放置して来たこと。病院や医師に敵意を持つマスコミ(医療側を叩くと読者である大衆が喜んで販売部数が増える)などが意図的にこの問題を隠そうとして来たからです。また当事者(或る意味被害者)である医師たちも外に向かっては「お前ら、それでも医者かよ」と言われるのが嫌で(言い訳が面倒臭くて?)実態の説明もしない傾向が有ります。しかし彼らの専用掲示板(?)であるソネットのM3を見るといつでもこの問題に対して意見が喧々諤々状態。

この”当直医”の問題が根深いのは、上の厚労省の”当直医”の定義と実際に現場で動いている当直医の実態があまりに掛け離れていて、しかも一方の患者さん側(世間側)がその事を全く認識していない事です。その結果現場ではしばしばボタンの掛け違いが生じ、それが時に患者死亡と言うような不幸な事態まで発展します。

色々な角度からこの”当直医”を考えてみます。先ず試しに”当直医”から医を取って”当直”にしてみます。これは大きな現場なら何処にでもあるシステムですね。「日勤帯の従業員が帰宅して空っぽの職場で仕事上で何か起きた時のための待機当番」と言う所でしょうか。これとは別にセキュリティーが主な守衛室も有ります。ではこのシステムをそのまま病院にオーバーラップさせてみましょう。
”当直者”=”当直医”ですね。「仕事上で何か起きた時」は病院では「入院患者に何か起きた時」に相当します。会社などの当直者は先ず自分で処理を試み難しいと判断した時にはその部署の担当者に連絡するでしょう。それで場合によっては(仕事上穴を開けておけない場合)待機の担当者が出て来る事に成ります。病院の場合はその患者さんの受け持ち医に連絡して対処の方針を確認します。その場合も必要が有れば受け持ち医はやはり病院に顔を出す筈です。

ここまでは世間の会社の当直と病院の当直医は全く同じですね。その限りにおいては当直医は法律的にも妥当な正真正銘の当直医です。ところがです。問題は通常の病院の当直医には更に厄介な仕事が科せられている点です。
大抵の大手の病院は救急指定を受けているため、日勤帯はそれなりの担当医が対処しますが夜間帯には院内にただ一人残っている医師、すなわち当直医が担当するが殆どです。
この時点で既に深刻な問題が生じています。
もし会社の当直のように何か起きた時のためだけの当直ならば気楽です。何故なら深刻な事はそう滅多に起きないものだからです。つまり当直室で寝ていれば良い事に成ります。たまには家から離れて自分一人で過ごすのも悪くはないでしょう。勿論当直室にはTVや冷蔵庫も有るでしょうから、ホテルの気分です。
もし病院の当直も本来の”当直医”であるならば、のんびり風呂にでも入って日頃の疲れを取るのに絶好の時間でしょう。また在ってもその程度の仕事ならば殆どの科の医師が使えますので、病院の当直割り当て係りも苦労しないで済みます。正に平穏無事な天国です。
しかし救急もやるとなると、途端に天国が地獄に様変わりします。と言いますか、救急(本物ならば)は時に病院を修羅場に化します。そひて結局は多くの科の医師や検査科、レントゲン科を巻き込みます。そうなるともはや夜間とて日勤帯と何ら変わりません。そして当直医も各科の医師が現れるまでは頑張らなければ成りません。勿論様々な疾患での急患がやって来ますので、その受け皿(窓口)たる当直医は取り敢えず浅くても広い知識と経験が要求されます。しかしどこの病院にもその様に使える都合の良い医師が沢山居る訳では有りません。更に産婦人科などの科は分娩待機の関係で独自に当直制を敷いているところが多く、その場合は病院としての当直は免除されることが多いようです。また眼科医もそのような当直医には不向きです。
上に救急と言う地獄と書きましたが未だ1丁目です。更にその先に2丁目が待っています。「2丁目?何だそれ」
それは救急に名を借りた夜間診療です。結局救急に対応して夜間病院を開けている訳ですから、それを知った”普通”の患者が診察を受けにやって来ます。「3日前から38度だったのが、夕方から39度に成り心配だから来た」「日中は仕事が有るから夜来て何故悪い」「何時もは向かいのクリニックに掛かっているんだが、丁度薬が切れてしまって電話しても起きてくれない」etc.
医師が考える救急とは放置すると命にも関わる様な病態に限ります。ですからその名前を冠した”救急車”も同じ病態でのみ使われるべきです。しかし実際には・・・救急車の使用も出鱈目、救急患者も??ばかり。

何故かちょっとしたサービス精神の発揮である筈の”当直”と言う羊が、現実の世の中ではとんでもない恐ろしい狼に豹変してしまっている訳です。この事は勿論どこの病院でも分かっていながら中々改善しようとはしません。建前論では適正な認識を取りながら実際には現場を放置し続けている厚労省の責任も問題ですが、各現場の病院の事務サイドも元凶の一人です。何処の病院の事務方に取っても、自分の病院が救急指定であれば自治体からの救急肩代わりの謝礼として結構な額の援助金が手に入ります。また”救急指定”と言う看板は世間体も良く病院としての格も上がります。事務サイドは救急に際しても一人窓口に張り付けておけば良い訳ですから、収入が増える(場合によっては急患が入院するのでベッドが埋まる=そこしか空いてないので患者には選択肢が無い)ので万々歳!嘘と思われる方は「北海道地位医療振興委員会のHPをご覧ください。そこに全道の医師を探している病院のリストが有ります。それを覗いてみれば分かります。病院の条件提示の欄に必ず「日当直」と言う項目が有り、大抵「月に1~2度の当直」などとシレっと記載されています。その上にもし救急指定と書いて有れば、それは地獄の2丁目を意味しています。中には「救急指定」と書いてない場合も有りますが、その地域の中央(中心)病院なら先ず間違いなく救急指定病院でしょう。=地獄へまっしぐらです。では何故各病院のHPなどには「夜間救急あり」とか「夜間診療あり」とか書いてないのでしょうか。仮に募集時に隠しても就職の面談時にばれる話ですから敢えて隠すメリットは何も有りません。勿論「こっちの水は甘いぞ!」と誘って置いて高額な収入を提示。相手が涎を垂らし始めたところで「実は月に何度か救急の当直が・・・」とやれば、中にはリスクに目を瞑り札束をひったくる医師も居ないとは限りませんが・・・もしかすると事務サイドは本当に当直=夜間救急・夜間診療だと信じて疑わないのかも知れません。もしそうならば、現状で行われている”当直”は労働同基準法にも違反したシステムである事を喧伝しないマスコミ、そして知らん顔(向こうを向いて、シメシメ)の厚労省、そして一番の原因は、仲間内では不平たらたらなのに外に向かっては発信しない医師当人かも知れません。
もし本当に夜間救急をやろうとするなら、先ず日本の現状では無理でしょう。何故なら昨今の医療情勢では、「夜間だからこの程度の検査で明日まで様子を見る」「大した症状でないから明日の朝出直して来なさい」などとやってもし状態が急変してその患者が死にでもすれば、もう大変な騒ぎに成ってしまいます。家族からは「あの時〇〇の検査をしていたら病気が分って死なずに住んだ筈だ」と訴えられ、裁判でも「夜間と言えども、当直医がその疾患に専門外でも直ぐに関係の科の医師を呼べば助かる可能性が在った」との判決を食らいます。
それでは地獄の元凶である「救急指定」と言う道標を引っこ抜いて放り投げたらどうでしょう。それは現実的には不可能です。皆さんのお住まいのそれぞれの地域をお考えください。大抵は地元医師会に自治体から「救急医療に対する協力金」が下りている筈です。そして地域にも依りますが一応輪番制で開業医が休日当番とか場所によっては夜間診療をしているでしょう。しかし多くの地域では開業医は夜はビールでも飲んでぐっすり。中には一々断るのが面倒だとばかりに受話器を外している所さえ有ります。また留守電に「何かあれば〇〇病院にご相談ください」と自分の患者でもセンター病院に丸投げする開業医も。つまり机の上で考えた理屈は現場では通らないと言う事です。

ならば「救急指定」の看板に誇りを感じて頑張る!?
理論的には、もし夜間も日勤帯と同様のレベルの診療を要求されるなら病院内の全ての人的資材を24時間÷8時間=3で3倍に増やさなくては成りません。しかし日勤帯の医師ですら不足している日本では所詮夢物語でしょう。
従って次善の策かも知れませんが、取り敢えずはせめて毎日の当直医は大学などの外部から総合内科や救急部などの急患を扱い慣れた医師を呼ぶ事位しか思い当りません。勿論その場合でも、救急現場で懸命に働く医師の援護射撃に是非とも”善きサマリア人法”を適応して貰いたいものです。

by NO NAME (2013-03-14 18:20) 

Premium malts

おばんです。

長い愚痴でしたね。

医師の宿日直勤務と労働基準法
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/04/s0425-6a.html

奈良県産科医時間外労働訴訟

をみれば医師の労働についてわかると思います。

業務の時間外手当で解決する問題です。



善きサマリア人法
医療器具のない閉鎖空間で病人が出た場合
医師であろうと一般人であろうとできることは同じです。
一次救命処置を行うことしかできません。

この一次救命処置と搬送時間が左右すると思います。
乗車していて搬送時間が長くなれば生存する可能性は低くなります。ただそれだけです。

搬送することが最善の策だと考えます。

しかしここで医師を要求した人物がおかしい対応をしていると感じませんか?医師を要求して何をさせるつもりだったのかわかりません。医療器具がある状態でないのに医療行為をさせようとしたのでしょうか?

ただしここで医師が医療行為をしたらそれは行った医師の責任が問われると思います。代替品で医療行為をした場合、その行為に対して説明責任が生じます。

医療器具が無い状況で医療行為はできません。医療行為と一次救命処置は違います。
by Premium malts (2013-03-14 21:27) 

Premium malts

結論です

医療器具のないところでは一次救命処置をして医療行為ができる場所に搬送すること
この状態では医師であろうと医師でなかろうと一次救命処置をするだけです。医師であることを名乗ることもないと思います。医師を要求した人物が本来なら一次救命処置をすることが義務ですから。

医療器具のあるところ、これは病院ですが、ここでは一次救命処置ではなく二次救命処置をして、診断をして、治療することです。治療が出来ない病院であれば出来る病院に搬送する。



救急医療と夜間診療
この言葉の意味は違います。
救急医療は24時間体制ですが、夜間診療は夜間行う診療です。夜間診療はほとんどの病院で行っていません。

by NO NAME (2013-03-14 18:20)
by プレモルが好きな月光仮面 (2013-03-14 10:02)
の回答になれば幸いです。
by Premium malts (2013-03-14 22:08) 

月光仮面

>業務の時間外手当で解決する問題です。

業務の時間外手当の相場は? 多分2~5万の範囲でしょう。勤務時間は5時~翌日7時頃までだとすると14時間ですか。
少なくとも北海道の田舎では医師の報酬は日勤帯の通常勤務で1時間につき1万程度でしょう。ならば一晩中眠れない可能性が有る夜間救急に従事して納得出来る時間外は幾らでしょうね。更に金なんか要らないから休みたいと言う医師ばかりだったら当直医の割り振り係は困りますね。それでも「時間外手当で解決」ですか。
ちょっと気に成ることが有ります。かって根室に関わった或る方(Ebisuさんが時折話題に出される)が、「僻地の医師不足問題は自分が提唱する”医師通勤ヘリ”で解決する」と簡単に仰っていますが、その経費たるや半端な額ではありません。軍用は別として一般の民間ヘリは夜間は飛べません。また風速が5m程度でもう使用は?です。勿論ガスって視界不良ならばNG!それを考えると荒唐無稽な話にも思えてしまいます。
現場を知っている医師ならば「5万程度の時間外手当で救急当直問題が解決するなんて思っても居ません。幸か不幸か医師は収入だけには割と恵まれていますので、多少の金なら自分の方が払っても休みが欲しい・・・と言うのが本音でしょう。

プレモルさんの語り口が「医師通勤ヘリ」の方に似ていましたので、ちょっと脱線しました。

>医療器具のない閉鎖空間で病人が出た場合
>医師であろうと一般人であろうとできることは同じです。
>一次救命処置を行うことしかできません。

どうでしょうかね。乗客の虚血性心疾患などの内科的なものならARDしか道具のない機内や車内で出来ることは限られているでしょう。それでも(まともな)医師と一般の方ではAEDの使用にしても心マッサージにしても要領は違うでしょう。
更に言えば、食事中に誤嚥して呼吸困難が生じたりした場合、確かにちゃんとした医療器具(気管挿管セットや気管切開セット)は無くても取り敢えず代用出来る物(ナイフやフォーク類、ボールペンなど)は探せばあるかも知れません。勿論きちんとした医療器具が有っても苦しがって暴れる人間に挿管したり気管切開したりは困難なのは当たり前です。取り敢えずハイムリッヒ(後ろから組んだ拳で心か部を内上方に突き上げて遺物の排出を促す)を何回か試みて無効なら後は搬送先にいち早く辿り着く事を祈る?

>この一次救命処置と搬送時間が左右すると思います。
>乗車していて搬送時間が長くなれば生存する可能性は低くな>ります。ただそれだけです。
>搬送することが最善の策だと考えます。

それはそうでしょう。しかしこの手の話は「搬送が出来ない状態」だからドクターコールが成され、「医師である貴方ならどうする?」なんですがね。
飛行機ならば緊急着陸出来る最寄りの飛行場を探している間に、列車ならば救急車に連絡して待たせた最寄りの駅のホームに滑り込んだ時には、全てが終わっているいるでしょうね・・・。
それでもちゃんとした医療器具が無ければ一時救命しか行わない!? 「ちゃんとした器具が無いのに余計な手だしたら責任を問われる」から? それならちゃんとした器具が有ってそれを使っても結果が悪ければ同じでしょう。ん、「きちんとした医療器具が有れば確実に成功する自信が有る。しかし無ければ上手く行かない」から?
どうもプレモルさんのお話は、例えが心筋梗塞などの内科的疾患が中心で気道閉塞などの外科的なトラブルでは無いようですね。

>しかしここで医師を要求した人物がおかしい対応をしていると>感じませんか?医師を要求して何をさせるつもりだったのか>わかりません。医療器具がある状態でないのに医療行為をさ>せようとしたのでしょうか?

機内のCAやJRの車掌も最近では一通りのABCの訓練は受けているでしょう。それでも彼らは医療の素人です。もし医療のプロの医師が居たなら任せたいと思うでしょう。患者が出たらその交通手段の中では彼らは乗客の管理責任が有ります。「もし死ぬようなことに成ったら・・・」と心細いのは当たり前です。勿論医師とてその技量や知識は千差万別ですから、彼らの期待を裏切るレベルの医師は確かに居ます。しかしそれはここでは別次元の話だと思いますが。

>ただしここで医師が医療行為をしたらそれは行った医師の責>任が問われると思います。代替品で医療行為をした場合、そ>の行為に対して説明責任が生じます。

だから少しでも医師として手助けが出来るように、せめて「善きサマリア人法」のように免責を認めるべきだと言っているのですが。

>救急医療と夜間診療
>この言葉の意味は違います。
>救急医療は24時間体制ですが、夜間診療は夜間行う診療で>す。夜間診療はほとんどの病院で行っていません。

これも空しい机上の総論です。夜間の救急で開けている病院の玄関に夜間診療と勘違いした急患でもない人々が押し掛けてくるから問題なんでしょう。医師であればリースナブルな急患(変てこな表現ですが)を診ることに吝かではありません。「応召義務」云々ではなく、それも大事な仕事の柱の1本なんですから。しかし現実には”招かれざる客”も多い。そのために時には仮眠すら出来ない。そして翌日にはまた忙しい日常が待っている。医医師である以上出来れば診てあげたい。しかし何事にも限度がある。それでも緊急事態ならば眠い目をさすっても患者に向かう。しかしそうでもない人間に振り回された挙句に翌日の自分の仕事のリズムは壊され、何か手術でロらブルでも起きようものなら訴えられかねない。こんな状況を誰も外には言わない。だから厚労省も知らん振りで一方足元の病院はにやっと笑って両腕を組んで「お手並み拝見」。
こんな事情を少しでも知ったら、”夜間診療”で当然だと思っている人や「サービス業なんだから客に会わせろ」なんて輩が少しは減るかもとの期待を込めて愚痴を書いていたわけです。Ebisuさんもそのための掲示板だと仰っています。

今回のプレモルさんの書き込みは医師である小生に向けたものと思います。ですから小生にはあまり肉の付いてない骨ばった文章(解説が無い)で理解できますが、多分一般の方にも理解させたければ、多少はまわりくどくても一つ一つ説明を加えられては如何でしょう。

結論です。

うーん、さすがPremium malts !
現場で全く悩んだことが無いような見事にクールに割り切ったご説明ですね。建前が強くまるで厚労省の役人を思わせます。(笑)


by 月光仮面 (2013-03-15 01:48) 

ebisu

わたしは丹波柏原病院の小児科を守る会が取り組んだ夜間救急外来を減らす努力に敬意を抱いています。
医師の仕事を患者側が理解し、負担軽減に努力することが、地域医療を維持するために有効であることは事実でしょう。

この欄がそうした患者と医師のコミュニケーションの場の一つになることができればブログ管理者としてうれしい。根室にはそうした会の活動がありませんから、ブログの投稿欄というのも暫定的なコミュニケーションの場になりえます。必要なくなるともっとうれしいのです。

プレモルさんは、形式論理で割り切ってみせた。それに対して現場の医師である月光仮面さんは、形式論理では割り切れない医療の現実を提示してくれたようです。
私たち一般市民が実情を理解するために、プレミアムモルツさんと月光仮面さんの議論が役に立つ。

わたしは立場の違う意見や反対論を歓迎します。両方対比することで、何を仰っているのか理解が深まるからです。

鮮明な具体論はものごとの理解を助けます。
どちらの投稿にも感謝申し上げます。
by ebisu (2013-03-15 08:50) 

ebisu

投稿しながら気がついたのですが、第2番目のトマスペインさんの投稿は二通りに読めます。

>中傷は奇妙な掟をもつところの悪徳である。それを殺そうとすれば生きるが、放っておけば自然死する。
by トマス・ペイン (2013-03-13 16:39)

これは第1番目の次の投稿に対するものと読むと文意がまったく違います。くだらないからこんな「中傷」は無視しろとの助言であったかもしれませんね。

>批判については、いっさい弁解しません。非があるから黙っているのではなく、そう思い込んでいる人にはなにを言っても無駄ですから。
by 千宗室 (2013-03-13 16:36)

両方に読めるとは、洒落た投稿ですね。
by ebisu (2013-03-15 10:05) 

月光仮面

序ですので、お時間の有る時にでもウイキペディアの「一次救命」を是非ご覧ください。

身の回りの誰かが具合が悪くなった時の対処法、CPA(心肺停止)時のAEDの使用法や今回の話題の「ドクターコール」に纏わる話、「善きサマリア人法」の実際などについて分かり易く表現されています。

今回の書き込みが、皆様の少しでも救急時対処法に目を向ける一助と成れば、長々と駄文をしたためた甲斐も有ろうと言うものです。
by 月光仮面 (2013-03-15 13:13) 

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