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#2078 原生花園までサイクリング Sep. 9, 2012 [85.サイクリング]

 先週、光洋中学校の「健脚大会」(ノサップまで23km)と柏陵中学校の「クリーン遠足」(11km)があった。先々週は啓雲中学校の「強歩遠足」(ノサップまで22.3km)、みんな日焼けしている。光洋中の校長先生と教頭先生は速いと生徒の評判。一緒に歩き(走った?)、1号車(バス)に乗ったそうだ。早くついた順にバスの1号車・2号車・・・となる。ブカツの生徒は23kmを走りきるものが多い、そんな生徒たちと一緒に着くぐらいだから、元気がいい。
 柏陵中学校は春国岱まで道路清掃をしながら歩く。2年前に海に入って流されおぼれかけた生徒がいて、水に入るのは禁止だそうだ。ずぶぬれになったが楽しかったとは当の生徒。水に入って遊ぶのは危険と隣り合わせだが、とっても楽しい。危険を遠ざけすぎるのは考えものだ。
 O-157は雑菌だらけのところでは繁殖できない。きれいに清掃されているところに菌が持ち込まれると邪魔者がいないので爆発的に増殖するという。だから、無菌に近い状態はむしろ危険であるということもできる。安全な常在菌が適度にいるほうがいい。なんでもホドホドがいいのだろう。
 高校を卒業した途端に、4月に歓迎会で急性アルコール中毒で死にそうになるもの、あるいは気の毒にほんとうに死んでしまう者もいる。高校時代に少しお酒のトレーニングをしていればなんともないこと。女の子はとくにお酒の飲み方を高校時代にトレーニングしておかないと、都会へ出て一人暮らしをしてからではどんな失敗をしでかすかわからぬ。世の中に危険はどこにでも潜んでいるから、小さな危険をある程度体験しておくことはムダではない、むしろ病気の危険に対するワクチンのようなものだ。クリスマスとか、正月は家でお酒の飲み方をトレーニングしておいたほうがいい。酒は品よく楽しく飲むべし。しつけが必要だ。

 団塊世代が小学生の頃は本町浜は石の突堤が突き出ていて、流氷に乗って遊べた。ひっくり返っても浅瀬だからおぼれないが、ずぶぬれになるからちょっと危険で楽しい遊び場だった。水辺は危険とそうでないところがはっきりしない。どの程度なら安全で、どの辺りから危険なのか、そういう水辺で遊ぶことで勘を磨くことができた。
 灯台のところから弁天島まで子どもたちが泳ぐ遊び場になっていた。流れがあるから危険と隣り合わせだ。冷たい水の流れに出遭うと身体がしびれて動きが鈍くなり流されるのだ。5分も泳ぐと水温が12~15度だから身体は冷え切って唇は真っ青。
 こういう体験は社会人になってから仕事で危険回避に役に立ったような気がする。ある程度危険なところに身をおかないとできない仕事もあるから、ギリギリのところを見切れたら、仕事の達人だろう。

 空気圧を6Barに調整して曇り空の中を2時頃出発した、気温17度、向かい風。根室高校前から牧の内をすぐに左へ折れて、オホーツク海沿いの道路を走る。自転車とはまったくすれ違わない、夏休みが終わったら自転車旅行をする人は激減だ。風車は一基だけ回っていた。3秒くらいで一回転するからブレードの先端部分はかなり速い。
 トーサンポロ橋を過ぎて、原生花園までいき、折り返した。風は追い風で、時速25kmぐらいで無風に感じる。
 ウグイスもヒバリもカッコーも鳴かない。草むらのも虫もまったく鳴いていない。海沿いの道路でも、原野の中でも同じだ。なんだかレイチェル・カーソンも『沈黙の春』の世界のようだ。有名な第8章の冒頭を紹介しよう。

 「鳥がまた帰ってくると、ああ春がきたな、と思う。でも、朝早く起きても、鳥の鳴き声がしない。それでいて、春だけがやってくる―合衆国では、こんなことが珍しくなくなってきた。いままではいろんな鳥が鳴いていたのに、急に鳴き声が消え、目をたのしませた色とりどりの鳥も姿を消した。突然知らぬ間に、そうなってしまった。こうした目にまだあっていない町や村の人たちは、まさかこんなことがあろうとは夢にも思わない。」137ページ(新潮文庫)

 夏の初めには切れ目がないくらいウグイスが鳴いていたし、カッコーの鳴き声ものどかに聞こえていた。ヒバリは姿は見えないが空高くさえずっていた。草叢にはたくさんの虫がジーっと鳴いていた。気温が低いせいだろうか、鳥も虫も鳴かぬ。

 今日は31.2km走った。
 ロードバイク 走行累計 1106km


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teruteru

福島の原発周辺エリアと沈黙の春の文章がだぶります。
by teruteru (2012-09-09 21:08) 

ebisu

鳥はいまもさえずり、秋の虫はうるさいくらい鳴いているでしょうね。
人間がいない町並み。
子どもの声もしないほうがいい。
将来とんでもないことになるから、80km圏内の子どもたちは大人が早く逃がしてあげなければいけない。
20代の若者たちも、そこにいてはいけない。若い人たちは仕事も家も学校も、ふるさとも棄てなければならない。それが原発事故の厳しい現実。

50年前は人がごった返していた緑町商店街に盆踊りのために提灯が通りにずらーっと飾り付けられ街を赤く照らし出しているのに、人っ子一人歩いていないことがよくあります。
シャッター街よりもずっと厳しい現実が福島県にはある。
by ebisu (2012-09-09 21:53) 

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