#2022 火野正平の心旅:釧路湿原・中標津・野付半島編 July 22, 2012 [85.サイクリング]
BS放送でいま(11時)標記の番組を見ながらタイピングしている。釧路から羅臼へ向かうバスに乗り中標津で降りた。ここからサイクリングだ。養老温泉を通り過ぎ、「ポンポコ山(モアン山)」へむかう。読者からの手紙で行ってほしい思い出の場所を日野が訪れる。手紙の朗読も味がある。
15分番組を4つ編集してまとめたものだが、両方見ている。15分番組ではなかったシーンが少し入っている。昨日もやっていて釧路湿原を走っていた。ウグイスをはじめいろいろな鳥がさえずっているのは牧の内のサイクリングコースと変わらない。ナイタイ牧場へヒルクライムをしたが、標高700メートルぐらいあるからきつい登りだ。だが、見晴らしはよかった。
中標津から養老牛へ行く途中「ボクシャ」へ立ち寄り、表で珈琲をのむ。ツインズの姉妹が美味しいコーヒーを入れてくれる。テーブルのそばにるぴなすが咲いている。ツインズのお父さんが娘に電話で呼ばれてすぐにけ駆けつけた。お父さんは昭和25年生まれ、火野正平は24年生まれ。「絶対来ると思っていた」と、面白そうな御仁。「モアン山へ行け、いとこだから、コタツ山とも言うんだ」とお父さん。写真で確認してもらったら目的地の「ポンポコ山」だった。何たる偶然。
あ、養老牛温泉の前を通った。第一ホテルの前を通り過ぎた。ブログ左の欄の「養老牛温泉夜話」というカテゴリーをクリックしてもらうとどんなところか少し書いてある。混浴の温泉でジャパンタイムズが、「混浴温泉入浴マナー」をテーマにした記事で取り上げていた。弊ブログに書いたかもしれない。こんにちわと声をかけてはいることと、じろじろ見ないことと書いてあったような気がする。道内は昔は混浴温泉が多かった。
モアン山には「牛」という字が書いてあった。草を刈り取ったのか山体にくっきり文字が浮かんでいる。車がほとんど通らぬ道路を走るのは気持ちがいい。自転車に乗っていてわずらわしいのは信号である。モアン山周辺に信号はなさそうだから、火野さん、気持ちよく走れただろう。
「ポンポコ山」は中標津から養老牛温泉を通り過ぎ、裏摩周へむかう途中にある。
もどって中標津のビジネスホテルに泊まっていた。翌日は雨、今度は野付半島へ向かう。海岸へむかうから登りはほとんどない。別海町尾岱沼(おだいとう)へでる。野付半島の先端近くにトドワラとネイチャーセンターがある。
読者からの手紙では息子が5歳のときに尾岱沼ふれ合いキャンプ場からトドワラまで自転車で一緒に走ったとある。それから6年、その息子は11歳で昨年天国へ旅立った。思い出の場所へはまだ辛くていけないので、火野に行ってほしいという。
両側が海、狭いところはわずか50メートルくらいの幅しかない、道路が霧に包まれて幻想的だ。自転車が途中で停まった。
「なんにもない」
火野はここで真白い野花を二つ摘んだ。
「(カメラが)まわっているからいい、・・・息子さんにね・・・」
サドルポストにつけたバッグに真っ白い花をはさんで走り始めた。花びらが風に揺れている。
「あらいさん、海、海、せまい、おっこちゃう、しかしよく侵食されないな」
撮影していなかったが、トドワラはほとんど崩壊状態である。45年ほど前にここを撮影して運輸大臣賞をいただいた写真家が根室にいたが、その当時のトドワラは立派だった。立ち枯れしたとど松の大木がたくさんあった。いまは変わり果てた姿で、じきになくなるのだろう。常なるものはないのだなと思い知らされる。
トドワラの木道で手紙を朗読する。たんたんと読むところがいい。火野は7月(13日)だというのによほど寒かったのか真っ赤なダウンを着込んでいた。
サイクリストにとって理想の道路とは信号のない道路だろう。火野正平さんと伴奏していたスタッフの皆さん、満足いただけただろうか。
火野正平の「心旅」、つい先日亡くなったが地井武男の「ちい散歩」とともに好きな番組だ。
コメント 0