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#1335 三つ巴の道議選と道財政破綻 Jan. 10, 2011 [26. 地域医療・経済・財政]

 私たち道民はいままで地元に利益を誘導する道議ばかりを選出してきた。北海道全体のことを考え、道産子の将来を憂える道議を生んでこなかったのは私たち道民の責任である。2009年11月11日の道議会決算特別委員会で「2011年度早期健全化団体指定」が明らかになった。
 情けないことに道庁は退職金の減額を先読みしたお利口な幹部クラスの早期退職が相次いでいるという。夕張みたいになれば、退職金の減額は必須だからだ。こういうのを根室の言葉では「こすっからい」という。でも、背に腹は変えられぬ、そういう幹部職員が多いのが事実。
 コストカットをせずに総事業費62億円での市立病院建て替えをやることにしたから、根室もそうなる可能性が強くなった。

 さて、根室の状況を概観してみよう。前回の道議会議員選挙で70歳を超えた小池道議を破り、松浦宗信氏が根室の道議となった。親が道議だったから「2代目」のボンボン(?)だ。そこへ新年早々ベテラン市議の遠藤輝宣氏が名乗りをあげたら、同じ市議の壺田重夫氏が相次いで参戦を表明、三つ巴の選挙戦になろうとしている。

 競争があるのはよいことだが、選挙民にとっては選択肢が増えたことになるのだろうか?まだ三人の政策に違いがあるのかどうかすらわからない。
 遠藤氏は新党大地で、刑務所に収監される直前の鈴木宗男に道議選への出馬を要請され態度を保留していたが、新年早々に出馬を表明した。こういう時節に「ムネオ」の要請に応えるのは勇気が必要だったのではないだろうか、思い切ったということだろう。彼は市議会議長を少しの間やっていたことがある。
 壺田氏は前回は34票差で市議選トップ当選。もともと地元ではないこの人がトップ当選したのは地元出身の市議の人材難を象徴しているのかもしれない。

 ハッキリした違いはそれぞれ、自民党、新党大地、みんなの党ということ。
 根室の道議の役割は地域の要望を道議会へつなぐことだけだろうか?先見の明のないそういう道議ばかりになったら北海道は立ち行かぬ*。
 長年そういう道議がほとんどだったから、道義の中から知事になるものがおらず、官僚出身の高橋はるみ知事を戴いて財政破綻寸前の低空飛行を続けるしかないのだろう。根室選出の道議は根室のことだけ考えずに広く北海道、あるいは国全体のことも考えて欲しい。地域エゴの塊のような議員が増えれば増えるほど地域はそして北海道はひいては日本が危うくなるのだから。
 「信念と覚悟」をもち、広い視野と見識を兼ね備えた人物を選びたいが・・・三人のうちのどの人が大局観をもって道議会で活躍してくれるのか。

 さて、統一地方選挙まで3ヶ月だがどういう選挙戦になるのだろう。
 選挙期間に入るとブログや公式ホームページの更新ができなくなるので、違いがあるならそれまでに政策論争をしてもらいたい。どういう信念をもち、何をやりたいのか、やりたいことがあるならはっきりしてほしい。
 松浦道議は公式サイトをもっているので久しぶりに見たが、11月30日以降更新されていない。理由が分からぬ。道財政悪化に対する発言はあるのだろうか。
 ほかの二人も道議をやるならブログを書いてそれぞれの違いを鮮明にしてほしい。選挙期間中に名前を連呼しても何も分からぬから、いまのうちにインターネットでそれぞれの意見をじっくり拝聴して間違いのない人に投票したいと思っている根室市民は少なくないだろう。
 三人は期待に応えてくれるかな?


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【道財政破綻:2011年度早期健全化団体指定】
*北海道の財政健全化判断比率は早期健全化基準ギリギリで、北海道が全国最下位になっている。カッコ内が早期健全化基準でこの比率をひとつでも上回ると、「早期健全化団体」指定となり、国に財政再建計画書を提出しなければならない。そうなれば夕張市のように退職金が減額されるから、この数年間道庁の幹部職員の大量退職が相次いで業務への支障すら出ているという。
 北海道は平成23年度早期健全化団体指定がほぼ確実な状況であり、そうなれば根室市の財政にも影響がある。わがふるさとの町の財政課長、へこたれるな、しばらくの辛抱だ。

 「平成22年度算定 健全化判断比率等について
  実質公債費比率 24.0%(25.0%)
  将来負担率 350.1%(400.0%)

 この5年間実質公債費比率は0.6~1.7%ずつ増大してきたから、23年新年度にオーバーするようだ。
 わが町根室はこういう中でコストカットをせずに62億円の総事業費で病院建て替えをやるのだ、なんと無謀なことよ。
 組織は作って人はおいても、経営改善の兆しすら見えぬ病院事業の赤字はこの5年間増える一方で、本年度は13億円を超える。建て替え後年間14~20億円にもなるだろう。
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/NR/rdonlyres/0D67B97E-AB69-4A60-A99F-3B80EA1EEE77/0/kenzenka22.pdf

**「第1回 自治体財政研究会」:
  「道財政の現状と見通し、財政健全化の取り組みと課題」
 
 参考情報(2009年11月11日 NHKニュースより引用)
厳しい財政状況にある道が、早期健全化団体への転落を回避するためには260億円以上が必要なものの、その確保はきわめて難しく、道が平成23年度に早期健全化団体となるのはほぼ確実なことが明らかになりました。

これは11日の道議会決算特別委員会で道が明らかにしたものです。それによりますと、一般会計などに占める借金の返済額の割合を示す道の実質公債費比率は、昨年度22.3%で、47都道府県の中で最も悪い結果となっています
http://dojichiken.blog42.fc2.com/blog-entry-25.html

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***松浦宗信公式サイト
http://munenobu.net/

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1月11日追記
 壺田氏は市議当選時の情報だと無所属となっていたが、コメント欄へみんなの党だという投稿があったので夜中に本文を訂正した。
 朝になって新聞を読んだら、11日の北海道新聞朝刊に壺田氏が「みんなの党」だという記事が掲載されていた。渡部嘉美みんなの党代表が「地方にせよ国政にせよ全力で支持する」というメッセージを後援会の集いに寄せたとある。まだ、道議選に出馬するか衆議院選に出馬するかは未定と書いてあった。近々、本人の意思表明があるのだろう。
 新聞報道によれば、壺田氏の現在の肩書きは「みんなの党北海道連絡会議幹事長」となっている。

1月12日追記
 北海道新聞根室地域版が三つ巴の道議選を12日朝刊で採り上げた。見出しは次のようになっている。
「出馬の動き相次ぐ 道議選根室市区」
「割れる支持基盤 激戦か」


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コメント 2

ねむろ人

壷田氏はみんなの党ですが・・・
by ねむろ人 (2011-01-11 00:38) 

ebisu

無所属かと思っていましたが、変わったのですね。
本文のほうを訂正しておきます。

by ebisu (2011-01-11 00:53) 

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