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#1312 市立根室病院建て替え:業者選定基準 Dec.23, 2010 [32. 市立根室病院建て替え]

 標記の記事が道新根室地域版に載ったのは16日だ。市議の質問の答えの中にまた真実の一部が見えてきた。

 市立根室病院建て替え試算
 
 実質負担は26億円

【根室】定例市議会は15日、4氏が一般質問を行った。長谷川俊輔市長は市立根室病院建て替えについて、市の実質的な負担は26億4500万円になるとの試算を明らかにした。
 五十嵐寛氏(新風)の質問に答えた。建て替えの総事業費は62億7800万円だが、国の交付金が利用できるほか、起債(借金)も償還額の最大70%が国から交付税措置される。このために負担する額は総事業費の4割になる。
 永洞均氏(創志クラブ)は建て替え工事の業者選定について質問。長谷川市長は、地域貢献度の度合いなどを評価する総合評価方式の入札を行うと説明し、「地元企業が参加しやすくする」と述べた
 本田俊治氏と沢崎文剛氏も質問に立った。(幸坂浩)

 一般には馴染みのない用語の解説を付け加えると「償還」とは起債(借金)の返済である。

 総事業費は市が招聘したコンサルタントの提言した予算の2倍を超える62億円だ。何ゆえ、2008年10月の長隆氏の提言を無視したのか、理由は一つも説明されていないし、市議会で質問した議員すらいない。不思議なことだ。かの講演会には市の幹部職員50名が参加したはずだが、どこからも声は上がらない。講演会に参加した市の幹部職員はどこを向いて仕事をしている?
 子供たちがこういう大人たちを見てどう育つのか心配である。反面教師ならいいが、自分も同じようにだまっていようというような人間に育ち、まかりまちがってそういう子供だけが根室に残ってしまったら町にとってはえらいことになる。状況を冷静にみると、いまがそうなのかも知れぬ。物言わぬ幹部職員の姿の後ろに町の将来が映る。

 地域貢献度を評価するとは公共工事を請け負っている地元業者に落札するということだろう。これで免震建物の多数の実績のある大手ゼネコンは入札しても除外される。
 「総合評価方式」つまり、「総合的に評価してこうなった」ということで誰にも判断基準がわからないことになる。こういうことだけは用意周到で、力の入れる場所を間違えてはいないか?
 免震構造建物の実績のない地元業者が受注することになる、つまり元受で下請けではないということだから、丸々儲けが転がり込むことになる、躍起になるはずだ。
 では、このような実績のない業者への発注はよくあることなのだろうか、非常にレアなケースだろうと勝手に想像する。市長殿はずいぶん無理を重ねているようだ。
 選挙のときに市長を支援した「オール根室」がなんだったのか、市長と「オール根室」の関係の一端がまもなく明らかになるのだろうか。

 クサレ根室人はいらない、ふるさとのために誠実で正直な仕事をし、汗を流す根室人よいでよ。
 住友家の家訓に「不利を追うな」とあるが、官・民・市議会一体で実現した2倍以上の総事業費は浮利追求の最たるものではないのか?市役所2階南側は昼間照明を消してまで経費を削る努力をしているに御用聞きをやってコストを積み上げるだけのイージーな仕事を繰り返した結果総事業費は62億円となった。ツケはそう遠くない将来市職員と市民に回る。
 H市長を担いで「オール根室」という名で一部の人間たちが恣意的に市政を壟断しているのでなければ幸いだ。
 日本人の普遍的な商人道「売り手よし、買い手よし、世間芳の三方よし」でいいではないか。浮利を追わず正直な仕事をする経済人、根室に満ちあふれよ。

 病院赤字はますます大きくなり、一般会計からの補填も大きくならざるをえない。蓄えてある資金はすぐに底を尽き、予算が枯渇して諦めざるを得ないものが増える。一般会計から3年続けて補填はできないだろう。
 根室で生まれ育った生粋の根室人が根室の町を衰退に導く図は見ていて情けなくなる。こうしてふるさとに住み続けたい根室人がまた減る*のだろう。

 35年ぶりにふるさと根室へ戻って8年が経ったが黙っているわけにはいかぬ、言いたくないことを言い続けねばならぬ。
 これから5年の間、病院事業で出る年14億円から20億円もの赤字が根室のマチの予算規模に比してどれほど大きなものなのか、比較の材料を挙げてその影響の大きさをじっくり考えてみたい。


*2009年6月の根室青年会議所による「市民意識アンケート調査」
 http://ameblo.jp/nemurojc-b/entry-10283985445.html

 このアンケート調査はサンプルに偏りがあり、初歩的なところで問題が多いことを承知で数字を挙げておく。
 43%の市民が根室に住み続けたくないと答えている。筆頭に上がっているのが「医療・福祉」である。病院建て替え問題一つとってもその好い加減さに市民はうんざりしている。市民の思いは市政に反映されない、あきらめが広がっていると見るべきだろう。だが、諦めてはならぬ、いい町をつくるのはそこに住む住民以外に誰がいる?


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