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#1256 地域医療改革の烽火(14): 市議三名要望書のその後(1) Oct. 26, 2010 [33. 地域医療改革の烽火]

 9月30日に市議3名が連名でH市長宛要望書*を提出したことは北海道新聞が報じたから、多くの市民が知っているだろう。あれから3週間以上がたつから、とっくに回答がなされたと思って本田市議のブログを見たら、市長からは「その後なしのつぶて」「正直呆れています」*という。まさか、あまりのインチキにどう言い繕おうかと右往左往して回答が遅れているわけではあるまい。市議会では答弁しなくてはならないのだから。
*本田市議ブログ「改革プランと9月末までの経営状況等を比べて」
http://nimuoro.typepad.jp/honda/2010/10/9-a5cb.html

 病院建て替えは総事業費69億円である。市が招聘した病院コンサルタントが25~30億円以内にすべきと2008年10月に講演会で提案しているのに、なぜ69億円になったのだろう。なぜコストカットの努力を放棄したのだろう?病院の予算赤字は決算と4~6億円も毎年ギャップがあるのはどうしてか?16名だった常勤医はすでに3名減が決まっておりさらに減るようだが来年度は何名になるのだろう?病院建て替え後の実質損失の最大値はいくらと推計されるのか?さまざまな疑問に一つも答えていない。
 市議たちが具体的な質問をきちんとできればそれなりの成果はあるだろう。そういう市議が何人いるだろうか?本田市議のように自分で資料を作れなければ、具体的な質問は難しいし、インチキな説明を重ねられても追求できない。職責を担うに足る知性と教養を身につけた市議が何人いるのかが問われている。市議定数が過剰だという市民団体の主張の根底には、その職務を担うに足る能力のある市議が非常に少ないという疑義がある。第3回市議会での会派代表質問はリトマス試験紙だ。満足な質問をできない会派は解散・消滅してもらって結構だ、役に立たないのだから。

 69億円もの総事業費は市財政すなわち市民へたいへんな負担を強いるものだ。それなのに、一度も市民説明会を開かないばかりか市議の公開要望書に対しても返答すらよこさない。どこまで市民を無視するのだろう。所信表明で「市民との協働」によるまちづくりを先週の10月12日定例市議会で言った*ばかりなのだが・・・
*本田市議のブログ「あいさつ運動」10/14から抜粋
・・・以下の7項目を市政運営の基本方針として表明しました。
1.「産業振興」と「ふるさと振興政策」の推進
2.「市立根室病院の医療体制の充実」と「建設の推進
3.北方領土問題解決に向けた戦略的な環境づくり
4.「協働のまちづくり」と「行財政改革の推進」
5.保健・福祉の増進
6.生活基盤・環境の充実
7.教育・文化・スポーツの振興


 市の広報10月号も見て欲しい、市長の所信表明が載っているが、やっていることは真逆である。これでは市民と信頼関係を結ぶことはできない。その言が絵空事でまるで信用できないのである。

 10月1日の北海道新聞根室地域版を再度転載する。

市立病院建て替え
 予算大幅増、説明を
  
   3議員が要望書を提出
【根室】市議会の無所属議員3氏が連名で30日、長谷川俊輔市長に対し、市立根室病院の建て替えについて「より分かりやすい市民参加の手法に改めていただきたい」とする要望書を提出した。
 要望したのは、壺田重夫、瀬谷周平、本田俊治の各氏。10月の定例市議会に提出される議案の説明を9月28日に受けた際、建て替えの総事業費が62億8千万円となっており、16日に市議会の特別委理事会に報告された55億3千万円から大幅増となったことに疑問を持ったのがきっかけという。
 具体的な要望書は8項目で、「建設費用62億円を圧縮できなかった理由を明らかにするなど、市民衆知の徹底を図ること」などを求めた。
 また、要望書は、新病院建設の課題や対策を市民に判りやすく説明しないまま「強引に事業を進める手法は、長谷川市長が掲げる市民参加のまちづくりとは言い難い」と指摘している。(幸坂浩)

要望書には8項目の要望が並んでいる。本田市議のブログに張り付けられた要望書には市民説明会開催も入っている。
*本田市議のブログ「新病院建設事業の進め方等に関する要望」
http://nimuoro.typepad.jp/honda/2010/10/post-d21d.html

 
 各会派の代表質問が26日、それぞれこの半月で予算が7億円増額された病院建て替えにかかわる総事業費の問題を採り上げるようだ。
 そして翌27日要望書を公表した3名のうち2名が一般質問をする。午前のトップバッターは瀬谷議員である。彼の質問は10時だ。その後、本田議員が午後に質問することになっている。
 傍聴席に市民が10人でもくれば、H市長と市議会に大きな圧力となるだろう。新聞記者席以外はいつも空席である。市民が傍聴席に誰もいず、野次も飛ばない中で、質問する市議も答える市長も緊張感がなく、原稿の棒読みに終始して、定例市議会という「儀式」が終わるのが常。
 市民は市議会に関心があると思うのだが、開催日が悪い。ウィークデーの10-16時では仕事をしている人は行けるはずのない時間である。H市長は「市民と協働」*をいうなら、市議会をぜひ日曜日に開催して欲しい。

* 市民との協働を実践している町が道内にある、福島町だ。根室は「福島町まちづくり基本条例」を真似たらいい。抽象論と絵空事はもう聞き飽きた。
 市議会政治改革特別委がなにやら検討しているようだが、先進的な例があるのだから、そっくりそのまま導入すればいい。すぐに実施できるだろう。
 #1023 市政改革:北海道「福島町まちづくり基本条例」
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-05-08-1

 
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コメント 2

サリー

たしかに、協働のまちづくりが市長殿の方針だったはず。
どうしたことでしょう?
「狂動」のミススペルだったのかも?(^^;)

今回のザ・根室市議会ショーのクライマックスは、本田市議と市長の決闘シーンでしょうか。
見逃せませんね。
オペラグラスで見ると表情が読み取れて臨調感あります。
仕事繰り上げて、観劇してこようかな。♪
(誰かエスコートしてくれないかしら?)
by サリー (2010-10-26 12:05) 

ebisu

サリーさんへ:

今日、45分ほど傍聴して来ました。
H市長は口はもごもご、語尾がハッキリしない聞き取りにくい声で、原稿の棒読みでした。
通告のない再質問には答えられないようです。
明日は最初の質問が三人の市議のうちの一人、本田市議はラスマイです。
時間があまり取れませんが、顔は出してみようと思います。

今日は午前中に女性が数人、午後は頭の白い年配の日本男児が3名、ノート片手に筆記しながら傍聴していました。いい傾向です。
by ebisu (2010-10-26 22:12) 

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