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#1218 市立根室病院整備市民委員会解散 Sep. 24, 2010 [32. 市立根室病院建て替え]

 昨夜11時過ぎに気温は12.3度に下がった。急な冷え込みに驚いた人が多かったのではないだろうか。
 採り上げたのは23日付北海道新聞朝刊の記事である。オンラインニュースにはいまのところなっていない。なれば記事を削除して当該URLを貼り付け、差し替えたい。

 市立根室病院建て替え
 整備市民委が解散
 
  12年秋開院を正式報告
【根室】市立根室病院整備市民委員会が22日、市総合文化会館で開かれ、市側から2011年2月に建て替え工事に着工、12年秋に開院する予定が正式に報告された。新病院建設のめどが立ったことから、委員会は解散した。
 委員会は病院新築に向け市民の声を反映しようと、2003年に設置。基本設計の策定が終わり幕を下ろす。
 34回目の会合には委員ら16人が出席。病院建て替えに伴う起債の許可予定通知を15日に受けたことや、新病院の駐車場にドクターヘリを離着陸させる検討を進めていることなどが報告された。
 10年度決算見込みでは、一般会計からの繰入金9億6千万円と想定していたが、市側は「外来患者数の減少などから10億円台に乗る見通し」と説明した。
 長谷川俊輔市長、東浦勝浩院長が委員に謝意の言葉を述べ、長谷川座長は「7年間でようやく着工のめどがつき感慨深い。充実、安心の医療を提供して欲しい」と話した。

< コメント >
 市民整備委員会とはいったいなんだったのだろう?
 ①60億円の総事業費は、市が招聘したコンサルタントの提言では30億円であった。これ以上かけてはいけないと市の幹部50名を前に講演会があったのは2年前のことではなかったのか。委員会のメンバーも何人か出席していたのではないだろうか。なのに市民整備委員会は総事業費カットについて市へ何も要請していない。
 ②システム開発費は元々法外な予算5億円だったが、今年になってこっそり7億円にかさ上げされていた、このことについても市民整備委員会は追求も議論もしていない。
 ③療養型病床確保は地域医療にとって重大問題であるが、これもなにも議論がない。
 ④建て替え後の赤字が9億円から12億円の範囲と説明しているが、すでに実質赤字額は11億円を超えているから、償却負担分の4億円を入れただけで15億円になる。見積もりが甘すぎる。

(病院事務局の予算はいつも決算数字と数億円の開きがでる。そのような数字を鵜呑みにして解散してしまうという。病院の設備や法外なシステム開発費の償却を勘定に入れると年額4億円を超えるから、実際には実質赤字額はミニマムで15億円、最大20億円になるだろう。)

 市民整備委員会はこれら四つの重要事項に関しては一つも責任を果たしていない。いったい何を議論していたのだろう?その能力と誠実さを疑わざるを得ない。

 市長の諮問機関で、市側が人選しているから、市政に対する批判などするわけもなく、限界を露呈しただけのことなのかもしれない。
 無残である。いい年齢になってこういう委嘱を名誉職と勘違いして引き受けてはいけないということだ。真面目に委員としての仕事をしないと被害は市民に及ぶ、そう高齢の委員各位よりも、若い人々がより深刻な害を被る。市政の正当化に利用されただけ。

 最近ブログへのコメント投稿が18件殺到した。院内の内情を複数の人がそれぞれ見聞きしていることを正直に書いている。
 外科と内科の対立、産婦人科医の無理な招聘による北大小児科から撤退の可能性の通知(市側の担当者が北大医局で札医大へ切り換えたいと説明)、医療ミスにかかわる裁判もあるから、根室の地域医療が崩壊するのではないかとの懸念すら抱かせる。
 無投票当選市長が暴走し、市民へ一度も説明会を開かないことが不安をいっそう増幅している。常勤医が16人になったにも関わらず、赤字は増え続けて、今年度末には13億円になりそうだ。赤字拡大の原因についてはコメント欄に指摘がある。これも主要な原因の一つだろう。

「当直医以外の待機医師を呼ぶことに莫大な費用がかかっています。つまり赤字に大きな原因の一つです。」

 市長は地域医療政策について具体的に市民へ説明する義務がある。

*コメントが殺到した記事

 #1214 「ベビーシッターを探しています:発熱時の判断チャート」25件
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-09-20-1#comments

 #1209 「麻酔科医退職へ」19件
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-09-18

 公に意見を言う根室人は稀である。それが今回はどうしたことかと目を疑うような現象が起きた。いろいろな立場の人が、それぞれ知りえた情報を書き込んでくれたのである。市立根室病院内部で何が起きているのか、市長が何をしようとしているのか、根室の地域医療がまさに崩壊寸前になっている状況が明らかになった。
 市民整備委員会のメンバーはほとんどがご高齢の方だから、ブログなんて読まないのだろう。
 町内会が主体となってメンバーが選ばれているのではないか?根室の旧弊を維持するためには町内会は重要な組織だ。座長は連合町会長で穏やかなお人柄、諮問機関だから選んだのは市側、前市長である。町内会の元締めが好いよって言ってるんだから、みんなが賛成しているんだろうという気分にさせられる。巧い人選、便利な組織があったものだ。他方で世にも珍しいNPO法人ゼロの町根室。

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ZAPPER

根室市にも「情報公開条例」がありますね。
http://www.city.nemuro.hokkaido.jp/dcitynd.nsf/doc/E6B2608A30361917492570FB003DED61?OpenDocument

こちらを利用し、公開された情報が不十分であれば「不服審査請求」を申し立てるという戦法もありそうですね!(^^)
by ZAPPER (2010-09-24 14:53) 

ebisu

ZAPPERさんへ:
このところ30本ほど内部情報提供者数名を含むコメント投稿があり、公文書になっていないすごい情報をたくさんいただきました。
これ以上必要がないくらいです。
ふるさと根室の医療が内部から崩壊し始めています。これだけお寄せいただいた情報を使わなかったら、情報を提供いただいたり、励ましのコメントをいただいた皆様に申し訳ないですから、使わせていただくつもりです。
ふるさとの町の医療崩壊を止められるか、皆さんから背中を押された気がします。
ブログをはじめて2年と10ヶ月、ずいぶん味方が増えたなあ。
by ebisu (2010-09-24 22:31) 

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