高3の就職 半数未定（根室） #885 Jan.30, 2010

　道内の大学4年生の就職内定状況を一つ前のブログに書いたら、根室の高校3年生の就職状況が29日の北海道新聞に載っていた。
　道内の大学生の内定率が69.5％だった。同じく道内の高校生の就職内定率は45.2％（11月末）であるが、根室管内は52.9％だから道内平均値よりはいい方だ。水産業や酪農業等の自営業で親の後を継ぐものも少なからずいるから、実情はもっとよいだろう。
　つまり、根室よりも都市部の方が高卒の就職状況はもっと悪いということになる。地元に就職がないから釧路や札幌や東京へということになるが、そこはもっと就職状況が厳しいのだ。高校生は目を大きく開いて世の中を見て、自分の頭で考えよう。

　備えあれば憂いなし。こういう厳しい状況が今後何年間も続くことになるものと覚悟して中高生は一生懸命に学び、進路を選ぶことになる。

　どのような時代にも社会が必要とする人材はある。分野はさまざまだ、しっかり勉強して自分を鍛え上げろ。3年間、人の3倍努力するつもりがあればたいていのことはかなうものだ。まず、高校3年間だけ一心不乱に勉強してみろ。きっといい結果が出せるだろう。


　高3の就職　半数未定
　　　管内志望者増、競争厳しく
【根室】卒業を間近に控えた根室管内の高校3年生が、厳しさを増す就職戦線に苦しんでいる。昨年12月末現在の就職内定率は、前年同月を7.7ポイント下回る52.9%。半数近い生徒が職を手にできず、不安を抱えたまま、2月を迎えようとしている。（仁科裕章）

「受からないことは悔しいし、自分のどこがいけないのかな、と悩んでしまう。4月からの生活がイメージできない」
　根室市内の女子生徒（18)は事務職を希望し2社の入社試験に挑んだが結果は不採用。いずれも採用数が1～2名の醒め鬼門で、内定を勝ち取るのは容易ではない。2月上旬には3社目に挑戦する予定で、気を取り直し、筆記試験の勉強に励む。
　根室公共職業安定所によると、就職希望者242人（女子123人）のうち、内定しているのは128人（同65人）で、残る114人（同58人）は就職が決まっていない。内定先は、希望者が最も多い根室管内の事業所が前年同月比6人増の104人で、根室管内を除く道内の事業所が同19人減の19人と、半減した。
　地元就職が上向いたように見えるが、就職先が決まらない114人のうち、管内勤務を志望しているのは同16人増の90人。実際には、希望をかなえられない生徒が増えている。
　同職安は「不況の影響による家庭の事情で進学を断念し、地元就職を目指す生徒が増え、競争が厳しくなった」と指摘。学校関係者も「地元で就職するのは進学するより難しいかもしれない」と打ち明ける。
　既に5社を受験した市内の男子生徒（18）は「もう市内の求人にはこだわって入られない時期。でも根室が好きで、ずっとここで生活したい。せめて受けるチャンスだけでもほしい」と訴える。

　内定企業や合格大学など、3年生の進路を知らせる根室西高の掲示。就職は「狭き門」になっている。

　西高の校内に張られた掲示板の写真が載っている。
「進学89.5％（38人中34人）、就職55.2%（58人中32人）」
という文字が何とか読めた。

*厚労省の統計によれば、大卒の30%、高卒の50%が入社3年目までに離職しているという。だから、入社した後も試練のときなのだ。辛抱する力は生き抜いていくために必要な能力のひとつだ。データは「離職率」人事労務用語辞典より。
　http://jinjibu.jp/GuestDctnr/dtl/35/

コメント 2

就職率も心配ですが，もっと心配なのは就職後の定着率です。
辞めない者は何をしても辞めませんが，
辞める者は何をしても辞めてしまいます。


by クラブナビ (2010-01-31 02:30) 

1年後には30％が辞めているというという調査を読んだ気がするが、2年後だっただろうか、3年後だったか？
意に反したところへ就職するということもあるが、石の上にも三年で、とにかくそこで頑張ってみるには相当な我慢力が要る。
子どもたちを教えていて感じることは、我慢のできない子が増えていることだ。
わがままで甘やかし放題では子どもは健全に育たない。躾は「押し付け」であり、親から子どもに一方的に押し付けるべきものだが、それができない親が根室では急激に多くなっている。
じいちゃんばあちゃんが孫を甘やかすのもそうした傾向に一役買っている。
子どもや孫を甘やかしたらそれなりの者になる。甘やかしてはダメだ。
・・・おやおや、爺のお説教、いや愚痴になってきた。
とにかく子どもを持つ根室の親たちは自分の子供を我慢のできる人間に育ててください。
by ebisu (2010-01-31 10:11)