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市立根室病院建て替え計画案 規模、場所を見直し [32. 市立根室病院建て替え]

市立根室病院建て替え計画案
 
規模、場所を見直し

【根室】市は13日の市議会市立根室病院建設等に関する特別委員会で、同病院の建て替えについて、現行計画の建設規模と場所を改めた建設計画案を、3月中旬に市議会などに示す考えを明らかにした。
 現行計画の建設規模は199床で、建設地は市内牧の内、市が先にまとめた病院事業改革プラン素案は病床数を150床としており、計画案の見直しが急務になっていた。
 改める計画案は建設規模と場所に絞り、その2点を除く現行計画の細部の見直しは、同特別整備委員会などで審議。5月下旬に計画の改訂版案としてまとめる。
 質疑では多くの委員が現行計画を生かしたまま、見直すことに反対。「市民合意を得た計画なので、政治的なけじめをつけるべきだ」など、計画をいったんは記し、新たな計画案を策定すべきとの意見が相次いだ。同病院事務局の島谷満事務長は「今後の進め方について、(長谷川俊輔市長ら)理事者と協議したい」と答弁した。(仁科裕章)

 2月14日北海道新聞朝刊24面より

 5ヵ年の病院改革プランについて、建て替えが予定されているのにその計画が費用に見込まれていないことを前のブログに書いた。仕事の順序が逆だろう。先に建て替え計画の具体案を作らないと、5ヵ年計画が立てられないのに、そうはしていなかった。

 なぜだろうか?建て替え計画を考慮したら、病院改革プランが立てられなくなるからだろうか年間費用はざっと見積もっても3億円は増えてしまう
 市側がつくった以前の計画だと、電子カルテ・システム費用を約5億円見積もっていた。システムは作ると年間20%のメンテナンス費用がかかるのが普通だ。システム管理者も置かないといけない。建物減価償却費で1億円、システム開発費償却で1億円、メンテナンス費用で1億円の計3億円のランニングコストアップである。
 これでは国に認めてもらえる病院改革プランが策定できないだろう

 除却される固定資産はそう多くはないはずだが、建て替え中に駐車場として使う鳴海公園は国の補助金をいくらか返さないといけなくなるというのが以前の説明だった。

 もう一度システム投資も含めて、もっと低コストでの整備に智慧を絞るべきだろう。赤字事業だから、システム開発費の上限は年間売り上げの3%以内とすべきだろう。それでも民間企業に比べると事業規模の割りにシステム開発費が巨額である。client-server systemならハード投資も安くすむ。5千万円はかからないだろう。

 既計画案は市側がお膳立てして、業者を選び、案を作り、委員会で審議して、市議会で可決された計画である。同じ轍を踏まないためには、前回の建て替え計画作成過程のどこに間違いがあったのか、誰が主導したのか、きちんと検証してからやるべきだろう
 病院改革プランも建て替え計画を作りなおした後で、もう一度やり直すのが当然である

 肝心なのは、市民から「改革プラン」へ意見を寄せてもらうことではなく、関係者の仕事への自覚の問題である。それぞれがその職責を全うする、それだけで十分だ。
 前回の反省を踏まえて、関係者はしっかり仕事をしてもらいたい。
 刀鍛冶の仕事に典型的に見られるように、日本人は仕事に純粋なひたむきさと美しさを求め、伝統として育んできた。現代でも、あらゆる職人仕事にひたむきさと美が存在している。
 根室市が財政破綻を回避し、市民が必要とする病院が存続できることを願う。
 最後は自宅か根室の病院で看取られたいというのが、還暦を迎える歳になった根室っ子の本音だろう。

*前回ブログのアドレス
  
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2009-02-11-4

 2009年2月15日 ebisu-blog#549
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