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正負の数の加法と減法 [62. 授業風景]

2,008年2月22日   ebisu-blog#101
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 海は沿岸数百メートルのみ氷で埋まっている。その向こうには群青色が広がっている。12時半頃の気温はマイナス1℃、風もなく穏やかな夜である。このような暖かい夜は久しぶりだ。旭日が昇るのが30分ほど早くなった。4時には沈んでしまっていた夕陽も5時近くに地平線に沈む。日照時間が1月に較べると1時間以上長くなった。寒気が緩むわけだ。

 根室高校は今日から後期・期末テストが始まった。今頃はテスト勉強で忙しいだろう。中3も高校入試まであと10日ほどだ。1・2年生は3月初旬に三学期・期末テストがある。
 日商簿記検定3級を受験するM君は5時半から9時近くまで勉強していた。まだ、スピードが足りない。あと1日、スピードを上げることに重点を置いて勉強して欲しい。2級を受験する中3のN君は4時半頃から7時まで第115回の過去問題に取り組んでいた。ようやく安定して80点前後取れるようになってきた。合格ラインは70点である。全道初?の中学3年生の日商簿記2級合格者が誕生するかもしれない。試験は水物でもある。備えは万全でも結果を見るまでわからない。気を抜かずに走りぬけ。

 中2の英語はにぎやかだ。説明しているときでもお喋りが多い。学校での出来事、出題した問題の相談などさまざまだ。今日は期末テスト2週間前なので、プログラム8と9をやった。教科書の文を参考にしながら、英作文中心に若干書き換えを混ぜて問題を作り黒板に書いていった。40題ほど英作文をやった。比較級や最上級の文がほとんどだ。何題か生徒に黒板でやってもらった。わからないときは主語と動詞だけ書けばよい。主語と動詞はすべての文型に共通している。その土台ができればなんとかなる。英語は語順優先の言語だからword orderは折に触れて説明している。たとえば、頻度の副詞は中学生では4つしか出てこないが語順が決まっている。sometimes, often, usually, alwaysの4つだが、本動詞がbe動詞であればbe動詞の次に、be動詞がなければ一般動詞の前に来る。これがわかっているだけでも、並び替えの問題の難しさは半分になる。場所と時間は文の最後に来る。例外はいくつかの動詞で生じる。具体例で説明すれば例外がどうして生じるのかが理解できる。文頭に場所や時間の句が来ていることがあるが、それは強調である。通常の順序を崩すというのはそのことによって通常の順序から外れた句を強調したいからだ。5科目400点を超えるようになったH君を除くとどんぐりの背比べだ。押しなべて英語の成績はよくない。活発なのがとりえのクラスだが、手応えのない者もいる。今日はみんなまとめて集団授業だった。このクラスで集団授業をやるときは、できる生徒とできない生徒のどちらも満足できるように授業には工夫が要る。易しそうに見えても、内容はときどき高校の範囲に及ぶ。中1の男子生徒、Ha中のS君が混じって勉強している。

 6年生二人は先週から中学数学を始めた。今日は正負の加法と減法のところをやった。学習指導要領どおりに教えると、最初は減法を加法に直してから計算する。乗法を習い、四則混合演算になると括弧外の符号を括弧内に分配して括弧を外してから計算する。加法に直すという作業はやらなくなる。2段階でやると簡単なように思うが実際は逆で、生徒の大半は混乱を起こす。別々の方法を教えるから当然である。だから、最初から正負の符号の乗法を教えてしまったほうが混乱が少ない。最終形で最初から一貫して教えたほうが生徒が混乱しないですむので、ニムオロ塾では正負の符号の乗法を先に教えてしまう。
 「生徒を見て教える」自由が私塾にはある。学年を越えて教えても一向に構わない。逆に小数の位取りや分数の通分が理解できていない中学生には、戻ってそこを集中的に教える。生徒の事情に応じて臨機応変に教えることができるのが、私塾の強みである。
 そういう点、学校の先生たちは気の毒である。大半の先生たちが生徒の個別の事情は無視して、学習指導要領どおりに進めざるを得ないだろう。 教育者としてはつらいところである。

Feburary 23, 2008  (4934, 89 days, 113/day)
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