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幻の銘酒:北の勝「搾りたて」本日発売 [86.酒と肴]

2,008年1月15日   ebisu-blog#047
総閲覧数: 2137/50 days (1月15日12時30分現在)

【日本酒と細胞培養技術】

パスツールの細菌の発見は1800年代中葉である。
牛乳の殺菌に使われる低温殺菌法(60度C)パストラリゼーションの発見は1862年のことである。

 日本酒の低温殺菌は65度Cで行われる。この方法は「火入れ」と呼ばれているが、室町時代に遡る。根室の「北の勝」も「火入れ」をしてから出荷している。酒の日保ちをよくするための技術である。
今日、出荷される「搾りたて」は火入れをしていない「生酒」である。この中では日本酒酵母が生きている。まさに健康飲料そのもの
日本酒の製造技術の中には日本酒酵母の純粋培養技術が含まれている
 コッホやパスツールが固体培地や液体培地を使って、試験管などで純粋培養したのに較べると、はるかに大量で「工業的な生産」工程での培養技術である。糖化と酵母の増殖が同時に進む「並行複発酵」を特徴とする現代の酒造り技術は8世紀にはその原型が確立していた。
 細菌の純粋培養技術に関しては、日本はフランスのパスツールに先立つこと1000年前に、日本酒の製造技術として確立している。そしてその技術は今日、ふる里根室の酒蔵、碓氷勝三郎商店の製品「北の勝」の製造にも伝承されている。

 1986年だったか、仕事でアメリカの細胞バンクであるATCC(American Tissue Culture Center)の講演会に行った。インターネットで検索すれば簡単に情報が出てくる。そのATCCのパンフレットには日本酒の製造工程を絵にしたものが載せてあった。パスツールが細菌を発見した後の絵である。年数が入っていた。つまり、パルツールが細菌を発見した後に、日本酒の製造技術が確立されたかのような文脈での扱いであった。
 欧米が何でも最初と言いたい傲慢さを読み取るか、パルツールよりも1000年以上も前に日本中酵母純粋培養技術が確立されていたことへの驚きの表明ととるかは読み手の自由である。
 パスツールは確かに偉い。コッホとともに近代細菌学の開祖である。しかし、それに先立つこと1000年、日本人が伝統の酒造りの中で確立した日本酒酵母の純粋培養技術や室町時代に確立した低温殺菌技術を忘れてはなるまい。日本の職人技はヨーロッパの科学よりもおおよそ1000年前に細菌(乳酸菌と日本酒酵母)の純粋培養技術を確立しているのである。そして職人技能のひとつとしてその技を1000年伝承しているのである。

昨日、同級生が酒粕をもってきてくれた。
酒を絞ったばかりの板粕だった。
さっそく甘酒をつくって飲んだ。うまい。
ひょっとしたら、「搾りたて」の酒粕だったのかもしれない。
昔は夏場のバテ防止に滋養強壮飲料としていただいた飲み物だそうだ。

なかなか手に入らない幻の銘酒=「搾りたて」
さて、今年も一本手に入るかな?

日本酒の歴史については、日本酒造組合連合会の下記のホームページ“What's 日本酒”⇒“歴史”を参照のこと。
http://www.japansake.or.jp/sake/what/history/index.html


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コメント 1

ごっち

おいしいですよねー日本酒、特に「生酒」は!!
でも、調子に乗って飲みすぎ次の日に残ってしまうのです(涙)
by ごっち (2008-01-16 00:22) 

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